2021年3月24日水曜日

野生動物の撮影

 ハドソン渓谷の野生探訪:ビーバー編



北米の春先はまだ肌寒い日が多いのですが、この日はポカポカと陽気が野や山を覆い、絶好のハイキング日和となりました。週の半ばですが、時間があればこういう日は近隣のちょっとした森の入り口に立ち入って、野生動物との遭遇を楽しみに散歩します。早朝が一番野生動物を見つける機会が多いのですが、仕事との兼ね合いで今日は午後4時ごろ、近くの沼沢地を散策しました。

そこで見つけたのは、大きな樹木の削られた痕跡です。

  


遠くから一見すると、誰かがノミやカンナで樹木の表皮をキレイに削り取ったかのように見えます。もう少し近づいて撮影すると、


厚さ2-3センチもの木の皮を丁寧に削り取ったような跡が見えました。

いったいだれが何の目的で、こんな森の中で奇妙な真似をするのでしょう。

はい、その正体は、


ビーバーです。この水の上をすいすい泳ぐモグラのような奴が、「歯」で森の木を噛み削り、あのような痕跡を作るのです。

ビーバーには木や枝を集めて、川の上流に住処をつくる習性があります。時としてそれはテリトリーを示す大規模なものとなり、川をふさぐダムと化すこともあります。非常に勤勉で小さな枝から大きな木までせっせと集めては持ち帰り、住処の材料にするのです。

私の住むニューヨーク州ハドソン渓谷界隈の川周辺には、ノースアメリカン・ビーバーという種類のやつがたくさん生息していて、時たまこういった樹木を齧りまくった痕跡を見つけることができるのです。下のもう一枚の写真もすぐそばで見つかりました。



すごくありませんか? 歯だけでここまで巨大な樹木を齧りまくっているんです。やばいですね。もうちょっと齧り進めていたら、この大木は倒れていたでしょう。これも拡大してみました。


どうですビーバーの歯の力、半端ないでしょう? 彼らは夜行性なのでこれらは大抵、暗い間に行われるようです。一夜明けたら、木が一本倒されていたなんて話も聞きます。木こりも真っ青ですよね。このビーバー地元にいてもなかなか直にはお目にかかれないのですが、目撃例もあります。私は一度だけ遠くの沼沢地で泳いでいるのを見ただけですが、いつかは写真に収めてみたいと思っています。

この下の写真は以前どなたかが、地方の写真フォーラムに投稿したものです。

PM.Scramble Photo CIrcle: Quorted

すごいっすよね。人の歯じゃ数回噛んだだけでボロボロになりそうです。

今回訪れた沼沢地は、West Point Foundry Preserveという自然遊歩道もある緑豊かな森林地帯の一部です。かつてはアメリカ政府肝いりの製鉄工場があったところとしても知られていますが、当時の建物等はほとんど解体され、わずかなレンガ造りの工場跡だけが残されています。沼地に隣接するので、多くの野生生物が生息しており、自然観察にはもってこいの場所です。


時節柄と言いましょうか、森の入り口にはこんな看板も立てかけられておりました。

絵のようなリスやシマリスもこの森ではよく見かけます。



野鳥も水やエサを求めて近くの木の枝で周囲を伺っています、これからの時期、巣作りのために鳥たちはこの辺りで格好の住処を探すことになります。


話をビーバーに戻しますが、彼らは本当に熱心に住処を作るのですが、時として川のせき止めが度を越して川の流れさえ変えてしまうことがあるそうです。



こんな風にめったやたらと木や木の枝をかき集めて川をせき止めちゃいます。

見かけはとてもずんぐりむっくりしていて愛らしいのですが、木を倒したり、川を堰き止めたりと、森の中で土木工事をやるお騒がせものなので、土地の住民からは煙たがられる存在なのでそうです。

とっても面白い奴なので、一度アメリカの森林、とくに川のある場所に来たときは、その爪痕をさがしてみるものいいいです、運が良ければその仕事を観られるかもしれませんね。




北アメリカのビーバーの情報、写真、生息地と事実

ビーバーは半水生の動物で、大きく平らな尾と長く鋭い歯を持つ滑稽な姿をしています。しかし、魅力的な生き物であり、環境の中で素晴らしい働きをしています。

北アメリカのビーバー(Castor Canadensis)は、いつも何かを企んでいるような「忙しい人」として有名です。ビーバーほど自然環境を変えることができる動物は他にはいません。American Expeditionでは、ビーバーの情報や興味深い事実、写真を紹介しています。


北アメリカのビーバー情報

北アメリカのビーバーは大型の半水生の齧歯類です。長くて濃い茶色の毛を持ち、後ろ足には網目があります。尻尾は平らなパドル状で、長さは14インチにもなります。ビーバーの体長は約29~35インチ、体重は約25~70ポンドです。ビーバーのまぶたは透明で、水中での視界を確保します。ビーバーの歯は、木やその他の植物を切り倒すのに使われますが、長くてとても鋭いです。

ビーバーはダムを作って洪水を起こし、食料や身を守るために利用しています。ビーバーは環境の中で重要な役割を果たし、環境の繁栄に貢献しています。しかし、農家などの土地所有者からは迷惑な存在とみなされることもあります。

ビーバーは冬に交尾し、4月から6月にかけて山小屋で出産します。平均的な出産数は通常4匹ですが、最大で9匹になることもあります。ビーバーのペアは1年に1回しか子供を産みません。子供たちは2年ほど母親と一緒に過ごした後、独立します。野生のビーバーの平均寿命は24年です。


北アメリカ・ビーバーの豆知識

・ビーバーは、北アメリカで最大の齧歯類です。

ビーバーのグループは、コロニーと呼ばれています。

ビーバーの下半身には匂い腺があり、毛皮を覆う液体を分泌して防水性を高めます。

ビーバーは一夫一婦制で、同じビーバーと一生を共にする。

ビーバーは15分ほど水中に潜ることができます。

泳ぎが得意なげっ歯類です。

危険を知らせるために、ビーバーは尾を水面に叩きつけます。

ビーバーは時速5マイルで泳ぐことができます。

ビーバーの家は "ロッジ "と呼ばれています。

ビーバーはダムを作って洪水を起こし、そこから食料や身を守ることができます。

ビーバーは夜行性です。

ビーバーの鳴き声は、ヒスノイズと尾を水に叩きつける音です。

ビーバーは優れた嗅覚を持っています。

ビーバーは視力と聴力が劣ります。

ビーバーの門歯は一生伸び続けますが、木をかじることで体を維持します。


北アメリカ・ビーバーの生息地

ビーバーは北アメリカとカナダの全域に生息しています。ビーバーは水源に近い場所に生息する傾向があります。湖や川、小川、池などの近く(または中)に住むことを好みます。


ビーバーの食事

北米のビーバーは草食動物なので、葉、根、水生植物、樹皮などを食べます。木を切り倒すとき、ビーバーは幹の樹皮を食べますが、主に上部の柔らかい枝を食べます。


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