2021年3月21日日曜日

野鳥をカメラで撮る

野鳥撮影初心者の入門編その1



まずは練習

野鳥撮影という新しい趣味を始めるのに最も重要なことは、一に練習、また練習です。鳥の写真を撮るには、鳥がたくさんいる場所を探さなければなりません。これは当たり前のことです。しかし、多くの鳥好きのカメラ初心者は、有名な鳥類保護区みたいなところまで行って撮ろうとします。最初の意気込みとしては結構なのですが、まず自分の近所で練習するところから始めましょう。一刻も早く希少な鳥を撮りたいとはやる気持ちは分かりますが、野鳥を撮るのは思いのほか難儀です。


まずは自分の家の周りを見てみましょう。都会じゃ鳥はいないという人は、スズメやカラスに失礼です(笑)。身近な鳥は格好の練習台です。とくにすばしっこく動き回るスズメはあなたの野鳥撮影トレーナーです。数か月、あのスピードに慣れるほどに、ファインダーで追い続けていると、他の鳥が止まって見えます。と言えば大げさですが、間違いなく小鳥の動きに順応できるようになります。
我が家の近くには大きな川がありヨットハーバーがあるので、カモメがたくさん集まってきます。芝の野球場にはカナダ鴨が群れ、近くの沼沢地にはトンビも舞っています。野鳥を探すにはけっこう贅沢な土地なのですが、それでもいざ鳥を撮るとなると、日中丸一日鳥探しに終始して収穫ナシの日もあるものです。
すこしでも効率よく野鳥を撮るには鳥の生態を下調べし、どんな場所にどんな鳥がいるのか、どのような行動をするのか、ある程度知っておくべきです。ただやみくもに森に分け入っても時間が過ぎていくばかりなのです。
そうしてようやくやってきたシャッターチャンスに、カメラの腕が追い付かず、失敗写真の山を築くというのが初心者のあるあるです。




観察者になることが野生写真撮影の肝です。身近なものから観察していきましょう。


ほとんどの動物園には鳥がいますし、多くの動物園には地域の鳥やエキゾチックな鳥がいっぱいの鳥小屋があります。経験豊富な写真家は動物園での撮影を嫌がることがありますが、それは無視してください。動物園での試し撮りは、多くのアマチュア写真家が通う場所です。私たちは裏庭から動物園まで、どこから始めるのも自由です。ただ高いハードルを課し遠征してまで野鳥を探すのは待ってください。腕前が上がるのを待ってからでも遅くありません。



構図

写真撮影のコツとして、構図についての説明が必要です。構図と光は、写真撮影に欠かせない2つの要素です。風景写真から人物写真まで、どのようなスタイルの写真を撮るにしても、この2つの要素をしっかりと把握する必要があります。

どこに行くにもカメラを持ち歩く習慣をつけましょう。自分の周りの世界を、写真家になった気分で見てみましょう。繰り返しますが、鳥に限らず、撮影は観察力が命です。さまざまな色や光の陰影に注目してください。曖昧なシーン、皮肉なシーン、逆説的なシーンを探してみましょう。

初心者の方が陥りがちなのが、被写体がきれいに撮れているのに、背景が汚くなってしまうことです。被写体の向こうに何があるのか、特に鳥の場合は鋭い観察力が必要です。逆に鳥の後ろに美しい環境があったとしても、被写体を台無しにするような構図はあってはなりません。

構図についての最終的な考えはいろいろあるでしょうが、まずはフレームいっぱいに鳥を入れること、自然でない環境を避けること、そして鳥の目を捉えることです。ボケた背景を余白として大きく取ることもありますが、やはり基本は鳥を大きく撮ることです。



撮影機材

野鳥撮影の旅ほど、ワクワクと緊張するものはありません。初心者には二通りあって、カメラ一台レンズ一本だけで勝負するタイプ。もしくは大きなリュックサックに三脚、双眼鏡、カメラ、レンズ数本に雨合羽、折りたたみ椅子、食料などを詰め込んで、野営も辞さないタイプです。でもそれらはだいたい


足手まといになるだけです。さらに、自分が何をしているのか、何が本当に必要なのかがわかるまでは、高価なツールはレンタルすることをお勧めします。

現在のデジタル社会では、スマホのカメラでも多くの写真を撮ることができます。しかし鳥の写真はスマホに向かない被写体の代表格です。鳥は小さくて、速くて、臆病です。グリップさえないスマホでは、うまく撮れないことがほとんどです。

野鳥撮影の初心者には、最低でも2,000万画素、マニュアル設定、200mm以上のズームを備えたカメラが必要です。ブリッジカメラ(ポイント・アンド・シュートとフルデジタル一眼レフの中間のようなもの)の多くは、お金をかけずにこれらの資格を備えています。

また、三脚とシャッターレリーズも必要です。鳥は小さく、遠くにいることが多いので、シャープな写真を撮るためには、カメラをできるだけ静止させる必要があります。そのために、三脚とシャッターが必要なのです。必然的にレリーズの代わりにカメラのタイマーを使うこともできます。

もっと高度な話になると、ズームレンズ、カメラのセンサーサイズ、秒間コマ数、ミラーレスとデジタル一眼レフの違いなどが出てきます。



撮影後の処理

今日、ほとんどの写真家は、すべての画像に編集を施しています。中には、画像の修正を嫌う「純粋主義者」もいますが、近年それは稀です。今日のデジタル機器では、写真家はRAWフォーマットで撮影することが常です。これについては、また別の機会にご紹介したいと思います。RAWファイルは、より多くのデータを扱うことができますが、常にカメラの外での調整が必要です。

フィルム時代には、本格的な写真家は暗室で結果をコントロールすることを学びました。Adobe PhotoshopやLightroom、Affinity PhotoやCapture Oneなどの編集は、暗室での作業に匹敵するものだと思います。

後処理について包括的に論じると、何十ものブログ記事が必要になります。今回は、いくつかの簡単なヒントを紹介します。

照明
写真編集で一番時間をかけるのがこのパートです。ハイライト、シャドウ、全体の光を調整します。私たちは皆、カメラで完璧な照明を撮ろうと努力します。しかし、実際にはいくつかの調整が必要な場合が多いのです。実際に自分でみた光景を思い起こし、どのような光のトーンであったか、思い出しながら、自分の心に正直に微調整をかけていきます。

分析
画像は、カメラの背面にある小さな液晶画面ではよく見えます。しかし、撮影した画像のクオリティやシャープネスをコンピューターのモニターで評価することは重要です。鳥の写真はディテールが命。編集ソフトを使って、画像の足りない部分を補うのはいいことです。次回の撮影のためのデータとして役立てましょう。

写真を整える
鳥が飛んだり跳ねたりするのを追っていると、思いがけず電柱や建物、壁、車、フェンスなど、余計なものが映り込んできます。後処理ソフトはこれらを除去したり柔らかくぼかしたりする魔法のようなものです。不自然な加工にならない程度に調整するセンスが必要です。



おまけ



グラフィカルな紙の本で、野鳥ハンドブックはいろんな種類が出回っています。これは野鳥探しのために非常に頼りになるので、ぜひ一冊は持っていて欲しいものです。
洋書ですが、National Geographic Field Guide to the Birds of North Americaはアメリカでバードウォッチングする人は大抵持っている必携のガイドブックです。どの季節にどんな鳥がどこにいるのか一目でわかり、とても便利な一冊です。
あとThe Sibley Field Guide to Birdsというシリーズの野鳥ハンドブックが大人気で、この本も鳥の生態を知りたい方には必携のものとなっております。



2021年3月20日土曜日

SONYビギナー:カメラの選び方

豊富な選択肢のソニーデジカメ



人気のソニー、ミラーレスカメラを使う人が増えています。特に最近はVlog用途でソニーを選ぶ人が多いようで、アメリカのカメラ小売店でも、ソニー独自のディスプレイブースに人が立ち止まっているのをよく見かけます。


実際大いに売れているソニーカメラですが、選択肢が多すぎで、これからカメラを始める人にはなにがなんだか、わからないかもしれません。

さすがミラーレスの先駆者だけあって、種類も豊富です。特にフルサイズミラーレスの分野では、特性別に様々なモデルに枝分かれしつつも、基本形状はかなり似ています。しかもソニーの方針でしょうか、古いモデルも併売し続けるので、ちょっとした注意が必要です。
いずれのカメラもセールスポイントがあって、撮る対象によって買う機種を選ぶ必要があります。今回はソニーのカメラが持つ特徴を中心にどのような機種があり、何に向いているのかに注目したいと思います。

ではソニーのフルサイズミラーレスカメラを順を追って見ていきましょう。あなたに最適なソニーのカメラがきっと見つかるはずです。(なお本文では便宜上、大文字でA7などと記載していますが、本当はa(アルファ)が正解です)  



A7Rシリーズ、イコール
高解像度カメラと覚えましょう

有効画素数6,100万画素のフルフレームセンサーを搭載したソニーA7R IVは、A7シリーズの中で最も高精細なモデルです。膨大な量のディテールを捉えることができ、ソニーの素晴らしいセンサー製造のノウハウとBSI設計により、ノイズが非常によく抑えられています。とはいえ、可能であればISO12,800を上限とすることをお勧めします。それでも並みのカメラとは次元が違いますよね。

一方、その前身である42.4Mpの「A7R III」は、「A7R II」と同じセンサーを搭載しています。どちらも36.4Mpのセンサーを搭載した初代A7Rよりも細部まで解像していますが、A7R IVにはかないません。ここまでくるとプロやハイアマチュアの判断レベルなので、一般撮影にその差を考慮することはまずないでしょう。

A7R IIIがA7R IIよりも画質面で優れているのは、低感度設定時のダイナミックレンジが改善されている点です。しかし、ここでは0.5EVの話をしているに過ぎません。風景写真では重要ですが、NDグラッドや合成画像を使用する場合には、それほど大きな問題ではありません。

また、A7R IIIは、これまでのモデルよりも丸みを帯びた印象を受けます。オートフォーカスシステムも素晴らしいので、スポーツ撮影にも適しています。




ソニーは機種ごとに操作性を向上させてきました。その結果、A7R IVのハンドリングは、A7Rよりもかなり良く、A7R IIIよりも少し良くなっています。A7R IIIと同様、最近のカメラにはタッチスクリーンが搭載されていますが、ソニーはそれをやり過ぎてはいません。(ソニーの弱点はタッチスクリーンを含む操作性と言われています。がこれも徐々に改善されつつあります)。ただ本機では残念ながら、画像の拡大・縮小やAFポイントの設定にしか使えません。

A7R III、A7R IV(およびA7 III)には、AFポイントの設定を簡単にするジョイスティックもあります。もちろん、静物やマクロ、風景写真を撮る人にとっては、それは大きな問題ではないかもしれません。これは
A7R IIIのカメラよりもA7R IVの方が少し太く、見つけやすいです。



最高のソニーA7Rシリーズのカメラは?

もし、ソニーA7Rがお買い得な価格で手に入るなら、検討する価値はあります。しかし、A7Rシリーズの中で最初に選ぶカメラではありません。A7RのAFシステムは最新のものではなく、操作性にも問題があります。A7R IIIとA7R IVに搭載されている瞳AF(人間と動物)は素晴らしいものですが、動画で人間に対応させたいのであれば、最新のモデルを選ぶ必要があります。

素早いAFポイントの選択や最速のフォーカシング、改善されたダイナミックレンジを必要としないのであれば、A7R IIは良い意味で堅実な提案に見えます。また、A7R IIIよりも大幅に節約できます。しかし、余裕があれば、A7R IIIは確実なアップグレードになります。



ソニーA7Sシリーズが動画に最適

「A7S」「A7S II」「A7S III」はビデオカメラとしての位置づけですが、ソニーは「A7R II」「A7R III」「A7R IV」「A7 III」の動画機能にも手を抜かずに開発しています。しかし、A7Sモデルが勝っているのは、低照度での撮影能力です。これは今のところ他社では及ばない強みです。いずれのモデルも、最高でISO 102,400のネイティブ感度を持っています。
また、画素数が12Mpと少ないため、ノイズへの対応も非常に優れています。

しかし、A7SとA7S IIが低照度下で苦手とするのは、フォーカスです。日常的にマニュアルでピントを合わせている多くのビデオグラファーにとっては問題ではありませんが、時代には少し遅れをとっています。ありがたいことに、ソニーA7S IIIはこれに対応しています。ソニーA7S IIIは、759個の位相差検出ポイントと425個のコントラスト検出ポイントを持つハイブリッドAFシステム、静止画と動画のためのリアルタイムアイAF(人間と動物)を搭載しています。そのAFシステムは、-6EVまで動作することも謳われています。




当然、A7Sシリーズを検討している方は、動画が第一の関心事だと思います。A7SとA7S IIはこの分野で実績があり、素晴らしい品質の結果を出しています。A7S IIIはまだ発表されたばかりなので、ソニーの主張を検証することはできませんが、紙面上では、これまでのソニーの4Kカメラの中で最も高性能なカメラとなっています。

フルセンサーリードアウトを搭載し、ピクセルビニングを行わず、ハイブリッドオートフォーカスシステムを作動させた状態で、最大120pの4Kビデオまたは最大240pのフルHD映像を撮影することができます。

また、すべての記録フォーマットにおいて、10ビットの色深度と4:2:2のカラーサンプリングが可能です。

さらに、XAVC S-I 4K (All-Intra)、XAVC HS 4K (Long GOP)、XAVC S 4K (Long GOP)などの新/改良コーデックの導入に加え、S-Log2、S-Log3、改良されたS-Gamut3、S-Gamut3.Cineカラーサイエンスを搭載しています。まさに動画に関しては至れり尽くせりの設定。これさえあれば大抵の動画撮影条件に対応できます。

また、ソニーはA7S IIIのデュアルカードスロットをアップグレードし、SD/SDHC/SDXC UHS-IIメディアに加えて、新しいCFexpress Type Aカードにも対応しました。強化されたS&Q(Slow and Quick)モードで最高の画質を得るためには、これらのカードが必要です。

また、「A7S III」に寄せられた最大の要望の一つであったバリアングル方式のタッチスクリーンを採用しました。これにより、頭上や頭下からの撮影でもシーンが見やすくなり、多くの方にとって外部モニターが不要になります。

バリアングルスクリーンを使ったビデオ撮影に興味があるが、A7S IIIの価格が気になるという方には、ソニーのA7Cをお勧めします。昨年9月に発表されたこのカメラは、24Mpのフルフレームセンサー、Bionz X処理エンジン、優れたオートフォーカス機能に加えて、相応の動画スペックを備えています。Rawビデオ機能はありませんが、S-Log2またはS-Log3で高品質な4K映像を撮影できます。




ただし、A7CにはA7S IIIのようなメニュー構造の見直しや、優れたタッチコントロール機能は搭載されていません。また、0.39インチタイプのA7Cのファインダーも、フルサイズのカメラとしてはかなり小さめです。それさえ気にならなければ、携帯性と言い性能と言い申し分のないカメラです。



ソニーA7Sシリーズのベストカメラはどれ?

ソニーA7S IIIが発表されたばかりなので、A7S IIの立場が微妙です。店頭では新機種発売のタイミングで、展示品も入れ替えるので、前の機種が展示品価格で安く出ることもあります。それに連動してネット上でもオープンボックス品やリファービッシュ(再調整品)も出回りやすくなります。
現在中古市場では、A7S IIの価格がこなれてきており、予算に応じて中古のそれを選んでも後悔はしないでしょう。
このカメラは多くのビデオグラファーにとって素晴らしい仕事をしてきており、手入れのいいものなら買って損はありません。
A7S IIIは、解像度はアップグレードこそしていませんが、操作性と機能が改善されており、素晴らしい4Kビデオの作成がより簡単になるはずです。



ソニーA7シリーズ :手頃な価格の選択肢

A7 IIは非常に優れていましたが、A7 IIIはそれよりもはるかに優れています。しかも、発売時のソニーの価格は、1,998ドル(ボディのみ)、28-70mmレンズ付きで2,198ドルと、フルフレームカメラとしてはかなり積極的なものでした。しかし、発売後ゆっくりとですが価格は下がっています。
A7 IIIは間違いなく、A7やA7 IIをしのぐ高性能なAFシステムを持っています。これだけでもこちらを選ぶ価値はあります。先代、先々代機種にしようかと迷っているなら、断然A7 IIIがおススメです。また、ミニジョイスティックコントロールによる操作性の向上、タッチスクリーン、2つのカードポートも搭載されているのも見逃せない進化です。

A7 IIIのフルフレームセンサーの画素数は2,420万画素で、人気の高い数字であると同時に、細部の解像度、ファイルサイズ、ノイズコントロールのバランスが取れています。さらに、S-Log付きの4K(3840×2160)動画撮影機能と、A7 IIよりもはるかに長い寿命を持つバッテリーを加えれば、Mark IIIを購入するのは簡単なことのように思えます。

ソニーには現在、A7Cという「手頃な価格」のフルフレームカメラがあります。以前記事にも書いたように、このカメラはフルサイズでありながら、ボディ筐体はソニーのAPS-Cシリーズの流れをくむコンパクトなものです。それでいて
A7 IIIと同等の性能プラス、バリアングルモニターでセルフィ―の行けてしまうスグレモノ。現在ソニーのラインアップの中でも同時の位置を占めて今後の展開が楽しみな機種ではあります。
ただ、現在の市場価格はA7 IIIよりも高く、バリアングルスクリーンを搭載しているものの、その他の点ではそれほど充実しているとは言えません。どうしてもバリアングルスクリーンが欲しいという方以外は、操作性のいいA7 IIIをお勧めしますが、ソニーA7 IVの発表がそう遠くないことは念頭に入れておいてください。



ソニーA7シリーズのベストカメラはどれ?

米国では、ソニーA7 IIはボディのみで約899ドルで購入できます。これは、A7 IIIの現在の希望価格1,699ドルを下回る魅力的な価格です。しかし、新しいカメラは多くのことを与えてくれるので、その価格差は納得のいくものです。


で結局ソニーのA7カメラシリーズの中でどれを選ぶべきかって事です


ええ、はっきり言いましょう。現段階で、どのソニーA7がベストなのか迷っているのであれば、A7 IIIを選択してください。マニアックな写真家を視野に入れて設計された、素晴らしいオールラウンダーです。ソニーが「ベーシックなフルフレームカメラ」と呼んでいることに惑わされないでください。ベーシックとはかけ離れています。本当にすごいカメラです。ソニーは、このジャンルを再定義したいと考えているのかもしれません。

A7 IIIでは、動きの速いスポーツやアクションなど、さまざまな被写体を撮影することができます。また、ノイズもよく抑えられており、画像のディテールも期待を裏切らないレベルにあります。

より高い解像度を求めるのであれば、A7R IVが最適で、そのAFシステムは素晴らしいものです。動画を重視するのであれば、ソニーA7S IIIをお勧めします。

もちろん、高解像度の静止画撮影と、高速で素早いAF、16ビットのRAW動画撮影を両立させる必要があるとお考えの方には、50MpのソニーA1がお勧めです。現在、予約受付中ですが、スポーツ、ウェディング、ジャーナリストなど、多くのプロフォトグラファーがミラーレス写真に移行するきっかけとなるカメラになりそうです。



次はA9と
A9 IIをまとめて紹介します




A9 IIはA9のアップデート版というべきカメラですが、A9 IIにはより良いカメラにするためのいくつかの調整(バッテリー駆動時間の若干の改善、USB Type-C接続など)が施されています。このカメラは確かに高速度撮影が可能で、見栄えのする画像を生成しますが、さらに使いやすくするための調整があればと思います。

例えば、別のメモリーカードを入れたときに「画像データベースの作成」が必要になるなど、使い勝手の面で不満が残る(あるいは我慢しなければならない)ことがあります。もちろん、動画のフレームレートを変更するために必要なNTSC/PALの切り替えや、それに伴うメモリーカードのフォーマットの "必要性 "にもイライラさせられます。また、長大なメニューシステムのため、設定項目を探すのに苦労することもあります。

すでにソニーA9をお持ちの方は、今回のアップデートが特に必要でない限り、A9 IIにはアップグレードを正当化するだけの十分な機能はないと思われます。しかし、もしあなたがA9を持っていて、それを交換しなければならないのであれば、A9ではなくA9 IIを選ぶのは理にかなっていると思います。人工的な照明の下で撮影することが多い場合、アンチフリッカー機能が役に立ちますし、メカニカルシャッターを使って10fpsで撮影することもできます。

A9 IIは、キヤノンやニコンのプロ用デジタル一眼レフカメラ(1DX/D6など)よりも小型で安価ですが、高級レンズをいくつか追加すると、すぐに重量が増えてしまいます。A9 Mark IIは、新しい望遠レンズ(400mm F2.8、200-600mm F5.6-6.3、600mm F4)を導入したことで、スポーツや野生動物への対応がさらに強化されており、ブラックアウトのない20fpsの連写は多くの人が望むものです。初心者向きではありませんが、予算に余裕があって、将来長く付き合うカメラが欲しいなら、本機はベストチョイスです。


そして最後にフラッグシップラメラ、A1

初心者がこの機を選ぶという事はまずないでしょうから、そのすごさと特徴を述べるにとどめましょう。
ソニーA1は、高解像度センサー、超高速バースト撮影、光速AF、プロ仕様の接続性、8K rawビデオなどにより、ほぼすべての写真のニッチをカバーする、本当に万能カメラです。とても魅力的なカメラで、その画質は他の追随を許さないものですが、価格が高いため、多くの写真家には手が届きません。




ソニーA1は、ソーシャルメディアの用語で言うと、「フレックス」に相当するカメラです。スピード、高解像度の静止画、8K動画という稀有な組み合わせで、究極のミラーレスカメラ、ソニーの紛れもないフラッグシップ機を目指しています。

このカメラの最大のセールスポイントは、おそらくこれまでに作られたプロ用カメラの中で最も多機能なカメラであるということです。1つの写真分野に特化することなく、A1(またはα1)は、スタジオでも、プロスポーツイベントのタッチラインでも、セレブの撮影でも、ジャングルで野生動物を撮影しても、ハリウッド映画のセットでビデオを撮影しても、同じように能力を発揮します。

ソニーA1の最も近いライバルはキヤノンEOS R5で、こちらも8K動画を撮影できます。しかし、静止画の分野では、A1が複数の分野でR5に勝っていると言ってもいいでしょう。例えば、連続フレームレートはR5の20fpsに対してA1は30fps、解像度は45MPに対して50.1MPとなっています。しかし、現実的には、どちらのカメラも、どちらかのシステムに投資しているフォトグラファーやビデオグラファーを誘惑するようなものではありません。

ソニーA1の唯一の問題点はその価格で、米国ではボディのみで6,500ドルと、非常に高価なカメラです。高解像度の静止画が必要な場合は、61メガピクセルのSony A7R IVを選ぶことができます。また、スピードとプロ仕様の接続性を求めるのであれば、24.2MPの「Sony A9 II」が4,500ドル/4,800ドル/AU$7,299で、最大20fpsの連写が可能です。


まとめ

ソニーのカメラ戦略はとにかくアグレッシブで、他社を突き放すように、惜しげもなく次から次へと新しい機能を盛り込み、新機軸を打ち出してきます。とりわけ得意のオートフォーカスの分野など、ライバル機が追い付いたかと思うと、さらに早く精度の高いオートフォーカス性能を投入します。レンズのラインアップも、先駆者としての利点で、すでに多くの選べるレンズを揃っているのも強みです。
やり方として、フルサイズセンサー機を前面に押し出したのも先見の明がありました。スマホカメラが高性能化しつつある中で、圧倒的なセンサーサイズで、カメラとしての別の土俵を作った功績は、ソニーあってのことです。
ソニーがこれからどんな魅力的なカメラを出すのか、興味は尽きないところです。

購入のタイミングは、新機種が出た時です。キャッシュバックなどのキャンペーンが展開されるので、最新のものが割安で入手できます。あるいは一歩譲って、先代の機種が値下がりするのを待つのも手です。ただしソニーは新しい機種が出ても、前のを旧機種扱いしない場合も多いので、そこは見極めが必要です。

2021年3月19日金曜日

花の写真の撮り方

美しく感じた花を選ぶ




春の陽気が近づいてきて、いよいよ花も待ちわびたように咲き出す季節がやってきます。私が写真撮影の中で好きなもののひとつが、花の写真です。風景写真に比べると、遠くに行かなくてもユニークで美しい写真を撮ることができるので、少し気軽に楽しむことができます。自宅の庭や公共の庭園に足を踏み入れるだけで、そこには美しい花々の世界が広がっています。しかし、本当に美しい花のポートレートを撮影するには、技術とプラスアルファの要素が必要です。この記事では、花の撮影に興味のある方に向けて、私の撮影方法をご紹介したいと思います。


レンズ

私が花に最も適していると思うレンズのタイプを紹介します。それは、ズームレンズです。カメラ初心者の方は、「え?」と思われるかもしれません。花は普通マクロレンズが最適なのではと思われがちです。確かにそれは間違いではありません。ていうか世間的にはむしろ常道でしょう。私もマクロは使います。でも一番よく使って、納得がいくのは圧倒的にズームレンズなのです。

私はこれまでに、16-85mm、24-70mm、24-120mm、28-300mmを使ってきました。どのズームでも、とても良い結果が得られます。私のお気に入りはニッコール28-300で、人呼んで便利ズームと呼ばれるものです。これ一本で本当に何でも撮れちゃいます。レンズ交換の手間が省け、シャッターチャンスが激増します。
なのでこのレンズはほとんどすべての撮影に使用しています。ズームが好きなのは、構図を決めるときに自由度が高いからです。ズームアウトして花以外の部分を撮影したり、ズームインして花だけを撮影したりすることができ、一か所に立ってファインダーの中で何が一番良いかを確認することができます。

目的に応じて、専用のマクロレンズを使うこともできます。私は105mmマクロで花を撮影したことがあります。花の葯や雄しべ、花粉などを、マクロでは非常にクローズアップして詳細に撮ることができる。花についている虫も、毛の一本一本や足の切り込みなどを強調して、細かく撮影することができます。これを私は冗談で「花の顕微鏡観察」と呼んでいます。エンタメ的な要素の写真になるので、面白いことは間違いありませんが、ズームレンズほど魅力のある写真にはならないと思います。なので私はマクロを花用レンズのベストチョイスとは考えていません。

基本、花の撮影に使うレンズは、細部までよく写るものを選ぶ必要があります。私は50mmレンズで花を撮影したことがありますが、300mmまでの焦点距離を使っても成功しています。ズーム効果で背景もきれいにぼかせます。

私がこれまで花の撮影で試してきて最良のものは、マニュアルフォーカスの「ニッコール50mm F1.2」です。このF1.2で花を撮影するのは、非常に魅力的です。ニコンD500で使ってみました。私の経験では、F1.2では花の撮影には非常に使いにくいレンズです。被写界深度が非常に浅く、マクロレンズを使って極端に拡大してピントを合わせるのと同じくらい浅いのです。50mm F1.2で撮影した花のポートレートには、霧のような幽玄な雰囲気が漂う美しいものもありましたが、私の結論としては、忍耐と挫折を強いられることから、一般的な花のレンズとしてはあまりお勧めできません。





絞り

絞りは、直感的には開放側を選ぶのが一般的です。一般的には、手持ちのレンズの最大絞りで撮影するのが常道で、結果的にはそれが良い結果をもたらします。しかし、注意しなければならないことがあります。絞りを大きくすると被写界深度が狭くなるため、最大値でどれだけ花にピントが合うかを見極めるのが難しいのです。せっかくいい構図で撮れたのに、花の正面にしかピントが合っていないということもあります。このような場合には、少し後退して撮影し直すことで対応できます。被写界深度の範囲内に花が入るようになりますが、多くの場合、思ったような精細な写真にはなりません。

次に試したいのは、絞りを1~2段絞ることです。先ほどのF1.2の話を思い出してください。F1.4やF1.8にしてみると、より良い結果が得られました。F1.4やF1.8にしてみると、花のディテールやボケ味はそのままに、より多くの花にピントを合わせることができます。また、多くのズームレンズのように、最大の絞りがF3.5やF4の場合は、絞りを開放にすれば同じ結果が得られます。

ここで、いくつかのテストが必要です。自分のレンズがどのように扱われるのか、そして様々な設定でどのように画像が見えるのかを知る必要があります。何事もそうですが、花の撮影では好みの絞りがあります。このジャンルを続けていると、自分の選んだレンズとの相性がわかってくるものです。



シャッタースピード

ディテールを鮮明にするには、速いシャッタースピードが必要です。そこで必要となるのが、ご存知、ISOです。レンズを開放にしても十分なシャッタースピードが得られない場合は、ISOを上げて余裕を持って撮影します。

花の撮影では、一般的に1/250程度のシャッタースピードで十分な描写が得られます。ただし、1/5000という極端な値にする必要はありませんが、速いに越したことはありません。これはちょっと大げさな表現ですね。でも、花の写真で1/1000のシャッタースピードなら、もっと遅くても大丈夫です。良い範囲は1/200〜1/800です。この範囲であれば、どのシャッタースピードでもディテールをしっかりと表現することができます。

もちろん、写真の明るさ、ハイライト部分の白飛び、撮りたくない背景なども考慮して、シャッタースピードを決めていきましょう。これらを考慮して、シャッタースピードを設定します。絞りについても同様です。狙い通りの効果を得るためには、様々な設定を行う必要があります。



手持ち撮影と三脚撮影

私は手持ちで撮影する派です。三脚の有効性は十分理解します。でも大きく重い三脚を持ち歩くたびに思うのですが、機動性が著しくそがれ、結果的に行動範囲、撮影範囲を狭めてしまいます。なので明確な目的がない限り、私は撮影に三脚を持ち出すことはありません。そういうわけでゴメンナサイ、三脚を使うべきかどうかの議論には参加できません。三脚を使うかどうかは、撮る人それぞれが決めてください。私はここでは何のアドバイスもできません。しかし、花の撮影では、特にマクロレンズや持ちにくい大型のズームレンズでは、三脚が非常に有効であることは認めます。





構図

構図がすべてです。構図が良くないと、花の写真は悪くなってしまいます。構図の取り方は、技術的にも重要です。花を気持ちよくフレーミングしたいものです。花が茂みに咲いている場合は、邪魔になる枝を避けるのが無難です。場合によっては、後処理でクローンを作るしかありません。

手が器用な方は、片手で余分な枝を抑えながら撮影することもできます。ただし、自分の影には注意してください。また、枝の隙間から明るい光が差し込むのも避けたいところです。枝の隙間から明るい光が差し込むと、ハイライトが飛んでしまい、せっかくの写真が台無しになってしまうことがあります。視点を少し変えるだけで、明るい部分をなくすことができるので、それが一番の解決策です。

時々、私は完璧な花を撮影せずに捨ててしまうことがあります。それは、枝の小さな隙間から太陽が顔を出してしまうからです。そのような明るい部分は、せっかくの写真を殺してしまいます。しかし、茂みの上にない花を撮影する場合は、花への光が比較的均一になるので、このような問題は発生しません。





また、花の背後にあるものにも注意が必要です。醜い壁やフェンス、歩道、植木鉢の縁などがあると、せっかくの美しい花の写真が台無しになってしまいます。また、背景が混雑している場合も同様です。このような場合には、ズームインして撮影するとよいでしょう。時には写真の中の醜い部分と格闘、あるいは付き合っていかなければなりません。

写真を撮っているときの空も気になるところです。空が明るすぎると、写真が台無しになってしまいます。また、日差しが強すぎると、色が悪くなったり、花がキツくなったりします。逆もまた然りで、影が多すぎると、コントラストが足りず、くすんだ写真になってしまいます。

ちょっと大げさと思われるかもしれませんが、厳密な事を言うと、花の写真をきれいに撮れる時間は、日中限られています。花の写真を撮るときには、太陽の光に気をつける必要があるのです。正午は庭の花を撮るのに適した時間帯ではありませんし、雲が多すぎる日も同様です。

また、花を撮影するときに気をつけたいのは、枯れた葉や垂れ下がった花びら、花の汚れ、花の中のアリ、黒や茶色の斑点など、見苦しい部分がないかということです。これらの欠点の多くは、クローンスタンプを使った編集で取り除くことができますが、最初から含まれていないのがベストです。クローンスタンプを使って花を完璧に仕上げるには、また別の勉強が必要です。ずさんな編集は、悪い写真を撮ったのと同じことです。





アート性

花の写真にはもうひとつ、「芸術性」という要素があります。それは、花の写真を撮るときの「もうひと工夫」です。花は生き物であり、撮影者が関わりを持つことができるものです。触れ合うことができなければ、ただのスナップショットになってしまいます。意図的に撮影することで、その花の本質を捉えることができるのです。

より科学的な言葉で言えば、「意図」です。私は、優れた写真家は皆、自分が撮影しているものと対話していると思います。それが意図的な撮影です。それが花の写真には必要な要素だと思っています。私が自分に言い聞かせているのは、「花があなたを受け入れなければならない」ということです。花が心を開いてくれない日もありますが、そんなときこそスナップショットを撮るのです。次の日には、花はあなたに心を開いてくれて、あなたの写真は息を呑むような美しさになるでしょう。花の写真にはフィーリングが大切です。



まとめ

ニューヨークに移住してからある時期まで、毎週のように写真やアートの個展を見て回りました。その中で、南米の植物をテーマにした写真展が印象に残っています。その無名の写真家は「花との相性が大切だと言っていました。魅力的な花は時にカメラでは収めきれないオーラを持っていて、それを写真でとらえるのは至難の業だというのです。
花の写真を本当に上手に撮るには時間がかかると思いました。構図やテクニックを見極める目を養うには、何年もかかるのでしょう。しかし、その道のりはとても楽しいものです。わたしも今その旅の途上を楽しんでいます。あなたも花から花へ、鳥や蝶になった気分で楽しく撮影してみてください。




2021年3月18日木曜日

まだ買える?カムコーダー

ビデオはやっぱりカムコーダー?



気が付けばいわゆるハンディカムと呼ばれる、ビデオカムコーダーを巷で見かけなくなって久しくなりました。運動会や遊園地であれほど大活躍していたあのビデオコーダーはどこへ行ったのでしょうか?


スマホカメラが普及し始めた2010年ごろからスチルカメラ同様、売り上げは激減していったようです。さらにそれに追い打ちをかけるように、GoProに代表されるようなアクションカメラが動画撮影で注目され始めました。
かつてはこの市場もソニー、パナソニック、キャノン、JVCなど日本メーカーの独占市場でしたが、その勢いはなかなか巻き戻せないまま今日に至っています。

しかしこのジャンルのビデオカメラが完全に消え去ったわけではありません。時代の流れに沿って4Kや画素数の大きな、よりきれいに撮れる機種も投入されています。
なによりハンディで軽量、スチルカメラを先取りしたバリアングルも当たり前のハンディカムは持ち運びに便利です。基本形状は筒形ですので、バッグに入れても邪魔にならないのです。旅の記録や日常のビデオ日記、子供やペットの動画なら、余計な設定を考えず、さっと出して撮るだけです。
もしあなたが写真より動画を重視するなら、ハンディカムも選択肢に入れたほうがいいかもしれません。カメラより使い方が簡単で、家族やうちわだけで鑑賞する目的ならこちらで十分ですから。

では現行で発売されているベストカムコーダーからいくつかご紹介します。
最高のカムコーダーは、完璧なオールインワン・ビデオカメラです。あなたのニーズにぴったりのカムコーダーがきっと見つかります!


イントロダクション

4Kカメラがあらゆる価格帯で入手できるようになった今、最高のカムコーダーにとって、かつてないほど良い時代になりました。より多くの人々が、自分専用のデバイスを持つことの重要性を認識しています。 カムコーダーを購入する際に考慮すべきことはたくさんあります。低予算のファミリーモデルから、放送局での制作に十分耐えうるプロ仕様のキットまで、市場には様々な種類があります。

どれくらいの解像度が必要なのか、どれくらいの大きさのカムコーダーを持ち歩けるのか。また、ロケでの撮影が多いのか、室内での撮影が多いのか。このように、考えなければならないことはたくさんあります。

今、市場で入手可能な最高のカムコーダーと思われるものをリストアップしました。休日や日常の気軽な撮影に適した小型のカメラから、高品質な映像を撮影できる最新の4Kカムコーダーまで、すべてのユーザー、そしてすべての予算に合ったものがあるはずです。

スマホ育ちの若い世代には、なぜカムコーダーが必要なのかと疑問に思うかもしれません。スマホのビデオカメラと比較した場合のビデオカメラの主な利点は、大きな光学ズームレンズが内蔵されているため、画質を落とさずに被写体に近づくことができることです。これは、スポーツや野生動物を撮影する際に特に有効であり、カムコーダーが最近のアクションカムとは異なる点でもあります。

もちろん、ビデオグラファーにとっての選択肢はカムコーダーだけではありません。映像制作に最適な4Kカメラは、高画質であるだけでなく、レンズ交換が可能であるというメリットがあります。一方、シネマカメラは、プロ向けに設計されており、価格もそれに見合ったものになっています。一人で活動するコンテンツ制作者は、Vlog用のカメラに興味を持つでしょう。
今回は、カムコーダーを大きく3つのカテゴリーに分けて紹介します。ベスト4Kカムコーダーは、本格的なビデオ撮影に適したモデルを網羅しており、ベストファミリーカムコーダーは、優れた機能を手頃な価格で使いたい人向けに設計された機能を備えています。そして最後に、最高のプロ用カムコーダーを紹介します。それでは参りましょう。


2021年のベストカムコーダーは

映画を撮影するために設計され、大きなズームを内蔵しているカムコーダーは、ビデオ用の最高のカメラを選ぶ際に、多目的カメラやスマートフォンよりもはるかに優れた選択肢であることがよくあります。



1. ソニー FDR-AX43


携帯性に優れ、価格も手頃な4Kカムコーダー

最大記録解像度 3,840×2,160px|イメージセンサー: 撮像素子:Exmor R CMOSセンサー|総画素数:8.29MP 8.29MP|外形寸法 サイズ:173×80.5×73mm|重量:625g

FDR-AX43はコンパクトですが、機能には妥協していません。
光学20倍ズーム、4K撮影(1080pディスプレイにはスーパーダウンサンプリング)、低ノイズのExmor R CMOSセンサー、XAVC SとAVCHDの2種類の動画撮影、そして簡単に共有できるMP4など、機能は充実しています。
また、ホームシアターやサウンドバーでの再生時に臨場感のあるサラウンドを楽しみたい方のために、マルチチャンネル対応の5.1chマイクも搭載しています。
暗い場所での撮影には限界がありますが、扱いやすく高性能な4K撮影機を探しているのであれば、このモデルは素晴らしい選択であり、機能性、携帯性、価格のバランスが取れていることから、第1位に選びました。



2. ソニー FDR-AX700


ハイスペックでコンパクトな、4K HDR対応のカムコーダー

最大記録解像度 3,840×2,160px|イメージセンサー。撮像素子:1.0型Exmor RS CMOSセンサー|総画素数:14.2MP 14.2MP|外形寸法 169(w)×89.5(h)×196.5(d)mm|重量:600g

FDR-AX700は、1インチのExmor RS CMOSセンサーを搭載し、SDRとHLG(Hybrid Log-Gamma)HDRの両方で4K動画を撮影することができる、優れた仕様の4Kカムコーダーです。
12倍ズーム、3.5型の大型ビューファインダー、デュアルSDカードスロット、アドバンスト位相差AFなどの機能を備えています。
FDR-AX700は、4K、HDともにXAVC Sを採用し、4Kは100Mbps、1080pは50Mbpsで撮影します。また、1080pでは120fpsでの撮影が可能です。同ブランドの画像プロセッサー「BIONZ X」は、画像を鮮明に保ちます。
FDR-AX700は、熱心なビデオグラファーはもちろん、映画制作を志す人にも最適なカムコーダーのひとつです。SMPTE規格のタイムコードを記録することができます。トリック再生では、スーパースローモーションにも対応しています。



3. キヤノン レグリア HF G60



本格的なビデオ制作者向けに開発された4Kカムコーダー

最大記録解像度。4K|イメージセンサー: デュアルピクセルCMOS 13.4MP|総画素数: 3.09MP|外形寸法 125×91×265mm|重量:1135g

Legria HF G60は、本格的な愛好家やセミプロ向けの最新4Kモデルです。4K撮影ができるだけでなく、1インチの大型センサーと9枚羽根の絞りを搭載しており、小型モデルよりも映画のような映像を撮ることができそうです。
慣れ親しんだレイアウトを採用しているので、ベーシックなカムコーダーを使ってきた人にとっては、ステップアップのための良いモデルであることは間違いありません。
15倍ズームレンズと5軸手ブレ補正機能、フリップアウト式の3インチタッチパネル、チルト式アイレベルファインダーを搭載。また、SDカードスロットが2つあるのも便利な点です。



4. JVC エブリオ GZ-RY980

老舗メーカーJVCの堅牢な4Kカムコーダー

最大記録解像度。3,840×2,160px|イメージセンサー。1/2.3型1裏面照射型CMOS|総画素数。18.9MP|外形寸法 サイズ:79(W)×76(H)×162(D)mm|重量:620g

平均以上の作り込みでタフな4Kカムコーダーが欲しいなら、このJVCは十分すぎるほどタフです。Everio GZ-RY980は、JVCのクワッドプルーフシャーシを採用しており、1.5mまでの落下に耐える耐衝撃性、4.9mまでの防水性、-10℃までの耐凍結性を備えています。
GZ-RY980HEUは、光学10倍ズームで、高度な手ブレ補正機能を搭載しています。
4KはMOV形式で70Mb/sで記録され、1080pはデュアルSDカードスロットに同時記録されます。また、デュアルスロットを使ってシリアル記録も可能です。
カメラ内の特殊効果としては、タイムラプス撮影や各種フィルターがあります。GoProよりも高い品質、コントロール、ズーム機能を必要とする冒険家にとって、最高のビデオカメラです。



5. キヤノン Legria HF R86



ファミリー向けに最適なカムコーダー

最大記録解像度 1,920×1,080px|イメージセンサー: CMOS|総画素数:2: 2.7MP|外形寸法 サイズ:53(W)×58(H)×116(D)mm|重量:240g

手のひらサイズでどこにでも持ち運べるCanon Legria HF R80は、家族で楽しむためのカメラです。
1,080pの映像を16GBの内蔵メモリーに記録し、SDカードで拡張することができます。57倍の大口径デジタルズーム、DIGIC DV4による画像処理、ズームフレーミング機能付きインテリジェント手ブレ補正機能を搭載しています。
さらに、シネマルックなどのフィルターや、3人までの子どものアルバムを作成し、撮影した映像を自動的にアルバムに保存できる「ベビーモード」など、充実した機能を備えています。買ってよし、使ってよしのカメラです。



6. ソニーHDR-CX405

ベーシックで低価格のモデル

最大記録解像度 1,920×1,080px|イメージセンサー 撮像素子:Exmor R CMOS|総画素数:9: 総画素数:9.2MP|外形寸法 本体サイズ:54(W)×59.5(H)×128(D)mm|重量:190g

大金をかけなくても、素晴らしい映画を作ることができます。ソニーのHDR-CX405は、200ポンド以下の価格でありながら、洗練されたムービーを作るための数々の仕掛けが施されています。
このカムコーダーは、XAVC SまたはAVCHDフォーマットと、ファイル共有に適したMP4フォーマットの同時記録が可能で、搭載されたHighlight Movie Makerを使ってカメラ内で編集することができます。別の編集ソフトを使うことなく、さまざまな映像効果を施すことができます。
また、インテリジェント・アクティブ・モードを採用した光学式手ブレ補正機能も搭載しており、手ブレを軽減することができます。光学30倍ズーム、広角26.8mmのカールツァイスバリオテッサーを搭載。また、5.1chオーディオも搭載しています。操作性も良好です。
特に、USBケーブルを使って充電したり、PCに映像をコピーしたりすることが簡単にできる点が気に入っています。
このスペックを考えると、これ以上お金をかけるのは難しいかもしれませんが、予算に余裕のある映像制作者にとっては最高のカムコーダーの一つです。



7. キヤノン Legria HF G26
プロシューマー向けフルHDカムコーダー

最大記録解像度 1,920×1,080px|イメージセンサー。撮像素子:Advanced HD CMOS Pro|総画素数:3.3.09MP|外形寸法 115(W)×84(H)×231(D)mm|重量:880g

4Kにこだわらないのであれば、フルHDのハイスペックモデルにもお買い得感があります。Vixia HF G21(北米ではCanon Legria HF G26として販売)は、そんなクリエイティブツールのひとつです。
光学20倍ズーム、ピントをぼかす8枚羽根の絞り、28.8mmのワイドレンズを搭載しています。AVCHDおよび経済的なMP4フォーマットでSDカードに記録でき(デュアルカードスロットで2重または連続記録が可能)、画像はキヤノンの定評あるDIGIC DV 4プロセッサーで処理されます。
また、高感度のHD CMOSセンサーを搭載し、低照度下でも平均的な動画撮影が可能です。Canon HF G21は、文字通り手のひらサイズですが、休日に持ち歩きたくないほどではありません。3.0インチのタッチスクリーンに加え、シャープで調整可能な電子ビューファインダーを搭載。また、光学式手ブレ補正機能により、スムーズな撮影が可能です。







2021年3月17日水曜日

やっぱり良い! Fujifilmのカメラ

 フジ対決 X-S10 VS XT-200

  



昨年秋ごろ購入したフジフィルムのAPS-Cミラーレスカメラ「X-T200」がすごく気に入っています。とにかくJPEG撮って出しでキレイに出来上がってしまうんです。

すごいですね、フジのフィルムシミュレーションは。話には聞いていたのですが、いざ使ってみるとその絵作りの繊細さにのけぞることも多々あります。

X-T200には11種類のフィルムシミュレーションが入っているのですが、その時の状況に応じて撮るには十分な数です。ここからさらに自分で微調整できるので、被写体によってはすごく面白い効果を出すことが可能です。デフォルトで最初に入っているPROVIA(スタンダード)の風合いがもうすでに出来上がっているというか、どんな被写体にも応用できるので、やはり一番使うことが多いです。


ええ、ほとんど編集要らずなので、このカメラではRAW撮影はやめてファイルの軽いJPEGでシャカシャカ撮りまくっています。撮るたびになんだか心ウキウキします。この感激は何だろう? 久しく感じていなかった「撮った写真を見る」時のシンプルな至福感でしょうか。「ああいい感じに撮れた・・・」と素直に喜べる回数の増えたこと。

次によく使うVELVIA(ビビッド)はフジフィルム流の記憶色とも言うべきものでI、他社の鮮やかさとはまた違う繊細な配色が印象的です。特に青空を背景にした自然風景や、街並みなどでもよく映える色調に好感が持てます。

ソフトなイメージのASTIAは文字通り、ふわっとした柔らかい仕上がりが上品で、女性のポートレートや草花、または物撮りなどにはとても効果的に、優しい雰囲気に仕上げることができます。




これぞフジカラーと誇れるフィルムシミュレーションはクラシッククロームです。じつにクールでカッコいいモノトーンのような、渋く硬質な色い合いです。まるでどこかのプロが撮った雑誌の写真のようにクールでどこかノスタルジックなフィルム調になります。ダークなアクセントを活かせば、ありふれた裏町や荒野が映画の一場面に一変します。

目下のところ、私が一番好きなのはPRO Neg.Hiです。「プロ用カラー ネガフィルム」を謳うだけあって、なかなか癖があり被写体を選ぶ独特の落ち着いたトーンを持っています。上手くハマれば唯一無二の写真が出来上がります。最近は広告のポスターなどに使っているところもありますね。古風な趣のある建物とか、ファッション関係のスタイリッシュなポートレートでは個性の光るフォトシューティングが堪能できるでしょう。



昨年出た上位機種「X-S10」には「X-T200」にないフィルムシミュレーションも入っています。人気はシネマのような画調のETERNAや通好みのモノクロACROSなどです。私は「X-T200」で満足していますが、幅広くフィルムシミュレーションを楽しみたい方は、最近の上位機種を選ぶと言いでしょう。

そのほか、「X-T200」と「X-S10」の間ではどのような違いがあるのでしょう。

上位機種「X-S10」にあってエントリー機「X-T200」に無い大きな違いのポイントは、

1 5軸最大6.0段分の手ブレ補正がボディに内蔵されている。

2 裏面照射型2610万画素「X-Trans™ CMOS 4」センサー

3 高速画像処理エンジン「X-Processor 4」

4 高速撮影。X-S10は電子シャッター秒間20枚と超高速です。

5 フォーカス・ブラケティング。ピントを変えながら一回で何枚もの写真を撮れます。

6 フジには珍しい深いグリップがX-S10。大きなレンズとの相性もいいです。


目立った違いはこれくらいで、オートフォーカスの精度やモニターの画質、ファインダーの見え具合などほとんど、精査しないとわからない程度の違いです。

これでX-S10は$1399(日本約13万円)、X-T200が$799(日本約7万円)です。価格差ほどの違いは正直ないと思います。

ちなみに私は価格が瞬間的に大暴落した昨年秋に$499(新品でキットレンズ付き!)で購入しました。(余った予算で予備バッテリーと単焦点レンズが買えました)

どちらを買ってもフジフィルム独特の色合いが楽しめる素敵なカメラです。



  


2021年3月16日火曜日

日本人の英会話力

日本人はなぜ英語が上手くならないのか  



 2019年の調査では、日本は世界の英語力で53位に落ち込み、英語習熟度の低さはますます明らかになってきました。これは由々しきことです。もう何度も英語教育の重要性が叫ばれ、学校現場での改革の必要性が指摘されているにもかかわらず、この十年、なんの成果も挙げられていないのです。

 政府は、学校での英語教育カリキュラムを常に見直していると主張しますが、それにもかかわらず、アジア諸国や先進国の中でも最下位に位置している、この現実を重く受け止めるべきです。


 すでに多くのアメリカ人の中で、「日本人は英会話ダメ」というインプレッションが定着しており、これはアジア人の中でもかなり下位と見られています。これはあくまでも長年アメリカに住む私の見立てですが、中国や韓国はじめその他アジア出身の人は、英語圏に入る前は、日本人より英語の知識(情報)が薄いにもかかかわらず、ひとたび英語圏で生活を始めると、急速に英会話能力を伸ばす印象があります。余計な先入観がないぶんだけ、純粋に英語を吸収しやすいのではないでしょうか。逆に日本人は偏った英語に対する先入観からなかなか抜けきれず、習熟に時間がかかる傾向があると思えるのです。


 欧米の人は、経済的に裕福な日本人が、英会話だけが、発展途上なのを怪訝に思っています。日本の都会には、欧米人が辟易するほど英語の広告、看板、その他の表示で溢れています。中には変な英語表現をでかでかと掲げているところもありますが、外国人にはとてもインターナショナルな国民性を感じさせます。それにもかかわらず、いざ日本人と面と向かうと、ほとんどの人が逃げてしまうのです。今やこのギャップがそのまま日本人に対する認識となっているのが現状です。


 日本に関心のある欧米人なら、日本人が英語会話にたいして並々ならぬ意欲のあることは認識しています。英会話塾は乱立し、ネットでも英語学習のツールに溢れています。eコマースサイトの楽天やアマゾンのライバルである日本の大手企業は、社員の役割に英語が必要かどうかに関わらず、英語力を非常に重視しています。テレビでは毎日のように英会話番組が放送され、日系アメリカ人の子供たちが英語で話す動画を投稿したアカウントには、数万人のインスタグラムのフォロワーがいます。


 今日、日本人は、日本語と文化の重要性を信じる気持ちと、英語が経済的な特権や地位をもたらすグローバル化された世界で生きていく必要性とのはざまで揺れ動いています。人口の減少と将来的には避けられない外国人労働者の流入は、誇り高い国民性、英語学習に対する構造的・文化的な障害、そして経済的な独立性とぶつかり合っているのです。


 長年にわたり、多国籍企業は企業の共通言語として英語を義務づけてきました。東アジアの教育現場では、多くの親や専門家、学生自身が、市場で最高の仕事に就くためには英語が必須条件だと教えてきました。その真摯さは日本を遥かにしのいでいます。


 明治時代以降の日本は、技術的に西洋に追いつこうとする執拗な競争の中で、英語は日本のエリートの道具となりました。当時英語圏に留学してきた者はすでに特権階級視され、世界進出を目指す企業からも期待のホープとみなされてきたのです。


 日本は決して欧米の植民地ではありませんでしたが、第二次世界大戦後のアメリカの占領は7年間続き、米軍が日本全体に政治的・経済的な変化をもたらすには十分な期間でした。冷戦下の日本は、ソ連の脅威からの保護という名目でアメリカの「核の傘」の下に置かれ、「アメリカの保護を受けた国」として象徴的なイメージを持ち始めました。

 私はこのときこそが、国民が英語を学ぶ上で、大きな分岐点だったのではと考えています。当時の米兵の存在は、日本人に英語に触れる機会を与えていました。アメリカは自由と民主主義の象徴として、当時の日本で理想化されていたのですが、それはアメリカの占領が成功した結果でもあります。英語は自由、権力、地位を連想させるようになり、多くの若者がアメリカの文化に憧れを抱いたのです。このときもっと積極的に英語文化を流入させていれば、英語を自然に話す日本人は遥かに増えていたはずです。台湾や韓国に一定数日本語を話せる人がいた時代を考えれば、無理な話ではなかったと思うのです。


 20世紀に入ると、日本語の中に英単語が混ざるようになり、英語の看板、スローガン、広告などが全国に広がっていきました。英語の持つ先進性がインテリジェントなイメージとして崇拝され、威厳(もしくはある種の権威)を持つようになりました。英語は日本の文化の中で、紛れもなくポジティブな関係を築いていったのです。そうやって話すための英語は、一般の人々にとって魅力的である、という概念が浸透していったのです。特にメディアでの英会話のイメージは、明るく、楽しく、親しみやすく、アメリカへのあこがれを伴っていました。


 しかし、このような成長にもかかわらず、研究によると、日本人の30%未満が英語を全く話せないと推定されています。英語を流暢に話せる人は8%以下、場合によっては2%以下と言われています。それに比べて、ドイツでは人口の約60%が英語を話し、16%の人が英語が堪能だと言っている。熱意と習熟度のギャップには様々な説明が考えらそうですね。


 もちろんドイツ語と英語は密接に関連しているのに対し、日本語と英語は語彙、書き方、文型が根本的に異なっていることもあり、平等に較べることはできません。それでも日本人が思うより、ドイツ人も英語をマスターするのは簡単でないと聞きます。

 英語家庭教師ネットワークの日本人講師は、教えるレベルに到達するために4,000時間から5,000時間というとんでもない勉強時間を費やしたと言います。おそらく諸外国の同業者はその十分の一も必要としなかったでしょう。


 ある日本の英語教育者は、偏った英語の授業が大学入試に厳しく対応していることが、生徒の習熟度低下の大きな原因であると指摘しています。受験重視の授業は、文法を重視しすぎて、暗記中心の退屈な授業になっていると指摘しているのです。


 日本の文部省は、教室をよりインタラクティブなものにするための取り組みを紹介していますが、教師はその取り組みをどのように実行したらいいのか、まだ分かっていません。日本の生徒たちは文法や語彙には長けていますが、間違いを恐れすぎて、コミュニケーションに消極的。これは問題です。ここは早急に教育プランを改善する余地があると思います。


 日本の文化がリスクを冒すことを嫌うため、多くの生徒が自分の限界に挑戦したがらないこと、特に言語学習には欠かせないスピーキングの消極性については、多くの研究がそう証明しています。


 日本人にとっては耳の痛い話ですが、これらの言説は、ちょっと前までは国際関連の有識者や英語教育関係者だけの認識でした。しかし昨今は多くの一般的なアメリカ人も、日本人の非社交性について認識し始めています。もちろん、ちゃんとアメリカの社会に溶け込んで、英語を自在に操る日本人も多くいますが、それ以上にアメリカ社会に馴染めない「日本人」というものの存在が可視化しています。

 今後英語習熟には、日本人独特の精神性も考慮に入れた考察が期待されているところです。

 やはり真の国際人を育てたいのであれば、まずは日本の教育システムの抜本的な改革が必要でしょうね。そしてその先に、小手先だけの「英語文化つまみ食い」から「包括的な国際感覚の受容」を標榜する日本へと成長していってほしい、そう願うものであります。




2021年3月15日月曜日

目的別カメラ選び その1

NIKON D500:最強の動体重視性能




カメラを購入する際は、あなたがどんな写真を撮りたいかで商品を絞っていかなければなりません。新発売の話題沸騰の最新機能満載型もいいのですが、初めてのカメラや二台目のカメラなら、その特性を良く調べて、自分の撮影スタイルに適したカメラを選んだほうが幸せになれます。
そこで今回から時々、「目的別カメラ選び」というガイドを行っていこうと思います。
カメラ選びの一助にでもなれば幸いです。

今回はその第一弾として、動体重視のカメラ選び、を取り上げます。



NIKON D500 そのすさまじい性能

スポーツや鉄道、野生動物など、動き物に強いカメラは昔からいろいろあって、議論も終わりがないのですが、2021年の現時点で、最強の動体重視カメラはどれかと言われれば、
NIKON D500は筆頭候補に挙げられるべきカメラです。

ニコンは2016年1月6日に、待望の「D500」を発売しました。これこそニコンが満を持して放ったDXフォーマットのフラッグシップカメラです。プロの要求に応える最高の
画質、定評のあるエルゴノミクス、巨大なバッファを備えた優れたオートフォーカスシステムにより、ニコンD500はスポーツや野生動物の写真家にとって夢のような製品として登場しました。
待ち焦がれていたカメラファンが多かったらしく、発売即売り切れになったと記憶しています。
ではこの大人気カメラはどのような特徴を持っているのか見ていきましょう。


はじめに

D500は、ニコンのAPS-C(クロップセンサー)フォーマットのカメラボディのラインナップの中で、真のフラッグシップモデルとして、また、D300Sの後継機として、議論の余地なくトップに位置しています。D500がミニD5のような存在であることは間違いありません。(d5は言わずと知れた、ニコンにおけるフルフレームフォーマットの王様カメラです)ネーミング、同時発表、共通の新オートフォーカスシステム、XQDメモリーカードの採用、さらには同一解像度の21MPセンサーなど、さまざまな共通点があります。

興味深いことに、ニコンはD500を 「プロフェッショナル向け」ではなく 「ハイアマチュア向け」と分類しており、D7200と同じグループに位置づけています。仕様を考えると、ニコンがこのカメラを「プロフェッショナル」と見なせないのは、単にセンサーサイズのせいだと結論づけざるを得ないと思います。
センサーサイズにこだわるならD5一択ですが、その分価格も跳ね上がります。ほとんど多くのカメラマンはこのD500で十分素晴らしい作品を作ることができるでしょう。



ニコンD500の長所、短所、欠点など


一番の長所は画質

このカメラの画質は驚異的で、3倍の価格のD5と比べても遜色ありません。ニコンは、OLPFを取り除いただけでなく、D5から画像処理装置とAFシステムの両方をこのカメラに移すことを選択しました。 画質に関しては、間違いなくプロレベルのカメラであり、驚くほどシャープな画像が得られます。

注意:このカメラにマッチした性能を得るためには、プロレベルのFXレンズが最適です。APS-Cカメラなので、レンズの焦点距離を1.5倍に拡大しています。しかし、十分な画質を得るためには、これらのレンズが最適です。


動画性能


4K(30FPS)と1080p(60FPS)の撮影が可能です。撮影された4K映像は十分な解像度できれいで、ローリングシャッターの影響も全くありません。興味深いことに、良好な照明下で撮影した場合、提供される4K映像はソニーのα7RII Super-35の映像と同等と言われます。また、ユーザーは1回の撮影で最大30分まで記録することができます。

注:4Kで撮影すると、フレーム内でクロップされるため、本来の希望する画角を得るためには、より広角のレンズが必要となります。


フォーカス性能


オートフォーカスは驚異的で、APS-Cカメラの中では業界トップです。前述の通り、このカメラはD5のAFシステムを継承しています。そのため、153点のAFポイント(99点はクロスタイプ)がセンサーのほぼ全域をカバーしています。 

これは、フルサイズではなくAPS-Cだからこそできることです。フォーカスの再合成に制約されることはもうありません。
唯一の不満点は、フォーカスポイントが横向きでは端から端までしか広がっていないことです。縦位置ではフレーム全体の約80%をカバーしています。しかし、10FPSの連続撮影でも、フレーム内でどれだけの動きがあっても、非常に安定したヒット率を実現しています。また、被写体追尾モードも非常によく機能しています。主にスポーツや野生動物を対象としたカメラですが、人物を撮影したときの被写体追従性やAF性能は素晴らしいものがあります。光量が少なく、コントラストが低いシーンでも、AF性能は十分に発揮されます。
しかも、中央のAFポイントは-4EV、その他のポイントは-3EVでピントを合わせることができます。撮影時のフォーカス性能については、十分な性能を有していますが、最速ではありません。とはいえ、通常の撮影には十分な性能を発揮します。


暗所性能

基本ISO感度は、ISO100~51,200です。このカメラはニコンD5のEXPEED 5を継承しており、DXカメラでこれほど広い範囲のISOを提供するのは初めてのことです。全体的にノイズ性能は他社に比べて優れており、ISO25,600でも適度なノイズがあり、ディテールが失われていないことがわかります。この点では、ニコンD750に匹敵する性能といえるでしょう。


バッテリー性能

1回の充電で1,200枚の撮影が可能で、その性能を考えると素晴らしい。また、ニコンが多くのカメラで採用しているEN-EL 15バッテリーを採用しているので、バッテリーに関する悩みが一つ減りました。


モニター&ファインダー

液晶ディスプレイはD750のものを継承していますが、バリアングルになり、タッチスクリーンにもなっています。再生時の画像確認は、ピンチ操作とスワイプ操作の両方に対応しています。ピンチ操作でズームできるので、ピントの確認が自然にでき、やがて自然にできるようになります。また、ライブビュー時のタッチフォーカスにも対応しています。ただし残念ながら、メニューの操作や変更をタッチで行うことはできません。

光学ビューファインダーは驚異的で、センサーを100%カバーしています。また、その周りには大きな円形のアイピースキャップがあり、長時間の観察も非常に快適です。さらに、付属の視度補正ダイヤルは、幅広い補正をするのに十分な余裕があります。

また、マニュアルフォーカスでの撮影時には、最適なピントと、ピントが少しずれたときにどの方向に向ければよいかをファインダー内に表示します。


ユーザーインターフェース

本機は、最近のニコン製デジタル一眼レフカメラと同等のメニューを備えており、これまでのニコンユーザーであれば、馴染みのあるインターフェースとなっています。洗練されたデザインでありながら、簡単に操作でき、各項目がよく整理されています。また、通常は調整できない被写体追従の反応時間や速度を調整することができる点も特筆すべき点です。


レイアウトとエルゴノミクス

D300sやD5と同様のレイアウトを採用していますが、いくつかの細かい改良が加えられています。ひとつの改善点は、D5と同じ、暗闇で点灯するバックライトボタンを搭載したことです。以前は、この機能を備えたニコンのカメラはD5だけでした。

各操作部分のビルドクオリティも大幅に向上し、D800シリーズやD7000シリーズよりも優れた作りになっています。主な改良点は、現在、ニコンの中級機の中で最も深い位置にあるグリップの更新と、フォーカスポイントの変更に使用する内蔵ジョイスティックです。
また、ファンクションボタンが追加され、デフォルトでは再生中の画像にLightroomに転送可能なレーティングが追加され、写真の編集を簡単に行えるようになりました。 ボタンの配置や物理的なレイアウトは期待通りで、必要な場所に必要なだけ配置されており、きわめて実用的論理的に配置されています。全体的なエルゴノミクスが素晴らしく、長時間の使用でも快適に使用できます。




ニッチな機能

・ニコンのプロ用カメラにしか搭載されていない丸型アイピースを採用。

完全な防塵防滴構造である。

10FPSの連続撮影が可能。非圧縮RAW画像で70枚、圧縮RAW画像で200枚の撮影可。(ニ  コンのDXカメラ中、最速)

SDとXQDの2つのメモリーカードスロットを搭載。XQDは最速のSDカードより上位)

マイク入力端子を装備しています。

ヘッドホン入力端子を装備しています。

USB 3ポートを搭載しており、ファイル転送速度が大幅に向上しています。

さらにWIFI、Bluetooth、NFCを搭載しているので、Nikon SnapBridgeに対応しています。SnapBridgeは、ペアリングしたスマートフォンを使ってカメラを完全に遠隔操作することができます。それだけでなく、接続されたデバイスへの画像の転送も自動的かつ効率的に行われます。

また、内蔵のタイムラプス動画を作成することができるので、後からの後処理の必要性を徹底的に排除することができます。

レタッチメニューを使えば、動画から静止画を撮ることができます。この機能は、他の方法では撮影が困難な、より複雑なアクティビティからイメージを引き出したい場合に最適です。

欠点

動画撮影はライブビューでしかできません。光学ファインダーを使った動画撮影はできません。日中の厳しい環境下での撮影では、液晶が白っぽくなってしまい、構図を決めるのが難しくなります。また、ファインダーでの撮影ができないため、安定性も損なわれます。このカメラを動画で本格的に使うには、外部ビューアーやEVFが必須です。

内蔵フラッシュを搭載していません。

カスタムボタンを搭載していますが、任意の機能にマッピングできる機能は限られています。ニコンはそれぞれのファンクションボタンに特定の機能を持たせることしか考えていないため、全体的に使い勝手が悪くなっています。



ニコンD500は、カメラを始めるのに適しているか?


D7200などのエントリー機からプロ機へのアップグレードを考えている方には、驚異的なカメラだと思います。このカメラは、フォトジャーナリズム、野生動物、スポーツ、アクション写真などを撮影する方には、格別の輝きを放ちます。
このカメラは、DXとFXの区別を明確にする機能を持っています。DXセンサーでありながら、その性能は間違いなくFXカメラと同等です。D810やD5の洗練された機能の多くを受け継いでいます。
そして、プロ用カメラに求められるすべての要素を備えたフラッグシップカメラとして輝いています。また、APS-Cサイズのセンサーにありがちなギミックを排除し、純粋にカメラを求める人に向けた、ニコンの最高傑作の一つです。


ニコンD500は、誰に相応しいカメラか?

前述したように、このカメラは働くプロ向けのカメラです。しかし、このカメラは2台目のボディを必要としている人にとっても素晴らしいカメラです。主に、高速アクションを撮影する人や、FXレンズの使用範囲を低コストで広げたい人に適しています。
1.5倍のクロップファクターを利用して焦点距離を伸ばすことができ、同等のFXレンズに大金を費やすことなく、より被写体に近づくことができます。また、FXカメラをクロップモードで使用した場合のような解像度の低下もありません。
しかも、ニコンの最上位機種であるD810やD5に匹敵する性能を備えています。このカメラは、より大きなフルフレームの兄弟機に匹敵するものであり、FXにこだわる方にも納得して使っていただけるものです。 
これまでにニコンで撮影したことのある方で、この機種以下のカメラを使用している方は、その品質と性能に圧倒されることでしょう。FXも素晴らしいですが、DXでもほぼ同じ性能を発揮します。確かに画素数は少なく、ノイズの出方も若干悪いですが、それ以外は同じです。しかし、それ以外は同等です。D500は、本格的な性能と過酷な撮影に必要な柔軟性を備えた、真の意味でのインテリジェントカメラです。



まとめ

ニコンD500は、フォトジャーナリズム、野生動物、スポーツ、アクションなどを撮影する人にとって、非常に魅力的なカメラです。しかもニコンの上級機に匹敵する性能を持っており、どのような媒体にも対応できます。
繰り返しになりますが、このカメラは仕事をするプロのためのカメラであり、大型のフルフレームカメラの兄弟に匹敵するものです。このカメラは、DXカメラとFXカメラの間にしばしば見られる厳しい区別を明確にする機能を持っています。DXセンサーでありながら、その性能は間違いなくFXカメラと同等です。そして、ニコンのフラッグシップとして、プロ用カメラに求められるものをすべて実現していることが光ります。間違いなく、これまでのニコンのベストカメラの一つです。