2024年2月26日月曜日

今年のCP+ 総括

サムズアップ・アメリカ!
春を呼ぶ映像機器の祭典



今年のカメラ業界の一大イベントである「CP+(シーピープラス)」が、2024年2月22日から25日まで横浜市のパシフィコ横浜で開催されました。この展示会はカメラ映像機器工業会が主催し、キヤノン、ニコン、ソニーなど88団体が出展しました。
一時期、写真業界はスマホカメラの台頭で低迷していましたが、ここへきて「動画の時代」が注目を集め、カメラにのみならず、周辺機器にも革新的な技術が導入されるようになりました。CP+でも日進月歩の新たなテクノロジーが毎年発表、紹介され、PRイベントとしての役目を確実に果たしている印象があります。

今年は各社どのような発表があったのでしょうか?


ソニーは、動きが早く激しいスポーツの撮影にも対応できる高性能カメラを出展しました。人工知能(AI)の活用でオートフォーカス機能に優れた機種で、フェンシングなどの対戦を撮影してもらうという試みが行われました。


一方、キヤノンは現実の空間にCG(コンピューターグラフィックス)を追加する「ミクスト・リアリティー(MR)」という技術を体験するブースを設置しました。来場者が専用ゴーグルを着けると目の前にオーケストラの奏者が次々と現れ、疑似コンサートを聴くことができました。


また、撮影テクニックや作品・コンテンツの作り方のワークショップも4日間にわたって数多く開かれました。これらのワークショップでは、最新のカメラで撮影を試したり、写真・映像作品の作り方を学んだりすることができました。





各社とも新製品の発表は、例年よりは控えめなCP+でしたが、唯一気を吐いていたのがフジフィルムです。

そう、今年のCP+で富士フィルムが発表したカメラが今話題の「FUJIFILM X100VI」です。
この新製品は、直感的な操作が可能な高品位ボディに、光学式・電子式を切り替えられる独自の「ハイブリッドビューファインダー」を搭載しています。


「X100VI」は、裏面照射型約4020万画素センサーと最新プロセッサーを採用し、待望のボディ内手ブレ補正機能 (5軸・最大6.0段) をシリーズ初搭載しています。
また、全20種類の「フィルムシミュレーション」を搭載し、今回の「X100VI」には、これまでGFXシリーズのフラッグシップモデル「GFX100 II」だけが実装していた「REALA ACE」モードが搭載されています。




X100VIの主なスペックは以下のとおりです。

センサー:裏面照射型約4020万画素「X-Trans™ CMOS 5 HR」
プロセッサー:高速画像処理エンジン「X-Processor 5」
手ブレ補正機能:新開発の最大6.0段ボディ内手ブレ補正機能(シリーズ初搭載)
ビューファインダー:光学式・電子式を切り替えられる「ハイブリッドビューファインダー」
液晶モニター:チルト式でタッチパネル付きの3型液晶モニター(約162万ドット)
動画撮影:6.2K/30Pの動画撮影が可能
フィルムシミュレーション:全20種類のモードを切り替えることで、多彩な色表現が可能
重量:約521g
発売日:2024年3月下旬
特別版:90周年限定モデル「Limited Edition」を全世界1,934台限定で発売

さらに、富士フイルムは創立90周年を記念して、90周年限定モデル「Limited Edition」を全世界1934台限定で発売します。この限定モデルは、1934年創業当時のコーポレートブランドロゴと、限定モデルの証であるシリアルナンバー刻印が施されています。

また、富士フイルムは「写真幸福論」プロジェクトを提案しました。これは、写真撮影や写真プリントを通じて、人生の幸福度を高めることを目指したプロジェクトで、それに関連する各種サービスの展示も行われました。


以上が今年の「CP+」の主な報道内容です。カメラ業界は、技術の進化とともに新たな可能性を探求し続けており、来年の「CP+」でもさらなる進化が期待されます。



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