For camera lovers and photography enthusiasts
Don’t Throw Away That Box:カメラは「使う楽しみ」と「資産価値」を両立できる道具
――中古で高く売るための心得と保管術
カメラというのは、趣味の道具でありながら、実は「資産」としての側面も持っています。
特に、DSLR(デジタル一眼レフ)やミラーレスカメラのような中〜上級機種は、新品で購入して数年使っても、中古市場でかなりの価格で売却できるのです。
これは、スマートフォンや家電と大きく異なる特徴です。
なぜなら、カメラの世界では「世代が古くても、性能的にまだまだ現役で使える」機種が多く、また“ボディの状態”や“付属品の有無”が価格を大きく左右するからです。
高く売れる中古カメラの共通点
たとえば、人気機種の Canon EOS R6 や Fujifilm X-T5、Sony α7 III などは、新品購入から2〜3年経っても、購入価格の60〜70%前後で取引されることがあります。
中古市場をのぞくと、同じモデルでも「箱あり・付属品完備・シャッター回数少なめ・外観美品」だと、1〜2万円以上の差がつくことも珍しくありません。
この“付属品完備”の重要性を知らずに、購入時の箱やストラップ、取扱説明書、ケーブルなどを捨ててしまう人が多いのですが、それは非常にもったいないことです。
中古買取店の査定担当者は、「新品に近い状態」を好む傾向があり、純正ストラップ未使用・箱あり・保証書付き・元袋付きといった条件がそろっていると、査定時の印象が格段に上がります。
箱と付属品を大切に保管するコツ
では、どうすればこれらをきれいに保管できるでしょうか。
まず、カメラの箱は「湿気」と「日焼け」に注意します。押入れやクローゼットの高い位置に、湿気取りと一緒に保管しておくのが理想です。
また、レンズやボディを包んでいた緩衝材(ビニール袋やスポンジ)もそのまま残しておくと、再梱包時に見た目が美しく、査定担当者に「丁寧に扱われていた印象」を与えます。
付属のUSBケーブルやバッテリーチャージャー、純正ストラップなどは、小さな透明ジップ袋にまとめて入れ、「機種名のラベル」を貼っておくと便利です。
特に複数台のカメラを所有している場合、ケーブルの形状が似ているため混同しやすくなります。細やかな整理が、売却時のスムーズさを生みます。
使用中にも気をつけたい「資産価値を落とさない使い方」
実際に使うときも、ちょっとした工夫でリセールバリューを守れます。
たとえば、液晶保護フィルムを最初から貼っておくこと。これは小さな投資ですが、傷防止の効果は絶大です。
また、レンズ交換時には必ず電源をオフにし、ボディキャップとリアキャップをすぐ装着すること。
センサー内へのホコリ混入は、査定減額の大きな要因になります。
持ち歩くときには、クッション性のあるカメラバッグを使用し、雨の日は防水カバーを活用する。これらの丁寧さが、結果的に「美品コンディション」を保つ秘訣となります。
売却のタイミングを見極める
もうひとつのポイントは「売るタイミング」です。
メーカーが新モデルを発表する直前は旧モデルの価値が下がりやすいため、もし買い替えを考えているなら、新機種のリーク情報が出る前に手放すのがコツです。
また、人気のレンズマウント(例:Sony E、Canon RF、Fujifilm Xなど)は安定した需要があるため、多少古くなっても価値が落ちにくい傾向があります。
カメラを「資産」として楽しむという発想
カメラは、“ただ使って終わり”の消耗品ではありません。
むしろ、良い機材を大切に使い、次のユーザーにバトンタッチすることで、資産を循環させることができる道具です。
新品で買って、使って、きれいに売る——そのサイクルを意識するだけで、趣味のコストをぐっと抑えられます。
カメラを買うときには、**「このカメラを次の人が喜んで買ってくれる状態で使おう」**と意識してみてください。
それだけで、道具の扱い方が変わり、撮影への愛着も深まります。
そして、最初のステップはとてもシンプルです。
――箱を捨てないこと。
それが、カメラを“使う楽しみ”と“資産価値”の両方を手に入れる、第一歩なのです。
最後に、常日頃から、手入れをきちんとし、カメラに磨きをかけておきましょう。
心を込めて使用するカメラは、年季が入ってもその魅力は衰えません。売却の際も、自信を持って値をつけられるカメラメンテナンスを心がけて下さい。






























