2020年10月10日土曜日

コンデジのおすすめ

 スナップショットならコレ



 SONY渾身のフルサイズ・ミラーレス一眼a7S iiiが発売されて、YouTubeやSNSでは買った人の喜びと興奮の声がこだましています。去年から今年、カメラ業界はもうフルサイズ・ミラーレスの話題一色でした。次から次へと繰り出される新製品の発売ラッシュで、もはやカメラと言えばフルサイズ、フルサイズにあらずばカメラではない、みたいな風潮が吹き荒れています。

 その陰で、かつては一般市民なら一家に数台はあったはずのコンパクト・デジタルカメラが減少の一途をたどっています。気が付くと、今年新たに発売されたコンデジは日本の全メーカー合わせてもわずか数台。しかも売れたのは1インチサイズのセンサーを搭載した高級コンデジのみです。もはや豆粒センサーと揶揄される1/2.3型センサーの新機種はほとんど出ていない状況なのです。

 ここ数年でかろうじて話題になったのはニコンのCOOLPIX P1000のような超望遠機能のある付加価値のあるカメラぐらいです。だれでも気軽に撮れるコンデジはスマホにとってかわられ、もはやその存在意義は風前の灯なのであります。

 しかし、今回私はだからこそ、今買えるコンデジをご紹介して、その存在価値を訴えたいのです。スマホの画質は飛躍的に伸び、一見凌駕したかのように言う人もいますが、やはりコンデジは写真を映す専用機械です。スマホにできない能力があるのです。その代表例が高倍率ズームや連写機能、手振れ対策、画質調整機能などです。これらはやはりカメラを作るメーカーが専用のテクノロジーを開発して築いてきたもの。そう簡単にスマホが凌駕できる分野ではないのです。デジタル・ズームなど疑似的な写真加工はスマホにできても、光学の利点を生かしたカメラならではの撮影方法は撮影者の意図を反映しやすく、同じ被写体でも個性が現れる楽しみがあるのです。

 そんなコンデジたちが、今生産台数を激減させています。加えて後継機種のアナウンスがほとんどなくなり、各社の在庫がじわじわと減ってきております。BEST BUYやWALMARTなどの大手カメラ販売セクションも、かつては数十機種が競うように並べられていたところが、今はほんの数機しか置いていません。

 というわけで、アメリカのマーケットからコンデジが消える前に、買っておいて損のない入門カメラを以下に列挙しておきました。気になる機種はリンク先からぜひチェックしてみてください。



CANON PowerShot G7 X Mark II



1インチCMOSセンサー搭載の画質重視コンデジ。F値が1.8から2.8と明るく、最高ISO感度12800で暗所にも強い万能型コンパクト・コンデジです。最新機種Mark IIIも出ているのですが、現状ではMark IIのスペックで十分すぎるほどの撮影が楽しめます。





RX100からはじまり、現在はRX100 VIIIまですべての機種が継続的に製造販売されているベストセラー1インチセンサー機。オートフォーカスの早さにも定評があり、クラス最高の撮影パフォーマンスを発揮できます。





名機の誉れ高いGRシリーズは単焦点コンデジの最高峰。究極のスナップシューターとしてプロもうならせる高い描写力がウリです。







フィールドカメラと呼ばれる分野でダントツの人気を誇るのがTG-6。雨や雪にも強く、水深15メートルまで潜れ、水中を泳ぐ魚や子供の笑顔も撮れるワイルド派のためのカメラです。耐衝撃、耐低温にも強く、海や山のレジャーに持っていくと大活躍できるとてもアクティブなカメラです。





ポケットに入るコンパクト・ボディに光学35倍のズームを搭載。自撮りに使えるチルトモニターに加え本格的なファインダーも備えております。タッチパネルでフォーカス・ポイントを選んだり、ズームを生かした背景ボケも簡単にできます。



 カメラは日本のメーカーが市場の9割を独占する得意の分野です。今後もメーカー同士がしのぎを削って最新機種を出してくるでしょう。ただコンデジのカテゴリーに絞ると先行きは決して明るいものではありません。このジャンルのカメラが消える前、今のうちに好みのコンデジを備えておくことをお勧めいたします。

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