写真を管理する
たくさん写真を撮っていくと、あっという間に膨大なデータとなってしまいます。スマホで撮った写真も撮ったきりよく見返しもしせず、だらだらためていくと、あれよあれよという間にデータストレージを占領してしまいますよね。
デジタルカメラも同じです。SDカードにある程度溜まったら、パソコンに移し替えるのですが、ついついほったらかしにしてしまいがちです。そうなると、あとであの時撮った写真はどこへ行ったのかと、探すのも一苦労です。
ここでは撮ったデジタル写真の整理法の一つをご紹介します。これが一番と言い切るつもりはありません。世の中にはより効率的な整理術もありますし、高機能なアプリを買って使いこなせば、データ管理もぐっとしやすくなるでしょう。
ここでご紹介するのは、ややアナログ寄りの整理法ですが、手堅く容易にデータを管理するのはもってこいだと思います。とくに今まで、大切な写真を誤って消してしまったとか、どこへ行ったのかわからなくなったという経験のある人には役に立つかもしれません。
ぜひご参考にしていただければ幸いです。
まず大前提として、大切な写真をゼッタイ失くさないように、二重三重の管理保存を心がけましょう。
1 手作業で自分だけのファイル、ファルダーをパソコン内に作る。
2 写真管理アプリで自動管理させる。
3 バックアップとして、外付けストレージとクラウド、別々に利用する。
大きくこの三つで鉄壁の写真データ管理を目指しましょう。
独自の名前でファイルを作る
パソコンに保存する写真は、自分で撮ったものとそれ以外に分けて保存しましょう。
仕事で使う写真または画像データ、人から送られてきた写真やその他、自分のカメラ以外の写真はすべて一括して別のファイルに振り分けましょう。
そうして自分が撮った写真の大元となるファイルに独自に名前をつけ、パソコン内の階層の上位に置いておきましょう。またそのファイルのエイリアスをつくり、デスクトップに常に置いておきます。こうすることによって、パソコンにあげられた写真データは常に優先的にアップデートしやすくなります。
つぎにその大元の写真ファイルの中に、時系列のファイルを作ります。撮った時間、日時の順に月単位のファイルを作るのです。ファイル名はJanuary、Februaryなどではなく、数字が前に来るようにすると時系列を保てます。たとえば2021-01と命名したファイルに、1月に撮った写真を全部入れます。以降2021-02、2021-03と12の月別ファイルを前もって作っておくのです。
たくさん雑多な写真を撮る人は、ここからあらためて別のファイルを作ります。今度はテーマ別のファイルなのでフォルダー名は「テーマ別写真」などとするとよいでしょう。
例をあげれば「風景」「動物」「人物」「スポーツ」「物体」などです。次に「風景」ならその中にまた複数のファイルを作って分類します。例えば「風景」ファイルの中には、「街並み」とか「野山の風景」「公園」「夜景」など自分がよく撮る写真のためのファイルを作ります。特定のジャンルをもっと大量に撮る人はさらに下位のファイルを入れ込んでいきます。
例えば「動物」ファイルのなかに「犬」「猫」「動物園」「鳥」「昆虫」などと分別し、さらに得意分野が「昆虫」ならその中に「蝶」「蜘蛛」「カブトムシ」「蟻」などと振り分けていくとよいでしょう。
ほかにも独立してよく撮る特定の名詞のファイルを作ると便利です。「釣り」とか「ライブ演奏」とか「お正月」などテーマ別でもいいです。
このように、時系列順ファイルを基本に、もう一つ、分野別のファイルを作ることによって、過去の膨大は自作写真を検索しやすくすることができるのです。
これらはすべて手作業のようなものなので時間はかかります。効率よく処理するためにも、撮ったらこまめに必ず写真を振り分けて行ってください。こうすることによって、撮った写真を見直す機会ができ、あとでなんでこんな写真を残しておいたのかと、クズ写真にスペースを奪われるリスクも軽減できます。
写真の管理アプリ
写真管理のアプリはいろいろありますが、ここでは他と一線を画する欧米でとても多くの写真ファンから支持されている「Flickr」をご紹介します。Flickrは、ユーザーが写真をアップロードして他の人に見てもらうための写真共有プラットフォームであり、写真専用のソーシャルネットワークです。
ユーザーは無料のアカウントを作成し、自分の写真(およびビデオ)をアップロードして、友人やフォロワーとオンラインで共有することができます。
FlickrがFacebookやInstagramのような人気のある写真共有アプリと違うのは、プロの写真家や写真愛好家が、他の人の作品を楽しみながら自分の作品を披露できるように作られた、まさに写真中心のプラットフォームだということです。
Flickrは他のどの主要なソーシャルネットワークよりも、写真の芸術に焦点を当てています。プロの写真家のためのInstagramと言っても過言ではありません。
保存の重要性
次に、データのバックアアップですが、外付けハードディスクにしろ、SSDにしろ、クラウドにしろ、どんな媒体でも保存は完ぺきではないと思っておいて下さい。たった一つのバックアップに頼って、万が一すべてのデータを消失した時は、人生の終わりを迎えるような気分になります。そうならないために、私はすべての同一データを最低三か所に保存していくことを推奨します。
ROWで大量のデータを保存する人はその大きさにも気を遣わねばなりませんが、先のことを考えて、大容量のストレージを確保しておいた方が身のためです。
あまりに写真の量が多すぎる人は、前もって選別する「最優先データ」とそれ以外の「全部データ」の二つに分け「最優先」ファイルはさらにもうひとつ別のストレージに確保しておくことをお勧めします。
わたしの場合は、過9年のすべてのデータを1テラから5テラバイトの外部ハードディスク4台(うち一つはSSD)にまったく同じ時系列ファイルとしてコピーしたものを保存しています。さらにパソコン2台に全く同様のファイルがあります。
クラウドも、iCloud、DropBox、Google Drive、Amazon Photo、 OneDriveとじつに5つのクラウドサービスを用途に応じて使い分けています。多いように思われるかもしれませんが、多くのフォトグラファーはこのような使い方をしています。
すべてを使いう必要はありませんが、それぞれ一長一短ありますので、用途に応じて最低二つのクラウド上に最優先の写真データだけは確保していくとよいでしょう、ネットにつながる環境ならいつでも取り出せるのでとても便利です。
プリントで保存する
最後に、プリントして写真を保存する意義を述べておきます。
一昔前は、私も大量のデジタル写真をコンビニなど最寄りのプリントサービスでプリントアウトしていました。その量も半端なかったのですが、あとで溜まった紙の写真を整理するのは並大抵ではありませんでした、というか、いまだに未整理のままの生フィルムが乱雑に箱の中に収められたままです。
ここ数年、プリントは控えるようになりましたが、撮った写真をプリントアウトするのは、写真を知り考えるうえでいい教材になります。一枚一枚にコストがかかるのでやみくもに何百枚もプリントすることはなく、写真を選ぶという目を使う作業でいい写真がふるいに掛けられます。ともするとデジタル写真は大量に撮ったまま置き去り状態になりやすいので、改めて写真を見返すには、選ばれたプリント写真を見返すのがいいかと思われます。それもなるべく、A4サイズぐらいの大きめのプリントにして、テーマ別に写真を収めると、自分だけの写真集ができたようで、とても楽しくリッチな気分になれます。
たくさんの写真の中からこれぞという一葉を選んで、少しづつ手作り写真集を増やしていくのも楽しいものですよ。
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