2022年7月1日金曜日

脳をリラックスする方法

サムズアップ・アメリカ!
現代人の脳は緊張を強いられている



一言で「疲れた」と言っても人は筋肉だけが疲労するのではありません。
場合によっては心に大きな影響を与える「脳」が疲れていることが主な疲労の原因かもしれませんん。
スポーツ選手ならずとも、人は1日の活動の中で、一区切りついた時点で体に緊張を緩和する必要があります。筋肉のマッサージやストレッチャー運動などがそれです。
どんな分野であれ、激しい運動や重労働の後は、体の緊張をほぐす軽いリラックス運動が奨励されています。
脳も同様です。緊張の続く仕事や学習の後には、同じように緊張の緩和が必要なのです。
そこで近頃、欧米でも脳のリラクゼーションに関する記述をあちこちで見るようになりました。これは私が個人的に学んできた脳のリラクゼーションに関する備忘録です。
お役に立てば幸いです。


意識的に脳をリラックスさせるトレーニングをする方法とは?

ストレスを解消するためには、心と体をリラックスさせる方法を身につけることが不可欠です。でも、どうすればいいのでしょうか?

睡眠障害を改善し、ストレスホルモンの働きを抑え、筋肉の緊張や慢性的な痛みを和らげ、消化のプロセスを楽にするなど、多くのリラックス法が日々のストレスに対処する健康的な方法であることは証明されています。
どうすれば、このようなリラクゼーションテクニックを会得し、幸福感を高めることができるのでしょうか?
私たちの脳とリラックスする能力の関係を理解するのに役立つ、ある現象について説明します。






脳トレの仕組み

神経細胞の通り道である脳。脳は平均860億個の神経細胞でできていることをご存知でしょうか?
これがなければ、私たちは何もできないのです。
私が何かを考え、行動し、感じるとき、私はこの驚くべきネットワークを使用しています。
このネットワークは、外から入ってくる情報、または感覚を通して私自身が知覚した情報を受信、処理、伝達し、環境に適応することを可能にします。

想像してみてください。
それぞれの神経細胞は、他の1万個の神経細胞と接触しているのです。
シナプスと呼ばれる特殊な結合部で発生する電気信号と化学信号を通じて、ニューロンは情報を交換し、コミュニケーションをとることができます。
神経伝達物質を用いて、あるニューロンから別のニューロンへ、シナプスを介して信号を伝達するのです。
その結果、相互に接続された巨大なネットワーク、すなわち情報ハイウェイのようなものができ、神経インパルスは時速120mで移動することができるのです。



脳波は精神活動の証し

脳は一種の発電機と考えることができます。
その力は、脳細胞の電気的活動を検出するEEG(ElectroEncephaloGram)によって観察することができます。
頭皮に電極を貼り、脳細胞の電気的なインパルスを測定するのです。
脳はどのような精神状態にあるかによって、次のような脳波の種類や組み合わせを作り出しています。

・ガンマ脳波:
精神的な覚醒の波(30Hz以上)です。激しく高度な精神活動を反映しています。

・ベータ波:
毎日の監視活動の波(13〜30Hz)。一般に、覚醒の活動的な状態で生成されます。

・アルファ波:
軽いリラクゼーションの波(8-12Hz)。
注意がゆるんだとき、あるいは目を閉じたとき(視覚刺激を少なくするため)、脳の活動は鈍くなり、脳はアルファ波と呼ばれる低周波の波を発生させます。リラックスや瞑想の練習をすると、このような波が観測されるのです。

・シータ波:
深いリラクゼーション波(4〜8Hz)。
白昼夢や深いリラクゼーションの状態になると、この脳波が発生します。タスクが自動化され、脳が精神的に解放されると、シータ状態になることが多いです。

・デルタ波:
睡眠波(0.1-4Hz)。一般に、無意識の状態や深い眠りの状態に関係します。
脳をリラックスさせるためには、脳波を意識的に変化させる必要があります。
特に、リラックスした精神状態に関連するアルファ波を増加させることは自然なことです。

神経可塑性:
脳は生涯を通じて自己を再編成する能力を持っています。

脳のもうひとつの驚くべき機能は、その可塑性、つまり神経可塑性です。
脳は、新しい状況や環境の変化に応じて、新しい神経結合を形成することによって、その活動を調整する驚くべき能力を持っています。






脳を森に見立てると、同じ道を何度も歩けば、道ができる。

同じように、私たちは新しいことを学ぶたびに、新しい神経接続が現れます。
この新しいスキルを繰り返せば繰り返すほど、神経細胞間の接続はより強固になります。
新しい学習に続いて、新しい神経接続が現れ、この学習の訓練によって神経経路はより強くなります。
初めて自転車に乗ったときのことを思い出してください。バランスをとり、方向を決め、ブレーキの引き方を覚え......などと考えたはずですが、今ではサドルの上で一度も考えることはないでしょう。脳も同じなのです。

逆に、使われなかった神経回路は活性化されないと消えてしまいます。
一例ですが、もしあなたが楽器等音楽的なスキルを失いたくないなら、日常的に音階を演奏することは必須条件です。
何事にも反復練習が奨励されるのはそのためです。

脳は何歳になっても学習し、変化することができます。刺激を与えれば、経験に応じて調整し、適応していけるのです。


リラックスする方法を学ぶ

自由に使えるテクニック

リラックスする方法を学ぶには、脳波を遅くする方法を学ぶ必要があるようです。
リラックスする練習をすると、ベータとガンマの脳波の量が減り、アルファの脳波の量が刺激され、リラックスした精神状態になります。

そのために、多くのリラクゼーションテクニックが自由に使えるようになっています。
一般的には、心を落ち着かせるものに注意を向け、身体への意識を高めることが必要です。

例えば、ヨガや瞑想がよく知られています。
その他、漸進的筋弛緩法と呼ばれるもの、視覚化法なども効果的です。
どの練習方法を選んでも、その精神的な結果は同じです。
またリラックスした精神状態は、アルファ脳波の増加を示します。
他の練習と同じように、規則正しい生活が重要です。
リラクゼーションのテクニックは、あなたを瞬時にリラックスさせるのに役立ちます。
しかし、定期的に練習することで、あなたの脳はリラックスする方法を学ぶために随時訓練され学習していきます。
練習すればするほど、脳がリラックスする方法を学びやすくなり、リラクセーションテクニックはより有益なものとなるでしょう。
まずは何事にも練習、反復が不可欠であることを肝に銘じましょう。そこからリラックスの道が開かれます。






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