2020年11月13日金曜日

欧米人にウケるギフト選

 アメリカ人も喜ぶ日本の品


 アメリカの知人、友人、親せきに喜ばれる贈り物は何でしょう。年末が近づくと、ギフトに悩むものですが、今年はコロナ禍ということもあって、商品によっては品不足、在庫切れなど予期できないことが起こるかもしれません。直前になって手に入らないーーなどと嘆かないためにも、今のうちにギフトを購入、確保しておくことをお勧めします。

 今回はそのガイドです。題して、

「アメリカ人にウケる日本からのギフト」「です。


 私もかれこれ数十年アメリカにいますが、毎年クリスマスの贈り物には悩みます。ごく一般的なものでもいいのですが、つい受け狙いでちょと気の利いたもの、意表を突くサプライズな贈り物で喜んでもらいたくなります。そんなとき思いつくのは「日本的なモノ」ということになります。日本にしかない贈り物を選ぶだけで、相手はスペシャル感を抱き喜んでくれます。そこで今回はこれまでの私の経験を踏まえて、この時期一押しのジャパニーズ・タイプ・ギフトを選んでみました。(注:タイプと付けたのは、あくまでも日本的であり、純然たるメイドインジャパンでなくても結構という意味です)


1  お餅、和菓子などの和製スイーツ


 ジャパニーズ・スイーツの中で、ギフトとして私が一押しするのは、定番ですが、やはり大福餅です。漉し餡のたっぷり入ったやわらかいお餅はいつ贈っても大好評です。難点は鮮度。長くは置けないので手渡しが前提で、直前に購入する必要があります。なのでお店に予約を入れておくことをお勧めします。すでに大福餅を知ってる相手なら、変化球で、ゴマ大福やイチゴ大福を加えてみるのもいいですね。お餅にはこんなにバリエーションがあるのかーって感心してくれます。

 砂糖を主体とした職人芸的な和菓子もいいです。和菓子はできるだけ見かけにこだわって選ぶといいですね。手作りの凝ったデザインには大いに感銘を受けてくれます。そして第三の選択は羊羹類。水ようかんも含め、抹茶味や栗入りなど、定番品に加え、変化球も交えて渡すと喜ばれること必至です。

 ちなみにおせんべいは、欧米人には好みが分かれて、あのバリバリかみ砕くしょうゆ味の食感がイマイチ届かない場合があります。でも一度気に入ってもらえた相手は病みつきになって、いろんなタイプのせんべいにのめりこむ事も。ギフトとしてチャレンジする甲斐はあると思います。



2 日本人形


 日本を代表するおかっぱ頭に着物姿の女の子、あの日本人形のできるだけかわいい、四頭身ぐらいの人形がウケますし萌えてくれます。できれば本物の着物の生地を使ったもので、髪の毛も艶があってリアルなものがいいでしょう。あと、舞妓さんの人形というよりリアリスティックなフィギュアもいいですね。男女を問わず大人気できっと「ワンダフル」と言ってくれるはずです。



3 浴衣・はっぴ (着物)


 本格的な着物は欧米人に着こなしが難しく、あまりギフトに向いてるとは思えません。しかし浴衣なら、カジュアルにどこでも着られますから、使ってもらわれやすいのです。冬のプレゼントとしてはやや時期外れな感は否めませんが、カラフルな今風のイラストっぽいデザインの浴衣をあげれば、いま着ずとも、夏を待ち遠しくさせてあげられます。日本の情緒を肌身で感じられるアイテムとして、浴衣やはっぴは絶好のギフト商品です。


5 サンリオ & ジブリ・グッズ



 言わずと知れた日本の誇る二大キャラクターグッズの販売元。アメリカ人でもよく知っていて人気が高いのはサンリオのハローキティ、ポチャッコ、マイメロディ、シナモンロール、けろけろけろっぴ、バッドばつ丸。そしてスタジオ・ジブリからは、やっぱりトトロが大人気です。贈り物として一番受けるのは、ぬいぐるみで、大きいものほど喜ばれる傾向にあります。アメリカは家のスケールが大きいので収納には困りません。巨大なぬいぐるみはインパクトがあってよくウケるのです。そのほかではやはりキッズには文房具用品がガチで喜ばれるキャラクター・グッズです。ペンに筆箱、定規、消しゴム、ハンカチ、ステッカーなど一そろいをセットであげると盛り上がりますよ。自分なりのセレクトで自信をもって渡しましょう。


6 湯たんぽ


 これは渡すと非常に関心をもってくれるアイテムです。寒さ対策として、布団とベッドの間を温める、こんな発想はアメリカ人にないのです。しかも電気やガスや火など直接の火元となるものは使わず、とてもエコロジーでプリミティブ。それでいて効果的で実効性のあるな保温アイテムということで興味を持って受け止められるのです。陶器やステンレス製で沸騰したお湯を入れるものが本当は長持ちしますが、ビギナーのアメリカ人には、樹脂製やゴム製のものの方が安全で使いやすいでしょう。使い方を理解してもらえればきっと喜ばれますよ。



7 盆栽


 プレゼントする相手の家に植物がよく飾られているなら、盆栽は最適です。植物が好きな人はきっと盆栽に興味をそそられるでしょう。あなたに盆栽の知識がないなら買う前に予習をして説明をしてあげるといいです。アメリカで買える盆栽はある程度形が定まっているものが多いので、育てるのは比較的容易です。ド定番でもいいですから、ぱっと見いかにも大木のミニチュアです、というようなものほどカッコよく見えるので、プレゼントとしてはふさわしいと思います。



8 扇子


 扇子は中国製のものは、よく知れ渡っれいます。赤を基調とした、飾り付けの多い派手な色とデザインのものが多いですよね。彼らに日本製の古き良きシンプルな扇を見せると、そのミニマルな完成度に驚かれます。その多くが淡い色調で、穏やかなデザインが多いため、じっくり選んで、相手の好きそうな色、絵柄、スタイルのものを選ぶことが大事です。



9 招き猫


 欧米人が日本の土産物屋を訪れると、必ず興味を示すのが招き猫です。あの片手をあげた猫の独特のポーズがたまらないそうです。昔からある瀬戸物の置物がギフトとしては一番ふさわしいでしょう。子供向けには貯金箱も兼ねたプラスチック製のほうが安全でしょう。手招きの手が動くやつも好評です。



10 浮世絵


 西洋において、浮世絵がモダンポップなアートとして取り上げられてから数十年。東洲斎写楽や葛飾北斎のイラストチックな絵画は、さまざまなコマーシャル・デザインに取り上げられ、欧米ではクールなアートとしておおいに受け入れられています。浮世絵師たちの作品をモチーフにしたいろんなものが出ています。シャツや、絵葉書、マグカップ、マウスパッド、タオル、ステッカーなどなど、枚挙にいとまがありません。独断と偏見けっこう。あなたのセンスで選んでみてください。



11 茶碗



 日本の茶碗にもいろいろありますが、アメリカ人にプレゼントするなら、まずはどんぶりサイズのものが妥当です。なぜならあのサイズはアメリカの食卓でも使う頻度が高く、扱いやすいサイズ感なのです。とくにスープや野菜サラダを盛るのにちょうどいいと言われています。

 次に喜ばれるのが湯呑です。小さく手になじむ、シンプルでかわいいのが女性に好まれます。茶碗は中国が本家であり、広くアジアに分布しそれぞれのスタイルがありますが、日本独特の雰囲気を醸し出す茶碗を選ぶことが大切かと存じます。アメリカ人にとって見分けがつかないでしょうが、より日本らしいとあなたが感じたものを選ぶのが一番ではないでしょうか。私の経験から言うと、あまり重く分厚いものをあげると、使わずにインテリアにされることがあります。(それもいいのですが)


まとめ

 まだまだ外国に人にお勧めできる、メイド・イン・ジャパンはたくさんありますが、このクリスマスシーズンに手に入りやすく、プレゼントとして話題にもしやすいのは以上の品々です。渡したい人のことを思い、その人に何がふさわしいか考えるのは楽しいものです。忙し年の瀬を想定し、早めに購入を検討して予約購入されることをお勧めします。

 


2020年11月12日木曜日

神秘の石、カーネリアン

 ストーン・パワーを求めて



 うちの嫁は長年、趣味でイヤリングやネックレス、ブレスレットなどを作っています。このほど親せきに祝い事があるということで、なにか作ってプレゼントすることになりました。私が軽い気持ちで、「なにかお守りになるものがいいんじゃない」とアドバイスすると、すごく考え込んでしまい、二週間ほどスランプに陥ってしまいました。

「あ、いやいや、いつもの調子で得意のストーン・パワー・ネックレスを作れば?」

 と言ったのですが、もう聞いてくれません。家内は猛然と試作品を作りかけてはやめて、なにかを調べたり、仕事仲間と連絡をとったりしていたようです。通常なら一週間もあれば数作品作るのですが、十日過ぎても完成の兆しはないし、お祝いの日は近づいてくるし、こちらも気が気でなくなってきました。妻は寝不足が続き、次第に憔悴してきました。

「おい、大丈夫?」

 案じて訊いても「だいじょうぶ」と答えるのみ。かなり作品にのめりこんでいる様子でした。わがやのルールでなにかに集中しているときは、静かに見守るしかないのです。

 大切な人のためにずいぶん根を詰めたようです。やがて出来上がったのは、彼女曰く、タリズマン、すなわちずばり「お守り」そのものでした。

 今回家内が迷いに迷って採用した石が「カーネリアン」というものでした。それは石を愛でる人ならみんな知ってる守護パワーみなぎる石らしいです。

 カーネリアン、調べてみました。なかなか奥の深い石のようです。


カーネリアンの意味と使い方を紹介

 思わぬ夕日の炎のように、あるいは秋の輝きの最初の閃光のように、カーネリアンは人を魅了します。その大胆なエネルギーは、暖かさと喜びをもたらし、刺激的で力を与えてくれます。やる気と忍耐力、リーダーシップと勇気の石として知られるカーネリアンは、歴史の中で守り、インスピレーションを与えてきました。

 ガラスのような半透明の石であるカーネリアンは、クオーツ科の鉱物であるカルセドニーの一種で、オレンジ色をしています。色は淡いピンクがかったオレンジ色から深い錆びた茶色まで様々ですが、鮮やかなオレンジ色や赤オレンジ色の結晶が最もよく知られています。名前の由来は、ラテン語で「肉」を意味する言葉から来ています。


 古代では 今日と同様に カーネリアンは 臆病なスピーカーが 雄弁で大胆になるのを 助けると信じられています。古代の戦士たちは、敵を征服するための勇気と物理的な力のために、カーネリアンを首に巻いていました。エジプトでは、建築家の地位を示すために建築家が身につけていたし、中世の錬金術師たちは、他のカルセドニーのエネルギーを活性化させるための沸騰する石として使用していました。大祭司の胸当ての最初の石として、殉教者の血を意味し、かつては病気や疫病を防ぐと信じられていました。

 古代エジプト人は カーネリアンを「沈む太陽」と呼んでいたそうです。そのオレンジ色の色合いから、受動的な女性のエネルギーを表し、母なる女神イシスの豊穣な月経の血を連想させました。赤、赤オレンジから赤みがかった茶色の色合いでは、彼らはこの石を活動的な男性のエネルギーの石と考え、その光り輝くような鮮やかな色で認識していました。 カーネリアンは伝統的に情熱、愛、欲望を高めるために身に着けられていたのです。



カーネリアンの用途と目的 - 概要

 オレンジ色の石、特にカーネリアンは、トレーニング、運動プログラムの調整、体のエネルギーレベルのバランスを整えるために優れた補助力を発揮します。カーネリアンは元気のない態度を後押しし、食欲を刺激することができます。

 カーネリアンはプロのサポートクリスタルとして使用され、建築家、建築家、建設労働者のマスタービルの作成を助け、スポーツ選手や軍人のパワーとスタミナを刺激し、ジャーナリストの仕事と組織力を向上させ、営業マンのモチベーションを刺激するのだと言います。

 さらにカーネリアンは繁栄、新しい資源、幸運を引き寄せると言われています。金運アップのお守りです。職場では、野心、意欲、決意の結晶であり、同僚や非現実的な期待を持つ非人間的な企業からの不当な圧力から身を守るのです。

 カーネリアンは声をはっきりさせる力もあります。それはシンガーズ・ストーンでもあるのです。欧米ではこの石をネックレスの中心に配し、首から下げるアーティストもいます。ステージやライブメディアでのパフォーマンスに自信を与えるのです。

 カーネリアンは伝統的に石組みの落下や工具の事故から家を守ることで知られていましたが、現在では盗難や火事、嵐や事故から家を守ります。今日では 盗難、火事、嵐、事故から 家を守ってくれる。

 カーネリアンは、困難を克服し、大義を守るために必要な勇気を与えます。理想主義、共同体の感覚、実利主義を促進します。

 オレンジと赤のカーネリアンは、恋愛や愛の成就のために使う大切な水晶です。特にオレンジ 色のクリスタルは、豊饒さと潜在能力のシンボルであり、子供を妊娠させることと結びついています。カーネリアンのどちらかの色は 愛情のある関係の中で 色あせてしまった情熱を 再燃させるのに役立つかもしれません。



 などなど、この石の持つ潜在力はものすごく多岐にわたります。まさにパワーストーンの王者。太古から多くの人に愛されてく来たことがよくわかりました。

 最近の調査では、日本の鉄器時代の墓からもこのカーネリアンのお守りが出土したということです。まさに洋の東西、時代を超えて愛されてきた石なのです。

 私の妻はこの石を選んだことを誇りに思っているようです。いつもはこういったアクセサリーを楽しんで作るのですが、今回はまさに精魂こめて作った感があります。これもカーネリアンの不思議な力の作用なのでしょうか?

2020年11月11日水曜日

カメラ・バッグ選び in USA

 アメリカでカメラ・バッグを買う



 カメラを買うと次に必要になるのは何でしょうか?

 メモリー・カードはまず必須ですよね。近頃は大容量化が進み、APS-Cで2400万画素数くらいのカメラだと、写真一枚で7メガバイト前後になります。スチル写真専用ならまだ32メガバイトのSDカードでたっぷり使えますが、動画を撮るとなると、64メガ、128メガバイトぐらいは用意しておいた方がいいでしょう。

 次に必要なのが、レンズを保護するために、レンズ・フィルターでしょう。

 そして予備のバッテリー。あと充電器ですね。

 モニター用保護フィルム。これもほぼ必須。

 ここまでが必要最低ライン。

 そして次に来るのが、カメラのケースかバッグです。

 今回、富士フィルムのX-T200購入にあたり、一番悩んだのがコレです。

 富士フィルムさん自体からは専用のバッグなどは出ていないようです。サードパーティのケースとしては日本で発売されている、KinokooのX-T200用があります。



 なかなかレトロな趣のあるデザインです。合成皮革ですが、頑丈でカメラを守る役目は果たしてくれそうです。サイズもぴったりで、バッテリーやバリアングル・モニター、ケーブル接続等も考慮に入れデてザイン設計されています。まずこれは第一候補になりうるでしょう。ほかのメーカーからもX-T200のサイズに合わせたケース類を販売していますが、大抵はカメラの底から下半分を覆うタイプのもので、全体をカバーしません。移動の際いつの間にか傷ついたり、家に置いておく時も埃の心配があるので、やはり全体を覆ってほしいものです。





 アメリカにはMegaGearというケース製造メーカーがあって、各カメラ対象の専用ケースがたくさんそろっています。こちらも検討に値します。

 ほかではLoweProやCase Logicというメジャーなメーカーから一眼カメラ全般を対象に、ボディ一個。レンズ一個分が収まる仕様のケースが各種出ています。これらの中からひとつ自分に合った質感、色合いのバッグを選ぶのも手です。



 ただ、いろいろ迷ったのですが、今回私はカメラを二台すっぱり収まる大きめのバッグを買うことにしました。根が横着者ゆえ、野外での撮影でレンズ交換は極力やらない方針です。そこで小型軽量な二台のカメラに異なる性質のレンズをつけて、持ち歩こうとかんがえたのです。昔はCANONのEOS KISSとNIKONの5000番台、二個のカメラをストラップで二重にかけて野山を歩いたものです。それでも当時は一番軽量な一眼どうしの組み合わせだったのですが、やっぱり二台は重かったのです。



 私の理想の撮影装備はまずシャッターチャンスをのがさない機動力と小型軽量です。本当はズーム幅の広いコンデジ一個で済ませたいのですが、必要十分な画質が求められる時もあります。そんな時は上の写真のタイプのバッグかパックパック・スタイルとなります。



 バックパックのほうは旅や長距離移動に最適ですが、カメラの出し入れがちょっと面倒です。なので肩から掛けて腰のまわりに吸い付くようなのが理想的です。さてどのバッグを買おうか・・・?

 いろいろ迷いましたがようやく決まりました。

 今回購入したとてもコンパクトな富士フィルムのX-T200を最大限生かすために、タッグを組むもう一台のカメラを一緒に収納できるバッグを買うことにしたのです。それで今回購入を決めたバッグがコレです。


 なかなかカッコよいではありませんか。

アメリカではけっこうこの種のバッグでラフなスタイルの撮影を楽しむ人がいます。歩いているのを見ていてすごく様になってるんです。いかにも写真撮りますよ的なところがないのが粋です。安全と機動性を考えればこれが一番です。たすき掛けにしてもダサくなくて、二台のカメラを素早く交互に使えます。レンズ交換するよりずっと素早いです。

 

仕切りは自由にアレンジできます。

 

 それもこれも昨今のカメラ小型化の恩恵あってのことです。コンパクトなX-T200に15-45mmの標準ズームレンズを付けまず一台収納。交換レンズの代わりとなるもう一台は小型カメラ、SONY RX10もしくはPanasonicのマイクロフォーサーズ、LUMIX G8に単焦点をつけても余裕で収まります。

 このようにちょっと大きめのバッグの内部にパーティションを設けて、二台体制で撮影するのはなかなか楽しいものです。

 これでレンズ沼にもはまらなくて済むといいのですが。

 

2020年11月10日火曜日

コンデジ購入ガイド in USA

 コンパクト・デジカメが消える前に



 アメリカで全国規模で展開している家電量販店はBEST BUYぐらいです。ここニューヨーク州には数十件の店舗があります。カメラをじかに手に取って購入を決める場所はここ以外ほとんどありません。日本は多くの競合する家電量販店が大きな街には並んでいてうらやましいです。アメリカで生き残っているチェーン店はこのBEST BUYぐらいのものでしょうか。あとはマンハッタンやいくつかの大都市の家電専門店に行くしかありません。

 しかし近頃、この最大手のBEST BUYでさえ、カメラコーナーは縮小の一途をたどっています。ちょっと前までは、目移りするほど数多くの展示カメラを触って試せたのですが、そのデモ機自体が激減しているのです。

 巷のうわさでは、カメラはもうハイエンドと売れ筋以外は店舗販売しなくなるのではと言われています。よく聞く話ですが、コンパクト・デジタル・カメラはいまスマホにシェアを奪われ風前の灯なのです。

 カメラ業界をけん引するメジャーなメーカー各社も、昨今は目立ったコンデジの新製品を出していません。

 唯一SONYは今夏、目玉商品としてZV-1という機種を発売しました。これはVlog(ブイログ)用に特化したカメラで、1インチのセンサーを内蔵するハイエンド・デジカメです。自撮り動画に適していて、どこでも簡単に持ち運んで動画を撮影できる機動性抜群の品です。画質もかなりのハイレベルでしかも掌にしっかり収まる小ささが魅力です。

SONY VLOGCAM ZV-1


 いま予算の心配もなく、お任せオートで気軽に動画や写真を撮りたいのであれば、この機種が今年のベストワンは確定でしょう。価格は800ドルとかなり高価な部類に入りますが、それ相応の高い機能を有していて、だれでも比較的簡単に満足のいく写真や動画を作ることができます。ということでこちらが一押し、コンデジです。

 ・・・とこれでおしまいでもいいのですが、せっかくですから、いまBEST BUYで買えるコンデジでいいやつベスト8を推しカメラとしてご紹介しておきます。


SONY Cybershot RX10 III



 コンデジ界の最強万能カメラです。1インチセンサーに24 mmから600 mmとワイドから超望遠までカバーするF 2.4からF 4までの明るいレンズを備えています。オートフォーカスも高速だしこれ一台あればほとんどすべての写真撮影用途に対応できます。その代わりサイズは一眼と変わりない大きさで、値段もビギナー一眼機を超える高さです。




SONY Cybershot RX100 V


 デビュー以来次々とバージョンアップしながら進化し続けるコンデジの真打ち。コンパクト性と高画質を兼ね備えた最強のスナップカメラとして、だれもが認めるナンバーワンカメラです。小さな筐体に明るい良質のレンズ、センサーを詰め込み、バッグやポケットから取り出して瞬時のシャッターチャンスを逃しません。昔から友人にも、一台買うならこれをまずお勧めしています。




RICHOH GR III


 初代機発売以来、大評判の単焦点レンズのコンパクトなカメラ。でも中身はコンデジではありません。24.2メガのAPS-Cサイズのセンサーを有し、単焦点でありながら手振れ補正機能を有し、最高ISOが102400名で挙げられて夜間や暗い室内でも、きれいな写真が撮れます。携帯性も抜群で一度使いだしたら手放せない逸品です。




NIKON Coolpix P1000


 ニコンが意地になって追求し続ける超望遠コンデジの最新進化版。光学125倍の超・超望遠レンズを駆使すれば、月のディテールまで詳細に描写し、広大な地平線の彼方まで手に取るように拡大することができます。野鳥を撮るのに最適な「鳥モード」も備えており、ズームでできる限界を追い求める人に最適のカメラです。




PANASONIC LUMIX ZS200 (TX2)

 1インチ・センサーに15倍ズームでポケットに入る小型化を実現した意欲作。レンズも提携先のライカ基準の高品質レンズを採用。他社に先駆けて4Kでの撮影も可能にし、旅カメラに最適な一台です。



CANON Powershot G7X mark II


 ROWでの撮影が可能な1インチ・センサー搭載、高画質コンデジのベストセラー。初心者でも簡単にいろんなエフェクトが楽しめるクリエイティブアシスト機能が便利です。カメラお任せでなんでもきれいに撮れます。夜景や雪景色、ビーチ、ペットなど撮りたいシーンに合わせて最適な設定をしてくれる便利な機能も、ライバル機より豊富で使いやすいのが特徴です。


CANON Powershot G1X mark III


 数あるパワーショット・シリーズの中で初めてAPS-C センサーを搭載したレンズ一体化コンパクトカメラ。見た目は一眼ライクで、ファインダーを覗いての本格撮影からバリアングル・モニターでのカジュアルな撮影まで全方位で可能。5軸手振れ補正搭載、ISO上限25600などパワーショットのフラッグシップ機として高水準の撮影が楽しめます。



OLYMPUS Tough TG-6


 オリンパスからはアメリカでも大人気のアウトドア専用デジカメが一押しです。防水15m、防塵、耐衝撃2.1m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃、耐結露といったタフ性能を実現。海や山、寒冷地、それに砂塵舞う砂漠や工事現場でも大活躍の全天候型カメラです。F2.0の明るい高解像力レンズに、Hi-speed裏面照射型CMOSイメージセンサーと最新の画像処理エンジンを組み合わせることで格段にアップしたこのモデルが類似機種のなかでもピカイチであります。

まとめ

 以上現時点でBEST BUYで購入可能なコンパクト・デジタルカメラのおススメでした。
 2020年時点で、コンデジの売り上げ、新製品のリリース状況は決して良くないです。外での撮影がしにくくなったのも確かで、売り上げにも大きな影響が出ているのでしょう。
もっと懸念されるのは今後の開発状況です。今年発売されたコンパクト・カメラは上記のほんの数台しかありません。来年も同じ状況が予想されますので、在庫がなくならないうちにこの便利なコンデジ、常備薬のように一家に一台は備えておくことをお勧めいたします。





2020年11月9日月曜日

より良いカメラを求めて

 進化が著しいデジタル・カメラ




 先日購入したAPS-Cミラーレス・カメラ、FUJIFILM X-T200はとてもコンパクト軽量で持ち歩くのが楽しくなるカメラです。でもカメラ・ストラップをつけて首からぶら下げても気にならないハンディさがいいですね。でもやはりそのままではあちこちぶつかる心配があります。日頃は机の引き出しにでも入る小ささなのですが、やはり外を移動する際は、どこかにぶつけたり、埃をかぶる恐れが大きいです。

 そう思うとやはりバッグが必要になってきます。これまでいろんなカメラにそれぞれ対応したバッグを用意しましたが、富士フィルムのこのサイズに似合うバッグとはどんなものでしょう。このサイズのカメラに適したものは、意外にまだ本命が出ていないようです。

 APS-C機として、X-T200のコンパクトなサイズ感はそれくらい新しいレベルです。

 これまではとういと、たとえば「CANON EOS KISS デジタルX(2006年、三代目Kiss シリーズ)のときは気合入れてキャノン・オリジナルの専用バッグを買いました。本革性でずいぶん長持ちしてほかのカメラへも使いまわししました。しかしレンズが3本、4本と増え始めると大きめのバッグが欲しくなります。数年後、おなじくキャノンのEOS 60Dを買った際にはバックパック・タイプのレンズが数本入る大容量に切り替えました。

 これと前後して友人から安く譲ってもらった、ニコンDXフォーマットのD50というデジタル一眼も併用したのですが、なぜか撮り比べに取り付かれて、両方持って野山を訪ねることが多くなりました。D50には特定のケースを買わず、ストラップで左肩に掛け、バックパックにキャノンという二刀流スタイルでした。このころ第一次腰痛が発症し、だんだん両機持ちが辛くなってきました。

 しかもこのころは単焦点よりもズーム・レンズが好きだったので、300、400ミリの重たいレンズを何本も持ち歩きました。ますます腰に悪い状況です。

 そのうち何台か持ち替えた一眼レフカメラに疑問が生じます。確かにたまにいい写真が撮れるけど、これってそれだけの価値あるの? こんな重いの担いでいっても、どこかで写真を発表するでもないし、もうちょっと軽めの奴でスペック落としてもいんじゃね? と思うようになりました。

 そのころ人気絶頂だったのが、コンデジの中でもネオ一眼と呼ばれる超望遠ズームのついたちっちゃなセンサーのカメラでした。各社から出ているものは、見かけは一眼ライクですが軽量で、広角から超望遠までカバーする便利さがウリのものでした。画質に難ありと言われてきましたが、職業としての撮影ではなく、また特定の使途目的がなないならば趣味として十分使えるというのが私の見解でした。

 最初に買ったソニーの15倍ズーム(名前は忘れました)はスペック以上に明るく撮れて、切れの良い写りだったので、すっかり気に入りました。サードパーティのカメラバッグに入れても400グラムぐらいで、とても軽快に持ち歩けます。このころはマンハッタンに通勤していたので、毎日のように持ち歩いていました。一眼のような立体感やボケは望めません。等倍にして見比べると目も当てられませんが、私はほかに妥協点を見い出しました。シャッターチャンスです。軽量小型のカメラの良さはまさにここに尽きるわけで、写真の質よりまず、数打ちゃ当たる式で、いい瞬間をとらえる事を優先にしました。腰痛持ちとなった私にはその道しかないように思えたのです。

 以来私は「カメラは軽くて小さい」を最優先に考え、持ち出しやすさに注目してきました。もちろんここぞという時のために、気合の入る一眼を控えのカメラとして戸棚に仕舞ってはいましたが。

  中古で買ったキャノン EOS 6D。いまでも名機と言われるこのカメラに24-105mmのLレンズをつけっぱなしで待機させていましたが、子供の誕生日やクリスマス、知り合いの結婚式とかにしか使わず、宝の持ち腐れでした。やはり重さがネックになるのです。旅カメラとしては持ち出す気にすらなりません。仕事であれば文句なしに使うでしょうが、プリントアウトするでもなく、人に見せるでもないのでどうにもモチベーションが上がらないのです。

 そこへ行くと、スーパーズームで遥か遠方の景色や犬猫鳥を撮った写真は家族に見せても「わあ」と喜んでくれます。山歩きしていて見下ろした町の風景や、遠い丘の上の謎の建造物を拡大して正体を見つけるなど、眠っていた子供心をくすぐられます。夜景や室内など暗いところには不向きですが、それ以外ならけっこう頑張ってくれます。腰にもやさしい小型カメラが再び撮る楽しさを教えてくれたのです。

 各社から出ている超望遠コンデジは競うあうかのように20倍、30倍、40倍と倍率を増し、センサー性能、解像技術も向上していきました。

 さらにうれしいことに1インチ・センサー搭載のネオ一眼も出始めました。ソニーのRX10シリーズやパナソニックのFZ1000などです。レンズを選んで交換する楽しみはないですが、万能感は半端なく、即戦力として十分の性能です。そんな中、いまもっとも私のデジカメで稼働しているのが、よりコンパクト、高画質を追求したSONY Cybershot RX100VIです。解放F2.8始まりで24mm から200mmをカバーするレンズ。315点像面位相差AFセンサーによる広いAFカバー範囲。高速の瞳追従オートフォーカス、最高約24コマ/秒で最大233枚の連続撮影性能。チャンスにめっぽう強い仕様になっています。なかでも一番のポイントはポケットに入る小型軽量ということ。ポケットに入るサイズなのでいつでもどこでも持ち歩けます。加えてそれまでの超高倍率コンデジをしのぐ高性能、高画質ということで稼働率はダントツに高いのです。

 もっと高い倍率が必要な旅用カメラはもうひとつあります。CANON Powershot G3Xです、こちらも1インチ・センサーですが望遠端が600mmとモンスター級です。その代わり重量、大きさもぐっと増して一眼カメラ並みのケースかバッグが必要です。

 しかしさらに時代は移り変わります。昨年から今年にかけ、ソニーが先鞭をつけたフルサイズ・ミラーレス・カメラが軒並み小型化して登場し始めたのです。そのさなか、我が道を行く富士フィルムはAPS-Cにこだわり、小型軽量化に拍車をかけてきました。その一つの成果が、エントリー機ながら、高度な撮影技術と小型化の融合に成功したX-T200なのです。本体重量わずか370グラム。キットレンズをつけてもネオ一眼より小さく軽いのです。こうなると私も考えを変えざるを得ません。携帯性優先でいってもAPS-C機がもっとも有利な立場に推移しつつあると思うのです。今後、もっと新しいものが出てきて、レンズも小型化が進み小さなバッグに収まるようになると、カメラは再び脚光を浴びるようになるでしょう。私もきっとその時はよりハイスペックなカメラを考慮せざるを得なくなると思うのです。

 さて問題は収納するバッグかケースです。いま程よい入れ物を探し始めたばかりです。今後、ちょっとした野山や町歩きに使える軽快なバッグ類があれば最高なのですが・・・。

 いいモノが見つかったらまたご報告したします。

 

2020年11月8日日曜日

カメラ 試し撮り

 富士フィルム VS パナソニック



 カメラを買う とまず試し撮りしたくなります。それも他機種との撮り比べをすぐしたくなるのはなぜでしょう。較べたからと言って別に勝ち負けを決めたいわけではありません。カメラ・レンズそれぞれの特性はもとより、撮影時のカメラ設定、環境、被写体の状態など条件によってベストとそうでないシチュエーションがあるので、なかかな完全平等な条件下で撮り較べるのはむずかしいです。

 そんなことを考慮したうえで、昨日買ったばかりの富士フィルムX-T200片手に町をぶらぶら歩いて気まぐれに撮影してきました。昔は機材をがっつり揃えて重いバッグを担いで汗かいて撮影に飛び回りましたが、それも昔のはなし。昨今はほどよく力の抜けたニュートラルな状態で外をぶらつく方が多くなりました。軽いカメラ片手に、気ままにスナップ撮影をする時が一番楽しいですね。

 対抗馬はなににするかと言っても、手持ちのカメラはそんなにないので、今回は機種、スペック的に近い感じのマイクロフォーサーズ機、パナソニック LUMIX G8で較べてみました。繰り返しますがこれは厳密な比較ではありません。散歩がてらに撮った写真がどれほど違うのか、みてみようか。ただそれだけの試写会です。



 そもそもレンズが違います。X-T200はカメラにキットとして付いてきた標準ズーム、

Fujinon xc15 – 45 mmf3.5 – 5.6 OIS PZです。

 対するパナソニックにはLUMIX G 25mm/ F1.7 ASPHという単焦点レンズです。

 なので参考程度にしかならないのですが、それでもX-T200の実力の片りんは確認することができました。今回はいずれもオート設定、手持ち撮影です。

 まずはこの写真



 上が富士フィルムのX-T200、下がパナソニックG8です。そもそも画角が違いますが、手前の鉄製のインコに注目すると、富士のほうが赤茶けた錆びの質感がよく出ていると思いました。背景のボケ具合はやはりパナソニックの単焦点が有利ですね。

 次はこちら。



 被写体はなんだかごちゃごちゃして、どこに焦点を定めたいのかわからない絵になってしまいました。店の空気感を捉えたいと思った結果です。この写真ではどちらが富士かパナか判別しにくい似通った色調になりました。








 タテ構図で赤い花を主題に撮ってみました。左が富士フィルム。赤い色がパナソニックより鮮やかになっていて、見た目より華やかさが増したような気がします。絵作りという点では、富士フィルムはフィルムチックに、より演出効果を高める傾向があるようです。対するパナソニックLUMIXは比較的忠実な色再現ですが、デジタル時代の申し子のようなかちっとした絵作りが得意な印象です。







 実験気分で撮ってみました。紅葉とレンガの壁に埋もれそうなおもちゃのロボットを配したのですが、この小さなロボットをよく描写して存在感を出したのは上の富士フィルムX-T200でした。非常によく解像されており、半分影の下でもちゃんと立体感が出ているのはさすがです。キットレンズでさえここまでできるのかと、ちょっと驚きました。







 レンガの壁を這うブドウのツタをメインに撮りました。これはどちらも素材の面白さをよく表現できているなと思いました。今回は全部JPEG撮って出しなので、やや平板な絵柄になりなしたが、料理次第ではもっと生き生きしたダイナミズムを表現できたはずです。








 最後はゴジラ対決です。左が富士フィルムで右がパナソニックです。富士のほうは若干白飛び気味の部分もありますが、細部はパナソニックに勝っています。画素数の差もあってやはりこの辺りはマイクロフォーサーズよりAPS-Cの方が有利になるのでしょう。色合いは互角張り合っています。
 ところでここは地元の町のメーンストリートの一角なのですが、なぜか十数年前からここにゴジラが祭られているのです。正確にはゴジラのフィギュアですね。古くなったり汚れたりすると、いつの間にか微妙に違うモデルと取り換えられたりします。野外なので雨や日光に晒されて塩ビモノは傷みやすいのは分かりますが、時には夜店で売ってる安物だったり、またある時はデテイルの作りこまれた本格フィギュアだったりします。ゴジラを囲んでいるのは一般的にはキリスト教の聖母マリア様を祭るための聖堂のシンボルです。まさかこれ作った人は、ゴジラが雌という設定を知っていたのでしょうか?

 というわけで、今回はさっと駆け足での試し撮り、比較編でしたが、まだまだこれから、富士フィルム・カメラの特性を試していかねばなりません。まずは上々の走り出し。楽しみなカメラを買ったもんだと単純に喜んでいます。