傷を少しでも早く治す方法

サムズアップ・アメリカ！
傷の治りを早くする欧米の民間メソッド

人体の自然治癒能力は素晴らしいもので、多少の切り傷や打撲は、特に治療しなくても時間の経過とともに良くなってくるものです。特に成長中で伸び盛りの子供は活発な新陳代謝のおかげで、大人が目を見張る勢いで、傷口が癒えることもしばしばです。

これとは逆に中年以降、歳を重ねると、治癒能力は衰え、治るはずの傷が完治し切らずに、皮膚表面や皮下に残存してしまうケースも稀ではありません。

傷とは、皮膚を切ったり破ったりする怪我のことです。ほとんどの傷は時間が経てば自然に治ります。しかしケア次第で治癒をもっと早めることも可能なのをご存じですか？

ここに欧米でよく知られている民間療法をご紹介します。このうち治りを早くするいくつかの方法は臨床例も多く、医師の間でも認められているものが多々あります。

ただし、あくまでも参考にしていただく程度のものですので実践に際しては、必ずかかりつけの医師にご相談くださいますよう、お願いいたします。

  ● 傷を早く治すヒント  


傷は、体の内部組織が外部環境にさらされた状態になります。切り傷、打撲、その他の衝撃が一般的な原因です。

軽い傷であれば、自宅で治療できるかもしれません。しかし、骨折や大量の出血を伴う重傷の場合は、医療機関を受診する必要があります。


ここでは、軽度の傷を早く治すためにできる6つのことと、病院を受診するタイミングについて説明します。

注：この記事で紹介するのは、一般的に自宅でできる切り傷や擦り傷の場合です。より深刻な傷や深い傷の場合は、医師の診察が必要です。

開いた傷の手当て

傷口が開いている人は、常に以下のステップを踏む必要があります。


石鹸ときれいな水で手を洗う

傷の周りのアクセサリーや衣服を取り除く

傷口を圧迫して止血する

出血が止まったら、清潔な水と生理食塩水で傷口を洗浄する

傷口に異物や汚れがないか確認する

できる限り、感染を防ぐために抗生物質の軟膏を塗る

清潔な布で傷口を拭き、乾燥させる

傷口を閉じ、絆創膏やバンドエイドを貼る

米国疾病管理予防センター（CDC）の健康管理アドバイスによると、人は24時間ごとに傷口をチェックする必要があるそうです。これには、包帯を外し、感染の徴候がないかどうかを確認することが含まれます。その後、傷口を消毒し、乾燥させ、清潔な絆創膏やバンドエイドを貼る必要があります。

無菌でない閉じた傷口には細菌が付着し、さらに感染症を引き起こす可能性があります。したがって、不潔な傷口や感染症のある傷口は、洗浄するか、感染症が治るまで開いたままにしておく必要があります。


傷の治療後、自宅にていくつかの方法で治癒を促進することができます。

傷の治りを早くする方法

傷の治りを早くするために、次のような方法や治療法があります。


1. 抗菌性軟膏

市販の抗菌性軟膏をいくつか使って傷を治療すると、感染を防ぐことができます。また、傷の治りが早くなります。

「27の動物モデル研究のレビュー」によると、抗菌治療は傷の治癒を早めるのによい役割を果たすことが示されています。しかし、このレビューでは、調査結果には高いバイアスのリスクがあることを指摘しています。

人々は、軽度の傷にはOTC抗菌軟膏をよく使いますが、それは必要ないかもしれません。防水性の包帯で傷を保護できますし、バリアとして機能するワセリンを使用する方法もあります。



2. アロエベラ（Aloe vera）
アロエベラは、サボテン科に属する植物です。ビタミンとミネラルを豊富に含む物質が含まれています。

アロエベラには、細胞の再生を助け、体内でコラーゲンを生成させるグルコマンナンと呼ばれる物質が含まれています。この物質は、創傷治癒を促進するタンパク質です。

アロエベラとその化合物は、創傷治癒を改善する可能性があるとのことです。

全体的なエビデンスは、第一度および第二度の火傷の創傷治癒に有効である可能性を示唆しています。

検証レポートではアロエベラが炎症を緩和し、潰瘍を予防しながら、皮膚の水分を保持するのを助ける可能性があることも示しています。

アロエベラジェルは通常、傷の部分に薄く塗ることが推奨されます。また、アロエベラジェルに浸した包帯を傷口に巻いて、治癒効果を高めることもできます。

3. ハチミツ

ハチミツには、抗酸化作用、抗菌作用、抗炎症作用がある信頼できるソースです。欧米の人々は長い間、伝統的な創傷治癒レシピにこの物質を使用してきました。

実験室の研究では、蜂蜜は動物の傷の治癒率を大幅に向上させることが示唆されています。また、急性創傷や火傷における傷跡の形成を減らし、細菌の増殖を抑制したと書かれています。
長い間、民間レベルでは蜂蜜は他の治療法よりも幅広い分野で傷を癒すように見られてきましたが、実際には医師主導の典型的な治療法よりも術後の傷に多くの感染が発生することが確認されています。
なのでハチミツの医療利用に際しては、医師や医療従事者と相談した上で、あくまでも補助的な利用目的で「医療蜂蜜」を使用することが推奨されています。




4. ターメリックペースト

ウコンは、同名の植物から得られるスパイスです。クルクミンを含み、抗菌、抗真菌、抗炎症作用がある。

この治癒に有効な原材料から、ターメリックが傷を早く治すのに効果的であることを示唆しています。スパイスに含まれるクルクミンが、治癒プロセスに関与する成長因子の産生を刺激することが示されたのです。また、クルクミンが傷の修復の管理を加速させることも示されました。

ターメリックに含まれるクルクミンが創傷部位のコラーゲン産生を増加させる可能性があることも示されています。また、クルクミンは線維芽細胞の筋線維芽細胞への分化を促進し、治癒プロセスを開始し、傷をより速く治すのに役立つとされています。

患者は、まずターメリックを温水と混ぜてペースト状にします。そのペーストを傷口に塗り、清潔な包帯で覆います。
ウコンを傷に塗る場合は、閉じた軽い傷に限定してください。開いた傷には、医師の承認を受けた医療用製品が必要です。



5. ニンニク

ニンニクには、抗菌作用や抗炎症作用のあるアリシンという化合物が含まれています。
いくつかの臨床試験で、傷の治療にニンニクが有効であることが証明されています。

前臨床試験において、熟成ニンニクエキスは投与量に応じて創傷治癒の可能性を示したと述べています。
2018年の研究では、ラットの傷の治療にニンニクを使用することが検討されました。

それによると、30％のニンニクを含む軟膏は、石油ゼリーと比較して、より多くの増殖繊維芽細胞を促進したことが明らかになりました。

線維芽細胞は組織修復に不可欠な要素であるため、ニンニクの使用は良い効果をもたらし、傷の治癒を早めることが証明されました。



6. ココナッツオイル

ココナッツオイルには、抗菌作用を持つ脂肪酸の一種であるモノラウリンという物質が含まれています。植物油に含まれる脂肪酸は、傷の治癒を助けるのに大きな役割を果たすと推測されています。ココナッツオイルを傷口に塗ることで、感染症にかかるリスクを軽減することができます。
バージンココナッツオイルは、ラットの傷がオイルなしのものよりも早く治るのを助けることができるそうです。人は、感染症にかかるリスクを減らすためのバリアとして、傷口にこの物質を使用することができます。



まとめ

軽度の開放創は、医学的治療を必要としない場合があります。しかし、傷口を清潔にし、清潔な包帯で覆わなければなりません。傷口が清潔でないと、細菌感染を引き起こす可能性があります。
上記のように、傷口を清潔にした後、治癒を早めるためのいくつかの方法があります。

抗菌軟膏、ターメリック、アロエベラ、ガーリック、ココナッツオイルなどです。

傷が大きい場合は、すぐに医師の診断を受ける必要があります。医師は、傷口を縫い、清潔にするために縫合します。これらの治療の際は、必ず医師の指導に従い、上記に挙げた民間療法との併用は避けるべきです。