2021年6月19日土曜日

デジカメ入門・購入ガイド

サムズアップ・アメリカ!
カメラの購入:選び方




スマホの写真が物足りなくなってきた。もう少しおしゃれでかっこいい写真を撮ってみたい。カメラを買いたい、でもどれを買えばいいのかわからない・・・。
そんな方は少なくないのではないでしょうか?

一口にカメラを買うと言っても、初めての人、久しぶりの人には、今カメラの世界がどうなっているのか、知っておく必要があります。ここではこれからデジタルカメラを買おうと思っている方のために、役立つ(であろう)ポイントをいくつかご紹介いたします。
お役に立てれば幸いです。

まずデジタルカメラとはなんぞや、というところだけ簡単に触れておきます。


デジタルカメラは、電子イメージセンサーを用いて静止画や動画を撮影するカメラです。デジタルカメラの光学系は、フィルムカメラと同じように、一般的なレンズと絞りを使って電子イメージセンサーの光を調整します。

デジタルカメラは、PDAや携帯電話からはては宇宙望遠鏡まで、さまざまなデジタル機器に搭載されています。デジタル写真は適応性があり、電子メール、CD/DVD、テレビやコンピュータのモニター、ウェブに対応し、PCに保存することもできます。

デジタル写真の主な利点は、動画や画像をすぐに見ることができることです。画像編集ソフトを使って、切り抜き、再着色、コントラスト・不完全性の調整、1枚または複数枚の画像の合成などを行えます。

デジタルカメラには、ざっくり分けると以下のようなサイズ、機能、価格のものがあります。

コンパクトデジタルカメラ
ポータブルで使いやすい小型のもので、現行機種は主に2/3インチのサイズの小さなセンサーを用いています。これは多くのスマホも同様のサイズで、画質は限定されます。画像は通常、JPEGファイルとして保存されます。別名ポイントアンドシュートカメラとも呼ばれます。
安価でも信頼できる品質のものが、1万円前後から買えます。

デジタル一眼レフカメラ(DSLR)
一眼レフカメラをベースに設計されたカメラ。ペンタミラーを使ってレンズからの光を光学ファインダーで反射させて撮影する専用のビューイングシステムです。こちらはAPS-Cという比較的大きなセンサーサイズのものが主流で、近年までデジタルカメラの歴史の中核を担ってきたものです。旧機種でも高性能なものがまだ出回っており、カメラの基本性能を抑えたいのなら、5−7万円前後からいいものが見つけられます。

ミラーレスレンズ交換式カメラ
優れた品質のセンサーとデジタル一眼レフ用レンズを組み合わせたカメラ。2008年に発売され、人間工学に基づいた設計により、ペンタプリズムを介さず、光情報を電子的に伝達するシンプルでコンパクトなカメラとなっています。DSLRと並ぶ性能ながらスリム化、コンパクト化が可能となり、7-10万前後からエントリー向けの機種が買えます。



さてこれらのデジタルカメラの中で、どれがあなたに相応しいものなのかを見極める必要があります。迂闊に目についたものを買っても、実用性がなかったり、逆に多機能すぎて宝の持ち腐れになったりすることもあります。

もしあなたが、スマホカメラの延長で、日常の様々な場面をより写りの良い写真にしたいとお考えならば、コンパクトデジカメで十分です。ただ最近のスマホカメラは性能が良くなっているので、ありきたりのコンデジではその差を実感することは難しいかもしれません。スマホより明確にいい写真が撮れた、とわかるのはコンデジの中でも、高級コンデジ、欧米ではPremium Point and Shootというものを選ぶ必要があります。

またたとえば、あなたが写真集やテレビその他映像媒体で大きな画像を見て、あんな綺麗な写真を撮りたい、と思われたのなら、より高性能なカメラを選ぶことになるでしょう。





カメラを選ぶ上で、大事なポイントは以下のようなものがあります。

形状
これには大きさ、重さ、手にした時のフィット感も含まれます。詰まるところカメラも道具の一種なので、持ってファインダー(モニター)を見ながら撮影する一連の動作が負荷なく違和感なく行えるかということです。これはネットのカタログだけでは把握しにくいので、できれが店頭で実際に手に取って感触を確かめたいものです。無理ならば、ネットにレビューや評判を足掛かりにサイズや重量をよく吟味してください。

機能
撮る目的に大きく左右されるのがカメラです。全てにオールマイティなカメラは存在しません。どこかに特化した選択が必要です。今のカメラはそれぞれに優れた特徴があるので、それを見極めなければなりません。ミラーレスカメラに関していえば、以下の機能が重要な重要なポイントとなります。

1:オートフォーカス
2:センサー性能
3:手ぶれ補正能力
4:連射速度
5:感度上限
6:動画性能


これらに加えて、ビギナーにとっては、「フルオート」やプリセットされた撮影スタイル、さらにフィルターなどの効果が各カメラによって異なりますので、何が役に立つのか前もって知っておくと便利です。

また初心者の方は軽視しがちなのですが、将来性、拡張性を考えて、各カメラに対応するレンズのラインアップを把握していくことをお勧めします。それぞれのメーカーやセンサーによってそのカメラに適合するレンズが異なり、使えない場合もありますので、長い目で見てレンズの買い足しも考慮に入れておきましょう。


それでは目的別に2021年時点でオススメのカメラをご紹介します。あなたに相応しいカメラが見つかるようなガイドを目指しました。


ビギナーのための用途・目的別カメラ選び


1:スマホの次のステップとして簡単でよりキレイに撮れるカメラが欲しい

  SONY RX100 VII

Sony RX100 Mark VII review | Digital Camera World

2012年の初代機発売以来、この7代目で9年目を迎えるRXシリーズは1インチセンサーの強みを最大限に引き出しつつ、常に新しい要素を取り入れながら成長してきた最良のコンパクトデジカメの一つです。最新版のVIIでは、新開発のメモリー一体1.0型積層型CMOSイメージセンサーと最新の画像処理技術で、RXシリーズ最速のスピード性能を実現しました。フルサイズの上級機α9でも採用されている最高20コマ/秒の連続撮影時、最大60回/秒のAF/AE演算処理を行うことで、動きが複雑で速い動体にも、高精度なAF/AE追随が可能、と謳っております。まさにコンデジとして死角なしの最強カメラと言えるでしょう。



2:子供の成長記録をキレイに残したい

  Canon EOS Kiss M

キヤノンのミラーレス「EOS Kiss M」実機インプレ、触って驚く高性能 (1) | マイナビニュース

一眼レフ機として大ヒットシリーズ出してきたEOS Kissのミラーレス版として、多くのファミリー層から支持を受けています。軽量小型で、ライトな操作性が抜群。小柄な女性の手にも馴染むグリップと持った時の質感、バランス感も最適です。日常の生活から旅のお供にも邪魔にならず、さっと取り出して手軽にいい写真が撮れます。




3:風景やスナップ写真を中心に撮りたい

  Fujifilm X-S10

Fujifilm X-S10 review | TechRadar

私の所有するX -T200もいいのですが、残念ながら製造は終わってしまいました。しかしX -S10はさらに上をいく本格撮影が可能であり、エントリー機にして中、上級機並みの機能を併せ持つ万能選手です。富士フィルムお得意のフィルムシミュレーションを豊富に使え、他メーカーには出せないフィルム会社ならではの写真を得ることができます。




4:スポーツや乗り物、野鳥など、動きのあるもの中心で撮りたい

  Olympus OM-D E-M5 Mark III

Compact and feature-packed: Our Olympus OM-D E-M5 Mark III review: Digital  Photography Review

強力な手ぶれ補正や防塵防滴で知られるオリンパスからは、このコンパクトながらも、上級機に匹敵する高性能、高機能が満載のOM-D E-M5シリーズがお勧めです。クラシカルなボディデザインは持っていて飽きが来ないし、キビキビと動くカメラのメカニズムを堪能するにはもってこいの一台です。



5:動画も上手く撮れるカメラにしたい

  Panasonic G9 

Panasonic Lumix G9 review | TechRadar

4K撮影をいち早く取り入れたパナソニックはデジカメ黎明期に多くのビデオカメラも開発してきました。そのノウハウをデジカメにも応用し、GH5やFZ2500などの動画に強いカメラを出し続けています。G9はスチルに強いとされていますが、4Kの高画質動画もプロ並みで見逃せない描写力を誇ります。動画、静止画どっちも撮りたい派には見逃せないマイクロフォーサーズ機です。



6:将来的にプロ並みの写真が撮れる本格的なカメラが欲しい

  SONY a7 III

Sony A7iii Street Photography Review - Lives Up To The Hype?StreetShootr

a7 IIIの登場によって、デジタルカメラ全体のあり方を決定づけたとも言える名機です。多くのカメラファンを瞠目させた爆速かつ正確なオートフォーカス性能は、ライバル機から頭ひとつ飛び出したまま現在に至ります。フルサイズでありながら動作は機敏で、クロップ無しの4K動画も撮れるし、秒間10コマの撮影も手ブレせずに撮り続けられます。初めてフルサイズを手にする方にもしっかり馴染む取り回しの良さも魅力の一つでしょう。


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以上が用途別デジカメの一押しお勧めリストです。

今回はメーカーの配分などは考慮せず、ズバッと感じたままを選びました。もちろんこのチョイスがベストだとは言い切れませんが、少なくともすでに多くのカメラファンから高評価を得ているものばかりです。
売れないと言われる昨今のデジタルカメラ業界ですが、出されるカメラに駄作はもはやなく、どれを選んでも、どこかに必ず光るものがあるのが今のカメラです。
あとは自分に合うか合わないかです。しっかりスペックなどを見極めた上で、後悔のないカメラ選びを楽しんでくださいね。

2021年6月18日金曜日

E3が告げる「これからのゲーム」

サムズアップ・アメリカ!
これから「来る」ゲームたち




E3は、「The Electronic Entertainment Expo」の略で、毎年開催されるビデオゲーム業界の見本市です。

Entertainment Software Associationが主催し、多くのゲームメーカーやアクセサリーメーカーが、今後発売されるゲームやゲーム関連商品を紹介・宣伝する場として利用されています。

通常、5月下旬から6月上旬にロサンゼルス・コンベンション・センターで開催されますが、昨年は中止となり、今年は6月14日から16日まで開催されました。


今回は先日に続き、アメリカのロスで開催されたE3の総括です。
レポートを寄稿してくれたのは、ゲーム・プログラマーのK. Rocky氏です。


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帰ってきたE3で何が発表されたのか


「毎年開催されるゲーム業界最大の展示会「E3」その 2021年版が閉幕し、ゲームファンの皆に数々のエキサイティングな発表を届けてくれました。
世界的なコロナ大流行により1年間の空白期間があったため、ファンやジャーナリストは今年の発表や予告編に特に期待を寄せていました。

例年通り、6月12日から15日までの4日間に渡って開催されたこのイベントでは、世界最大のゲームパブリッシャーやデベロッパーが、今後のプロジェクトや既存プロジェクトの最新情報を発表する時間帯が設けられていました。

今年の発表は多くの人にとってエキサイティングなものでしたが、ショーの質に対する態度はネット上では賛否両論あるようでした。ここでは、E3の最も注目すべきイベントの概要と、私が最も期待しているタイトルを紹介したいと思います。


E3 2021: Biggest conference in gaming is going online | Event Industry News

期待度マックスのE3発表は

しかし、E3に入る前に、E3と同時開催されているイベント「Summer Game Fest」について触れておかないと失礼になるでしょう。アマゾンが主催するこのイベントは、E3が中止になったことを受けて2020年に始まったもので、今年は独自のパブリッシャー名簿と独占トレイラーを携えて帰ってきました。

私を含め、多くの人にとって最もエキサイティングなSGFの発表は、6月10日に行われた、フロム・ソフトウェアの次のアクションRPGである「Elden Ring」の待望のゲームプレイトレーラーでした。

わずかなティザートレーラーが公開されただけで、その後2年間、ほとんど沈黙を守っていた期待の新作は、「ゲーム・オブ・スローンズ」で知られるジョージ・R・R・マーティン氏が脚本を担当しています。アメリカの人気作家と、近年最も高い評価を得ている日本の開発会社であるフロム・ソフトウェアとのコラボレーションにより、多くのファンは、本作がフロムの過去の成功作である「Bloodborne」や「Dark Souls」に匹敵する作品になると考えています。その血統と、トレーラーで見せたゲームプレイの質の高さから、ネット上では多くの人が『Elden Ring』の2022年1月発売を今年最高の発表としています。






このことを考えると、6月12日に行われたプレゼンテーションで、UBI(ユービーアイ)ソフトとギアボックスがファンの期待に応えるのに苦労したと感じた人がいるのもうなずけます。
フランス最大のゲーム会社であるUbisoftは、長い歴史を持つフランチャイズの続編や、最近のゲームの追加コンテンツを中心としたトレイラーを公開しました。
「アサシン クリード ヴァルハラ」には有料の拡張コンテンツが、「ファークライ」と「レインボーシックス」には多くの人が予想していたとおり続編が用意されています。

さらに驚くべきことに、「マリオ+ラビッツ」も「Sparks of Hope」というタイトルで続編が発売され、ユービーアイソフトと任天堂のコラボレーションの2作目となります。また、ジェームズ・キャメロン監督の「アバター」シリーズを題材にしたゲームのトレーラーも公開されましたが、ユービーアイソフトのプレゼンテーションの多くがそうであったように、実際のゲームプレイ映像は一切なく、一部のファンを悩ませていました。

一方、Gearbox社は、人気シリーズ「Borderlands」のスピンオフ作品である「Tiny Tina's Wonderlands」を発表しました。それ以外にも、「Tribes of Midgard」と「Godfall」の新トレーラーが公開されたほか、ケビン・ハートが来るべき「Borderlands」の映画での役柄について語る映像も公開されました。


新作ゲームが目白押し

翌日は、Microsoft/Bethesda社、Square Enix社、PC Gamer社などからの発表があり、比較的忙しい日となりました。ここでも続編やアップデートが目立ち、「Dying Light」、「Hello Neighbor」、「Stalker」、「Forza Horizon」、「Vampire the Masquerade」、「Battlefield」などの続編のニュースやティーザーが発表されました。

また、旧作のリマスターも登場し、「Life is Strange」や「Secret of Mana」の改良版が披露されました。また、アクション性の高い『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や、ベセスダが数十年ぶりに手がける新作『スターフィールド』の発売日が11月11日に決定したことも、大きな話題となりました。しかし、今回の発表では、Xbox専用ソフトとなることが判明し、プレイステーションやPCのファンをがっかりさせました。


翌日の6月14日には、カプコンが出展しましたが、その数はかなり少なかったようです。カプコンは多くの人気フランチャイズを所有していますが、続編が出るものは少なく、代わりに「バイオハザード」の最新作のDLCと「モンスターハンターライズ」のイベントに焦点が当てられていました。「逆転裁判」と「モンスターハンター ストーリーズ」は数ヶ月以内に続編が発売される予定ですが、発売が延期されている「ストリートファイター6」のニュースは当分の間待たなければならないようです。





期待が膨らむNINTENDO

いよいよ6月15日は、任天堂の番です。大人気のクロスオーバー格闘ゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズUltimate」に、鉄拳のカズヤが参戦することが発表され、任天堂のゲームにまた新たなサードパーティキャラクターが加わることになりました。今年の任天堂は、全体的にファンからの評価が高かったようで、インディーズ、移植、その他の小さな発表をうまく組み合わせ、大きなサプライズもありました。

中でも最大のサプライズは、「メトロイド」シリーズの第5作目で、19年ぶりの直接の続編となる「メトロイド ドレッド」の予告編と発売日の発表でしょう。このタイトルは、20年近く前から同名のプロジェクトが噂されていたため、長年のメトロイドファンにはおなじみのものかもしれません。同様に、ゼルダの新作を楽しみにしている人たちには、「ブレス オブ ザ ワイルド2」の短いトレーラーと、2022年の発売予定が示されました。 






このようにしてE3 2021は終了しましたが、多くのゲームユーザーは複雑な思いを抱きました。任天堂やマイクロソフトをはじめとするいくつかの企業は、それなりのショーを行うことができましたが、ソーシャルメディア上の人々が大きく失望しているように見えることは否めません。


ゲーム業界の展望

今年のE3が多くの人に感動を与えられなかった理由については、様々な説があります。検疫によるゲーム開発の制限により、多くのプロジェクトが遅延し、結果としてエキサイティングなニュースが少なくなったこと。また、「Fallout 76」や「Cyberpunk 2077」といった著名なゲームの失敗が、多くのゲームファンを幻滅させ、大手ゲーム会社の約束に対してよりシニカルにさせてしまったのかもしれません。

しかし、少なくとも、面白いゲームが数多く登場し、小規模な独立系スタジオによる素晴らしいプロジェクトも数多く存在するように思えます。多くの業界がそうであるように、ゲームが再び完全な力を発揮するには、あと1年ほど必要かもしれません。」 

2021年6月17日木曜日

E3:ゲームの祭典開催

サムズアップ・アメリカ!
E3:アメリカの反応 その1



昨日、アメリカはロサンゼルスで、ついに開催されましたE3! 
Electronic Entertainment Expo(エレクトロニック・エンターテイメント・エキスポ)といえば年に一度の、ビデオ・PCゲームの祭典。日本でも固唾を呑んでその内容に注視している方も多いでしょう。アメリカでも同様で、開催されるや否や、熱心なゲームファンからは様々な感想や意見、リアクションが発信されています。

今回はその中からちょっと気になった記事があったので、抜粋させていただきます。
筆者はイアン・ウォーカー氏というゲーム系のライターで、KOTAKUというオタクをもじったゲームレビューサイトなどに寄稿している人です。


タイトルは、

なぜ任天堂の「Switch Pro」はE3から消えたのか?

「本日開催されたE3 2021隣接のNintendo Directプレゼンテーションでは、興奮するようなクールなものがたくさんありました。「メトロイド・ドレッド」は実現し、「アドバンス・ウォーズ」は復活し、「鉄拳」の三島和也は「大乱闘スマッシュブラザーズ アルティメット」の出演者全員を火山に叩き落としました。しかし、ある重大な発表が目立って欠けていました:アップグレードされたSwitchコンソールです。

2021年のE3に合わせて、任天堂が「New Nintendo Switch」や「Nintendo Switch Pro」、「Super Nintendo Switch」などを発表すると予想していた人を責めることはできません。少なくとも、「メトロイド・ドレッド」が復活するよりははるかに可能性が高いと思われました。E3は1年で最大のゲーム業界イベントであるだけでなく、開催までの数か月間、Switch関連の発表が間近に迫っているという信憑性の高い報道がなされていました。それも、Redditや4chanに投稿されたにわかファンの話ではありません。

なぜ誰もがSwitch Proが登場すると思ったのか。

任天堂が2020年8月にSwitchのアップグレードモデルを生産する計画を報じた後、Bloombergは2021年3月に新たな詳細を記した続報を掲載しました。
具体的には、このハイブリッドコンソールは、より大きな有機ELの携帯型スクリーンを備え、ドッキングした状態で4Kグラフィックスを出力するのに十分なパワーを持っていることを示していました。任天堂の計画では、2021年夏に生産を開始し、ホリデーシーズンに発売する予定であると報じられました。

その2ヵ月後、さまざまな憶測が飛び交いました。
5月26日に発表されたBloombergの第3報によると、任天堂は2021年6月12日に開催されるE3に先立って新型Switchを発表する準備をしている可能性があり、パブリッシャーがより強力なゲーム機向けの独占ゲームを発表する機会を得るためだとしています。
この報道は、E3での発表の可能性はあるが、確実ではないことを示唆するもので、時期については断定していません。
その1日後、BloombergのJason Schreier記者(元記事は執筆していない)が、E3での発表の可能性について憶測のツイートをしました。
確定的な証拠と誤解されたとKotakuに語る彼のツイートは、その後削除されました。

いずれの出来事も、E3でSwitch Proが絶対に発売されるとは言っていませんが、多くの一般読者はいずれにしてもそのように受け止めました。たとえそれが報道の誤解に基づくものであったとしても、期待が寄せられました。

このBloomberg社の調査結果は、Eurogamer社のような他の信頼できる出版社も同様に、独自の取材によってBloomberg社の調査結果を支持しています。
また、Emily Rogers氏などの任天堂関係者は、発表が "間近に迫っている "とツイートしています。また、様々なオンライン小売業者がSwitchの新モデルを掲載しており(これは噂に促されたものかもしれませんし、そうでないものかもしれません)、GameStopの広告に「New Nintendo Switch」と記載されていることをE3での発表の根拠として指摘する声もありました。(GameStopの方針をよく知る関係者がKotakuに語ったところによると、同社は客の混乱を避けるために、プロモーションコピーの中で「New」、「Pre-Owned」、「Refurbished」などの単語を大文字で表記することが多いそうです)

しかし、「Switch Pro」は提案された期間内には実現しませんでした。







2021年のE3でSwitch Proが発表されなかった理由とは?

ご存知の通り、今週開催された2021年のE3イベントでもSwitch Proは登場しませんでした。これまで、大量のリーク情報があったにもかかわらず、任天堂は新型Switchの計画のようなものを一度も発表していません。

なぜ任天堂が2021年のE3を利用して、現時点では誰もが知っているアップグレードされたSwitchを発表しなかったのか、確実なことは言えませんが、いくつかの経験的な推測はできます。

昨年は、世界全体はもちろんのこと、ゲーム業界にとってもかなり厳しい年でした。多くの大手企業の利益は増加していますが、ゲームの開発やハードウェアの製造は悪夢のようでした。新型インフルエンザの影響で、多くのスタジオが在宅勤務を余儀なくされ、モーションキャプチャーなどの開発に支障をきたしているだけでなく、ゲーム機の製造に必要なチップも不足しています。

例えば、ソニーはPlayStation 5の供給不足が2022年まで続くと予想しています。これらの問題が、Switchの新モデルの生産にも及ぶことは想像に難くありません。

また、任天堂は「Nintendo Direct」を定期的に開催し、独自のPRイベントを展開しているため、新製品を発表するのに「E3」という大舞台は必要ありません。任天堂はいつでも好きなときに「Switch Pro」を発表することができ、ファンや報道関係者は、任天堂がニュースを伝えようとすればいつでもそのニュースを消費し、広めようとすることが保証されています。

もっとも面白い可能性は、前述の報道や噂を受けて、任天堂が発表を控えたというものです。

任天堂は、何十年にもわたってゲーム史に残る名作を生み出してきたことで愛されている一方で、自分の顔に傷をつけるために自分の鼻を切り落とすことでも知られています。

コメディアンでAdam Ruins Everythingの司会者であるAdam Conoverによると、任天堂は2015年にWall Street Journal紙が実写版ゼルダの伝説シリーズの計画を明らかにした後、その計画を中止したといいます。コノヴァーはさらに、粘土細工のスターフォックスの番組を制作していたと主張しているが、これも言及されていなかったにもかかわらず、リークを受けて中止されたのです。




「噂になっていた実写版?『ゼルダの伝説』ドラマ化も、突然Netflixがをもうやらないという報道が出ました」とConoverは言います。「何が起こったんだ?」と私は思い、その後上司から『スターフォックス』ももうやらないという話を聞きました。
変だなと思って、何があったのか聞いてみたら、『ああ、Netflixの誰かがゼルダの伝説のことをリークしたんだよ。任天堂はパニックになったよ』と言っていました」。以前から任天堂にはこういうことがあったということです。

いずれにしても、2021年のE3のような大きな展示会であっても、計画が変わることがあるのは事実です。特に『Immortals』や『Fenyx Rising』、『Super Mario 3D』などの新作が発表されていることから、Switchのアップグレードモデルが登場することは間違いないでしょう。Fenyx Rising』や『Super Mario 3D World: 特に『Immortals: Fenyx Rising』や『Super Mario 3D World: Bowser's Fury』などの新作は、初代ゲーム機では動作が重く、ラグが生じています。問題は、任天堂がいつ正式に発表するかにかかっています。

それまでは、『メトロイド ドレッド』や『ブレス オブ ザ ワイルド2』を楽しみにしていることで満足するしかないでしょう。難しいとは思いますが、なんとかなると思います。なんとかね。

訂正 12:19 p.m: ブルームバーグの報道内容を明らかにするとともに、参照されたツイートが削除された理由についても補足しました。



以上がイアン・ウォーカー氏のコメントです。

いつの熱い記事でゲームの最新情報を伝えてくれる氏ですが、今回のE3で「Swituch Proが発表されなかったことにはかなりがっかりしているようですね。

噂は確かに聞いていたので、遠からず間違いなく出るには出るのでしょうが、この度のE3で見送られたということでしょう。

しかしハードはともかく、ゲームソフトに関しては、ゲーマーの胸躍るコンテンツが目白押しのもよう。それらに関してはまた後日、情報をまとめてご紹介したいと存じます。

2021年6月16日水曜日

懐かしのデジカメ:キャノン編


サムズアップ・アメリカ!
キャノンの革新的カメラ技術の原点



新たに購入したコンパクトデジタルカメラ、パナソニック Lumix TZ90を入れるケースを自宅の物置で物色していたところ、懐かしいデジカメが掘り起こされました。
キャノンのパワーショット A95というものです。発売日はなんと2004年!
こんなカメラ、買って使っていたことさえ、記憶の彼方に埋もれていました。しかししばらく取り出して眺めているうちに色々思い出されてきました。
うちの子供たちがちっちゃい頃で、とりあえず流行りのデジカメで子供の成長記録を撮ろうと思って買ったものでした。
2004年といえばキャノンもまだフィルムカメラを主力にしていた時代で、同じ年に一眼レフフィルムカメラのEOS KISS 7というのが発売されていました。
PowerShot A95は当時としては最新のデジカメ技術を取り入れた最も新しいタイプのコンパクトカメラでした、なにせもう既にこの小ささでバリアングルなんです! 私が撮影していると、まだ誰もみたことのないモニターに視線が集中したのを覚えています。
私もものギミックに惹かれて数あるコンデジから選んだのですが、写りも当時としては最高レベルで、家族の記録にはこれ一台で十分すぎるほどの性能だったのです。

その素晴らしさは、多くのカメラレビューからも窺えるので、今回はその一部をかき集めて編集、転載してみました。


新発売! キャノン パワーショット A95

「2004年のデジタルカメラの販売台数は5,300万台と推定されており、今後も15%の成長率が見込まれることから、各メーカーは写真家のニーズに応えるモデルを次々と発表しています。ここ数年、デジタルカメラの品質は飛躍的に向上していますが、中には優れた画像、美しいデザイン、直感的な操作性などで、他を寄せ付けないカメラもあります。
Canon Powershot A95は、そんなキヤノンのカメラの中でも特に優れたカメラです」

「A95は、人気機種であるA80の後継機種です。最大の特徴は、500万画素のCCDを搭載したことで、8×10の大きさのプリントに対応できるようになりました。また、光学3倍、デジタル4.1倍ズーム、1.8型の大型液晶ディスプレイ、動画モードの充実など、機能面でも充実しています。A95は、ポイント&シュート方式の写真撮影に興味があり、よりクリエイティブな写真撮影をしたいと考えている人に適したカメラです。家族や旅行者はもちろん、高価な一眼レフカメラを購入したくない写真愛好家にも適したカメラです」

時代を感じさせますね。500万画素、1.8型大型ディスプレイ・•・(笑)




主な仕様はこんな感じです

500万画素1/1.8インチ CCD

光学3倍、デジタル4.1倍ズーム

液晶ディスプレイ 対角線上に118,000画素の1.8型液晶を配置

ISO:50、100、200、400

オートフォーカス:9点AiAF、フレキシゾン、中央固定

温度:2.8~8.0

シャッター 15秒~1/2000秒

動画:最大640×480@10fps、最長3分

メディア コンパクトフラッシュタイプI (32MBカード付属)




カメラデザイン

「A95のデザインで最も魅力的なのは、背面のフリップアウト式1.8型液晶です。この液晶ディスプレイは、従来のパワーショットよりも大きく、写真を表示するための画素数も11万8千画素と多くなっています。画素数が増え、ディスプレイが大きくなったことで、本当に撮れたかどうかがわかるようになりました」

「現在のカメラのトレンドは、液晶ディスプレイが2型を超えていることですが、2型とまではいかないまでも、A95のディスプレイはA80に比べて明らかに大きくなっています。このフリップアウト機能は、人ごみの中でも簡単に撮影できます。カメラを被写体に向けて、ディスプレイを自由に回転させて撮影することができます。さらに、自分自身にカメラを向け、ディスプレイを180度回転させると、画像が縦に反転し、自分を正しくフレーミングすることができます。ナルシズムの域に達しています。 
 
 *あはは。自撮りなんて言葉なかったですからね(笑)



「A95には、素晴らしい感触があります。金属とプラスチックを組み合わせて作られているので、しっかりとしたコンパクトさがあります。コートのポケットや財布には確実に入りますが、シャツやズボンのポケットに入るようなコンパクトなカメラよりは大きいです。サイズを犠牲にしても、画質と創造性のオプションで取り戻すことができます。唯一の注意点は、コンパクトフラッシュカードを覆うプラスチック製のドアです。頻繁にカードを入れ替える人は、ドアが割れたり、壊れたりしないように、時間をかけてきちんと開けてください」




*そうなんです! この時代のデジタルカメラのメディアの主流はまだコンパクトフラッシュカードだったのです。とにかくでかい!


「A95の重量は、電池を入れた状態で12オンスを超えており、持ち運びに違和感がない程度の軽さです。私は単三電池の採用を賞賛します。単三電池は、充電式電池のような柔軟性を持ちながら、いざというときには市販の電池を使うことができます。専用の電池では、高価な電池を追加購入するしかありません」(A95はこの小ささでなんと単三電池4本入るのです!)


「A95はピントを合わせるスピードはかなり速いです。あらかじめ被写体にピントを合わせておけば、ボタンを押してから撮影するまでの時間は、1/10秒ほどの速さに感じられる。ピントを合わせていない場合は、もっと長くなることもあります。オートフォーカスイルミネーターは、光量の少ない場所でオレンジ色の光を放ち、画像を捉える能力を高めてくれます。この機能は素晴らしいものであり、すべてのカメラに搭載されているわけではないので、購入するカメラには要求すべきである」



画像品質

Powershot A95の5メガピクセルCCDの画質は素晴らしい。マクロモードで花にとまった蜂を撮影しても、マウイ島のオレンジと赤の夕日を撮影しても、すべての画像でそれを実感できるだろう。ウェブ上の他のレビューでは、特定の画像でパープルフリンジが発生すると書かれているものがあります。具体的には、暗部と明部の境界がはっきりしている画像では、境界に到達する前に数個の紫色のピクセルが見えるというものです。私の場合、これまでに撮影したすべての写真(数千枚)で、フリンジが見られたのは2枚だけでした。もし、他のサイトでこのように書かれていても、気にする必要はありません。このカメラの画像は素晴らしい」


これらの美しい画像へのピント合わせは、4つのオプションから選択できます。

AiAF Auto Selction - 画像内の9つのポイントを評価して、ピントを合わせるポイントを決めるモードです。多くの場合、これはうまくいきますが、時には騙されることもあります。

センター選択 - 9つのポイントのうち中央のポイントがカメラの焦点となり、撮影者が選択することができます。

FlexiZone - シーンのどの部分にピントを合わせるかを撮影者が選択するモードです。このモードは、写真の構図を決めたいときに有効ですが、フォーカスポイントが真ん中ではなく、AiAFがうまく機能しません。

A95が決定的に不足しているのは、ムービーモードです。今や30fps(1秒あたりのフレーム数)を実現している多くのカメラと比較すると、このパワーショットの10または15(解像度によって異なる)は、わずかなものに感じられる。ムービー機能が必要な方は、他のカメラを選ぶか、デジタルビデオカメラを購入してください。クリエイティブな写真を撮りたいのであれば、A95をお勧めします」



使いやすさ

Powershot A95は、写真家が良い写真や素晴らしい写真を撮るための手助けをすることに成功している。完全な自動モードでは、このカテゴリーの他のカメラと同様である。しかし、カメラの上部にあるダイヤルを回すと、写真家が使用する様々なモードに素早くアクセスできます」

「シーンモードは、さまざまなシーンでの撮影を可能にしてくれる、優れた機能です。モードは以下のとおりです。シーンモードには、「スノー」「ビーチ」「花火」「キッズ&ペット」「紅葉」などがあります。これらのモードは、それぞれの状況で最適な画像を撮影するために、カメラのさまざまな制御を調整します」


「A95のバッテリーの持ちはとても良いです。数週間かけて150~200枚の画像を撮影しても問題ありません。電池の持ちが良い証は、単に心配したり考えたりしないことだと思います。その点、A95は脳天気です。電池が消耗していると訴えることはほとんどありません。ただし、重要なイベントの数時間前には充電しておき、いざというときのためにデュラセル(乾電池)を1セット持っておくなど、常識的な使い方をしてください」



仕様

タイプ 500万画素、1/1.8インチタイプの電荷結合素子(CCD)

総画素数 約530万画素

有効画素数:約530万画素 約500万画素

レンズ焦点距離:38-114mm、F2.8(W)-4.9(T)

デジタルズーム:4.1倍

フォーカス範囲 ノーマルAF:18インチ(約45cm)〜∞(無限大

マクロAF:2~18インチ/5~45cm(WIDE)、9.8~18インチ/25~45cm(TELE)

オートフォーカスシステム:9点AiAF/1点AF(フレキシゾーン、中央部に固定)

光学ビューファインダー 実像式光学ズームビューファインダー

液晶モニター:1.8型低温多結晶シリコンTFTカラー液晶(バリアングル機能付き

液晶の画素数 約11.8万画素

開放F値:F2.8(W)〜F8.0(W)、F4.9(W)〜F8.0(T)

シャッタースピード:15~1/2,000秒 スローシャッターはノイズリダクションで動作します

感度 AUTO*、ISO50/100/200/400相当

測光方式 評価式/中央部重点平均/スポット※1

*スポットモードの測光枠はAFポイント連動/中央固定です。

露出制御方式 プログラムAE/シャッタースピード優先AE/絞り優先AE/マニュアル

露出補正機能 +/- 1/3段ステップで±2段

ホワイトバランス制御。オート、プリセット(昼光色、曇天、タングステン、蛍光灯、蛍光灯H.マニュアル)、カスタム

内蔵フラッシュのモード オート、オン/オフ、赤目軽減が可能

フラッシュレンジ 広角:45cm~4.4m、望遠:45cm~2.5m、8.2フィート

MACRO:25cm~45cm(感度AUTO時)、1.5m

撮影モード オート、クリエイティブゾーン(P、Tv、Av、M、C)、イメージゾーン(ポートレート、風景、夜景、高速シャッター、スローシャッター)、スペシャルシーンモード(紅葉、スノー、ビーチ、花火、水中、室内、キッズ&ペット、ナイトスナップ)、動画、ステッチアシスト

フォトエフェクト オフ、ビビッド、ニュートラル、ローシャープニング、セピア、モノクロ

セルフタイマー:約10秒または約2秒遅れでシャッターを切ることができます。

連続撮影 高速。約2.0枚/秒 通常撮影 約1.5枚/秒 ラージ/ファインモード、液晶モニターオフの場合

記録媒体 コンパクトフラッシュ(CF)カード タイプI

プリントオーダーフォーマット デジタルプリントオーダーフォーマット(DPOF)Ver.1.1

画像記録フォーマット Exif 2.2 (JPEG)

JPEG圧縮モード スーパーファイン、ファイン、ノーマル

記録画素数 静止画。2,592×1,944(大)、2,048×1,536(中1)、1,600×1,200(中2)、640×480ピクセル(小

動画:640×480、320×240、160×120


結論

「画像のクオリティーは最高です。A95のサイズと重量は、しっかりとした感触とコンパクトさの間に素晴らしい調和を見出している。また、オート、シーンモード、マニュアルの各機能が充実しているので、初心者の方でもすぐに写真を撮ることができますし、本格的に写真を楽しみたい方でも、写真のクリエイティブな部分を驚くほど上手にコントロールすることができます。カメラの電源を入れてボタンを押すだけで写真が撮れるということが分かっているのであれば、同じような画質でもっと安価でボタンの少ない選択肢もあります。しかし、シンプルさを求める一方で、創造性を発揮して実験してみたいと思うなら、A95は期待を裏切らないだろう」


長所

素晴らしい画質
豊富なクリエイティブコントロール
ポイント&シュートのシンプルさ
バッテリーの持ちが良い

短所

動画モードがいまいち
フォーカスと撮影は比較的速いが、もっと速くしたい
画像を圧縮せずに撮影できるRAW画像モードがない


こんな方におすすめ

手軽に撮影したいが、よりクリエイティブな写真を試してみたいと思っている人




以上が2004年当時のこのカメラへのレビューです。
まさに私が上記の「こんな方」であり、「手軽に撮影したい、クリエイティブな写真を」という志向を持っていたことは事実です。あれからカメラの技術は目覚ましい発展を遂げましたが、これから10年後のデジカメはどうなっているのでしょう。そんなことを思いながら古き良きキャノンのデジカメを眺めております。


2021年6月15日火曜日

アロマテラピー入門

サムズアップ・アメリカ!
知っておきたいアロマテラピー



アロマテラピーは今や日本のみならずアメリカでも一般に浸透し、多くの人が日常でその癒し効果の恩恵を受けています。一方でまだ、どうも怪しい、科学的根拠がないのでは、と疑う人もいます。
まだあまり馴染みのない方は、エッセンシャルオイルを、気分を変えたり、セルフケアを強化したりする力を持つ、心を落ち着かせるカンフル剤のような、どこか神秘的なアイテムとして捉えているようです。
もちろん、それは適切に使用された場合のみです。エッセンシャルオイルは、スキンケア製品に使用すると刺激になりますし、危険な種類のものを使用したり、適切に希釈しなかったりすると、非常に危険な場合があります。
エッセンシャルオイルは、一般的な健康のための「オール・ナチュラル 」な製品として、世間に承認されているという評判が高まっていますが、無闇に試す前に、よく調べることが大切です。
でも、エッセンシャルオイルの世界に足を踏み入れることに興味があるなら、怖がる必要はありません。また、専門家でなくても、エッセンシャルオイルの効果を享受することができます。ホリスティックエステティシャン、アロマセラピストらによれば、いくつかの基本的な種類からゆっくりと始めればよいとのことです。
ここでは入門編として、アロマテラピー及びエッセンシャルオイルの概要をご紹介していきたいと存じます。


注:本記事は筆者がアロマテラピー愛用者としてのご紹介です。以下の記事は、あくまでもアロマテラピーを勧める立場の医師の意見、助言に従って書かれたものであり、少しでも多くの人に役立っていただきたくお薦めするものです。


アロマセラピー(エッセンシャルオイルセラピー)とは、エッセンシャルオイル(精油)やその他の芳香植物化合物を用いた伝統的、代替的、補完的な治療法のことです。

エッセンシャルオイルは、人の健康や気分を改善する目的で、約6,000年前から使用されてきました。

全米ホリスティック・アロマテラピー協会(NAHA)は、アロマテラピーを "ホリスティック・ヒーリングのための芳香物質(エッセンシャルオイル)の治療的適用または薬用利用 "と定義しています。

1997年、国際標準化機構(ISO)は、エッセンシャルオイルを "植物性原料から、水または水蒸気による蒸留、機械的プロセスによる柑橘類の果皮、または乾留によって得られた製品 "と定義しました。

様々な種類の精油が様々な程度の抗菌作用を持つことが分かっており、抗ウイルス、殺虫、抗真菌、殺虫、抗酸化作用を持つと考えられています。アロマテラピーの用途としては、マッサージ、外用、吸入などがあります。

ただし、「天然」のものも化学物質であり、使用方法を誤ると危険であることを認識する必要があります。エッセンシャルオイルを使用する際は、訓練を受けた専門家のアドバイスに従うことが大切です。





アロマテラピーの利用

アロマテラピーは通常、吸入または外用として使用します。

吸入:ディフューザーの容器、スプレー、オイルの液滴などを使ってオイルを空気中に蒸発させたり、スチームバスなどで吸い込んだりします。

アロマオイルは、心地よい香りを提供する以外にも、呼吸器系の殺菌、鬱血除去、心理的な効果などをもたらします。

エッセンシャルオイルを吸い込むと、鼻や脳などの嗅覚に関係する部分である嗅覚系が刺激されます。

鼻や口から入った分子は、肺を通り、そこから体の他の部分へと移動していきます。

分子が脳に到達すると、感情に関係する大脳辺縁系に影響を与え、心拍数、血圧、呼吸、記憶、ストレス、ホルモンバランスなどに影響を与えます。このように、エッセンシャルオイルは、繊細でありながらホリスティックな効果を体にもたらします。


局所適用:マッサージオイルや、バス&スキンケア製品は、皮膚から吸収されます。オイルを塗布する部分をマッサージすることで、血行を促進し、吸収率を高めることができます。また、頭や手のひらなど、汗腺や毛根の多い部分は、オイルの吸収率が高いとする説もあります。

エッセンシャルオイルを直接肌に塗ることはありません。必ずキャリアオイルで希釈して使用する必要があります。通常、1オンスのキャリアオイルに数滴のエッセンシャルオイルを垂らすのが一般的です。キャリアオイルは、スイートアーモンドオイルやオリーブオイルが一般的です。



アレルギーテストをするには

エッセンシャルオイルを、使用する濃度の2倍になるようにキャリアオイルで希釈します。

混合液を前腕の内側の4分の1の大きさの部分に擦り込みます。

24~48時間以内にアレルギー反応が出なければ、使用しても問題ありません。


以前に何度もエッセンシャルオイルを使用した後に、エッセンシャルオイルに対するアレルギーを発症したと報告する人もいます。新たなアレルギー反応が現れた場合は、直ちに使用を中止し、その匂いを避ける必要があります。



0.5~1%の希釈率を得るためには、キャリア1オンスにつきエッセンシャルオイルを3~6滴使用します。5%の希釈には、1オンスのキャリアに30滴を加えます。

大人の場合、最大濃度は5%が安全とされています。

エッセンシャルオイルを口にしたり、飲み込んだりすることはお勧めできません。エッセンシャルオイルを口に入れると、肝臓や腎臓にダメージを与える可能性があります。

また、他の薬剤との相互作用や、腸内での予期せぬ変化を引き起こす可能性があります。




利点

アロマテラピーは補完的な療法です。病気や発疹、疾患を治すものではありませんが、様々な症状の従来の治療をサポートすることができます。

これまでに、以下のような効果が確認されています。

吐き気

痛みや体の不調

不安、焦燥、ストレス、抑うつ

疲労感、不眠症

筋骨格の痛み

頭痛

循環器系の問題

月経の問題

更年期障害

脱毛症(抜け毛)



乾癬の種類によっては、アロマテラピーで緩和される場合がありますが、使用方法や用途については医療専門家のアドバイスが必要です。

消化器系の問題にはペパーミントオイルが有効ですが、摂取してはいけません。

歯痛や口内炎にはクローブオイルが効果的ですが、これも局所的に塗布するだけで、飲み込んではいけません。


このように、アロマテラピーは様々な症状に効果があると言われていますが、すべてが科学的根拠に基づいているわけではありません。





エッセンシャルオイルにはどのような効果がありますか?

精油によって用途や効果が異なります。

バジルのエッセンシャルオイルは、集中力を研ぎ澄まし、うつ病の症状の一部を緩和するために使用されます。頭痛や偏頭痛を和らげる効果もあります。妊娠中は避けたほうがいいでしょう。

ベルガモットのエッセンシャルオイルは、泌尿器系と消化器系に役立つと言われています。ユーカリオイルと組み合わせることで、ストレスや水ぼうそうなどの肌トラブルを解消することができます。

ブラックペッパーのエッセンシャルオイルは、血行促進、筋肉痛、打撲などによく使われます。ジンジャーのエッセンシャルオイルと組み合わせると、関節炎の痛みを軽減し、柔軟性を高めるために使用されます。

カモミールのエッセンシャルオイルは、湿疹を治療することができます。

シトロネラエッセンシャルオイルは、レモングラスの親戚で、虫除けとして作用します。

クローブのエッセンシャルオイルは、局所的な鎮痛剤(痛み止め)で、歯痛によく使われます。また、鎮痙剤として嘔吐や吐き気の予防に、駆風剤として腸内のガスを防ぐためにも使われます。抗菌作用、抗酸化作用、抗真菌作用があります。

ユーカリのエッセンシャルオイルは、風邪やインフルエンザの際に気道を和らげる効果があります。ペパーミントと組み合わせて使われることが多いです。ユーカリにはアレルギーを持つ人が多いので、注意が必要です。

ゼラニウムのエッセンシャルオイルは、肌のトラブルやストレスの軽減、蚊よけなどに使用できます。

ジャスミンのエッセンシャルオイルは、催淫作用があると言われています。科学的な証拠はありませんが、ジャスミンの香りが覚醒度に関係するベータ波を増加させるという研究結果があります。刺激物として、ペニスの血流を増加させるかもしれません。

ラベンダーのエッセンシャルオイルは、軽い切り傷や火傷の消毒剤として、またリラックスや睡眠を高めるために使用されます。また、頭痛や片頭痛の症状を緩和すると言われています。

レモンのエッセンシャルオイルは、気分を向上させ、ストレスや鬱の症状を和らげると言われています(信頼できる情報源)。

ローズマリーエッセンシャルオイルは、髪の成長を促進し、記憶力を高め、筋肉の痙攣を防ぎ、循環器系と神経系をサポートすると言われています。

サンダルウッドのエッセンシャルオイルには、催淫作用があると言われています。

ティーツリーのエッセンシャルオイルは、抗菌性、防腐性、殺菌性があると言われています。ニキビや火傷、虫刺されなどの治療のために、シャンプーやスキンケア製品によく使われます。マウスリンスにも使われていますが、毒性があるので決して飲み込んではいけません。

タイムのエッセンシャルオイルは、疲労、神経質、ストレスを軽減すると言われています。

ヤロウのエッセンシャルオイルは、風邪やインフルエンザの症状を治療したり、関節の炎症を抑えるのに使われます。

マッサージ用のオイルには、オイルを希釈して潤滑性を与える「キャリアオイル」が混ぜられます。


アロマセラピストの役目

アロマセラピストは、徹底的な病歴、ライフスタイル、食生活、現在の健康状態などを聴取する必要があります。

アロマセラピーにはホリスティックなアプローチが含まれており、人間全体を治療することを目的としています。トリートメントは、個人の身体的および精神的なニーズに合わせて行われる。これらのニーズに基づいて、アロマセラピストは単一のオイルまたはブレンドを推奨します。

患者のニーズや好みに応じて、施術者は単一のオイルやブレンドを勧めます。

米国国立がん研究所(NCI)によると、アロマセラピー製品は、特定の病気を治療するという主張がない限り、FDAの承認を必要としない、とあります。

アロマセラピストはマッサージセラピストとは異なりますが、マッサージセラピストはアロマオイルを使用することがあります。


危険性

エッセンシャルオイルにはそれぞれ化学的性質や使用目的がありますので、治療目的でオイルを使用する場合は、事前に訓練を受けたアロマセラピスト、看護師、医師、理学療法士、マッサージセラピスト、薬剤師などに相談することが大切です。

訓練を受けた専門家は、各製品の使用方法を推奨し、塗布や希釈に関する適切な指示を与えることができます。

また、米国食品医薬品局はアロマテラピー製品を監視していないため、製品が純粋であるかどうか、汚染されているかどうか、合成であるかどうかを知ることは困難であることを消費者は認識しておく必要があります。

ローション、メイクアップ、キャンドルなどの美容製品や家庭用品の中には、エッセンシャルオイルのように見える製品が含まれていることがありますが、実際には合成香料です。

薬と同じように、エッセンシャルオイルも大切に扱わなければなりません。専門家のアドバイスを受け、指示に注意深く従うことが大切です。





エッセンシャルオイル使用時の注意

精油は体内で反応を起こすため、すべての精油がすべての人に効くわけではありません。また、エッセンシャルオイルに含まれる化学物質は、薬と併用することで悪影響を及ぼす可能性があります。従来の薬の効果を低下させたり、個人の健康状態を悪化させたりする可能性があります。

例えば、高血圧の人は、ローズマリーのような刺激物を避けるべきです。フェンネル、アニシード、セージなどの化合物には、エストロゲンと似た作用を持つものがあるので、エストロゲン依存性の乳房や卵巣腫瘍のある人は避けた方がよいでしょう。

濃縮された製品は、希釈する前は毒になっていることがあるので、取り扱いには注意が必要です。最大濃度は5%を目安にしてください。

オイルの中には毒素を出すものがあり、特に内服した場合、肝臓、腎臓、神経系にダメージを与える可能性があります。エッセンシャルオイルを飲み込むと危険で、場合によっては死に至ることもあります。


以下の条件に当てはまる方は、アロマテラピーを使用する際に特に注意が必要です。


アレルギー体質の方
アレルギーの一種である花粉症
気管支喘息
湿疹や乾癬などの皮膚疾患
以下の状態にある人は、極めて慎重な対応が必要です。

癲癇(てんかん)、高血圧症の方


またキャリアオイルはナッツや種子から抽出されることが多いため、オイルをキャリアと混合する場合は、ナッツアレルギーの有無をアロマセラピストやマッサージセラピストに伝える必要があります。


*アロマテラピーには副作用がある場合がありますが、通常は軽度で長続きしません。



副作用には以下のようなものがあります。

吐き気
頭痛
一部のアレルギー反応
妊娠中や授乳中の母親がアロマセラピーを使用することは、研究によって安全性が証明されていないため、お勧めできません。



妊娠第1期の場合、アロマテラピーは発育中の胎児にリスクを与える可能性があります。授乳中の女性は、ペパーミントのエッセンシャルオイルが母乳に含まれる可能性があるため、避けた方がよいでしょう。

柑橘系のエッセンシャルオイルは、紫外線に対して肌が敏感になり、日焼けのリスクが高まる可能性があります。

オイルによっては、従来の薬の作用に影響を与える可能性がありますので、何らかの薬を使用している人は、まず資格のある薬剤師や医師に確認してください。




最後に、エッセンシャルオイルを保管する際には、光、熱、酸素がオイルの完全性に影響を与える可能性があることを認識しておくことが重要です。製品の品質を確かめるためには、尊敬されている信頼できる供給元からのものでなければなりません。また、使用上の注意を守ることは、使用者の健康を損なう危険性を減らすことにつながります。


西ヨーロッパの一部では、アロマテラピーは、防腐剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗菌剤として主流の医療に取り入れられています。アメリカやカナダではそうではありません。フランスでは、一部のエッセンシャルオイルは処方薬として規制されており、医師によってのみ投与・処方されます。


アロマテラピーは、いくつかの症状を緩和するのに役立ちますが、資格を持った施術者の監督の下で正しく使用する必要があります。
以上の諸注意をよく理解された上で、あなたにぴったりのエッセンシャルオイルをお試しください。人によって効能は様々ですが、心や体の諸症状の緩和に役立ちますので、恐れず、専門家のアドバイスのもとで、最良のセラピーを体験してみてくださいね。

2021年6月14日月曜日

カメラ対決:コンデジ編

サムズアップ・アメリカ!
SONY vs Panasonic


今回は先日購入したパナソニックのコンパクト・デジカメ Panasonic TZ70の試写レポートです。このカメラと、これまで約2年半使ってきたソニーのコンデジ HX99との比較で、どのような違いがでるのか検証してみました。
いずれもできるだけ同じ条件下で撮ろうと思ったのですが、まずはそれぞれのカメラの特性を知ろうという事で、今回はすべてオートでJpeg撮って出しという事にしました。


Lumix TZ70 1/250 sec. f値/3.3、ISO80



SONY HX99 1/320 sec. f値3.5 ISO80

この一枚目にソニーとパナソニックという家電系カメラメーカーの特色が出ているのではないでしょうか。パナソニックの方はコントラスト抑えめで細部まで再現しようとするあまり、白飛びがちな部分が出てしまっています。

ソニーのほうはややこってり目の色乗りで、絵画調ながら見た目に近い印象を受けます。




こちらははじめの写真と同じ位置から最大ズーム720mm相当で撮ったものです。驚異の超望遠で、肉眼では判別できないトンネル直前のレールの描写を狙ってみました。上がパナソニックTZ90で、ソニーよりもしっかりレールの細部が映っています。いずれも手持ちのためさすがにすこし手ブレしていますが、30倍、720㎜という超望遠倍率を勘案すると驚異的な作画性能と言えるでしょう。





次は花の近接撮影です。この写真もメーカーの特徴というか、色再現の狙いの相違がよく出ていると思います。上のパナソニックはふわっとソフトな色調で背景ボケも柔らかめに仕上がっています。対するソニーの方は、しっかりとした色調で、被写体の再現以上の強調感もあります。どちらが好みかは人それぞれでしょう。






ただ逆光気味のところで撮ってみると、色調は逆転することもありました。上がその例です。樹木の背後に太陽があるのですが、若干暗めの被写体を中心に据えると上の作例のパナソニックはコントラストが高めとなり、メリハリが出てきます。ソニーの方はどちらかというと、見た目に近い写りとなっています。この辺りも好みの分かれるところで、やはりオート任せにするより、自分で絞りを変えたり、ISO調整した方が、より納得のいく写真になるでしょう。





もろに逆光で植物などを撮るとこうなります。下のソニーの方が抜けがよく、緑に透明感と赤っぽい実の周りの産毛みたいな植物繊維がいい感じで浮き上がってきました。これは一眼レンズでも狙って撮らないと、思い通りにはできない質感です。ただしコンデジなりのゴーストはしっかり出てしまいます。対してパナソニックの写真は全体に光がかぶっていて、もやがかかったような印象。写真上半分は光に押し切られた感じになってしまいました。


夜間の撮影はどうでしょうか?

Panasonic 1/15sec  f3.3  ISO1600



SONY  1/13  f3.5  ISO1600
 

拡大するとさすがに両方とも全体に粒状感たっぷりのノイズが出ているのですが。このブログをパソコンで見る程度ではまったく気になりません。色調はどちらかというと上のパナソニックの方がデジタルっぽい印象で、絵として淡白な印象を受けます。ソニーの方は、この暗さでかなり頑張って彩度を上げてくれていると感じました。



Panasonic TZ70





SONY HX99


さらに別の夜間撮影です。
同じ場所からの広角端と望遠寄りの写真です。こちらもパナソニックは明度を引き上げているのですが、全体にくすんだ色合いとなっています。ソニーのほうは暗いなりにも現場の光源をよく拾ってバランスよく表現しているように見受けられます。



もう少しわかりやすい写真でと思い、曇天下で撮った自動車です。

Panasonic TZ70





これだと優劣はつけがたいほど写真自体の解像度は拮抗しています。色再現に関しては、わずかにパナソニックの方が、実物に近いと感じました。



こうやって見ていくと、Panasonic TZ70のほうは、どちらかというとオート設定の場合、実物よりも被写体をよく見せようという、どこかに引っ張っていこうとするような意図を感じたりします。ときにはあまり無理しすぎて、人工的ないわゆるデジタルっぽい写真が出てくるようです。対してソニーのほうは再現色重視というか、見たままの印象をいい感じでろ過しているような印象を感じました。

ソニー単体で撮っていた頃には気づかなかった、こういったカメラ固有の特性というものが、今回改めて浮き彫りになったような気がします。

新しく買ったばかりのパナソニックTZ70ですが、オートに関してはちょっとイマイチな描写が散見されました。決して破綻した写真というわけではないのですが、色乗りや、ISOオートでの反応は私の意図とは少し違うなと感じます。
もちろんこれだけでカメラの優劣を判断することはないので、これからもっと本格的に使い込んで、意に沿う写真が撮れるのかどうか、確かめていきたいと思います。

ではもう少し、撮り較べた写真がありますので、そちらをご覧いただければ幸いです。












Panasonic TZ70



SONY HX99





Panasonic TZ70



SONY HX99





Panasonic TZ70


SONY  HX99

2021年6月13日日曜日

便利なカメラ:Lumix TZ90

サムズアップ・アメリカ!
万能カメラが欲しかった




とにかく日常いつでもどこでもさっと出してパッと撮れるカメラを求めていました。
そんなのスマホでいいじゃん、という方もおられるでしょう。
私の場合はちょっと条件というか、こだわりがあって、現状のスマホカメラでは要求を満たせないのです。

それは何かというと、

1 最低8倍以上の光学ズームで遠くのものをグッと引き寄せたい。

2 鳥や昆虫、その他、動きのある動物を高速連写したい。

3 ファインダーで被写体を捉え、構図を決めたい。

4 絞りやシャッタースピードを直感的に操作したい。

などです。

以上に加え、携帯性に優れ、最低限のマニュアル操作が瞬時に行えるカメラが私の理想です。さらに今回購入したLumix TZ90には、ガジェット好きの遊び心をくすぐるさなざまな機能が満載されていて、これ一台でいろんな撮影が楽しめるのです。

*パナソニックのルミックス・シリーズは日本と欧米で機種の名称が異なります。私がアメリカで購入したDC-ZS70は日本でのTZ90に当たります。本項では混乱を避けるため、呼称をTZ90で統一しました。



5分でわかるPanasonic TZ90

パナソニック TZ90 / ZS70は、前作よりもわずかに大きいボディですが、そのスペースを電子ビューファインダー、チルト式タッチスクリーン、4K動画、4Kフォト、ポストフォーカスとフォーカススタッキングモード、高速AFなどの多くの洗練された機能で満たしています。

堅牢で考え抜かれた造りになっており、センサーの大きさの割には画質も優れています。

TZ90 / ZS70は、機能が豊富で使い勝手が良いので、トラベルズームとしての立場を超えて、本格的に写真を撮りたいと考えているスマートフォンユーザーのステップアップ・カメラとして十分に活躍できると思います。

24~720mm相当の焦点距離で光学30倍ズームを実現し、1/2.3インチの2030万画素センサーを搭載したスーパーズーム機です。

4K動画にも対応。TZ90は、3840×2160のQFHD 4K動画を最大30pのフレームレートで撮影できるほか、フルHDで120fpsまたは100fpsで撮影してスローモーション動画を撮れます。

「4Kフォト」技術も搭載され、30fpsの4K動画を短時間で撮影し、そこから8メガピクセルの静止画を抽出することができます。

パナソニックのレンズ交換式カメラLUMIX Gの多くがそうであるように、レンズ固定式のTZ90にもポストフォーカス技術が搭載されており、撮影後に画像の焦点位置を変更できます。複数枚の画像を合成して被写界深度を変えることができる「フォーカススタッキング」機能も搭載。

長い焦点距離での映像を安定させるために、傾き補正と5軸手振れ補正があります。新しい4Kライブクロッピング機能では、撮影終了後に映像を少しずつ切り取って、パンや構図の調整を行うことができます。また、目立たないように撮影したいときに便利なサイレント撮影モードも搭載しています。

TZ90には、チルト式3インチ1040Kドット液晶タッチパネル&ビューファインダー、49エリアAFシステム、10コマ/秒(AF-Cモード時は5コマ/秒)の連写、1/16,000秒(電子シャッター時)の高速シャッター、タイムラプスモードに加え、先代のZS60/TZ80に搭載されていたフルマニュアル操作とRAWファイル(カメラ内で処理可能)の撮影機能が追加されています。

3インチ1040万ドットのチルト式液晶タッチパネルを180度反転させると、「自撮りモード」に切り替わります。

また、TZ90には0.2インチ、1166kドットの電子ビューファインダーが搭載されており、アイセンサーによりEVFを目に近づけると自動的に切り替わります。

Panasonic Lumix ZS70 / TZ90 review | TechRadar


同社の処理エンジン「Venus」を採用し、ネイティブISOは80~3200、最大ISO6400まで拡張可能です。

また、TZ90は、DFD(Depth From Defocus)技術により、0.1秒のAFスピードを実現しています。AFシステムはフレーム全体に49点を配置しており、暗い状況でフォーカスをロックするための新しいローライトAFモードも追加されています。

基本的に、スペック的にはひと昔
前のデジタル一眼入門機を凌駕しています。センサーサイズの小ささもデジタル処理の発達でかなりカバーされてると言えます。


構造と操作性

箱から出してすぐに、パナソニックTZ90は頑丈なキットであるという印象を受けます。プラスチックではありますが、基本的な堅牢性は担保されています。

サイズは以前のバージョンよりも少し厚く、ポケットに入りにくくなっていますあと5ミリ薄ければ文句無しでした。でも長く使えるカメラです。
ボディは金属と硬質プラスチックで構成されており、前面には質感のあるラバーグリップ、背面にはラバーサムグリップが付いています。

背面には、ビューファインダー、Fn4ボタンにもなるLVFボタン、4Kフォトモードのダイレクトコントロール、再生ボタンとポストフォーカスボタン(Fn1とFn2にもなる)、フラッシュ、露出補正、ドライブモード、フォーカスモードを設定できる4ウェイコントローラーのスクロールホイールがあります。十字キーの下には、ゴミ箱ボタンとDISPボタンがあります。右側面にはHDMI端子、カメラ下部にはバッテリーとmicroSDカードの収納スペースを設けています。
またレンズの周りにフォーカスリングがあるのが嬉しいポイントです。

タッチスクリーンは反応が良く、同様に頑丈です。全般にデザインに細心の注意を払っていると感じられるプレミアムコンパクトカメラです。


前モデルよりもサイズが大きくなったにもかかわらず、ジャケットやアウターのポケットに入るサイズです。サッと取り出して、電源ボタンを押し、指一本で撮りたい構図にズームインし、タッチパネルでフォーカスポイントを押してピントを合わせる。これが実にスマートでかっこいいのです。レンズキャップをいちいち取り外したり、フードをつけたりの手間が省け、その分シャッターチャンスが稼げるのです。





性能

TZ90の画質はテスト段階ですが、今のところほぼ満足しています。総合力で言えば、私が使ってきたこれまでのコンデジの中でおそらく最高の点をつけることができるでしょう。

クローズアップやポートレートを撮影するとそれがよくわかるのですが、特に評価したのは空のディテールを拾うことでした。これまで使ってきたコンパクトカメラは、曇り空を撮影すると真っ白になってしまうものが多かったのです。しかしTZ90はダイナミックレンジが広く、濃いグレーの空の色調変化を拾ってくれるので、見たままを再現してくれます。

全体的に、露出は正確です。明るい俯瞰的な太陽光の下でも、ハイライトがしっかりと維持されています。色彩も豊かで鮮やかです。コンデジにもかかわらずRAWでも撮れるので、撮影後Photoshopなどで軽く処理すると、ほとんどAPS-Cレベルの写真に仕上げることができます。

低照度下でのノイズもよく処理されています。ISO3200くらいで撮影し始めると、画像を拡大したときに細かい部分の乱れが気になるのは想定内。コンデジセンサーとしてはよく頑張っている方です。暗い場面で撮ることは少ないので、気になりません。

AFシステムは高速で反応が良いです。光量の少ない場所でもコントラストの強い部分をうまく捉え、追尾モードでは被写体にロックオンし、被写体や自分の動きに合わせて確実に追尾してくれます。

電子ビューファインダーは小さく解像度も低いのでオマケと考えても良い程度ですが、あると助かる場面も必ず出てきます。


総合評価

これまでの機種で少しずつ改善されてきたことを基に、完全なパッケージとして提供されています。旅行用のコンパクトカメラとしては、おそらく市場で最高のスペックを備えており、これ以上を望むなら1インチセンサーで値段が倍以上もする高級コンデジということになるでしょう。

むしろ、パナソニックのTZ90は、旅行用カメラの枠を超えて検討すべきだと思うほどです。
何よりも重要なのは、美しい画像が得られることです。TZ90は暗所を除き、ほとんどの場面で信頼できる高品質のカメラです。




以前は私も、一眼レフのNikon D500やCanon EOS Kissシリーズなどで気合を入れて撮影に臨んだものですが、徐々に野外に持ち出す回数が減ってきました。どうしてもカメラ+レンズの容積の大きさ、重さが負担になって、持ち歩くのが億劫になってきたのです。
加えて撮った写真を大きく引き伸ばしてプリントすることも激減していたので、画質などにそれほど神経を使わなくなってきておりました。

カメラは時代とともに移り変わります。フィルムからデジタルへ。そしてレフ機からミラーレスへ。スマホ撮影全盛の現代において、最良のカメラとはなんぞや、と自問するときに、一つの答えとしては、圧倒的な写真機としての高性能を誇るフルサイズ・ミラーレスへの移行です。現在その流れで、カメラのトレンドもそちらへ急速にシフト中です。

もう一方の考えとしては、高性能な高級コンデジをメイン機にし、一眼などは必要時のみにする、みたいな方向性です。

色々考え方はあると思いますが、人それぞれでカメラの用途も違うので、一概にこれが正解というものはありません。ある人は鉄道写真を念頭にカメラやレンズを選ぶし、子供の成長記録としてカメラを使うという人もいます。かたや大自然の風景を専門に、かたやスポーツ写真を中心に、いやポートレートに専念したい、など、撮影への志向は百人十色です。




私も今後のカメラ揃えは暗中模索ですが、今回Lumix TZ90を迎えたことで、新たな段階に入りました。

道具としてのカメラへの興味はどこまで行っても尽きませんね。