2020年10月31日土曜日

困ったときの買い物はココ

Ocean State Job Lot が元気です




 多くの小売業者が売れ行き低迷にあえいでる中、安売り大手のオーシャンステート・ジョブロットがひとり気を吐いてます。
 オーシャンステート・ジョブロットは、アメリカ北東部で最大のクローズアウト小売店です。1977年8月15日、ロードアイランド州ノースキングス・タウンに最初の店舗をオープンしました。ロードアイランドのオフィシャル・ニックネームがオーシャン・ステートなので、それがそのまま店名、会社名になりました。とにかくモノが安いということで評判になり、年々業績を伸ばし続け、今日では140以上の店舗があり、ロードアイランド州以外にも、ニューイングランド、ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルバニアなど米北東部を中心に事業を展開しています。
 
 この店、なにがいいかというと、変に中途半端なところが気に入ってます。例えばウォルマートなら、「なんでも揃う」がウリ。ターゲットは「ちょっと上品、でも格安」というイメージ戦略です。しかし、ジョブロットは店舗を見回してみても、どこかズレた印象があり、そこがまた魅力なのです。日本の百均に対応する「Dollar Tree」という1ドル均一の店がありますが、それをグレードアップした店ともいえそうです。

 いちおう大型に属する店舗で、商品カテゴリーはけっこうあります。とにかく何でも安い。値札を見て高いな、と思ったことはまずありません。青果や生鮮野菜などはないのですが、観葉植物などはあります。食品の品ぞろえは独特で、他の一般のスーパーマーケットはどこも似たりよったりなのに比べ、ジョブロットにはここしかない珍しい商品を見つけることができます。察するに仕入れ先がかなり偏っていて、かなりマイナーな卸しネットワークを使っているようです。その分、同じジャンルの商品を較べても格安となっており、お買い得感があります。
 衣料品もいかにも安もんというものが多いのですが、大手衣料品店にはない独自の商品には「おっ」と思わせるものがときどきあります。

 この時期、どのスーパーや小売チェーンでもハロウィンのセクションを設けてガッと稼ぐものなのに、ジョブロットはどこ吹く風と、マイペースで、ハロウィンにちなんだものは数えるほどしか出しません。
 それよりこの季節、アメリカの各家庭は枯れ葉掃除に追われるので、それにちなんだガーデニング用品などを充実させています。そういえば夏場はこれでもかとばかりに、自宅プール用品を大々的にセールしていました。
 カーペットなどラグ系の品ぞろえも豊富で割安、それ目当てに来店する人もよく見かけます。あと犬猫などペット用品コーナーにも力を入れており、どの店も売り場の10%以上をペット・アイテムに割いています。ワンちゃんのベッドだとか、猫ちゃんの爪ひっかきグッズだとか、ペットショップ並みのものを置いています。

 また食品では1ドルから3ドル程度で、やたら種類のたくさんそろった香辛料が並んでいるもの変に目立ちます。なんであんなに多いのでしょうか。有難いけど。多いと言えば、リーディング・グラス、つまり老眼鏡もなん百種とあり、異常なほど力はいってる印象です。

 その他、洗剤関連、文房具、工具類なども豊富と言えば豊富、なのですが、肝心のアイテムがなにか足りない印象です。なんだろうな。

 などなど、このように書いて説明するのは難しいのですが、とにかくジョブロットはお買い得商品がたくさんあるのですが、行ってみないとわからない、宝探し的なお店なのです。

 おそらく、これが欲しい、と狙いを定めて行っても、いいものは見つかりません。むしろなんでアレがないんだ、と訝しむことになるでしょう。逆に、目的を定めずぶらりと入店して、歩き回っていると思わぬ珍しいものに出会う可能性が大です。

 私の場合は、他店にはない電気スタンドを見つけたこともありますし、こどもたちへのおやつにマンネリ化した時はまずここに寄ってみます。だしぬけにグリコのポッキーがひと箱1ドルで売られていたこともあります。衝動買いした激安の折りたたみ傘は数回使っただけで壊れてしまいましたし、ハズレもたまにあります。
それでもなんだか憎めない店なのです。庶民の味方と言ってしまえばそれまでですが、それプラス、なにか変わったものを求めたい。そんな方々には好適なお店だと思います。
 今度はなにか新しい発見があるかもと、ついつい足を運びたくなる、それがオーシャンステート・ジョブロットなのです。

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