アメリカのオイルペインティング作法
油絵に興味をお持ちですか? もしそうなら始める前に以下の記事をお読みください。カラーペンやマーカーでイラストを描くのも楽しいですが、別の画材に挑戦することであなたの絵の才能が新たに開ける可能性もあります。
油絵は始める前はちょっとだけ敷居が高く感じられるかもしれませんが、いざ始めるとハマって趣味に没頭する人もたくさんいます。またマンガやイラスト、アニメなど絵を描く人なら一度はトライして損はない体験になると思いますよ。
アーティストたちは何百年もの間、油絵具を使って絵を描いてきました。油絵具はその多様性、品質、発色の良さから、世界中で人気があり続けています。
油絵を始めるのはかなり簡単ですが、溶剤やメディウムを扱うので、アクリル絵の具よりも乾燥時間が長くなるなど、ちょっとした工夫が必要です。
油絵を描き続けているアーティストには、それぞれお気に入りのブランド、ブラシ、パレット、メディウムがありますが、ここでは、これから油絵具を始める方に役立つ一般的なヒントをいくつか紹介します。
小さな絵から始める
いきなりはじめから大作に挑まないでください。小さな絵を描くことで、技法を試したり、色彩を試したりすることができます。
小さな絵から始める
いきなりはじめから大作に挑まないでください。小さな絵を描くことで、技法を試したり、色彩を試したりすることができます。
8x10インチの小さなキャンバスやキャンバスボードを買ったり、紙に油絵を描いてみたりするのもよいでしょう。(紙の上に油絵を描くこともできます(ただし、最初にジェッソを塗ることを忘れないでください)。
また、絵を描くという作業が楽になるので、できれば毎日でも絵を描こうという気になります。たくさん描けば、作品はどんどん上達します。これが芸術を作るための練習なのです。
ブラシに投資する
絵の具は初心者用ではなく、はじめからプロ用を買いましょう。プロ級は、顔料とバインダーの比率が高いのです。安い筆はすぐにヘタって描きにくくなります。
ブラシに投資する
絵の具は初心者用ではなく、はじめからプロ用を買いましょう。プロ級は、顔料とバインダーの比率が高いのです。安い筆はすぐにヘタって描きにくくなります。
多少出費が嵩んでも、筆だけはいいものを持ちたいです。筆はまず高級品を数本持つのがいいでしょう。最初はざっくり大中小3種類の大きさの筆で十分です。
後々買い足して、いろいろな形を試しながら絵を描いていくといいでしょう。
油絵具には、アクリル絵具用の合成筆も使えますが、油絵具に使える天然毛の筆もいろいろとあります。ブリストル(豚毛)ブラシが最も一般的に使用されています。
絵の具を塗る面の下地処理
キャンバス、木、紙など、さまざまな面に描くことができますが、どの面を描く場合でも、ジェッソと呼ばれる下地剤を塗ることが重要です。
絵の具を塗る面の下地処理
キャンバス、木、紙など、さまざまな面に描くことができますが、どの面を描く場合でも、ジェッソと呼ばれる下地剤を塗ることが重要です。
これは、油分が表面に染み込むのを防ぎ、絵具の酸から表面を保護し、絵具がより付着しやすい表面にするためです。
また、下地処理済みの板やキャンバスを使い、より滑らかな表面を好む場合は、さらにジェッソを1、2回塗ることも可能です。アンパサンド・ジェッソボードは、滑らかで耐久性があり、作業しやすい表面です。
色と混色を理解する
絵具の原色はカラーチャートのような「純粋色」ではなく、黄色か青色のどちらかに傾いており、黄色に傾くと暖色に、青色に傾くと寒色になります。このため、原色を混ぜて二次色を作る方法にも影響があります。この特徴を心得ておくと、複数色を混ぜ合わせるとき、自分の出したい色調が生み出しやすくなります。
限られたパレットで描く
一度にすべての色を使わなければならないとは思わないでください。
まずはモノクロームで、1つの色相とそのシェード(黒を加えたもの)、ティント(白を加えたもの)だけで描いてみましょう。
クールな絵にするか、ウォームな絵にするかで、好きな色を使うことができます。
そうすることで、絵の具の感触をつかむことができます。
準備ができたら、各原色の暖色と寒色をパレットに加え、バーントシエンナ、バーントアンバー、イエローオーカーなどのアースカラーも加えてください。
オイルスケッチから始める
色とテレビン油(またはターペノイドなどの無臭テレビン油の代用品)で構成される薄い下絵です。
オイルスケッチから始める
色とテレビン油(またはターペノイドなどの無臭テレビン油の代用品)で構成される薄い下絵です。
この下絵はすぐに乾くので、乾くのを待たずに次の絵の具や色を重ねることができます。
バーントシェンナは、白いキャンバスに描く場合でも、ニュートラルグレーで調色する場合でも、価値観や構図を決めるのに有効です。
つまり、最初の層には薄い絵の具と少ない油分を使い、厚い絵の具と油分の多い絵の具を後の層に使うということです。
そうすることで、先に塗った層が先に乾き、絵がひび割れるのを防ぐことができます。
まず、絵具とテレビン油で下絵を描き、次にテレビン油と亜麻仁油を2:1の割合で混ぜた画材を使います。
亜麻仁油は経年変化で黄ばむことがありますが(淡い色の場合に顕著)、他の油に比べて乾燥が早いのが特徴です。
筆の手入れ
絵の具を塗るときと塗った後に、石けんと水で筆をきれいにすることが大切です。
筆の手入れ
絵の具を塗るときと塗った後に、石けんと水で筆をきれいにすることが大切です。
油絵は汚れるものです。ペーパータオルやボロ布を用意して、ブラシについた余分な絵の具やテレビン油を拭き取るようにしましょう。
油絵具の容器は2つ用意し、1つは筆を洗うためのテレビン油、もう1つは絵具と混ぜるためのメディウムです。
道具の管理
油絵具やメディウムは、飲み込んだり、皮膚に付着すると危険なものです。
道具の管理
油絵具やメディウムは、飲み込んだり、皮膚に付着すると危険なものです。
ペットや小さな子どもの手の届かないところに、栓をして保管してください。
絵具、メディウム、布、ペーパータオル、使い捨ての紙パレットや紙皿(パレットとして使うのもよい)は、適切に処分してください。ボロ布や紙類は燃えやすく、乾燥すると熱を持ち、自然発火することもあるので、水に濡らしてから捨てましょう。
まとめ
油絵を始める前に、まずあなたがどんなモチーフをどう料理したいのか、構想を練ってみてください。行き当たりばったりで描き始めると、取り止めのない油彩との格闘が始まってしまいます。
まとめ
油絵を始める前に、まずあなたがどんなモチーフをどう料理したいのか、構想を練ってみてください。行き当たりばったりで描き始めると、取り止めのない油彩との格闘が始まってしまいます。
一番いいのは、あなたの好きな題材を一本に絞り、しつこく同じテーマで描く練習です。
例えば、花が好きな方は、花絵のエキスパートになるべく、ひたすらいろんな花を見ながら描き続ける練習です。それによって、花びらのひとつひとつ、葉っぱの質感などが自分の思うように描けてきます。
慣れてくると色合いや絵の具の性質が理解でき、好みの立体感なども会得できるでしょう。
まずは自分が気に入っている、目の周りにある小さなものから挑戦していってください。
きっと楽しい油彩の世界が拓けてくるでしょう。
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