2020年10月3日土曜日

レストランのデリバリー

 新時代の食事習慣


 昨夜の夕食は、ピザ・レストランのデリバリーでした。「ルート9ピザ」という名の店ですが、ここのメニューは大抵期待を裏切りません。我が家は最近はもっぱらここの出前で夕食を済ませています。

注文した品目は、

・Chicken Parmigiana

・Eggplant Parmigiana

・Chicken Alla Vodka Roll

・Antipasto Salad

・Lentil Soup

 


 油っこくって、かなりハイカロリーなメニューですが、これが美味しくて病み付きにある味でして・・・。気が付けば、最近めっきりこのような外食に頼る日々が多くなりました。

 数えてみると、もはや週に2,3日は当たり前となった夕食のデリバリー。毎回どこにしようかと迷いながら、これでいいのだろうかと自問する日々が続いています。

 自炊が激減したのは、コロナ騒動が始まって間もないころ。外出が怖くなって、おちおちスーパーにもいけなくなったことがきっかけでした。はじめは近くのピザ屋さん、中華料理店などデリバリー可能なところを頼っていました。そのうち、レストランをはじめ外食店すべてが一時閉店し始め、否応なくマスクをしてスーパーに買い物に行きだしました。家内はそれがストレスになったようで、原因不明の片頭痛と肩こりに悩まされるようになりました。

そうこうするうち、今度は外食店が、どこも生き残りをかけてこぞってデリバリー・サービスを開始し始めました。これは消費者にとっても店側にとっても、明るい希望となりました。自宅でレストランの食事がいただけるのはありがたいことです。家内もスーパー恐怖症になりかけていたので、渡りに船です。

 いち消費者としても、レストランが閉店されると困るので、今は外食産業への応援の意味も込めて、積極的にデリバリーを利用するようになりました。

 結果的に自炊の日が減り、デリバリーに頼る日が多くなったのは自分でも驚きです。しかし問題がひとつ。これが習慣化するとなかなか元には戻れなそうなのです。

 アメリカの裕福な家庭では毎日外食するところもあり、かつてわれわれ平民はそんな金持ちを、料理もしないで楽して食べる自堕落な人たち、などと揶揄していたのです。しかし今は貧しい我々も外食に頼る方向に傾いてしまいました。一度このデリバリーという便利なシステムに慣らされると、自炊に戻るのが面倒になってしまうのです。しかも悔しいことに料理の多彩さ、味のバラエティは、自炊の比ではないのです。いろいろ選べて、しかもおいしい。この誘惑にはなかなか勝てません。

 いや、うちの家内の料理がどうこうというのではありません。家内自身も、じつは毎日の献立を考えるのが悩みの種であったことを告白しています。いまこういう事態になって、率直に楽になった現実と、これでいいのだろうかという矛盾する気持ちの間で揺れ動いるらしいのです。

 レストランの食事は確かにおいしいのですが、栄養の面では偏りがちです。塩分もカロリーも家で作るものより倍増します。また家族間で好みが分化するというのも問題です。家庭料理ならいつも家族そろって同じものを食べていたから気づきませんでしたが、デリバリーとなると、それぞれで違うものを注文するので、好みに差ができ、好き嫌いを助長してしまうのです。

 この数か月で我が家の食生活はかつてない大変化を遂げました。家内も少しづつスーパーに買い足しに行く頻度を回復させていますが、まだ以前のように毎日夕食の献立を検討するまでには至ってません。彼女にとって夕食を作る時間とエネルギーから大部分解放されたことは大きな変化です。いまはその分を掃除やアクセサリーの創作作業などに費やしています。それはそれで有意義なことなのですが、今後、昔のような日常を取り戻せたとき、家庭の手料理中心の生活パターンに戻れるのか保証はありません。いちど習慣化したデリバリーの味はなかなか捨てられそうにないのです。

 今日も、もはや当たり前のように家族みんな、今夜はどこのレストランにしようか、などと考えているかもしれません。外食偏重は経済的にも決して楽なことはないので、そろそろ考えを改めなければいけない、そんな時期に差し掛かっている我が家なのです。

 

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