Vlogを始める準備

サムズアップ・アメリカ！
初心者のためのビデオ撮影のコツ 

ブームに乗ってアメリカでもVloggerが急増しています。如実にわかるのは、家電量販店やファッション関連の大手ストアの家電コーナーにVlog用のリングライトや三脚などがやたら増えているからです。

でも気軽にスマホ動画から初めた人でも、いざ本格的に組織的な動画配信を行うとなると、それなりの準備と撮影の基礎知識が必要になってきます、ここではそんな「動画撮影ビギナーのための心構え」を記事にしてみました。何も全部初めから覚えることはありません。Vlogをやっていくうちにだんだんわかってくることもありますし、先人のアドバイスを求めるような事態もやってくるでしょう。

かといって何も身構えることはありません。初めは自己流で、少しづつプロのテクニックなりを吸収して行けばいいのです。　

ビデオの撮影を始める前には、様々なことを考慮しなければなりません。でもまずは撮ること自体を楽しみましょう。ただ外に出て撮影を始め、視聴者が気に入ってくれることを願うだけでいいのです。

もちろん、正しい方法で撮影することもできます。例えば以下のように・・・。

撮影を始める前に一言。ビデオは後で編集するために撮影するものだということを常に念頭に置いてください。

とはいえ、視聴者に気に入ってもらえる動画を作りたいのであれば、以下の5つのステップを踏む必要があります。



ステップ#1：動画を計画する（脚本を書く）

動画の内容は、動画の質に比べて非常に重要です。あなたがyoutubeで見た素晴らしい動画は、かなりの確率で脚本がしっかりしています。

ノートパソコンのマイクを修理するビデオから、面白い髭剃りのコマーシャルビデオまで。これらの動画は、かなりの確率で台本通りに作られています。

もしあなたが、カメラの前で快適に過ごしたいと思っていたり あるいは、自分のビデオをゴールに到達させたいと思っている人は コンテンツの台本を書くことになります。

それは決して完璧なものではありません。正直なところ、完璧である必要はありません。

ただ、正しいものを作る必要があり、その方法を紹介します。

オーディエンスを把握して、そのためのスクリプトを作る

これは、ビデオの脚本だけでなく、ビデオのゴールにとっても非常に重要なことです。

そう、あなたが作る動画には、特定のグループの人たちに伝えることから、何か行動を起こさせることまで、それぞれの目的があるのです。

この「ある集団」がわかりますか？それが、あなたの視聴者です。

作る動画の種類によって変わるかもしれません。特に、あなたがプロとして様々なクライアントのために仕事をしているのであればなおさらです。


自分の道を切り開く必要がある

誰があなたのビデオを見て、あなたのチャンネルを購読してくれるのかがわかれば、それでいいと思います。誰が見てくれるのかわからない場合は、視聴者の立場になって考えてみてください。メッセージに共感してくれる人、ジョークを理解してくれる人のことを考えてみてください。

個人的なつながりを持つ

視聴者があなたを専門家として見たとき、あなたは視聴者と個人的なつながりを築くことができます。また、視聴者の心をつかむような話をすると、より効果的です。同じビデオの中で両方の話をすれば、さらに効果的です。

では、視聴者はあなたを専門家としてどのように見ているのでしょうか？

何かのビデオを作るときに専門家である必要はありません。特に、別の業界のクライアントのために動画を作っている人ならなおさらです。正確に、そして多くの視聴者にアイデアを伝えることができればいいのです。

ストーリーテリングは、誰が見るかがわかっているので、とても簡単です。その時に取り上げているコンセプトやポイントに共鳴できるようなストーリーを語ればいいのです。

これはビデオではありませんが、あなたがこのコンテンツを読んでいるときに、私が何度かそれを行ったことに気づくでしょう。気づかなかった人は気にしないでください。



撮影のビジュアル化

撮影の各シーンを細部までビジュアル化して、ストーリーボードに書き出す必要があります。

光やカメラの角度から、カメラがパンアウトしたり位置が変わったりしたときのシーンまでです。
もし、あなたが簡単に想像できる人であれば 撮影の流れをイメージすることはそれほど問題ではありません。ほとんど想像できない人は、自分で探すしかありません。



ショットリストの作成

基本的な脚本ができていれば、これは非常に簡単です。

あとは、シーンごとに分けて、説明文を書き込んでいくだけ。カメラの位置、撮影場所、アクション／ダイアログなどです。

これは、周りにあまり変化がない動画の場合はことさら重要ではありません。変化というのは、シーンやカメラアングル、その他の重要なディテールを意味します。

チュートリアルや説明用のビデオで、背景の前に男が座っているようなものです。



ブランドメッセージ

ブランドメッセージを入れることは、「料理のレシピ」のようなビデオを作る場合には重要ではありません。

しかし、モノを売るブランドのために動画を作る場合、ブランドメッセージは非常に重要です。あなたの動画は、どこかでブランドを中心に展開するか、ブランドに関連するものでなければなりません。

ステップ#2：動画の環境を整える

さて、動画の台本を書き終え、カメラを三脚に取り付けて準備ができたら、次は環境を整えましょう。ただ単に撮影を始めればいいというものではありません。

すぐ本題に入ります。

映像を構成するための準備をしなければなりません。そのためには、照明や背景、撮影場所などを準備する必要があります。

屋外の動画でも屋内の動画でも、環境を整えることはとても重要です。ビデオの質を高めるためには、周囲の環境がうまく機能するようにしなければなりません。


映像の構成

あなたのビデオは、視聴者を魅了することが非常に重要です。視聴者を惹きつけるということは、その内容に関わらず、あなたのビデオを最後まで見てもらうということです。

ここで動画の構成が重要になります。

基本的には、視聴者の目を動画の重要な要素に導く必要があります。


自分が楽になるために

映像は主に、カットやアングルの変更など、さまざまな方法で分割された多くのショットを持つことになります。それぞれのシーンには、視聴者が注目すべきものがあるはずです。それは、誰かが話している姿だったり、物だったり、背景だったりします。

周りの環境、カメラアングル、照明、そして映像を編集している間にも遊ばなければなりません。


撮影場所の選択

適切な場所を選ぶことで、多くの労力と、時にはお金を節約することができます。シーンが多いビデオや、アクションビデオの場合は。手間とお金を省くことはできないでしょう。

Vlogや説明用ビデオのようなシンプルなビデオを撮影する場合には、背景や照明にあまり手をかけなくてもよい場所を探してください。

照明

照明は、ビデオ撮影において最も重要な要素です。

バランスのとれた良い照明は、完璧なチューニングであなたのビデオを素晴らしいものにします。逆に言えば、照明の調整を怠れば、ビデオは台無しになってしまいます。間違った照明は、面白いショットを深刻なショットに変えてしまいます。

人工光と自然光の対立を避けてみてください

例えば、説明用ビデオやポッドキャストを撮影するとします。部屋の中は主に蛍光灯で明るくなっています。しかし、窓からは太陽の光がたっぷりと入ってくるので、両方の光源にコントラストが生まれます。

両光源のバランスがとれるように、自分や被写体を配置するか。あるいは、どちらかの光源に手を加えることもできます。窓を閉めるのも効果的です。

光源を調整する余裕がない場合。世の中のほとんどのカメラには、カメラのホワイトバランスを設定する機能があります。

多くのカメラや、スマートフォンには、オートホワイトバランスの機能が付いています。しかし、私は手動でホワイトバランスを取ることを強くお勧めします。

そうすれば、動画に適した色のバランスを取ることができます。



背景

背景は、動画の構成において重要な役割を果たします。

視聴者の目を動画のフレーム内の正しい要素に導くことがいかに重要かを見てきました。

動画のスクリプトは超優秀なのに、背景の選択を間違えると、視聴率が下がってしまいます。

だから、正しい背景を選ぶことはとても重要です。

本物の背景か、偽物の背景か

その名の通り、本物の背景はあなたの背景であれば何でもいいのです。動画のトーンに合わせて選ぶ必要があります。

例えば、説明ビデオやチュートリアル、Vlogなどを撮影する場合は、暖色系の明るい色の背景を使います。悲しいビデオや謝罪のビデオを撮影する場合は、暗い色の背景を使います。

ステップ #3: ビデオ撮影機材を集める

基本的に豪華な機材は必要ないので、これにはあまり重きを置くつもりはありません。

もしあなたが4K 60 FPS (Frame Per Second)を撮影できる素晴らしいカメラと、高価な照明をたくさん持っているなら、それは素晴らしいことです。

良いビデオが撮れるカメラと、鮮明でクリアな音声の良いマイクが必要です。三脚、ジンバル、またはその両方が必要になるかもしれません。これから始めようとしている人にはこれだけです。

より高度なビデオ制作を行う場合には、良い照明に投資する必要があります。良い照明器具、様々なレンズ（一眼レフ用）、良いドローンなどに投資したいと思うかもしれません。




ステップ #4：映像の質

さて、ここからは、カメラや機材で遊べる部分です。

また、ここでは、ビデオがプロのように見えるかどうかを確認する必要があります。素晴らしいことに、そのために大金を費やす必要はありません。

ほとんどの場合、シンプルな小技が有効です。



ビデオの安定化

どんなに良い脚本を書いても、どんなに高価で素晴らしいカメラを使っても 手ぶれしていては、まるで手作りのような映像になってしまいます。

映像が安定しているかどうかを確認する必要があります。

また、手ぶれ補正がしっかりしている映像は、よりプロフェッショナルな印象を与えます。

静止画であれば、三脚を使うこともできます。アクションビデオであればジンバルを使うこともできます。

カメラの角度を変えなければならない場合には、ジャンプカットを使うことができます。ジャンプカットを使って手ぶれを隠すことができます。

力を入れて撮影しても、場合によっては手ぶれしてしまうことがあります。そかしほとんどのビデオ編集ソフトには、ビデオスタビライズの機能がついています。また本格的な手ぶれ補正内臓のカメラも最近は出揃っていますので、購入の際はぜひチェックしてみてください。


カメラに映る自分の存在感を高める

ビデオに出演する場合は、カメラに慣れなければなりません。

しかし、それはごく当然のことです。

特に、最初の数本の動画を撮影するときには、そわそわしたり、不安になったりするものです。周りに誰もいないのに、カメラの前でそわそわしていたり、緊張していたり、落ち着かなかったりすることがあります。

カメラの前でのあなたの身のこなしは、ビデオをよりプロフェッショナルなものにするために大きな影響を与えます。

良い点は、練習と大量のリテイクで改善できることです。

私は以前、5分の内容を記録するために、60分を超えるビデオを撮影していました。今でも、ちゃんと5分使える映像を撮るためだけに、1時間近くの撮影をしています。



さて以下は、あなたが撮影のために、特に重視する点です。

オープンなボディランゲージを使う

好きな人と話しているときは、いつもこうしていますよね。落ち着いていて、真っ直ぐに座っているか立っていて、肩を落として筋肉をリラックスさせています。深く息を吸うようにしましょう。

ゆっくりと話す

ラップや暴言を吐いていない限り、言葉を正しく言うために少し努力しましょう。

笑ってください

特にビデオの最初の部分で。視聴者にあなたの親しみやすさを伝えるには、大きな違いがあります。もちろん、謝罪ビデオなど笑顔が必要ないビデオの場合は、笑顔を見せる必要はありません。

撮影した映像を何度も見る

映像を見て、改善が必要な部分を探してください。そして、それを改善するための努力を惜しまないこと。

パターン・インタラプトを作る
どんなに素晴らしい価値のある映像でも 人は動画の途中で興味を失ってしまうものです。
あなたのyoutubeチャンネルの視聴者維持率のグラフを見れば、このことがわかります。
動画を見た人に比べて、動画の最後まで見た人が少ないことがわかります。

ここで、パターン・インタラプトが役に立ちます。
パターン・インタラプトとは、基本的には、誰かの心の状態や戦略を変えることです。

私たちにとっては、動画の中に入れて変化をつける瞬間や要素です。パターン・インタラプトは、以下のようなものが考えられます。

画面上のグラフィックやアニメーション

新しい背景や別の映像設定

新たな映像アングルやBロール（当社比）の導入

サウンドエフェクト

などなど。


単純なことですが、視聴者の意識をリセットするのに大きな役割を果たします。


パターンインタラプトはどれだけあればいいのか

視聴者は、何かのパターンを見てからクリックしようと思うでしょう。視聴者は、次の要素を見るか、ビデオの最後まで見ることになります。作り方にもよりますが。


アクションビデオであれば、何人かの男たちがバク転したり、屋根を駆け抜けたりします。視聴者を飽きさせないためには、多くのパターンの割り込みを使う必要はありません。ほんの少しの匙加減が大事です。そういった映像は、少なくとも私にとっては、興味を繋ぐ材料となります。
また、あまり周りで何も起こっていない説明ビデオのようなものを撮影している場合は 視聴者を飽きさせないためには、多くのパターンの挿入が必要になるでしょう。


三分の一の法則に従うべき時と、そうでない時を知る

「3分の1の法則」とは、動画を構成する上で最も基本的な原則です。

しかし、使い方はとても簡単です。撮影時には、画面上に3×3のグリッドを想像してください。

そして、映像の重要な要素を、線が交差するポイントの一つに置いてみてください。また、被写体のサイズが大きい場合は、グリッド線のいずれかに配置してみてください。

これで、三分の一ルールの使い方がわかりました。あとは、使うときと使わないときの使い分けです。あとは沢山のビデオを撮っているうちに、勘が養われていくはずです。


退屈な部分や気が散る部分を取り除く／早送りする

これはわかりやすいでしょう。
あなたのビデオに、たまたま退屈な部分や面白くない部分があってもいいのです。

私はチュートリアルビデオやバイクの旅の記録を撮っているときによくありがちでした。肝心なところで長い時間待たされたりしますよね。私は編集時にそれらをカットして視聴者を飽きさせない工夫をします。


クリアで明瞭な音声

音声の質は、思っている以上に重要なものです。特にプロ向けのビデオでは、その重要性は計り知れません。

HDビデオでなくても、音質が良ければ視聴者の多くはついてきてくれます。ほとんどの場合、不明瞭な音声は、視聴者が戻るボタンを押すのに十分です。

動画に音声を収録する場合は、良いマイクに投資しなければなりません。あなたは、30〜300ドル程度の素晴らしいマイクを得ることが必要になってきます。
あなたが十分な予算を持っている場合は、高価なものに投資しましょう。作品のクオリティに大きく貢献してくれるはずです。もしあなたがタイトな予算に直面している場合、いくつかの格安マイクでしばらくは我慢しましょう。カメラの内蔵マイクだけでは厳しいと思ってください。

Step #5: ビデオ編集ソフト

あなたは今、生の映像を手に入れました。もし良いビデオ編集ソフトがあれば、これらを素晴らしいビデオに変えることができます。

最終的にどのようなビデオになるかは、すでに考えられていることが多いでしょう。また、台本にはそれらが書かれています。あとは、どうやって編集していくかです。

ほとんどの動画編集ソフトには以下のような機能があります。


ビデオのクロップとトリム

異なるクリップ間のトランジション

ビデオにテキストやグラフィックを追加する

アスペクト比の変更

オーバーレイやフィルターをかける

さらに、次のようなオプションもありますので、参考にしてみてください。


背景色の変更

ズーム、パン、チルト、その他の動作

色調補正

などがあります。

あなたが必要とするつもりのすべてのオプションを持っているビデオ編集ソフトウェアを選択する必要があります。大事なのはあなたが必要な編集機能を持っているかどうか。安くても素晴らしいユーザーインターフェイスがあれば助かります。




まとめ

ビデオスクリプトを計画することがいかに重要であるかは、いくら強調しても足りません。特に始めたばかりの頃は。

そして、最高のビデオ撮影環境を探してください。必要な機材を集めて、録画を始めましょう。その際、映像のクオリティには十分注意を払ってください。のちのスキルアップに直結する問題です。

ここまでがまず最初のスタートラインです。動画は１日にしてならず。

少しづつ積み上げていって、あなたなりの最高傑作を目指してみてくださいね。