2020年10月11日日曜日

アメリカ新車情報

 2021車が変わる?



 ちかごろアメリカで見る自動車の形が変わってきたな、と感じています。車のデザインには流行りすたりがつきものですが、いまのトレンドは多角形を多用したものになりつつあるようです。私見ですが、2020年代はますます鋭角的な切込みデザインの入った車が主流になると思われます。

 その兆しは2010年代に既にありました。2014年に出たJEEP CHEROKEEの細い切れ長のハロゲン・ヘッドライトは、すこぶる斬新なデザインで、これまでもっさりして垢抜けなかったおっさん向け自動車メーカーが生まれ変わるきっかけになりました。

 2016年にはホンダ・シビックがフルモデルチェンジで目の覚めるような切れ味の良いデザインになりました。細いシャープなヘッドライトまわりのデザインもそうですが、テールライトの形状はかつてない新しさで話題となりました。

 トヨタも負けてはいません。去年出た第4世代の新しいRAV4はまさに鋭角多面体を駆使した極めて未来的なデザインとなり、かつサイズもがっつり幅広で、アメリカの道路を意識したつくりとなりました。

 こうしてアメリカ市場をリードしセダンに取って代わり、もはや主流となった感のあるミッドクラスSUV。アメリカではクロスオーバーと呼ばれることの多いこのジャンルの車は、去年あたりからますます未来志向のデザインで生まれ変わりつつあります。


 来年、日産からは超売れ筋SUVのROGUEが久々のフルモデル・チェンジを果たします。公道をテスト走行する同車らしきものを目撃したことがあります。アメリカでは大体こんな姿で正体を隠して走る未発表車をたびたび見かけます。

 


数年前のモーターショーで次世代ローグのコンセプトカーとしてだされたモックはこんなすごいデザインで、「うわ、未来先取りしてるー」と思ったものです。



 2021年モデルは、先代ローグと同様に2.5リッター4気筒エンジンを搭載しますが、出力は181馬力に若干アップしています。CVT(無段変速機)と前輪駆動が標準装備され、全輪駆動はオプションとなります。先代ローグは、加速の悪さやハンドリングの悪さを批判されてきましたが、2021年モデルではその両方の面で改善されています。時速60マイルまで8.2秒という高速走行を記録し、より安定的なハンドリングと、クルージング時の静粛性が増したことをアピールしています。

 

 正式発表されたのは、すこぶる洗練されたボックスタイプで、かつ精悍な面構えの新世代ローグでした。ヘッドライトがダブルになっていて、なかなかカッコいいです。長らくマイナーチェンジが続き、売り上げも低迷していただけに、これなら先行するライバルのトヨタRAV4やホンダCR-Vにも対抗できそうです。


 しかしここへきて来年、このローグの対抗馬となるかもしれないニューウェーヴが登場します。それはKIAの新型SORENTOです。日本では無名のKIA自動車ですが、侮るなかれ、アメリカでは小型車を中心にじわじわと売り上げを伸ばし、もはやヒュンダイに並ぶメジャー自動車メーカーとして成長著しいブランドです。ラインアップの中枢を担う2021年型ソレントはかつての地味なスタイルからマッチョなスタイルにシェイプアップされました。


 

 スクエアなシルエットと、より強調されたエクステリアのディテールで、新世代のソレントは先代のものとは大きく異なって見えます。キャビンデザインも先代に比べて改善されており、洗練されたデジタルインターフェースや、スタイリッシュな外装が随所に施されています。しかも3列目シートでサイズもアップ、281馬力のターボチャージャー付き4気筒エンジンと、ハイブリッドモデルを含むパワートレインの多様な選択を持っています。仕様だけをみれば、日本勢の中型SUVをしのぐスケール、パワーで来年の目玉商品となりそうです。


 新時代のデザインはほかの車にも見られます。例えばシボレーのブレイザー。こちらも以前の同車とは見てもみつかぬ変わりよう。次世代を見据えて、かなりアグレッシブかつシャープ感のあるデザインに仕上がっています。ここ数年パッとしなかったシェビーもこれでぜひ巻き返しを図りたいところでしょう。

シボレーのブレイザー。パワーも大きさもワンランク上のSUVです。


  同様に今年フルモデルチェンジして、見違えるようになったのはフォード・エクスプローラー。全米の警察が同車を導入して以来、パトカーの代名詞となった感のある大型SUVです。すこぶるシャープで獰猛感さえ備えたパワーみなぎるモデルです。


 ごらんのように、アメリカ自動車市場におけるクロスオーバー車は軒並み新時代のデザインに移行しつつあります。今後、十年近くはこういったどっしりかつ鋭利な細部を兼ね備えた多角形のモデルが主流となるでしょう。来年どんな新しい車が発表されるのか、今から目が離せません。


 


 

2020年10月10日土曜日

コンデジのおすすめ

 スナップショットならコレ



 SONY渾身のフルサイズ・ミラーレス一眼a7S iiiが発売されて、YouTubeやSNSでは買った人の喜びと興奮の声がこだましています。去年から今年、カメラ業界はもうフルサイズ・ミラーレスの話題一色でした。次から次へと繰り出される新製品の発売ラッシュで、もはやカメラと言えばフルサイズ、フルサイズにあらずばカメラではない、みたいな風潮が吹き荒れています。

 その陰で、かつては一般市民なら一家に数台はあったはずのコンパクト・デジタルカメラが減少の一途をたどっています。気が付くと、今年新たに発売されたコンデジは日本の全メーカー合わせてもわずか数台。しかも売れたのは1インチサイズのセンサーを搭載した高級コンデジのみです。もはや豆粒センサーと揶揄される1/2.3型センサーの新機種はほとんど出ていない状況なのです。

 ここ数年でかろうじて話題になったのはニコンのCOOLPIX P1000のような超望遠機能のある付加価値のあるカメラぐらいです。だれでも気軽に撮れるコンデジはスマホにとってかわられ、もはやその存在意義は風前の灯なのであります。

 しかし、今回私はだからこそ、今買えるコンデジをご紹介して、その存在価値を訴えたいのです。スマホの画質は飛躍的に伸び、一見凌駕したかのように言う人もいますが、やはりコンデジは写真を映す専用機械です。スマホにできない能力があるのです。その代表例が高倍率ズームや連写機能、手振れ対策、画質調整機能などです。これらはやはりカメラを作るメーカーが専用のテクノロジーを開発して築いてきたもの。そう簡単にスマホが凌駕できる分野ではないのです。デジタル・ズームなど疑似的な写真加工はスマホにできても、光学の利点を生かしたカメラならではの撮影方法は撮影者の意図を反映しやすく、同じ被写体でも個性が現れる楽しみがあるのです。

 そんなコンデジたちが、今生産台数を激減させています。加えて後継機種のアナウンスがほとんどなくなり、各社の在庫がじわじわと減ってきております。BEST BUYやWALMARTなどの大手カメラ販売セクションも、かつては数十機種が競うように並べられていたところが、今はほんの数機しか置いていません。

 というわけで、アメリカのマーケットからコンデジが消える前に、買っておいて損のない入門カメラを以下に列挙しておきました。気になる機種はリンク先からぜひチェックしてみてください。



CANON PowerShot G7 X Mark II



1インチCMOSセンサー搭載の画質重視コンデジ。F値が1.8から2.8と明るく、最高ISO感度12800で暗所にも強い万能型コンパクト・コンデジです。最新機種Mark IIIも出ているのですが、現状ではMark IIのスペックで十分すぎるほどの撮影が楽しめます。





RX100からはじまり、現在はRX100 VIIIまですべての機種が継続的に製造販売されているベストセラー1インチセンサー機。オートフォーカスの早さにも定評があり、クラス最高の撮影パフォーマンスを発揮できます。





名機の誉れ高いGRシリーズは単焦点コンデジの最高峰。究極のスナップシューターとしてプロもうならせる高い描写力がウリです。







フィールドカメラと呼ばれる分野でダントツの人気を誇るのがTG-6。雨や雪にも強く、水深15メートルまで潜れ、水中を泳ぐ魚や子供の笑顔も撮れるワイルド派のためのカメラです。耐衝撃、耐低温にも強く、海や山のレジャーに持っていくと大活躍できるとてもアクティブなカメラです。





ポケットに入るコンパクト・ボディに光学35倍のズームを搭載。自撮りに使えるチルトモニターに加え本格的なファインダーも備えております。タッチパネルでフォーカス・ポイントを選んだり、ズームを生かした背景ボケも簡単にできます。



 カメラは日本のメーカーが市場の9割を独占する得意の分野です。今後もメーカー同士がしのぎを削って最新機種を出してくるでしょう。ただコンデジのカテゴリーに絞ると先行きは決して明るいものではありません。このジャンルのカメラが消える前、今のうちに好みのコンデジを備えておくことをお勧めいたします。

2020年10月9日金曜日

秋を探しに

 一年で最も美しい季節


 ここ数週間はこの北米大陸で自然が最も美しく色づく季節です。晴れた日は外に飛び出して、新鮮な空気を存分に吸いたくなります。ただでさえ部屋にこもりがちだった春夏なので、せめて寒さ厳しくなる前のこの数週間、たっぷり森林浴をして大自然の美しさを目に焼き付けておきたいものです。

 そういうわけで、私は先週あたりからやたら意識してなるべく郊外に出るようにし始めました。夏場、部屋にこもりきりだったことへの反動ですね。ささやかでもいいから秋の兆しを感じたい、日増しにそんな欲求が強くなってきたのです。

 早朝は、きりっと引き締まった寒気も感じられえる今日この頃、ふらりと川べりに向かうと、川から水蒸気が立ち上る、ちょっと神秘的な風景に出会いました。ヨットがまるで雲の上を漂っているように見えます。


 ハドソン川は朝夕の温度差で、ふわっとした雲のような水蒸気がゆっくり立ちのぼり、時に幻想的な風景が広がります。この日は、瞬く間に空気中の水分が高く舞い上がり、雲と区別付かないくらい高いところに上昇する霧の塊が見て取れました。


 ストームキングと呼ばれる岩山が朝日を浴びて、対岸の山の影とのコントラストを作っていました。巨大な亀の甲羅を想起させる雄大な眺めはこの界隈でもひときわ目立つ場所です。心地よい秋風に吹かれて眺める風景は、心身の疲れも癒してくれます。

 そこから北へわずか30分ほど北上すると、ハドソン川沿いの山はすでに赤や黄、オレンジへと色を変え始めていました。ポキプシー橋の背景としては最も絵になる場所です。ここは私もお気に入りの場所で、コーヒーを飲みながら景色を眺めるとまた格別です。


 さらにハドソン川添いを北へ向かうと、いくつかのヨットハーバーを通過するのですが、その近くでとっても優雅な野鳥、オオタカに出会いました。毛並みがとてもよくて堂々とした雄のようです。たまに川の上で弧を描く姿を見ますが、このようにフェンスの上に立つ姿は初めてです。しかもなにか獲物でも狙っているのか、その場所をなかなか離れませんでした。翼を広げると50センチほどになる中型鳥ですが、狩りをするときは猛スピードで急降下し、ネズミなどを捕獲する名ハンターです。

 帰りがけにもう一つ、川の上空を飛ぶ巨大な飛行体を発見しました。アメリカ空軍の輸送機です。


 近くに「スチュアート国際空港」というのがあって、昔は軍専用の航空基地だったところから発着しているものでしょう。胴体が太く、かなりの物資を抱えて飛べる輸送機のようです。

 帰りはちょっと寄り道して牧場のある地域をドライブしました。あまりに空気がうまいので、車を駐車し舗装されていない農道をちょっと歩いてみました。



 農家のそばを歩いていて、目に飛び込んできたのが、サクランボの赤い実です。秋の収穫を象徴するようにつやつやと輝くおいしそうな実は今が食べごろ。ニューヨーク州はリンゴと並んでサクランボの生産も盛んで、この時期は多くの農場に人々が訪れます。週末は日本の朝市と同じようにファーマーズ・マーケットがどこの町でも賑わい、秋の収穫は飛ぶように売れるのです。

 小さな森の入り口には、かわいい森の番人のようなリスが。木陰をせわしなく駆け巡っていおり、そのうちの一匹が木登りをしてこちらを眺めていました。目が合った瞬間を逃さず、パシャリと一枚。あんた誰? みたいな顔でじっとこちらを眺めていました。


 のんびりしていると秋の一日はあっという間に日が暮れます。所要を済ませて帰途につくのがなんだか惜しくて、もういちど川沿いの道まで戻ってみると、ほどなくオレンジ色に輝く夕日を眺めることができました。この日はなかなかの夕焼けで、川面をゆっくり走るヨットがとてもまったりした風情を醸し出しておりました。


 鮮やかな紅葉をみるにはまだちょっと早かったのですが、それでも秋の気配はそこかしこに漂っていて、本当にいい季節を迎えたなあという実感を味わえました。また機会があったら、近所の野や山を散策したいと思います。

 最後は、帰宅して夕食をすましたときに見上げ、空に浮かんで眺めたお月さまです。

 中秋の名月。ちょっと上弦に黒い雲がかかって、なんだかドラマチックな月を見させていただきました。合掌。

 


 秋という季節はどこを切り取っても、それなりの味わいが出るものですね。みなさんもこの機会に、身近な秋探しの旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

 

2020年10月8日木曜日

マスクめぐる対立

 マスク警察か、自由優先か


 先日ニューヨークで80歳の老人が、店でマスクをしない客と口論の末、押し倒されて死亡する事件がありました。多くのメディアが取り上げ、マスク論争に拍車がかかっています。

 ニューヨーク・タイムズの記事によると、酒場で店員に対し無礼なふるまいをしていた男に対し、80歳の老人が我慢ならず、注意をしたことから口論がエスカレートしたとのこと。加害者の男性はマスクをしておらず、そのことを指摘され逆上して暴力に訴えてしまったようです。

 このようなトラブルはここ数か月で全米各地に広がり、ウイルス予防に関する認識や受け止め方にも、人によって大きな隔たりがあると感じました。今回は死亡事故にまで発展したため、より深刻な社会問題として、マスクのマナーがクローズ・アップされた形です。

 日本ではこれほどマスク一つで論争になるほどのことはないかもしれません。以前、中国でもマスクをしない女性客が店側に注意され逆上、店を破壊するビデオが話題になりましたが、総体的にアメリカも、個人の主張が日本よりずっと強く、大手マスコミが「マスク大事!」と連日報道しても、いや私はいらない、と思えば世間の風潮に流されることなく、「私はできるかぎりマスクはしない」ぐらいの態度は平気でする人がいます。

 同調圧力の強い日本とは立ち位置が違うのです。わが町はリベラルが強いのですが、トランプ支持派の住人が街中でマスクを無視するのを見て、SNS上で激しく非難しています。現状、室内に限り公共の場でのマスク着用は義務付けられています。しかも店の責任者が明確に「マスク着用でなければ入店お断り」などの意思表示を張り紙などで示しているのですから、それに従うのがルールです。

 しかしうちの町だけでもこの半年で、マスクをしないで入店しようとした人を罪人のように扱ったなどの訴えをよく聞きます。マスク警察などと揶揄される人たちは、けっこうずけずけと店の入り口などでマスク着用を促すようです。日本のようにこっそりビデオに撮ってネットに流す、「みなさんこれひどいでしょ」的非難法はとらないんです。直です。直言が基本なのです。

 今回死亡事故にまで発展したマスクがらみのトラブルを受け、ネット上でもマスクの是非についての論争が再燃しています。おりしも大統領が感染して、わずか数日で退院という異例の事態もあり、マスク支持派と否定派が改めて激しく主張し合っています。

 大統領がマスクをしないのを盾に、支持派の人達は、強制力のない人通りの多い街中では基本ノーマスクです。いっぽうマスクの重要性がわかっている人たちは、かたくななぐらいどこででもマスクを着けています。うちは片田舎なのでメインストリートといえど、人が密集することはまずありません。それでも道行く人は10メートル以上前から来る人を見かけるとさっとマスクをしてからすれ違います。私もその習慣が身についてしまいました。

 否定派はそれを見てあざ笑います。そんなのまったく非科学的だ。外の風吹く大通りで、5メートルも6メートルも離れていて、どうやってウイルス感染するんだ。できるものならやってみろ、というわけです。

 私はどちらも一理あると思いました。必要以上に距離をとりすぎる必要はないだろう、でもみんなが規律をまもる町中で、あえて喧嘩を呼び込むようなアピールっぽいノーマスクもおとなげないよね、と思うのです。

 もう一つの対立構図は高齢者対若者です。ウイルスで重症化しにくいキッズの間では、コロナ恐るるに足らず的な風潮が漂っています。それに対し、高齢者の認識は、コロナ感染したら重症化=命なし、の方程式が確立されています、この温度差が人々を分断します。

 そして最後の一番厄介なマスクをめぐる分裂。そいつをこの間、私は目の当たりにしました。

 仕事で行った先の中規模の町のコンビニ的なガソリンスタンドでした。店の入り口でなにやら大声がすると思って見ると、マスクをした白髪の老人が、マスクをしない黒人の若者を指さして、「マスクをしないなら店から出ていけ」と叫んでいるのです。

 すごい堂々とした態度だったので、はじめはこの爺さん、店のオーナーかなと思っていました(ただの客でした)。黒人の若者ははじめ言い逃れしようと抵抗していましたが、爺さんの剣幕が強烈、しかも正論なのでまったく太刀打ちできません。黒人はなにやらぶつぶついいながら退散し自分の車に戻っていきました。

 おお、爺さんの貫録勝ちーーーー。と思いきや、しばらく車のなかで誰かと電話していたその若者が、泣きそうな顔でマスクをつけて再び入店してきました。そしてさっきの老人をつかまえて、「あんたはおれが黒人だからノーマスクを非難しやがった。ほかにもマスクをしない白人のガキがいただろ。これは人種差別だ!」などと抗議を展開したのです。

「わしゃ、なにもそんな・・・」こんどは老人が周りの視線を意識しながら、抗弁し始めました。黒人はなおも泣き顔で、「おれは今マスクをしてる。もうあんたの指図は受けない。買いたいものがあるんだ。差別はやめろ」論点が違うので、老人はあきれたように「あんたの人権の話じゃない。マスクのルール違反だと言ってるのじゃ」「おれはもうマスクをしている。あんたも蔑視を取り下げろ」もうなんだかわけがわかりません。

 この険悪な空気を見かねた店員がようやく間に割って入りました。

「ああ、もういいからお二人とも。喧嘩は外でしてください」

 それでこの一件はうやむやに落着したのですが、こういったささいな小競り合いはそこかしこでくすぶり続けているのでしょう。マスクひとつでこれだけ見解が違ってくるのですから、自由の国アメリカと言っても一筋縄ではいかないわけですね。この先これ以上やっかいなトラブルや悲劇が起こらないよう、はやくコロナ騒動、集結してほしいものです。

 


2020年10月7日水曜日

英語も習慣化せよ

 洋書絵本で「ひとり」読み聞かせ



「習うより慣れよ」という故事がありますが、それは英語の学習にも当てはまります。

 とにかく、英語と親密に付き合うことが英語上達への近道です。いやそうはいっても、いろいろ試すがうまくいかない。とか、いつもいい教材を見つけては意気込んで始めるが、長続きしない。その繰り返しではありませんか? 

 はい、だけどそれはあなただけの問題ではありません。私も含め、じつに多くの英語学習者がおんなじ壁にぶち当たり、悩んできました。多かれ少なかれ、語学というものは熱意と根気、粘り、しつこさがないと前へ進めません。しかし誰もが望むのは「楽しんで学んで実になるやり方」です。はたしてそんな虫のいい英語学習法があるのでしょうか?

 受験勉強にはタイムリミットがあって、狭き門に対して鎬を削る強烈な競争心理が働きます。だから短期決戦でいい結果も出しやすいのです。

 しかしただ漠然と英語がうまくなりたいなあ、では勉強するための動機、モチベーションといったものが決定的に不足しているのです。ゴールの明確でない長距離走と一緒で、根源的なやる気が出てこないのは当然のことでしょう。

 そこで私が推奨するのは、「習慣化」というメソッドを英語学習に応用する、というやり方です。習慣化に関しては、いろんな人が著作で強く勧めていて、かなりメリットのある実践法なので、これはまた機会をみて、まとめてみたいと思います。

 今回は、「とにかく英語とうまく付き合いたい」人のために、英語を生活の一部として習慣化させる方策をご紹介します。

 これは私がデザインの勉強をしていたころ、ある先生から私のデッサンに偏りがあることを指摘され、それを直すためのトレーニングを受けたことから知った方法です。

先生「君はデッサンの練習量を増やしたほうがいい。君の絵はある角度からの描き方が不正確なんだ。気づかないのかい?」

私「はい、斜め上からの視点で描く人物がどうもうまく描けないです」

先生「素材は何でもいいから、毎日ペンや鉛筆でスケッチする習慣をつけなさい。そのとき必ずトレーシング・ペーパーを使うこと。描いたら裏返してみてごらん。歪んでいるのがわかるはずだ」

 言われた通りトレーシング・ペーパーで鏡を見ながら自画像をスケッチしてみました。裏返すとなるほど、なんかいびつな自分が描かれています。そう私は正確に自分を見ず、思い込みで勝手に目や鼻の角度を変えてしまっていたのです。ひごろ漫画のようなイラストの落書きばかり描いていたので、実物を見て描いたつもりでも、顔のパーツは不正確な位置関係になっていたのです。

                                     

 それ以来、観察の重要性を肝に銘じ、それまで軽視していたデッサンを徹底的に見直す練習を始めたのです。でもがむしゃらなやり方では長続きしませんでした。はじめは「いつでもどこでもスケッチしよう」のスローガンを掲げ、小さなメモ用紙とペンを持ち歩いたのですが、なかなか実践には移れませんでした。

「先生、ぼくは根気がないので、どうしてもデッサン練習を継続できません」そう悩みを打ち明けると先生は、「習慣とくっとけてごらん」とアドバイスしてくれました。はじめは何のことかわからなかったのですが、読んで字のごとし、やってみると割と簡単でした。デッサンを習慣するなら、すでに日常で習慣化したものの直前か直後にセットとしてスケッチを組み込むというやり方です。

 たとえば、だれでも朝晩歯は磨きます。私は就寝前、歯磨き後に、洗面所に置いたメモ用紙に想像上のキャラクターを描き、そのあと裏がえして、ゆがみをチェックする、そんなことを始めました。わずか5分程度の作業です。しかしこれがけっこううまく続きだしたのです。視界の範囲にある歯ブラシや、ヘアドライヤー、シャンプーの容器など、目につくものをスケッチ、スケッチ。数か月続けると、メモ用紙の裏も表も均等な絵が描けるようになってきたのです。スケッチ・トレーニングを、すでに習慣化された歯磨きとセットにすることで、挫折せずに続けられたわけです。

                                  

 英語学習にこれを応用してみてください。たとえば歯磨きあとに単語を覚えるべく洗面所内に単語帳などを常備しておくのです。一回につき10単語とか、歯磨きの後3分間発音練習する、とか習慣化しやすい超短めなもので結構です。それがだんだん定着しだすと、1 0単語が20,30単語に、3分だったものが、5分、6分と伸びてゆくのです。

 こういった初歩的なものでもいいのですが、より効果を確実に高められるものと言えば、私の一番のお勧めは、就寝前の「ひとり読み聞かせ」です。これは私の娘が幼いころ、私ではなく家内が実践していたものです。とにかく家内はほぼ毎晩、娘を寝かしつけるために、絵本の読み聞かせを続けていました。娘はそれがないと眠れなかったのです。

 これを英語学習に応用していただきたいのです。就寝前のほんの10分か20分でいいのです。読みやすい絵本を枕の上に常備しそれを声を出して、自分自身に読み聞かせてください。あくまでも人に聞かせるように、やや演技的読み方で英語を発声するのです。(もしその部屋にお休み中の誰かがいる場合は、リビングのソファに戻るとか、トイレに引きこもるとか、臨機応変にお願いします。ささやき程度でもいいですが、とにかく声を出すことが重要なので)

 もちろん活字だけの本でもいいのですが、習慣化しやすいのは絶対絵本です。はじめはかならず絵本にしてください。視覚に訴えるぶんだけ理解が深まり、脳内にイメージが定着しやすいのです。イコール継続も容易ということになります。さらに絵本の利点は、早く読み切れるので、達成感が得やすいということ。次々と読みこなし、またローテーションで、なんども読み返すことで、「慣れ」が自信にもつながっていきます。

                                      

 この「習慣セット法」を試してみて、三か月でも続けられればしめたもの。あなたはそのとき、英語との付き合い方を会得したという自信をつかめるはずです。

 実践あるのみですので、ぜひお試しください。

 以下に、「英語で読み聞かせ」にちょうどいい絵本をリストアップおきました。ほんの一例ですが、まずは読んで楽しい、やさしいものからという観点からのリストです。




声に出して読みたい「読み聞かせ英語絵本)


Where the Wild Things Are (Maurice Sendak)


Goodnight Moon (Margaret Wise Brown)


3Cloudy With a Chance of Meatballs (Judi Barrett)


The Very Hungry Caterpillar (Eric Carie)


The Lorax (Classic Seuss) (Dr. Seuss)


6  Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?. by Bill Martin, JR.


The Going-To-Bed Book (Sandra Boynton)


8  Don't Let The Pigeon Drive The Bus! (Mo Williams)

2020年10月6日火曜日

北米も紅葉の季節

 紅葉、お勧めスポット in New York



 ここニューヨーク州周辺もめっきり秋らしくなり、野山は赤や黄色の美しい紅葉の季節を迎えました。そこで今回は、ニューヨーク周辺のこれからが見ごろとなる、紅葉狩りおススメスポットを挙げてみました。

 アメリカでは紅葉の季節のことを、Autumn Foliage, Fall Foliageなどと呼びます。日本ほど紅葉に関心を示さないといわれるアメリカ人ですが、いえいえこの季節は、美しい紅葉スポットを目指す旅行者が各地から押し寄せます。昔は日本人ののようにカメラで紅葉を背景にパシャリ、とはしなかったのですが、スマホ・カメラの隆盛とともに気軽にスマートフォンで風景写真を撮る人が激増しました。そんな中、気軽に行ける秋の観光地付近で、今が一番見ごろの紅葉と言えば、以下のところはガチでお勧めです。



1 Ro
ckwood Hall Trail (Westchester County, New York)



 ロックウッドホールトレイルは、ニューヨーク州スリーピー・ホロウのロックフェラー保護区の西端に位置する、3.5マイルの人気のトレイルです。秋景色のハイライトは、ハドソン川を見下ろす壮大な眺望。特に崖から眺める豪華な夕日はドラマチックに映えることで有名です。趣のある木製の歩道橋のある小川のせせらぎ、秋には白樺の木々も優雅に輝きを増し、 散歩、ランニング、家族でのお出かけや自然写真の撮影にうってつけの地です。



2 Nyquist-Harcourt Wildlife Sanctuary (New Paltz, New York)



 足の穂が生い茂るウォールキル川とその周辺は自然保護区に指定され、バード・サンクチュアリ(野鳥の聖域)としても知られています。散歩に最適な緑の小道は秋になると燃えるようなオレンジの木々に包まれ、秋の虫たちの合唱を聞きながら、珍しい小鳥たちを探し歩くのが楽しい場所です。近くにはこの10エーカーの国定歴史建造物地区ヒューグノット・ストリートがあります。1700年代の歴史的に貴重な建造物が並ぶこの一帯は、多くの考古学者や歴史研究家が訪れる有名な地域。アメリカの歴史を知るうえでぜひとも押さえておきたいスポットです。



3 Old Croton Aqueduct (Croton on Hudson, New York)



 Aqueductは水路という意味ですが、ここではその水路に沿ったハイキング・トレイルという意味です。オールド・クロトン・アクエダクト州立歴史公園は、南はブロンクスのヴァン・コートランド公園から遥か北のコートランドのクロトン・ダムまで、1840年代にニューヨーク市に淡水をもたらした水道システムの軌跡をたどっています。20マイル以上に及ぶ木々に覆われた小道は、歴史的な景色や水道橋システムの特徴を通り過ぎてみることができます。とても長い森の細道なので、紅葉の季節は自転車で駆け抜けると爽快です。もちろんゆっくり歩くハイキングやジョギングもよし。どこからスタートしても楽しめます。



4 Walk Way on Hudson (Poughkeepsie, New York)



 ポフキプシーとハイランドを結ぶ全長1.28マイルの橋からは、ハドソン川のまばゆいばかりの景色を眺めることができます。紅葉のピーク時には、川の両側の木々が鮮やかな帯を作り、まるでパレードの中を歩いているかのような気分になります。紅葉のピークは通常10月中旬ですが、葉は11月上旬まで続く傾向にあります。



 これら以外にも、ハドソン川沿いの自然公園や森林地帯はどこを切り取っても絵になる場所ばかり。とくのにこの秋のわずかな紅葉の季節を見逃す手はありません。車でのドライブで思わぬ発見をする醍醐味もよし、ハドソン・ラインという電車で、途中下車した町のそこかしこで、秋の風情を見つけるのも一興でしょう。10月の半ばまで紅葉を楽しめるこの地域をぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?

2020年10月5日月曜日

車に常備すべきアメリカ・モノ

 これがあると便利



 毎日クルマを運転していると、あんなものがあればいいな、こんなものが役に立つかもといろいろ考えるものです。今回は、私が使ってみて、役に立ったなと思うものをご紹介します。

クルマの窓が曇ってよく見えない! そんなときは、

Rain-X 630046 Interior Glass Anti-Fog - 12 fl. oz.

 これは窓の曇りよけです。寒くなってくると、車の暖房と外気の温度、湿度との差ができて、つい窓が曇りがちになります。朝の出勤などの際生じるこの曇りは実に厄介です。こんなときは理論上、外気と車の中の温度を等しくすれば、窓に結露がなくなり、曇りが取れるわけですが、寒い季節に窓を開けて寒気にさらされるのも嫌なもの。そんな時は、このRain-X Interior Glass Anti-Fogで車のガラス曇りを防止してはいかがでしょうか。

 窓の曇りはガラス表面のコンディションで付き方も違ってきます。まずはこのRain-X Interior Glass Anti-Fogをきれいな布に塗布して、何度か拭くのがコツです。窓に刷り込むような気持で何度か拭いていくと、定着した無色透明の液体が湿気をはじき、窓を曇りにくくしてくれます。安全運転のためにも役立つので、ぜひ一度お試しください。


タイヤがパンクした! そんなときは、

 タイヤの空気漏れ対策で、いざという時に役立つのがコレです。パンクの症状で一番多いのは、釘など鋭利なものが刺さってタイヤにめり込んでしまう症例です。この場合は、空気は漏れるのですが、すぐさまタイヤがぺしゃんこになるわけではありません。走っている間に徐々に空気が漏れる場合がほとんどです。

 そんなときこれがあれば、とりあえず空気をいれなおして、最寄りのガソリンスタンドや、メカニックのいる場所までたどり着くことができます。注入はわずか2ー3分。誰でも簡単にできます。わずかな空気漏れ程度なら、これで1時間くらいは走行可能です。スピードを落とし安全を確保しながら、タイヤを直せる場所まで行けるはずです。私はこれのおかげで、面倒な予備タイヤの交換もしなくて済みました。これを常備するだけで安心感も得られますので、ぜひトランクの中に備えておいてください。

スマホをカーナビ代わりに使いたい! そんなときは、

SCOSCHE MAGWDMB MagicMount Universal Magnetic Suction Cup Mount Holder for Mobile Devices in Frustration Free Packaging, Black

 


 スマホをカーナビ代わりにする人にはとても便利なグッズです。私はこの手のものにはこだわりがあって、もうなん十種類も買い換えました。結論から言うと、このマグネット式のものが一番優れていて、使い勝手が最高です。スマホを左右から挟み込むタイプのものも使用しましたが、挟んだり取り外したりがちょっと面倒。

 なんといっても利便性の点でマグネットがダントツ一番です。着脱を片手で済ませられるのはこのマグネット式だけ。またとてもコンパクトで柔軟性があるので、車のどの位置にでも自由に置き換えることが容易です。スマホとスマホケースの間に付属の薄い磁石シートを張るだけで準備完了。とても役立つグッズですよ。


クルマのことでトラブル発生! そんなときは、




 最後は安全対策キットです。あなたは車のバッテリーが上がっちゃって、立ち往生したことはありませんか? コンパクトなバッグの中には、車のトラブルでいざという時の助けになる、必要最低限のサバイバル・グッズがぎっしり詰め込まれています。
 このキットには、反射警告トライアングルと安全ベスト、作業用手袋2個、LEDフラッシュライト、レインコート、ジャンパーケーブル、ハンドウォーマー2個、ミニ蛍光棒、緊急用ブランケットが含まれています。さらに、バンドエイド、包帯、消毒布、ハサミなどの救急用品も付属しています。普段必要なくても、小さなバッグですので邪魔にならず、トランクの片隅にあるだけでも実用的なお守りになります。ことが起こってからでは遅すぎますので、非常時のために、これだけはご用意しておくことをお勧めします。