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2022年11月20日日曜日

「旨味」をアメリカで説明する

サムズアップ・アメリカ!
うま味とは?




  うま味の味、歴史、うま味食品ガイド  

長年にわたり、味覚の基本は甘味、酸味、塩味、苦味の4種類とされてきました。
うま味は、「第五の味」と呼ばれ、比較的最近発見されたものです。
母乳にはうま味の元となるアミノ酸が多く含まれているため、人は生涯にわたってうま味を求めるようになるのかもしれません。


うま味とは

うま味は
 "pleasant savory taste"「心地よい香ばしさ」と訳され、スープや肉のような味と表現されることがあります。
パルメザンチーズ、海藻、味噌、キノコ類など、グルタミン酸というアミノ酸を多く含む食品でうま味を感じることができます。

グルタミン酸は、複雑で素朴な味わいを持っています。
グルタミン酸ナトリウム(MSG)は、うま味を出すために食品によく添加されます。
米国食品医薬品局は、MSGを安全な成分として指定しており、ごく一部の消費者に頭痛や吐き気などの軽度の有害事象を引き起こすに過ぎないとしています。

うま味は、唾液分泌や舌のふるえを伴う後味がマイルドだが持続し、喉、屋根、口の奥を刺激すると説明されています。単独では好ましくないが、他の味と組み合わせることで複雑さが増すとされているのです。





うま味の歴史

アメリカ人にうま味を説明するときによく用いられる表現は先述の、"pleasant savory taste" になるのですが
日本語で「心地よい香味」を意味します。うま味の人気は、第5の基本味に関する研究が進み始めた1980年代以降に高まっています。

1985年、ハワイで開催された「うま味国際シンポジウム」で、第5の味覚の科学的名称は「うま味」と決定されました。
その際、うま味の定義が確立されていることが条件となりました。
うま味は、他の基本味との組み合わせによって生じるのではなく、独立した味であることが研究者らによって証明されました。

グルタミン酸の料理への利用には長い歴史があります。
古代ローマでは、グルタミン酸を豊富に含む発酵魚醤が広く使われていました。
中世のビザンチン料理やアラブ料理にはグルタミン酸を多く含む発酵大麦のソースが使われ、中国では3世紀頃から発酵魚醤や醤油の歴史があります。

この現代、うま味は、減塩の味を改善しようとする食品メーカーに人気のある味です。
魚醤、マッシュルーム、牡蠣、生ハムなど、うま味のある食材を使った「うま味爆弾」と呼ばれる料理が、料理人の間で人気を博しています。ケチャップの人気はうま味のおかげかもしれないとも言われているのです。





うま味のある食品

うま味は多くの食品に広く含まれているので、専門店に行かなくてもうま味の味を楽しむことができます。
専門店でなくともうま味のある食品は、牛肉、豚肉、肉汁、スープ、トマト、チーズ、しょうゆなど、身近なスーパーで手に入れることができます。
魚醤や味噌などの発酵食品は、特にうま味成分が多く含まれています。

昆布や酵母エキスのベジマイト、マーマイトなど、うま味の強い食品もありますが、専門店が近くにない場合は、少し手に入りにくいかもしれません。アメリカ人におすすめのうま味調味料を尋ねられたら、「昆布だし」や「カツオだし」などを薦めれば、その魅力に気づいてもらえるのではないでしょうか。



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