フジ対決 X-S10 VS XT-200
昨年秋ごろ購入したフジフィルムのAPS-Cミラーレスカメラ「X-T200」がすごく気に入っています。とにかくJPEG撮って出しでキレイに出来上がってしまうんです。
すごいですね、フジのフィルムシミュレーションは。話には聞いていたのですが、いざ使ってみるとその絵作りの繊細さにのけぞることも多々あります。
X-T200には11種類のフィルムシミュレーションが入っているのですが、その時の状況に応じて撮るには十分な数です。ここからさらに自分で微調整できるので、被写体によってはすごく面白い効果を出すことが可能です。デフォルトで最初に入っているPROVIA(スタンダード)の風合いがもうすでに出来上がっているというか、どんな被写体にも応用できるので、やはり一番使うことが多いです。
ええ、ほとんど編集要らずなので、このカメラではRAW撮影はやめてファイルの軽いJPEGでシャカシャカ撮りまくっています。撮るたびになんだか心ウキウキします。この感激は何だろう? 久しく感じていなかった「撮った写真を見る」時のシンプルな至福感でしょうか。「ああいい感じに撮れた・・・」と素直に喜べる回数の増えたこと。
次によく使うVELVIA(ビビッド)はフジフィルム流の記憶色とも言うべきものでI、他社の鮮やかさとはまた違う繊細な配色が印象的です。特に青空を背景にした自然風景や、街並みなどでもよく映える色調に好感が持てます。
ソフトなイメージのASTIAは文字通り、ふわっとした柔らかい仕上がりが上品で、女性のポートレートや草花、または物撮りなどにはとても効果的に、優しい雰囲気に仕上げることができます。
これぞフジカラーと誇れるフィルムシミュレーションはクラシッククロームです。じつにクールでカッコいいモノトーンのような、渋く硬質な色い合いです。まるでどこかのプロが撮った雑誌の写真のようにクールでどこかノスタルジックなフィルム調になります。ダークなアクセントを活かせば、ありふれた裏町や荒野が映画の一場面に一変します。
目下のところ、私が一番好きなのはPRO Neg.Hiです。「プロ用カラー ネガフィルム」を謳うだけあって、なかなか癖があり被写体を選ぶ独特の落ち着いたトーンを持っています。上手くハマれば唯一無二の写真が出来上がります。最近は広告のポスターなどに使っているところもありますね。古風な趣のある建物とか、ファッション関係のスタイリッシュなポートレートでは個性の光るフォトシューティングが堪能できるでしょう。
昨年出た上位機種「X-S10」には「X-T200」にないフィルムシミュレーションも入っています。人気はシネマのような画調のETERNAや通好みのモノクロACROSなどです。私は「X-T200」で満足していますが、幅広くフィルムシミュレーションを楽しみたい方は、最近の上位機種を選ぶと言いでしょう。
そのほか、「X-T200」と「X-S10」の間ではどのような違いがあるのでしょう。
上位機種「X-S10」にあってエントリー機「X-T200」に無い大きな違いのポイントは、
1 5軸最大6.0段分の手ブレ補正がボディに内蔵されている。
2 裏面照射型2610万画素「X-Trans™ CMOS 4」センサー
3 高速画像処理エンジン「X-Processor 4」
4 高速撮影。X-S10は電子シャッター秒間20枚と超高速です。
5 フォーカス・ブラケティング。ピントを変えながら一回で何枚もの写真を撮れます。
6 フジには珍しい深いグリップがX-S10。大きなレンズとの相性もいいです。
目立った違いはこれくらいで、オートフォーカスの精度やモニターの画質、ファインダーの見え具合などほとんど、精査しないとわからない程度の違いです。
これでX-S10は$1399(日本約13万円)、X-T200が$799(日本約7万円)です。価格差ほどの違いは正直ないと思います。
ちなみに私は価格が瞬間的に大暴落した昨年秋に$499(新品でキットレンズ付き!)で購入しました。(余った予算で予備バッテリーと単焦点レンズが買えました)
どちらを買ってもフジフィルム独特の色合いが楽しめる素敵なカメラです。
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