一時期、写真業界はスマホカメラの台頭で低迷していましたが、ここへきて「動画の時代」が注目を集め、カメラにのみならず、周辺機器にも革新的な技術が導入されるようになりました。CP+でも日進月歩の新たなテクノロジーが毎年発表、紹介され、PRイベントとしての役目を確実に果たしている印象があります。
ソニーは、動きが早く激しいスポーツの撮影にも対応できる高性能カメラを出展しました。人工知能(AI)の活用でオートフォーカス機能に優れた機種で、フェンシングなどの対戦を撮影してもらうという試みが行われました。
一方、キヤノンは現実の空間にCG(コンピューターグラフィックス)を追加する「ミクスト・リアリティー(MR)」という技術を体験するブースを設置しました。来場者が専用ゴーグルを着けると目の前にオーケストラの奏者が次々と現れ、疑似コンサートを聴くことができました。
また、撮影テクニックや作品・コンテンツの作り方のワークショップも4日間にわたって数多く開かれました。これらのワークショップでは、最新のカメラで撮影を試したり、写真・映像作品の作り方を学んだりすることができました。
「X100VI」は、裏面照射型約4020万画素センサーと最新プロセッサーを採用し、待望のボディ内手ブレ補正機能 (5軸・最大6.0段) をシリーズ初搭載しています。
プロセッサー:高速画像処理エンジン「X-Processor 5」
手ブレ補正機能:新開発の最大6.0段ボディ内手ブレ補正機能(シリーズ初搭載)
ビューファインダー:光学式・電子式を切り替えられる「ハイブリッドビューファインダー」
液晶モニター:チルト式でタッチパネル付きの3型液晶モニター(約162万ドット)
動画撮影:6.2K/30Pの動画撮影が可能
フィルムシミュレーション:全20種類のモードを切り替えることで、多彩な色表現が可能
重量:約521g
発売日:2024年3月下旬
特別版:90周年限定モデル「Limited Edition」を全世界1,934台限定で発売
また、富士フイルムは「写真幸福論」プロジェクトを提案しました。これは、写真撮影や写真プリントを通じて、人生の幸福度を高めることを目指したプロジェクトで、それに関連する各種サービスの展示も行われました。
以上が今年の「CP+」の主な報道内容です。カメラ業界は、技術の進化とともに新たな可能性を探求し続けており、来年の「CP+」でもさらなる進化が期待されます。