2020年5月28日木曜日

洋書で英語を学ぼう

楽しく英語を学ぼう

 インターネットが普及し、人々のコミュニケーションがグローバル化する世の中、もはやネットの世界は英語無しでは成り立たなくなっています。
 英語が苦手な方にとって、ネット上の英語はつい敬遠しがちでしょう。がここは将来を見据えて、少なくとも基本的な英語理解が必要な時代です。
 日本人の場合、英会話は発音の壁でまずつまづきがちですが、読解の方は少なくとも中学から高校まで6年間学んできたはず。基本を押さえていれば、ネット上の英語もそれほど、おそるるに足りません。読めないと思っている人は、食わず嫌いというか、膨大なアルファベットの羅列を見ただけで拒否反応しているに過ぎません。

英文にしっかり向き合っていきましょう
 
 ネット上であなたが開いたウェブサイトは、それがたとえ英語でも関心があったから、あるいは必要な情報だから見ているはず。まったく無関係の英文ではないでしょう。
 ならば必ず理解できます。
 英文解釈を学ぶ場合、一番重要なのは自分に合った、自分の関心の向く分野の英文を読むこと、読みなれることです。関心のない文章ほど退屈なものは有りません。日本語でも、ムツカシい専門書など文字は読めても中身は伝わってこないでしょう。そのとき、あなたの脳は外国語を読んでいるのと同じ状態なのです。
 英語でも自分の得意とする分野、興味のあるジャンルであれば理解は何倍も早くなります。
 私はアメリカに来て本格的に英語の勉強をしたことは有りません。
 すべて好きなものに飛び込み「慣れ」で覚えてきました。
 私の場合、グラフィック・デザインの仕事をしていたので、読むというより、職場で同僚とカタコトで会話をするうちに、必要に迫られてデザイン関係の本を読めるようになっていきました。はじめこそわけがわかりませんでしたが、実際の仕事現場から得た知識が読解の助けになったのです。

好きこそものの上手なれ
 
 カメラやアートにも関心があったので、雑誌を買って興味のわく記事を拾っては読んでいました。日本にいたころ、英和辞典を引き引き受験勉強のように英文と格闘していたのが嘘のようです。興味のあることは先を読みたくなるので、その勢いも手伝って、読解に想像力が働いてきました。そうなるとこっちのものです。辞書を助けに読むと時間がかかってモチベーションが下がるのでほとんど使いませんでした。間違ってても多少わからなくても、読みたい気持ちがページを繰らせてくれるのです。
 英語が好きになりたいのならこのさい、日本式の英文解釈は捨ててください。一語一句正式な対訳である必要はないのです。要は大意が伝わればよし。文章の言わんとする概要を理解すること、それを念頭におけば、英文は意外とすんなり入ってくるものです。

洋書を読む習慣をつける

 というわけで、今後ネットと付き合う限り、英語は欠かせないアイテムと思い、英文を読む習慣を身につけましょう。
 そんなときオススメなのが、やさしい洋書を読むことです。それも紙の本で。
 デジタル版はいつでも読めて便利なのですが、本を手にしてページを繰ることは、よりリアルな読書体験となります。ネットで読む様々な情報とは一線を引いて、「英文を読む」ことに集中したほうが、身につきやすいのです。まずは一日10分でいいですから、洋書を手にして読む習慣を始めてください。 
 先述したような好みのジャンルの洋雑誌を読むのもいいですし、優しい英文の児童書から入るのも手です。英語ゼンゼンだめという方は、絵本から入るのがベストでしょう。ビジュアルが読む助けになるからです。文字数もページも少なく、早く読めて達成感が味わえます。ただし絵本は大きくてかさばるし、すぐ読み切ってしまうので、買うより図書館で借りるのがいいでしょう。それも一回に5,6冊ずつ。そうすると返却期限があるので、読む動機付けが増すのです。
 どんな絵本がいいか。読むことが目的なのである程度文字の多いやつがいいです。そして次に、イラストページの多い児童書に進みましょう。

レベル別オススメの洋書
 
 例えば、「Dr. Seuss」の絵本シリーズ。アメリカのキッズならみんな知ってる大ロングセラーです。日本で言えば「アンパンマン」みたいなものでしょうか。「グリンチ」は映画にもなったので有名ですよね。何十冊もあるシリーズでどれを読んでも結構です。韻を踏んだリズミカルな文章と奇想天外なキャラクターに魅せられて、どんどん読めますよ。
 一、二冊選ぶとすれば、「The Rolax」か「Green Eggs and Hamr?」あたりがおすすめです。
 これで少し物足りない方は、六歳から八歳のキッズが読みはじめる「チャプターブック」と呼ばれる章立てされたフィクションものがいいでしょう。これも無数にありますが、いくつかのジャンル分けができます。

1 現代のリアルな子供社会を反映したもの。
2 世界の名作文学のジュブナイル版。
3 日常から遊離した想像力あふれる物語。

 例を挙げると、
1には小学一年の女の子が主人公のBarbara Park著「Junie B. Jones」シリーズがおすすめです。イマドキのアメリカのこどもたちの、リアルな会話と暮らしぶりがコミカルに描かれています。

 2は色んな所から全集も出ているのですが、私が読んでいたのは,「MOBY BOOKS」という文庫本サイズの名作文学集。少ない語彙で読みやすい子供向け要約版です。マーク・トウェインやコナン・ドイル、チャールズ・ディケンズなど世界の大衆文学が豊富なイラストつきで読めます。エドガー・アラン・ポーの短編集が各話短くておすすめです。

3で代表的なのはハリーポッターですが、けっこう初心者には難しい箇所もありました。よりわかりやすい英語で、似たようなファンタジー冒険モノがいっぱい出ています。入門用でオススメはMary Pope Osborn著「Magic Treehouse」シリーズ。簡単明瞭な英語で、話は短め。ジャックとアニーのきょうだいが毎回いろんな世界に連れていってくれます。

まとめ

 まだまだご紹介したい本はいっぱいあるのですが、まずはここまで。
 とにかく英語の字面になれることがポイントです。理解はその次。
 私が渡米して、はじめに魅せられた本はサンテグジュペリの「星の王子さま」英訳版です。これは話のおもしろさ、独特の雰囲気に引き込まれて何度も読み返したものです。
 自分にあったいい本が見つかれば、気に入ったフレーズを暗記するくらい読み込みましょう。それが次のステップへと繋がります。  
 大きな書店の洋書コーナーで手にとって相性を見極めるのがベストですが、ご紹介した本は書店にいかなくても、ネットで購入できます。
 洋書でぜひすてきな読書体験を味わってみてください。

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