新型iMacそしてiPad Proが発表
出ましたアップル恒例、春の発表会。
スティーブジョブスの時代から、この発表会はファンならずともワクワクさせられるプレゼンが注目の的でした。実際に発表されるアップルの新製品が素晴らしいだけに、業界のみならずず経済界もメディアも見逃せないイベントとして定着しています。
しかし今年はもはやいままでの、マスコミや関係者だけ集めたステージ上のパフォーマンスではなくなりました。ネットを通じて世界同時に配信という形はまさに時代の要請でしょうか。こうやって招待された人でなくても、だれでもリアルタイムで新製品の発表を見られることは素晴らしいことです。
いきなり今までとは違う、このイベント用と思われるカラフルなロゴが現れて、そこからすでに、なにか新しい試みがあるのではと期待に胸が膨らみます。
そしてバーン、と出たのが空を飛ぶようなカラフルな空撮イメージ動画。
舞台はずばりアメリカのアップル本社。ティムクック社長が緑豊かな敷地の庭園で静かに、しかし自信に満ちた余裕の表情で語り始めます。そこからは最新の映像テクノロジーを駆使したマジックショーのような、個別のプレゼンテーションが各担当者によって繰り広げられます。今までとは数段違う演出の仕方、その美麗な映像技術には目を見張ります。
こういったプレゼンの演出の仕方がいつの時代もアップルの先進性を象徴するようなスタイルで、毎回感心させられます。まさにイノベーションの申し子のような会社ですね。
今回は目玉商品であるiPhoneの新作発表はないという事で、地味目のプレゼンになると思っていたのですが、いざ蓋を開けてみると、iPhone12に新色パープルが加わったことを皮切りに、M1チップ搭載のiPadとiMacが立て続けに発表され、その新鮮さを予想を上回るものでした。
特に私はiMacのかつてない大刷新ぶりに驚きを禁じえません。
かつてゴロンとしたおにぎり型のカラフルなiMacが出て、コンピューターの常識を覆したアップルですが、それ以来の興奮です。とにかくカラフルで薄くてスタイリッシュ。そして圧倒的なM1チップのよるハイパフォーマンス。さらにはより高精細になったディスプレイの美しさ。長年じわじわ進化していたアップルのマックがここへ来て、一気にジェット機から宇宙船になったような印象です。
いまだ興奮冷めやらぬ私ですが、改めて順を追って見ていきましょう。
冒頭に発表されたのは、新たにパープルのカラーバリエーションが加わったiPhone12。地味な追加のようですが、スマホのボディの色にもこだわるアップル社の自信をのぞかせる上品な紫色です。毎度感心させられるのですが、アップルのカラーコーティング技術は他社製品と一線を画しており、一色一色が慎重に選ばれその艶感や目に馴染むトーンの出し方は、他ではまねのできないこだわりがあると思います。
いつも小さいプロダクトから発表していくアップルですが、
次はApple AirTagです。
スマホによく使われるトラッキングシステムは各社とも独自開発で進められていますが、アップルもカギやバッグなどをよく無くす人のために、安心して使えるデバイスを開発しました。iPhoneさえあればAirTagの発する信号をキャッチしてくれるスグレモノです。このAirTagは、Tileタグと同様に、キーチェーンを使って小型のデバイスを鍵やバッグなどに留めておくことができます。また、キーチェーンを使わずに、財布やバッグに入れて使用することもできます。AirTagは、iPhoneなどのアイテムとペアリングすることができ、「Find My」アプリと連動します。
またAirTagは小型軽量のステンレス製ディスクで、片面にはAppleのロゴが入っています。もう一方の面には、無料の刻印でパーソナライズできます。また、防水・防塵機能を備え、カバーは取り外し可能で、CR2032電池の交換が簡単にできるよう設計されており、日常的な使用で1年間の電池寿命を約束しています。
新しい1080pカメラは、ビデオ通話に特化したもので、COVID-19のパンデミックの中で世界中の何百万人もの人々が自宅での作業を余儀なくされている中、重要な機能となっています。アップルによると、このカメラはより大きなセンサーを搭載しており、低照度下でのパフォーマンスが向上しているとのことです。また、iMacのキーボードには、同社の指紋セキュリティセンサーである「Touch ID」が搭載されています。
これらのコンピューターは、アップルの製品ラインアップの中で、アップルが自社で製造したプロセッサであるM1チップを採用した最新のデバイスです。アップルは昨年、Macラップトップでこのチップをデビューさせており、製品の頭脳、インダストリアルデザインやソフトウェアデザインのエンジニアリングに着手している同社にとって、画期的な出来事です。
新しいiMacは、2012年以来の大幅なモデルチェンジとなります。新しい色のスプラッシュは、1998年にアップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズが初めて発表したキャンディカラーのオリジナルiMacを彷彿とさせます。この製品は、アップル社にカルト的な人気をもたらし、iPodやiPhoneを含む歴史的な製品群への道を切り開きました。