2020年10月24日土曜日

日米リアル・ロボット対決

現実のロボットについて 

  


 今回はアメリカ人に向けて、日本のロボット制作の現状を、アメリカのそれと比較した英文を日本語に逆おこししたエッセイを掲載いたします。題して、

「The Real Life of Robot」です。

 約1世紀の間、人と共存するロボットのアイデアは、世界中の人々の想像力を刺激してきました。ロボットは常に大衆文化の中で人気のあるテーマであり、SFのサブジャンルから徐々にメーンストリームへと想像の翼を広げてきました。しかし、近年では実在のロボットが登場し、かつてのSF作家が描いたハイテクな未来像に近づいてきています。

 特に日本は、ロボットとの関わり方が様々な意味で独特です。今日は、日本の現実のロボットの世界と日本文化との関係を見てみましょう。

 ロボットとは、一般的に定義されているように、自律的に作業を行うことができる機械のことで、高度なコンピュータコードや機械工学に基づいて動作します。このように、ロボットとは何かということがよくわかる一方で、解釈の余地も多く残されています。ロボットは、金属とワイヤーの抽象的な塊から、不気味なほど実在の生き物に似ているものまで、様々な姿をしています。そのため、誰が何のためにロボットを作っているのかによって、ロボットのデザインは大きく変わってきます。また、ロボットのデザインからは、その国の文化を知ることができます。

 一般的に日本はヒューマノイドロボットと呼ばれる、人間に似せて作られた機械が発達していることで知られています。ホンダのASIMOは、世界で最も人気のあるロボットの一つです。人間に似た形をしており、二本足で直立し、歩いたり、走ったり、踊ったりすることができます。また、簡単なジェスチャーをすることができる多関節の腕を持っています。

 流れるように動く技術もさることながら、そのビジュアルデザインにも注目です。丸みを帯びた外観と清潔感のある白を基調とした、ぽっちゃりとした宇宙飛行士の姿をしています。その可愛くて親しみやすい姿は、人間と親しみやすく丁寧に接することを重視する日本のロボットデザインを象徴しています。

 それに比べて、ボストン・ダイナミクス社の「アトラス」のようなアメリカのロボットを見てみましょう。走ったり跳ねたりできる二足歩行のヒューマノイドで、デザインや機能はASIMOと似ている部分が多いです。しかし、頭のない胴体、むき出しのケーブル、手のない腕など、見た目の印象は明らかに劣っています。アメリカのロボットは、人間との関わり方よりも、何ができるかに重点を置いた、工業的で実用主義的な傾向があることがわかります。ASIMOは公共の場で群衆に挨拶をする姿が多く、Atlasは箱を拾ったり、実験室の中で文字通り蹴りまわされたりする姿が映し出されています。

 ロボットのデザインの違いは、見た目だけではありません。アメリカのロボット研究は、軍の資金援助を受けていたり、産業用に設計されていたりすることが多く、より実用的なデザインになっています。日本では、公共サービスや医療、エンターテインメントなど、幅広い用途を想定しているようです。日本に行けば、ショッピングモールでの挨拶や配膳などの日常的な仕事をしているロボットを見かけることは珍しくありません。

 また、日本のフレンドリーなロボットの例として、ソニーのAIBOというロボットがあります。AIBOはASIMOとは異なり、犬などのかわいい動物をイメージした小型のロボットです。市販用に設計されたこのロボットは、高度で生命体のような動きをするだけでなく、人間との対話ができるようにプログラムされている。最近のモデルでは、おもちゃで遊んだり、周囲を探索したりすることができ、人間との接触やその他の外部からの入力にも信頼できる反応を示します。その結果、自分の心を持っているかのようなロボットが登場し、見た目は可愛くて魅力的だが、不気味さを感じさせないほどリアルではないです。

 日本には他にも数え切れないほどのロボットの例があり、もちろんすべてのロボットが同じような流れをたどっているわけではありません。大きな機械的な腕に似た産業用ロボットは、日本の自動車の製造にもよく使われており、海外でもその傾向が強まっています。また、人間に限りなく近いアンドロイドを作ろうとする試みもあります。ロボット外科医や警備員、レスキュー隊員の試作品もあります。これだけ多くの分野でイノベーションが起きてわけですから、なぜ日本がロボット先進国と言われているのか、その理由がよくわかります。

 ロボットはすでに現代の生活の中で大きな役割を果たしており、日本だけでも25万台以上のロボットが活躍しています。この数は、今後15年で100万台を超えると推定されており、その影響力は非常に大きく、広範囲に及ぶと考えられています。日本の多くの人がロボットを近い将来の生活を変える希望だと捉えているようです。鉄腕アトムのようにロボットを肯定的に受け入れる日本ならではのポジティヴ志向ではないでしょうか。


2020年10月23日金曜日

2020 ベスト・スニーカー in USA



アメリカで人気のスニーカー




 スポーツの秋。でも今年は観客が密集する、あるいはアスリート同士が接近しすぎるスポーツは自粛の傾向にあります。アメリカでどこでも見られた地域コミュニティでのアマチュア・バスケットボールもあまり見られなくなりました。街頭で人だかりが集まったスケボーや自転車のアクロバット競技もすっかり下火です。

 しかしこういう状況で、走る人は走り続けています。サイクリング、ハイキングもいまだ盛んです。この不況下そんな人のために売れ続けているのがスニーカーです。

 今日は2020年、日米で人気のスニーカーを較べてみました。日本とアメリカではスニーカーに対してどのような差異が見られるのでしょうか。そこからあぶり出されるスポーツ文化、ファッション性の違いとは?




 まずは、いまや日本のメンズ・ファッション・トレンドを的確に分析、紹介し定評のあるウェブサイト、OTOKOMAEが独自の調査で決定した「スニーカー」から引用させていただきます。


2020:メンズ ・スニーカーの人気ランキング


1 アディダス オリジナルス スタンスミス

 スタンスミスは「世界で一番売れたスニーカー」としてギネスブックに登録されているほどの高い人気があるアディダスの定番スニーカーです。

 このスニーカーの特徴は、「ベロ」にプリントされている米国のテニスプレイヤー「スタンスミス」の顔写真と、ベンチレーション・ホール(通気穴)のあるレザーです。

 履く人を選ばないシンプルに仕上げられた美しいモデルで、1971年の発売以来、今でも人気が落ちない驚異的なロングセラーです。






3 コンバース・チャックテイラー70
        




4 VANS OLD SKOOL


5 コンバース・オールスター・ハイカット


6 ニューバランス 990番台


7 VANS クラシック・スリッポン


8 HOKA ONE ONE BONDI 6


9 ナイキ エアジョーダン・ワン


10  ニューバランス(ローテクタイプ) 574/576/M996/1300等





 アメリカからは人気商品ガイド・ウェブサイト、「GIVING ASSISTANT」から、
Best Sneakers for Men (2020 Review)です。



1. Nike Air Zoom Pegasus



Nike Men's Air Zoom Pegasus 37 Running Shoes (White/Black, Numeric_12)


 ナイキ史上最も売れているランニングシューズであるエアズームペガサス。十分なアーチサポートと優れたマルチサーフェストラクションにより、ジム、ランニングトレイル、CrossFitワークアウトによるコンディショニングなど、自信を持って走ったり、ジャンプしたり、運動したりできます。
 ペガサス37はさらに軽量化し、テキスタイル・アッパーメッシュを備えています。また、弾力性があり、応答性の高いミッドソールがあり、前足の下にクシエラン用のエアズーム・ポケットが増えています。スポーツを愛するすべての人に最適のスニーカーです。



2. Adidas ZX 2K 4D Shoes

3. Saucony Liberty ISO 2

4. Tread by Everlane


5. Nike LeBron 17


6. Vans Old Skool Sneakers


7. Adidas UltraBoost 20


8. Nike Air Force 1 GTX


9. ASICS Metarun 


10. Stan Smith Originals


 いかがでしょうか。近年スニーカーも厚底ブームだったので、ランキングにも反映されてるとは予想しましたが、意外にも日本はやや保守的な、というか原点回帰的なクラシカルな定番が人気のようですね。たいしてアメリカは、合理主義的な側面がよく出たランキングに思えます。店頭を賑わすのは、装飾過多で派手なデザインのものが多いのですが、ランキングで高位を占めるのはいずれも無駄を省いた軽量と新しい材質、質感のものばかりです。
 今回のランキングを見ると、ファッション性重視の日本、機能美優先のアメリカ、私はそんな印象を受けるのですが、あながち的外れではないような気がします。

 スニーカーは長時間使用するマラソンや、激しく動くバスケットやテニスその他のスポーツに対応するため、タフで頑丈、柔軟性、通気性など様々な対応が要求されます。それだけに作る側も多角的な観点から、毎年のように多彩な新作を生み出しています。
 デザインも競技に合わせて、最良の形状や色合いを日々追求しており、現代では極めて多彩なセレクションが用意されるようになりました。通販、オンラインショッピングがもてはやされる現代でも、靴だけは実際に店頭で履いてみないと、サイズ表示だけでは測れない相性があるものです。

 流行の靴を求めるのもいいですが、時代に流されないクラシックなスニーカーも各社から出されており、そんなビンテージ感を楽しむのも、醍醐味のひとつ。この秋にふさわしい、あなた好みの一足を探してみてはいかがでしょうか?

2020年10月22日木曜日

大人気ピックアップ・トラック

 アメリカならではのトラック文化

王者の貫禄。一番人気のフォードF-150


 アメリカに来た方なら、大きなピックアップ・トラックがやたらと町や高速道路にあふれていることに気が付くでしょう。それもそのはず、アメリカで車の売り上げ上位はセダンでもなく、SUVでもなく、ましてや廉価な小型車でもありません。一番人気は常にピックアップ・トラックなのです。

 そうアメリカで一番売れている車はここ10年余り、フォードのピックアップトラックF-150だってご存じですか。これはもう絶対王者であり、いかに日本車が売れているアメリカでも、このF-150には及びません。さらにこのトラック人気が牽引力となって以来、GMやシボレーなども今まで以上にこのクラスのピックアップトラックに力を入れています。それらはライバル車として常に売り上げ上位を独占しています。近年この傾向はますます顕著になり、不動の地位を気づきつつあるといえます。

GMCの人気者、SIERRA


伝統を引き継ぎ進化するDODGE RAM


 なぜアメリカではこんなにトラックが人気なのでしょうか。いや昔から米国ではピックアップトラックは一定のファン層がありました。商業目的だけではなく、そのスタイルとパワー、さらにダイナミック感が魅力なのです。日本人から見ればただのおっさん臭いトラックが、アメリカの若者にはマッチョなプロレスラーのようなカッコよさに映ったのです。

 その支持を受けるようにピックアップトラックは年々洗練されて行き、アメリカ車独自の進化を遂げました。近年のフォードFシリーズも様々なグレードが追加され、外装のゴージャスさはもとより、インテリアも座ってみると、とてもトラックの中とは思えないほどの気品にあふれています。なによりサイズ感が素晴らしく、後部座席もアメリカのでっかい大人が三人ゆったりと座れる空間を確保しています。運転座席から見るフロント部ももはや高級SUV車に伍するほどの充実ぶり。こんな車をを荷台に何か載せて行き来するだけではもったいないと思わせるような素晴らしさです。

 そういうわけで、アメリカ人の車購入の選択肢としてはピックアップトラックはまったく理にかなったものです。日常のちょっとした買い物や、子供の送り迎えでもごく普通の主婦が、あの巨大な車体を軽々と操って行き交う、それがアメリカの日常風景なのです。

 もちろん大きさに見合うように、エンジンや足周りも乗用車とはけた違いのパワフルなものになっています。2020年のF-150にはなんと6種類ものエンジンバリエーションが揃っています。3.3リッターのエンジン用には6速オートマチック、V8エンジン用には10速オートマが用意されています。日本ではこのクラスの小型トラックは鈍重のイメージがありますが、いやいやF-150クラスのピックアップトラックはいずれもパワフルで機動性に富み、高速道路ではブンブン加速して乗用車を追い抜く姿が当たり前です。

近年ぐっと洗練されたシボレーのSILVELADO


高級SUV並みのインテリア

 

ゆったりくつろげる五人乗り


 このピックアップトラック人気の秘密はもう一つ、仕様の割にはとても安い値段設定なのです。アメリカでは商用車販売は税金が安めに設定されており、かつまた保険料もスポーツカーなどより安いのが普通となっています。フォードで言えば、人気の中堅SUVエクスプローラーが標準価格$32,765であるのに対し、より大きなエンジン、車体を持つF-150は$28,745と40万円近くも安いのです。昔は燃費の悪さが足を引っ張っていましたが、いまはそれもかなり改善され、もともとガソリン代の安いアメリカではそれほどネックにはならないのですね。それでいてゆったり5人乗りですから、家族向けとしても、とても魅力的な車なわけです。

 このように日本とアメリカでは車に対する人気、評価もぜんぜん違います。広大な大地、広い道路事情など環境要因も小さくありません。低燃費、コンパクトさがウリだった日本車も徐々に大型化されています。今後のアメリカでの車事情がどうなっていくのか、注意して見守りたいと思います。

2020年10月21日水曜日

ハロウィーンがやってくる

みんな大好き、かぼちゃのお祭り

 


 日本でも近ごろは都市部を中心に、ハロウィーンのお祭り騒ぎが定着してきつつあるようですね。ハロウィーンとはちょっと違いますが、ずっと前から日本の若い世代はアニメや漫画キャラクターのコスプレという文化がありましたから、いまさらハロウィーンがブームになっても臆さず取り入れて、独自のスタイルにアレンジしてくのでしょうね。古くはクリスマスから始まって、バレンタインデーなどもみんな日本人は上手に自国の文化に取り入れて、それなりにアレンジしてきましたからね。ハロウィーンもこれから徐々に日本流のスタイルを確立していくのでしょう。


 日本のハロウィーンはまだその日限りの祭典ですが、本場米国では、ハロウィーンまでの数週間は、常に刺激的で思い出に残る時間です。この時点で、数えきれないほど多くのハロウィンの伝統があり、特に装飾、衣装、そして子供のためのトリック・オア・トリートがあります。当日に向けて、幼い子供をもつ多くの家族は一生懸命コスチュームのアイデアを練っていきます。みんなそのプロセスを楽しんでいます。
 これらの伝統は、米国外ではあまり一般的ではありません。近年では日本を含む世界中の人々がハロウィンを真似るようになりました。しかし、予想されるように、これらの伝統がどのように取り入れられてきたかによって、いくつかの興味深い違いが生まれています。


 最近まで、日本が
ハロウィーンを知る手立ては、アメリカからのメディア報道が頼りでした。若い世代に多いのはおそらくホラー映画からでしょう。ハロウィーンを題材にした映画もたくさんあるので、ビジュアルな参考資料としては好適です。
 アメリカから輸入された本や雑誌の中には、ハロウィーンの季節に言及しているものが多く、それが徐々に日本人のハロウィーンに対する意識を高めていったと思われます。その結果、日本のハロウィーンは、基本的なレベルではアメリカと共通点が多いです。ハロウィーンは、奇妙で不気味なものの祭典であり、思いつく限りの奇抜なキャラクターに仮装する変身願望実現の機会でもあります。

 店頭では
ハロウィーンをテーマにした商品が登場したり、時期に合わせて公開されたホラー映画やその他のメディアへの注目度が高まったりと、この季節に期待されることは他にもたくさんあります。しかし、ハロウィーンの日を詳しく見てみると、最も重要な違いが見えてきます。

 最も注目すべきは、人口統計学的な違いです。
ハロウィーンはあらゆる年齢層の人々に楽しみを提供する傾向がありますが、アメリカでは主に子供たちに焦点が当てられています。 
 家から家へとお菓子を集めに行くことは、アメリカで育った多くの人が共有する思い出です。対照的に、日本ではトリック・オア・トリートはほとんど行われていません。日本の子供たちは、学校や家でハロウィーンをテーマにした活動に参加するかもしれませんが、お菓子を探しに、一軒一軒未知の家を訪ね歩く行為は広く行われておらず、珍しいものと考えられています。

 その代わりに、日本の
ハロウィーンのお祝いは主に10代の若者や若い大人を中心に行われています。仮装パーティーは、日本では、特に東京のような都心部で、ますます一般的になっています。これらのイベントは個人的に開催されることがありますが、最も顕著なのは、バー、クラブ、コミュニティが主催する巨大な屋外の集まりです。
 ハロウィーンの夜には、仮装パレードも人気があります。コスチュームは、吸血鬼やゾンビのようなお決まりのモンスターから映画、ビデオゲーム、アニメなど人気のあるキャラクターまで、幅広く取り入れられます。日本では比較的新しいアニメ・キャラクターなども見かけるようですが、本場では極めて独創的なアートしてるものから、小さいキッズたちはスーパーヒーローやプリンセスに化けることが大人気です。

 これらのお祭りはここ数年でどんどん大きくなってきており、日本人による
ハロウィーンの大騒ぎは今後ますます広まっていくことでしょう。
 多少解釈の違いはあっても、多くの人が新しい伝統を楽しみ、独自の方法でお祝いするのは良いことだと思います。日本のクリスマスも本来の意味を知ることなく広がって定着したのですから。(ある意味、日本人おそるべし)
 ともあれ今年は世界中ちょっと異例の自粛ムードで、これまでのような大規模なお祭りは期待できません。
 しかし長い目で見て、今後も人々が何年にもわたって楽しめるような、世界的祭典に成長することを願っています。

2020年10月20日火曜日

オンラインでお買い物

 気が付けばBASICS



 わが応接間の周りを見ると、時たま、あれこんなのいつからうちにあったっけ? と思うものを目にします。大抵は家内が必要に応じて、オンライン・ショッピングで入手したものばかり。たまに私自身で買っておいて忘れていたものもあります。その内訳ですが、よく見ると、AmazonBasicsの商品がけっこう幅を利かしてることに気づきます。

 私はかつでウォルマーターを自称するほど、日常の買い物はWalmartに依存しすぎて、まさにWalmart漬けショッパーだったのですが、近頃は態度を改めて、できるだけ多様性のある店選びを心掛けようとしてきました。

 しかしいざネットでの買い物となると、こちらはどうしてもAmazonの比重が圧倒的に大きかったのです。なるべくたくさんの選択肢から商品を選ぼうとは思うのですが、とりあえず最初の検索はやっぱりAmazon行っちゃいます。そんな人は多いのではないでしょうか。

 私にとってその大きな要因が、AmazonBasicsの存在です。とにかく同じジャンルの商品を探していると、かなりの比率でAmazonBasicsで買いたくなる商品に遭遇します。

 平等に商品の内容を見ながら比較しても、あ、これならAmazonBasicsでいいや。となることが実に多いのです。よほど商品とブランドにこだわりがなければ、たいていそんな感じで身の回り品はAmazonBasicsから選ばれてきます。私一人ではなく、家内も同様らしく、意識してはいなくとも、自然にそうなっちゃうようです。そんなわけでAmazonBasicsはもはやうちには欠かせないメイン・ブランドと化してきてしまいました。

 ちょっと部屋を見まわしただけでも、以下のものがAmazonBasicsです。


AmazonBasics High-Back Executive Swivel Office Desk Chair with Ribbed Puresoft Upholstery - White, Lumbar Support, Modern Style


うちの家内が去年の誕生日に買ってくれたオフィスデスクです。ずっとぐらぐらする古い椅子を惰性で使っていて、腰を痛めてしまいました。それを見かねたかみさんが、ちょっとレベルアップした座り心地のいいものを探し出してくれたのです。同様のタイプのブランド物は倍近い値段がします。正直、作りはやや華奢な感じですが、日常使いに問題はありません。このAmazonBasicsの椅子は、極めて高品質な素材を使い、人間工学的にも、背中や首に負担のかかりにくいデザインを採用しています。使ってみると、前の椅子とは歴然の差で、長時間のデスクワークでも疲れにくく、背を後ろに傾けてくつろぐこともできます。多少値は張っても、こういった毎日使うモノは使い心地がとても大事です。そういった意味で、このAmazonBasicsチェアはとても満足のいく一品です。



AmazonBasics 8-Sheet Capacity, Cross-Cut Paper and Credit Card Shredder, 4.1 Gallon


 アマゾンブランドのシュレッダーなんてあるとは知りませんでした。しかし同様の商品で、家電メーカーから出ているものと、一切遜色ありません。普通に紙を刻めます。固いクレジットカードも粉々です。数枚一挙刻みも試しましたが、5~6枚なら問題なし。ちょっと音が大きめに響きますが、普通のメーカー品でも同じではないでしょうか。デザインもすっきりしており、部屋のインテリアとしてうまく溶け込んでると思います。買って後悔なしの品です。



AmazonBasics Laptop Computer Backpack - Fits Up To 17 Inch Laptops


 たしか家族旅行で急にバックパックが必要になり、息子用に買ったものですが、今は自分が使用しています。生地はデニム風でしっかりしていて、重いものをたっぷり詰め込んでも余裕があります。ちょっとしたハイキングにも軽く背負っていけます。15インチ程度のラップトップをいれても厚めのクッション仕切りがあるので安心して収納できます。学生なら本やノートを10冊あまり詰め込んでも余裕があり、肩に重みが食い込まないよう工夫されたデザインと素材を使っています。日常使いにもってこいのバッグです。



AmazonBasics Stainless Steel Digital Kitchen Scale with LCD Display, Batteries Included


 料理用の計量器です。家内は料理の時の秤として使いますが、私はカメラやレンズ、そのアクセサリーがどのくらいの重さになるのか図ったりしています。小さくてステンレス製でとてもすっきりしたデザイン。他社メーカーのものよりずっと洗練されていてお求めやすいお値段です。



AmazonBasics 3-Button USB Wired Computer Mouse (Black), 30-Pack


 パソコンのマウスですが、何個もあるのになぜかAmazonBasicsののものが紛れ込んでいました。購入した時驚いたのは、付属の単三バッテリーまでAmazonオリジナルのものだったこと。アマゾンはいつの間にか、身の回りの品々に浸透しつつあるのですね。



AmazonBasics Extra Thick Exercise Yoga Gym Floor Mat with Carrying Strap - 74 x 24 x .5 Inches, Black


 私も家内も、ともに愛用するヨガマットはAmazonBasics。ごく普通のウレタンマットレスですが、程よいクッションに質感です。くるくる巻いて持ち運びも簡単。野外でこれに寝転がって、使い倒してきましたが、なかなか表面はしっかりしていて、長持ちします。似たようなものが出回っていますが、コスパはこれが最高。買って損はありません。


 まだこれらはほんの一部です。物置や、子供部屋にもAmazonBasicsはごろごろしているはずです。記憶に残る限り、Basicsで変なもの買わされた、がっかりした、なんてものはないと思います。競合する商品がたくさんあって迷ったときは、とりあえずAmazonBasicsにしてみる。そんな買い方もありだと思いますよ。


2020年10月19日月曜日

今が見ごろの秋

 ハドソンバレー秋景


 いきなり上のような変な画像を載せましたが、なんだかお判りでしょうか?

 幾何学模様?

 ロールシャッハ・テストの絵?

 何かのゲームに出てくる異次元の入り口?

 いえいえそのようなものではありません。

 大自然が作り出す美しい風景にちょっと手を加えただけのものです。

 はい、これは湖面に映る紅葉の森の景色を加工してタテ90度に傾けたものです。実際の写真は下のものとなります。


 とある自然公園の池を訪れた時に撮った写真です。空気が澄んでいて、太陽の光のさす角度も程よく、じつに見事に湖面が鏡のように輝いていたのです。まさにシンメトリーの美。わたしはこういった写真が昔から好きで、デザインの一部に取り入れたりしていました。

 あまり知られていないささやかな場所にも、グッとくる自然美があり、それを一番発見しやすいのがこの「秋」という季節じゃないでしょうか。


 さて。

 すっかり秋めいたニューヨークですが、ここハドソンバレー周辺はもうどこへ行っても、色とりどりの紅葉が楽しめます。車を運転していると、その美しさについ目を奪われ、運転がおろそかになります。気を付けなくてはなりません。加えて、今年は例年になく多くの観光客がこの界隈を訪れ、週末は大混雑となります。通常は学校が夏休みの間、家族連れを中心に賑わうハドソンバレーなのですが、今年は今頃になって、夏場をしのぐほどの人出となっています。


 これは間違いなくコロナ・ウィルスの影響でしょう。ひとつ考えられる要因は、夏のあいだ国民は自粛気味だったので、その反動が今になって表れているのだと思われます。とりわけ都市部にいた人たちは、逃げ場がないというか、閉塞感漂う都会の建物に閉じこもって相当鬱積した感情があったのではないでしょうか。夏の間は我慢し、ようやく警戒レベルが下がった今の時期を見計らって、堰を切ったように郊外へ飛び出し始めた、そんな状況がいま表れているのだと思います。


 通常の秋の行楽でも、このあたりの町はたしかに賑わうのですが、いまは尋常でない人の多さです。わが町コールド・スプリングは各駅停車の止まる小さな町です。平日は町の中心であるメーンストリートも閑散としたじつに平凡なところです。

 が、週末ともなると、いったい何をしに来たのか、とのけぞるほどの人の群れでごった返します。その多くはトレッキング目当ての人かと思いきや、家族連れや友人とただ町をブラブラし、レストランで食事をするだけの行楽客が実に多いことにびっくりします。おかげでストリートは町外からの車で埋め尽くされ、私たち地元の住民の車の置き場がなくなってしまうほどなのです。


 コールド・スプリングはいまそれぐらい賑わっているので、都市部から、あるいは他州から来る方は、十分考慮し、事前情報を得てから旅行プランを立てるようお勧めします。そうでないと、昼頃来ても駐車スペースがなくて、町内をぐるぐる回るだけで時間を無駄にしてしまいますから。


 そんななか、ハドソンバレーの地元の住民はどうしているのでしょうか。じつは多くの住民は、逆にひと気の少ない、なるべくマイナーな隠れ家的な行楽スポットを探し当ててさまよう傾向にあります。みんながみんなというのではありませんが、うちの子供の親御さんたちに聞いてみると、異口同音に「あそこ知ってる?」「ここ行ったことある?」と知る人ぞ知る地味目で渋くて静かなおすすめスポットを教えてくれます。いずれもハドソンバレーの周辺で、車で40分かからないところばかりです。

 自分も聞いたこともない、秘密のトレイルを教えられたり、情報交換するといろいろ新発見があって面白いです。


 今朝はそのなかでウェストポイントの近くにあるフォート・モンゴメリーという鄙びた町の公営公園に行ってみました。冒頭の鏡のような池と森の写真がそこです。

 それは見事な紅葉の森があって、日曜の朝方はほとんど人もいません。森は緑と黄色とオレンジが混ざり合い、背景となる空の青と組み合わせて、それはもうじつに調和のとれた自然美を堪能できるのであります。


 そんな感じで、ここ一週間ほどは時間の許す限り、静かで人の少ない紅葉の見ごろな場所求めて、あちこちカメラ片手にさまよいました。気候もいいので、歩いても汗もかかず、本当に心地よい季節です。

 そういうわけで、いろいろ秋の空気感がする写真を撮って出ししました。私のような写真の素人でも素材の素晴らしさに助けられ、けっこういい風景が撮れたりします。紅葉というとどうしても鮮やかさを求めてしまいがちなので、なるべく調和ということを念頭に、歩き回りました。かえってそのほうが秋らしい風景に出会えるものですね。


 いまさらながら、うちはわざわざ遠方に出かけなくても、そこかしこにいい景色がある素敵な場所なんだなと感じました。

 みなさんもこの空気の澄んだ季節、改めてご自身の住む界隈を見直してみてはいかがですか。きっと小さな秋が見つかると思いますよ。



2020年10月18日日曜日

今カメラ界は動乱の時代

 富士フィルムの攻勢が始まる

  


 先日eBayのオークションで富士フィルムのAPS-C機のX-T200(Bodyのみ)、リファービッシュ(新品扱い・再調整品)が399ドルという破格値で出品されているのを見ました。あまりの安さに目を疑いました。出品者はeBayでも販売実績を保証されている優良リセラーです。信用のうえでも問題なし。現物写真もピカピカの新品そのものに見えます。「うわコレ、買いかも・・・」と思った時にはもうBIDのボタンを押していました。もう典型的な衝動買いですね。あとは入札期限まで約2日。その時点で二人しか入札者はおらず、多少競り上がっても500ドルにはなるまいと高を括りました。「ふっふっふ。久しぶりにいい買い物できそうだな」



 そう思った数時間後です。米国の富士フィルム・カメラのウェブサイトで新機種が発表されました。その名も「FUJIFILM X-S10」。

 スペックを見て「ええっ!」をうなりました。ほとんどすべての点でさっき入札したばかりのX-T200を上回る性能です。

「しあったー!」

 声を上げて後悔するほど、このたび発表された新機種はエントリー機(もしくわ中級?)でありながらすばらしいスペックでした。サイトを読むと、フジの最新にして最高の大評判人気機種「X-T4」に迫る性能が記載されているのです。それでいて価格は半分以下だとか・・・。(まじかよ)

 とくに素晴らしいのはボディ内の6軸手振れ補正機能。これはすべてのカメラファンが待ち望むものですが、ミラーレスに関してはまだどこのメーカーも上位機種にようやく搭載され始めたばかりです。フジはいち早く下位機種に対応してくれたのです。

 次にオートフォーカスは高速化し、瞳追従にも対応しました。SONY並みに爆速とまではいかないでしょうが、サイトのビデオを見る限り必要十分な速さ正確さ。さらに、富士フィルムならではのフィルム・シミュレーションが上位機種並みに揃っています(これぞ富士フィルムの真骨頂)。さらに小型軽量を維持しつつ、グリップを大型化して使用感を向上させました。センサーももちろん最新のX-Trans CMOS、画像処理エンジンもフジ自慢の高性能「X-Processor」搭載です。

 ああ、もうこれ見たら、他社メーカー含めてほかの機種は躊躇せざるを得ません。私はいまさらながら、早まったオークションの入札を後悔しました。「頼むほかの人、買ってください」 

 げんきんなものです。数時間前まであれだけ欲しがっていたカメラなのに(X-T200ごめんね) ※幸いめでたくほかの方が競り勝ってくださいました。(笑)

 なぜこのフジの新製品がいいかというと、私的に最大の理由はそのコンパクトさにあります。有効画素数約2610万のAPS-C機でありながら重量わずか465g。幅126ミリ、高さ85ミリ。小っちゃくてすごい軽いです。私が今年買ったキャノンのコンデジPowershot G3Xは690gですからその差は歴然です。

 世間で話題の中心たるフルサイズ・ミラーレスだとこうはいきません。レンズも当然大きくなるので、私の理想とする「チャンス優先」からは遠ざかってしまうのです。この富士フィルムのX-S10のサイズ感なら薄型の単焦点レンズなどを付けて容易に持ち運びができます。



 ここまでくると、画質や機能に勝るAPS-C機に食指が動くのも致し方ないのです。それにしても、キャノンやソニー、ニコンではなく、富士フィルムがこういうものを低価格で出してくるとは意外でした。フジは数年前から新しい方向性を明確に打ち出していますが、いよいよフジの巻き返しが本格化すると、私はにらんでおりますね、はい。

 

 それはさておき、個人的な話ですが、正直なことを申し上げましょう。

 私はずっと以前からコンデジ支持派でした。でしたというものなんですが、最近のデジカメ発表の動向を見ていて、それがちょっと揺らぎつつあります。(ちょっとどころじゃないかな。動揺してます)

 その第一の理由は、上記のように「ミラーレスの小型軽量化が著しい」ということです。

 私がなぜいままでコンデジを支持してきたかというと、何よりもまずシャッターチャンスに強いという利点からです。常にポケットやバッグに入れて、いざという時、さっと出してオートで撮れる。これがストリート・シューターに最も必要とされることだったからです。 

 その次にスマホの台頭があります。近年スマホのカメラ性能が急激によくなって、もはやコンパクト・デジタルカメラに拮抗する性能のものが出てきました。それによってコンデジの存在理由が問われはじめたのです。これはコンデジとともに生きてきた私には悲しいことで、なんとしてもコンデジの消滅を止めたいと思ったのです。

 カメラにはカメラならではの良さがあります。スマホで兼用できる範囲を超える、撮影の楽しさをどうしても存続させたいのです。そういう理由でずっとコンデジを応援してきました。それは今後も変わりません。

 ただ、より良い写真のためなら、ある程度の携帯性を保ちかつ高性能であることはいいに決まっています。ついこの間まで、携帯性と高性能を両立できるカメラなどずっと先の話だと思っていたのですが、どうやらもうそれは始まっていたのです。

 ていうか2020年はその嚆矢となる年だったのかもしれません。プロレベルの人でも自撮りがもはや当たり前になり、これからVlogを始めようという方も急増中です。小型化は必然の流れでしょう。これまでの一眼は入門機でさえレンズ込みで700g、800gが当たり前だったことを考えれば、長足の進歩です。レンズのサイズには限界があるでしょうが、こと本体に関してはまだまだ改良の余地があるでしょう。

 そういったわけで、コンパクトなデジカメは今後も肌身離さないのですが、小型で軽量ならフルサイズであろうがAPS-Cであろうが、注目せざるを得ません。そういった理由で今回発表された富士フィルムのX-S10は今一番気になるカメラです。キャノンやソニーなどからも魅力的な入門機が出ていますが、小型軽量でボディ内手振れ補正、高性能オートフォーカス、バリアングル、タッチスクリーンが備わり、かつ富士フィルムならではのフィルム・シミュレーションが使える本機は一歩抜きんでている感があります。ここは十分慎重に発売日まで検討する必要があると考えているところです。

 いずれにせよ今後のカメラ開発に目を離せない状況、来年も続きそうですね。


 そういうわけで、いまカメラに対する気持ちは揺れに揺れ動いている時期です。カメラ業界全体の動向もここ数年が過渡期でしょう。これまで一眼レフ中心だったカメラが間違いなくミラーレス、小型化へとシフトしつつあます。業界全体が盛り上がって、より良い製品が世に出ることを望むばかりです。