
元オリンパス、今はOMソリューションズと改名しましたが、まあ今回はオリンパス時代に発売されたカメラの話なので、オリンパスと書きます。
当時オリンパスから出たOM-D E-M1 Mark IIはまさにマイクロフォーサーズから放った最強レベルのカメラでした。
実際、2017年のカメラグランプリで大賞及びあなたが選ぶベストカメラ賞を同時受賞しています。事実上のオリンパスのフラッグシップ機と言ってよい扱いと販売戦略で、かなり高額にもかかわらず、それはもう売れに売れました。
その後プロ向けモデルの「E-M1X」が登場したことで、E-M1 シリーズは実質的にはミドルクラスの上級機という立ち位置になりましたがその人気は衰えを知りませんでした。

目まぐるしく新製品が出されるカメラ業界の流れから言うとかなり昔のカメラの印象を持つ人もいるかと思いますが、E-M1 Mark IIが出たのは2016年11月です。今から4年半そこそこなので決して古い部類に入るカメラじゃありません。むしろ当時あまりに先進的すぎたばかりに、今でもこのカメラの高性能、高機能は最近のカメラに伍する内容が含まれています。
このカメラが如何にすごいかは、当時の各カメラ雑誌やレビュアーの絶賛コメントからもわかります。たとえば、
「オリンパスOM-D E-M1 Mark II(1,999.99ドル、ボディのみ)は、これまで我々がレビューしてきたどのカメラよりも多くのテクノロジーを搭載しています。マイクロフォーサーズ規格のこのカメラは、60fpsの高速RAW撮影モード、高解像度の多重露光撮影設定、画像と4K動画の両方を安定させるボディ内手ぶれ補正システムを備えています。このカメラは、特に動画撮影を重視する場合には優れたカメラです・・・」(PCmagazine)
「オリンパスのOM-D E-M1は、2013年に発売されて以来、私たちのお気に入りのミラーレスカメラのひとつです。このカメラは、そのビルドクオリティ、画質、とんでもない量のマニュアルコントロール(これは褒め言葉です)、そしてボートロードのような機能で私たちを感動させました。3年経った今でも、非常に競争力のあるカメラだと思います。
今回のE-M1 Mark IIは、オリンパスの期待を裏切ったと言っても過言ではありません。オリンパスは、このカメラが過剰に開発されていると言っていましたが、それは明らかです。驚異的なデュアルクアッドコアプロセッサーにより、60fpsのバースト撮影(コンティニュアスオートフォーカスで18fps)と驚異的な速さの画像再生が可能になりました。さらに、これまでで最も先進的なオートフォーカスシステムと5軸のボディ内手ブレ補正を組み合わせることで、Mark IIは、初代モデルのような素晴らしい性能を備えています。
Mark IIで躊躇してしまうのは、その価格です。希望小売価格は2000ドルで、ニコンのD500やフルサイズ機のD750と同等ですが、Mark IIのフォーサーズセンサーは、D500などのAPS-C機に比べて小さく、フルフレーム機に比べても小さいのです・・・」(dpreview)
「E-M1 Mark IIは、新しい20メガピクセルのセンサー、刷新されたAFシステム、より高速なイメージプロセッサー(実際には2基)、4Kビデオなどを搭載しており、初代E-M1の性能やC-AFの欠点を解消し、プロの写真家やマルチメディア制作者に、高性能なデジタル一眼レフカメラの代わりとなる製品を提供するために、さらに限界に挑戦しています。E-M1からのアップグレード、他のミラーレスカメラやデジタル一眼レフカメラからの乗り換えの際には、優れた画質、最高の性能、そしてすべての面で素晴らしい作りと機能を備えたE-M1 IIを検討する価値があります。
長所: 優れた画質、非常に優れたダイナミックレンジと高感度性能、優れたC-AF性能、RAWでも驚異的なバーストレート、4K UHDおよびCinema 4K(DCI)ビデオ、クリーンなHDMI、デュアルSDカードスロット・・・」(Imaging resources.com)
「E-M1 Mark IIの登場で一眼レフとミラーレスの本質的な差はすでに無くなったと言わざるを得ない」「予約殺到で生産が間に合わない模様」「手ブレ補正に注目が集まってますが、高感度性能も素晴らしい」「高感度性能は従来のAPS-C機と比べてると勝っているというレビューも上がっていましたが、まさにその通りっぽいですね」「今までのマイクロフォーサーズ機とは別次元のカメラに仕上がってるように感じます」(Cameota.com)
発売当時からプロカメラマンが使用しているとの話が広く伝わえり、ますますその評判は高まっていったのです。
(アップグレード実施:2019年6月)
C-AFならびにS-AFの性能向上
C-AF中央優先、C-AF中央スタートを追加
AFターゲットモードに25点グループターゲットを追加
C-AF+MFに対応
AF低輝度限界が-6EVに向上
低感度画像処理(解像優先)を追加
高感度時ノイズの改善
OM-Logを追加
LVブースト[On2]に「LV表示速度優先」を追加
深度合成の機能強化(撮影枚数が3~15枚から選択可能に。ガイド線表示も追加)
ISO L100(ISO100相当)を追加
アートフィルターに「ネオノスタルジー」を追加
Olympus WorkspaceのUSB RAW編集機能に対応(USB接続でのカメラRAW編集機能に対応)
カード書き込み中の設定変更や再生表示に対応
クイック画像選択を追加
フリッカーレス撮影を追加
ファームウェアバージョン3.0の詳細を見る
ファームウェアバージョン2.0の追加/改善項目
(アップグレード実施:2018年2月)
プロキャプチャーモードが進化
全押し前画像記録枚数を最大35コマに増加
プロキャプチャー作動中のGUIを改善
対応レンズを拡充
深度合成モード対応レンズにM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROを追加
AFターゲットモードにスモールAFターゲットを追加(S-AF、C-AF)
撮影画像再生時の拡大倍率の指定と、ピクセル等倍表示に対応
新アートフィルター ブリーチバイパスを搭載
ボディー内Fisheye補正(フィッシュアイ補正撮影機能)を追加
フリッカーの影響を抑える細やかなシャッター速度調節「フリッカースキャン」を追加
その他改善項目
コンティニアスAF(C-AF)の性能を向上
AEL/AFLボタンで行う親指AF設定でのAF動作レスポンスを改善
動画撮影時の手ぶれ補正性能を改善
OLYMPUS Captureを使ったテザー撮影でのレスポンスと安定性を向上
電池残量表示を改善
パナソニック株式会社製交換レンズ「LEICA DG ELMARIT 200/F2.8/POWER O.I.S.(H-ES200)」に対応