2025年5月17日土曜日

レンズ選び:f2.8通しとf4通し

For camera lovers and photography enthusiasts

Lens Comparison
同じ画角のレンズでf2.8とf4、どっちを選ぶべき?





 フルサイズミラーレスのレンズ選び:F2.8通し vs F4通し、あなたに最適なのは! 

副業カメラマンでカメラ歴17年の視点から、フルサイズミラーレスカメラ用レンズの永遠のテーマともいえる「F2.8通し」と「F4通し」のズームレンズについて、どちらを選ぶべきか迷っている方へ徹底解説します。


レンズ選びは、写真表現を大きく左右する重要な要素です。特にズームレンズにおいて、絞り値が焦点距離を変えても一定の「通し」レンズは、その明るさから多くのフォトグラファーに愛用されています。中でも、F2.8とF4という2つの選択肢は、それぞれに魅力があり、悩ましいところでしょう。


それぞれのレンズが持つ特性を理解し、ご自身の撮影スタイルや目的に合わせて最適な一本を見つけるお手伝いができれば幸いです。


F2.8通しズームレンズ:明るさがもたらす表現力と万能性

メリット:
圧倒的な明るさ: F2.8という明るい開放F値は、F4レンズと比較して1段分明るく、より多くの光を取り込めます。これにより、薄暗いシーンでもシャッタースピードを稼ぎやすく、手ブレを抑えた撮影が可能です。また、ISO感度を低く抑えられるため、画質の向上にも貢献します。

美しいボケ表現: 開放F値が明るいほど、被写界深度は浅くなり、背景を大きくぼかした印象的な写真を撮影できます。ポートレート撮影などで被写体を際立たせたい場合に威力を発揮します。

暗所性能の高さ: 結婚式場や室内スポーツ、夜景や星景写真など、光量が不足しがちな場面でF2.8の明るさは大きなアドバンテージとなります。よりクリアでノイズの少ない描写が期待できます。

プロフェッショナルな選択肢: 多くのプロカメラマンがF2.8通しレンズを主力としていることからも、その性能と信頼性の高さがうかがえます。


デメリット:
価格が高い: 一般的に、F2.8通しレンズはF4通しレンズと比較して高価になる傾向があります。高性能な光学設計や大口径レンズが必要となるためです。

大きく重い: 明るさを確保するためにレンズの口径が大きくなり、必然的にサイズも重量も増します。長時間の持ち運びやアクティブな撮影シーンでは負担になる可能性があります。





F4通しズームレンズ:軽快さとコストパフォーマンスの魅力

メリット:
比較的安価: F2.8通しレンズと比較して、F4通しレンズは手頃な価格帯の製品が多く、予算を抑えたい場合に魅力的な選択肢となります。

小型・軽量: レンズ口径を抑えられるため、F2.8通しレンズよりもコンパクトで軽量な設計が可能です。持ち運びの負担が少なく、旅行や登山など、機動性が重視されるシーンで活躍します。

十分な画質: 近年ではF4通しレンズでも非常にシャープで高画質なものが増えています。日中の風景撮影など、絞って撮影することが多い場合には、F2.8レンズと遜色ない描写性能を発揮します。


デメリット:
明るさの限界: F2.8レンズと比較すると1段分暗いため、暗所での撮影ではシャッタースピードが遅くなったり、ISO感度を上げる必要が出てきます。

ボケ表現の差: F2.8レンズほど大きなボケは得られにくい傾向があります。しかし、フルサイズセンサーであればF4でも十分に美しいボケを楽しむことは可能です。

暗所性能の懸念: 特に動きの速い被写体を暗所で捉える場合や、星景写真などでより多くの光を取り込みたい場合には、F2.8レンズに比べて不利になることがあります。



あなたはどっちを選ぶべき? 判断のポイント

どちらのレンズが最適かは、あなたの撮影スタイル、主な被写体、予算、そして何を重視するかによって大きく変わってきます。以下のポイントを参考に、ご自身に合ったレンズを選びましょう。


1. 主な撮影シーンと被写体は?
ポートレート、室内イベント、夜景・星景がメインの方: F2.8通しレンズがおすすめです。明るさと美しいボケ表現が、あなたの作品をより魅力的にしてくれるでしょう。

風景、旅行、スナップがメインで、日中の撮影が多い方: F4通しレンズでも十分な性能を発揮します。小型軽量であるメリットは、これらのシーンで大きなアドバンテージとなります。

動きの速いスポーツ(特に室内)を撮影したい方: F2.8通しレンズの明るさが、シャッタースピードを確保し、被写体ブレを防ぐのに役立ちます。


2. 予算はどれくらい?
予算に余裕があり、最高の画質と表現力を求めるなら、F2.8通しレンズは間違いのない投資となるでしょう。

予算を抑えつつ、バランスの取れた性能と携帯性を求めるなら、F4通しレンズは非常に賢明な選択です。


3. レンズのサイズや重さは重要?
体力に自信があり、多少重くても最高の画質を追求したい方はF2.8通しレンズ。

できるだけ身軽に撮影を楽しみたい、持ち運びの負担を減らしたい方はF4通しレンズが適しています。特に旅行や登山などでは、この差が大きく影響します。


4. すでに持っているレンズとの組み合わせは?
もし、すでに明るい単焦点レンズをいくつかお持ちであれば、ズームレンズはF4通しにして携帯性を重視するという考え方もあります。逆に、ズームレンズ一本で様々なシーンに対応したいのであれば、F2.8通しの万能性が活きてきます。重たいですが!


5. 将来的にどのような撮影を目指したいか?
将来的にプロを目指したり、より高度な作品作りを追求したいと考えているのであれば、初期投資としては高価でもF2.8通しレンズを選択する価値は十分にあります。


まとめ:後悔しないレンズ選びのために
F2.8通しレンズとF4通しレンズは、それぞれに明確なメリットとデメリットが存在します。どちらが「良い」レンズということではなく、どちらが「あなたに合っている」レンズかという視点で選ぶことが重要です。





結論:撮る対象により使い分けが必要。f2.8がオールマイティ的であるのは当然ですが、f4で十分カバーできる場合がほとんどです。私見ですがこの一段差は、最新のカメラ性能と編集技術の向上で、ほぼほぼ埋められると見ています。
私がクライアント仕事をしてきて、f4だからって困ったことや、文句言われたことは一度もありません。まあでも、趣味であれ仕事であれ、本当に撮影にこだわりたいなら予算に応じて大三元、小三元組み合わせて揃えましょう。ちなみに現在私が仕事で一番使うのは、

Canon RF24-105mm F4 L IS USM

画質良し、使い勝手よし、携帯性よし、と三拍子揃って言うことなしです。

28-70mmのf2.8通しもありますが、出番減りました。もっと明るい単焦点もいくつかありますが、趣味以外で使うことはほとんどありません。



F2.8通しレンズがおすすめな人:

暗い場所での撮影が多い

背景を大きくぼかした印象的な写真を撮りたい

画質と表現力に妥協したくない

予算とレンズのサイズ・重さを受け入れられる




F4通しレンズがおすすめな人:

日中の屋外撮影がメイン

持ち運びの負担を減らしたい

コストパフォーマンスを重視したい

F2.8ほどの明るさやボケは必ずしも必要ない




可能であれば、実際に店頭で両方のレンズを試してみることを強くお勧めします。重さやサイズ感、操作性などを実際に手に取って確認することで、より納得のいく選択ができるはずです。

今回の記事が、あなたのレンズ選びの一助となれば幸いです。素晴らしい写真ライフをお送りください!


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