2021年3月13日土曜日

カメラ初心者の心得

写真ビギナーのためのヒント




以下の写真撮影のヒントは、カメラ歴のある方なら自然と身についてるものばかりです。いわば言うまでもない常識の範疇。なので初心者のみ対象とさせていただきます。すでにご存じのこともあるかと存じますがそこは飛ばして、必要な部分だけお読みいただければ幸いです。

写真撮影の技術は本来、基礎から実践、応用まで学ぶべきことは実に多岐にわたるのですが(なにせ写真専門学校二年分のカリキュラムを見せられて入学を断念したものですから)、
趣味で始めるビギナーは基礎だけ固めておけばいいでしょう。あとはおいおい必要に応じて学んでいけばいいのです。
基本固めは誰にでもできることですので、この際きっぱり丸のみして消化してください。
カメラを向けてシャッターを切るのは簡単ですが、自分のイメージ通りの写真を撮るのはなかなか難しいことです。

私の場合、初めて気に入った写真が撮れるまでずいぶんかかりました。カメラがいかに優れていようと関係ありません。写真というのは、趣味としてでも納得いくまでかなり時間がかかるものです。しかし、だからといって写真を学ぶことを躊躇する必要はありません。

誰もが写真を学ぶべきです。なぜなら、写真は自分をより幸せにしてくれるクリエイティブな趣味のひとつだからです。まずは初心者が必ず学ぶべき写真撮影のコツをご紹介します。



露出の三要素

写真は、光をとらえることがすべてです。多くの初心者は、写真の魔法はカメラボディの中で起こると思っていますが、本当の魔法の源は「光」なのです。光がよく当たっている被写体は悪くても撮れますが、光が当たっていない被写体は絶対によく見えません。

そのためには、露出の三要素を理解する必要があります。露出は、写真撮影の基本的なコツの中でも最も重要なものです。


写真を撮るとき、カメラはシャッターを開き、レンズから光を取り込み始めます。この光はカメラのセンサーに当たり、画像として処理されます。光がどのように捉えられ、最終的な画像がどのように見えるかは、3つの要素が影響しています。


絞り
レンズの開口部がどのくらい大きいか、f-stop(f/2、f/5、f/11など)で測定されます。数字が小さいほど、絞りは広くなります。絞りが広ければ広いほど、より多くの光が入ってきます。絞りの大きさは被写界深度にも影響します。

シャッタースピード
シャッターが開いたままになっている時間を秒単位で表示します(1/200秒、1/60秒、5秒など)。シャッタースピードが遅いほど、光が多く入ってきます。シャッタースピードはまた、動きに対する感度にも影響を与えます(すなわち、より速いシャッタースピードは動きを止め、より遅いシャッタースピードは動きをぼかします)。

ISO
センサーが光に対してどのくらい敏感か、ISO単位(100 ISO、400 ISO、6400 ISOなど)で測定されます。高いISOは暗い状況でも写真を撮ることができますが、その代償はノイズです。暗所で撮影された写真には、暗いほどざらざらした粒子が出てきます。

自分のイメージ通りの写真を撮るためには、「絞り」「シャッタースピード」「ISO」の3つの要素を使いこなす必要があるということです。



カメラの持ち方

写真初心者が次に学ぶべきことは、「正しいカメラの持ち方」です。ここでいう "正しい "とは、簡単に言えば、"手ブレをできるだけ起こさないようにすること "です。

カメラが写真を撮るときには、シャッターが切られ、センサーに光が入ります。シャッターが開いているときに動くと、センサーに光が当たってしまい、ブレた写真になってしまいます。三脚などに固定すれば手ぶれもなくなります。

重要なのは、腕を体に近づけて、体幹に安定させることです。そうすることで、手ぶれを最小限に抑え、手持ち写真をできるだけシャープに保つことができます。最近のカメラやレンズは手振れ補正機能が付いたものも出ていますが、それでもちゃんと構えなければ手ブレはおきます。

暗い場所での撮影や長時間露光、望遠レンズを使用した撮影には、三脚を使用することをお勧めします。高品質の三脚ほど、安定したブレのない撮影を保証するものはありません。



三分割の法則

アマチュア写真家が撮ったものか、経験豊富な人が撮ったものかは、たいていの場合、見当がつきます。一番のポイントは構図です。アマチュアの方は、構図のセンスがないことが多いのですが、構図の良さは写真の命です。

構図とは、写真の中のすべての要素の配置のことで、写真がどのように「構成」されているかを示すものです。構図を意識しない人は、たまたま良い写真が撮れているだけです。構図を理解すれば、どんな被写体、場所、状況でも、いい写真が撮れるようになります。

2本の縦線と2本の横線で画面を3等分し、その4つの交点に見栄えのする要素を配置する。

写真家なら誰でも使うテクニックです。ある人は「松葉づえ」のように使い、ある人は「他の構図がうまくいかなかったときの予備の方法」として使います。いずれにしても、「三分割の法則」は、撮影構図テクニックの基礎です。初心者にとって、これほどまでに有益な写真撮影のコツはそうそうないでしょう。



視点を考える


何の変哲もない写真を撮るには、目線の高さから真正面から被写体を捉えることです。この視点は、誰もが知っているもので、私たちは毎日、この視点で世界と接しています。素人の多くの写真がコレで、見る者に退屈を与えてしまいます。


しかし、解決策は簡単です。別の視点から撮影するのです。

これにはいくつかの意味があります。

高さを変える(例:地面に近づける)

角度を変える(例:真上から、または横から斜めにしてみる)

距離を変える(例:近寄る、遠ざける)


この3つを組み合わせてみてください。これらの変化によって、自分のショットの感覚が変わってくることに驚くはずです。




写真に手を加える

写真学校や撮影教室などでは、好むと好まざるにかかわらず、撮った写真は必ず編集をするよう指導されます。実際のセンサーデータはRAWファイルとして取り込まれますが、カメラの液晶画面に表示されているのは、そのRAWデータをカメラが解釈したものであり、あなたの狙いやニュアンスは伝わりません。なので自分で撮影した素材は必ず自分でチェックして、イメージする像へブラッシュアップするのです。そのほうがいいと思いませんか?

また、編集といっても、いろいろあるし人それぞれで変わり具合も千差万別なのですが、必ずしもフォトショップ・マジックのように、あるいはファンタジー・アートのように仕上げる必要はありません。ちょっとした化粧品と考えてもらえばいいでしょう。

女性ならわかるでしょうが、メイクで知らず知らずのうちにチークやリップを塗りすぎてしまい、やりお直すという事があるでしょう。
ある人は、自己表現のために大胆なメイクをします。またある人は、自分の魅力をさりげなく引き立てるために自然な仕上がりの化粧をするでしょう。

それと同じように、写真の編集も、強引にやりすぎることもあれば、意図的にスタイルを整えることもあります。さりげなく、すでにあるものを引き立てるためだけに使うこともあります。なにが正解というものはありませんが、そこはあなたのセンス次第。結果は見る人それぞれが判断を下すでしょう。



とにかく何でも撮る

撮ればとるだけ、練習すれば練習の回数だけ上達します。これは絶対に避けて通れない道です。YouTubeの動画をどれだけ見ようが、写真関連の記事をどれだけ読もうが、Instagramの写真をどれだけ分析しようが、撮らなければ上達しません。昼夜関係なく、室内室外や時間も気にせず撮ったほうがいいです。できるだけ異なる環境を経験して、その難しさを実感してください。

経験を積むことは、理論を学ぶことに匹敵します。外に飛び出て撮影してください。

インスピレーションが必要ならば、周りの建物を撮影するのが役に立ちます。立体像をファインダーの中で見ることに慣れれば、被写体の中の軸として写したい一点を絞ることができるようになります。



気に入った写真を撮るためには、何千枚も撮影する必要があるかもしれません。しかし、その1枚1枚がどんなに悪くても、より良い写真を撮るための1つのステップになります。練習は、学んだ理論を応用するのに役立つだけでなく、機材や設定の違いが最終的なイメージにどのように影響するかを熟知するのにも役立ちます。

好きこそものの上手なれ。いい写真は撮ることの楽しさを見出したものが勝ちです。難しく考えることも、身構えることもありません。外に飛び出し、何にでも興味を示し、撮ったらどんな「絵」になるか想像するのです。とにかく撮影をエンジョイすることをわすれないでくださいね。



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