2020年12月27日日曜日

ビギナーのためのカメラ選び1

 激変期のカメラ業界



 写真撮影初心者の方は、これからどのようなカメラをお求めになるのでしょうか?

 いまカメラ業界が未曽有の激変期にあるのをご存じですか?

 これからカメラを趣味や仕事に役立てたい方は、ここ数年のカメラのトレンドをよく読んでおく必要があります。見誤るとあとで後悔することになりかねません。それほど今、カメラ業界は激変中なのです。

 ここではこれからカメラ購入を予定している方に向け、いま買うべきカメラ、その選定方法をご紹介します。

 2020年は大きなターニング・ポイントにあたる年でした。

 象徴的なのは、一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)が主催するイベント「CP+」がコロナ・ウィルスの影響で中止になったことです。これは世界が注目するカメラ業界最大の祭典の一つです。各社新製品のお披露目の場であり、今後の市場を左右するイベントなだけに中止は大きな痛手でした。それに追い打ちをかけるように、カメラ雑誌の老舗「カメラマン」「アサヒカメラ」が相次いで廃刊になりました。さらにオリンパスのカメラ事業からの撤退というショッキングなニュースも飛び込み、カメラの世界は一気に不透明さが増した、そんな年だったのです。

 勿論コロナ禍という予想外の出来事が大きな要因ではありますが、それ以前からカメラ業界はじわじわと下降線をたどっていました。端的に言って、それはスマホ・カメラの台頭によるものです。統計によると世界全体のカメラの売り上げは2010年がピークでした。それはちょうどスマホのカメラが注目に値する性能を持ち始めてきたころです。

 もう重たい高性能なカメラはなくても、手軽で簡単に扱えるスマホ・カメラの方がいい、という一般的な考えが急速に普及してきました。スマホ自体も機能競争が頭打ちで、次なる差別化を模索していく中、カメラこそが次世代スマホをけん引すると読んだのです。それは見事に当たり、年を追うごとにスマホのカメラ機能は向上しました。

 そんな流れの中、各カメラメーカーがこぞって打ち出したのが、カメラの高機能化です。

 もうドル箱だったコンデジはすっかりスマホにシェアを奪われ、奪回の余地はないと見限ったようです。事実、今年はいわゆる豆粒センサーと呼ばれる1インチ以下のセンサー・カメラはほとんど新製品が出ませんでした。代わりに各社が競って発売したのは、フルサイズ・センサー搭載の高性能ミラーレスばかりでした。

 この流れは一昨年から始まったものですが、言ってみれば先見の明があったソニーにキャノンとニコンが追従した形です。この三社がいまフルサイズ・ミラーレスを巡ってしのぎを削っている状況が来年も続くとみられます。なのでカメラ購入の際は、ここに注視するのが妥当と思われます。

 ただし、いきなりカメラ初心者がこの流れに乗ろうとすると、躓きます。ミラーレスカメラの軽量小型化が進んでいるとはいえ、コンデジとは雲泥の差。ましてやスマホカメラに飽き足りなくなった人がフルサイズに進むのは、幼児がプールから大海へ飛び込むようなものです。ここは慎重なカメラ選びが求められます。

 そこで今回は年末年始、ボーナスやお年玉でカメラを買う方のために、どのような機種を選ぶべきかを考察いたしました。


 カメラ愛好家の二極分化

 これからカメラを買う人は大きく二手に分かれると、私は思います。

1 スマホ卒業派

2 本格志向派 

 この二つです。正確には第3の選択ともいえる「動画派」があるのですが、これは私の守備範囲外なので割愛させていただきます。

 1はとにかく簡単に手軽におしゃれな写真を撮りたい。というスマホから一歩進んだ写真を志向する人です。こういった方が実はカメラ購入者のシェアの大半を占めます。しかし現状カメラメーカーはこの欲求を満たすカメラを十分揃えているとはいいがたい状況です。前述のとおりスマホカメラの性能向上が著しく、ほとんどのコンパクト・カメラが優位性を示せていません。昨今厳しい財政事情の中、各社ともハイエンドカメラへの投資集中で、入門機には予算を割けないのが現状でしょう。

 そんな中、現行機種の中で、機能、写真クオリティの面でスマホより優れたカメラをご紹介します。ご協力いただいたのは、ニューヨークのカメラ販売店(義弟が店長をしております)で、デモとして店頭に出ているものをお借りしました。


1 SONY RX100 VII


 スマホには搭載できない1型センサーを採用する、高級コンデジの先駆けです。2012年6月に発売された初代モデルから、2019年8月に発売されたRX100 VIIまで、すべての発売モデルが現行品としてラインナップされている稀有なシリーズです。とにかく簡単にきれいな写真が撮りたい方にはうってつけのカメラと言えるでしょう。VIIではAF速度が0.03秒から0.02秒に短縮。AFエリア数は、像面位相差315点・コントラスト25点から、像面位相差357点・コントラスト425点へと増えました。わずかな差に思えますが、バージョンアップするたびに確実にブラッシュアップされる最強のコンデジと言えるでしょう。


2 RICOH GR III


 高画質コンデジの代名詞的な存在としてマニアックな人気を誇るリコーGRシリーズ最新作。3月中旬に登場したこの最新モデルは、シリーズ初の手ぶれ補正機構を搭載しながら、旧モデルよりもボディを小型化した点がすごい。APS-Cという、一眼で使用するセンサー搭載でこのコンパクトさは他にない魅力です。単焦点ながら一眼レフカメラに匹敵する高画質を求めるなら、本機はその期待に応え得るハイエンドなコンデジと言えるでしょう。


3 Canon PowerShot G5 X Mark II

 以前はG7 Xを推奨していたのですが、このG5 X Mark IIはズームがより上の5倍です。かねてより私はスマホとコンデジの差はズームにあると指摘してきました。スマホのデジタルズームは明らかに質が劣り、この1インチセンサー搭載の光学5倍ズームはとても自然できれいな写真を写せます。今後はどのメーカーであれ、センサーサイズと絞りの調整機能、そしてズーム性能の良さがスマホに差をつけるカギとなるとみております。さらにこのG5 X Mark II、ポップアップ式のファインダーが付いています。これは構えて写真を撮るという、極めて基本的なスタイルを知るうえで、スマホ派の方には是非覚えて頂きたい撮り方です。写真を撮る楽しみはここから始まると言っても過言ではありませんので。


4 NIKON Coolpix A1000

  

 こちらは広角24mm相当から超望遠840mm相当をカバーする光学35倍ズームを搭載するコンパクト・デジタルカメラです。豆粒サイズのセンサーですが、望遠端の描写は細部までしっかりと捉えてることができます。動物園や屋外スポーツ、イベントなどで遠くのものをぐっと引き寄せる醍醐味を味わえます。うれしいことにRAW撮影にも対応しているので、パソコン内で写真を編集が可能です。常用感度はISO 100~6400で、輝度差の大きな撮影シーンでも白とびや黒つぶれを抑え、目で見た明るさに近い階調豊かな撮影を可能にするアクティブD-ライティングを搭載しています。またレンズシフト方式手ブレ補正(VR)機能により、手ブレ補正効果3.0段を実現。夜景や薄暗い室内の撮影でも手ブレを抑えてシャープな画像を得ることができ、さらに電子ビューファインダーもついた機能てんこもりの一品です。なんでも器用に撮りたい方に是非お勧めしたいです。


5 Panasonic Lumix LX9

 

 パナソニックからは開放F1.4の大口径レンズを搭載したLumix LX9がおススメです。あこがれのライカ・レンズ搭載で、手軽にボケ味豊かなポートレートなどが撮れるのが魅力です。チルト式のモニターで自撮りもできますし、パナソニック独自のクリエイティブ・コントロールで多彩な効果の写真をパソコン要らずで作れます。パナソニックお得意の4Kフォトで秒間30コマの高画質な連続写真が簡単に撮れるもの便利。焦点を自在に選択できるフォーカスセレクトというコンデジには珍しい機能もあります。画像はとてもシャープで手振れも気にせず、ほとんどのシーンで三脚なしでも撮れるのがうれしいのです。残念ながらアメリカでは売り切れまじかで、ほとんど中古市場でしか見られなくなりました。


前半のまとめ

 コンパクトカメラを始めるならば、以上のカメラが扱いやすく、手堅い撮影ができるでしょう。いずれもオート設定で撮れば、失敗写真も少なくて済みます。さらにもう少し凝ったことがしたいのであれば、一眼上級機にないような遊び心のある初心者アシストも楽しめるので、これらのカメラは当分、使っていて飽きることはないでしょう。次回は本格志向の初心者向きデジタル・ミラーレスをご紹介いたします。お楽しみに。

2020年12月26日土曜日

クリスマス・プレゼント

感謝を込めたギフト
 


 今日、無事に2020年のクリスマスを迎えることができました。ただただ感謝です。

 つくづく思うのですが、アメリカ人の家族と暮らしていると、クリスマスがいかに重要な日であるかということがわかります。いろいろ説明するよりも、日本のお盆やお正月に例える方が早いでしょう。クリスマス本来の意味から外れるかもしれませんが、この日は実質、家族や親しい人たちが、互いに一年の無事を喜び、労をねぎらい合う休息の日といっても過言ではないと思います。

 クリスマスは勿論イエス・キリストの生誕を祝い称え、感謝する日です。大多数の西洋の人たちが心の拠り所とする大切な日ですから、日本人にはわかりづらい感情の動きもあります。日本の仏教同様、日頃は意識はしない精神の根底を再確認する日でもあるので、単なるお祭り的な日と捉えては失礼に当たりそうです。
 あいにく今年はコロナの問題でキリスト教徒たちも教会に集まることはできませんでした。例年なら大小様々な教会で、厳かなミサが行われるのですが、今年は軒並み見送りとなっています。

 中にはうちの地元の教会のように、ズームを使ったリモートでミサを行う所もありました。こういった最新テクノロジーを使って様々な集会をするのが今年のクリスマスの特徴です。テレビのニュースなどを見ていると、若い牧師さんたちはそういった 新しい技術を取り入れることにも、ためらいはなさそうです。

 家の近くのカソリック教徒の人たちも、家族でリモートでミサに参加してそれからプレゼントの交換をすると言っておりました。


 プレゼント交換といえばやはりアメリカは少し過剰な気がします。

 毎年のことで、もう私も慣れっ子になっていますが、改めて考えるとどうしてこんなにプレゼントが多いのか、疑問に思うべきなんでしょう。

 今年も例年同様、私と家内はクリスマスギフトのラッピングに夜中の3時まで費やしました。今回はギフトの八割はオンライン・ショッピングで済ませたので、買い物自体は大変ではありませんでしたが、それにしても大変な量になってしまいました。

 家族同士と 子供の友人と 親戚達に送るものをラッピングするだけで数時間はかかった計算です。

 なんとか夜が明ける前にクリスマスツリーの下にはたくさんのギフトボックスやバッグが揃いました。例年と違うのは、クリスマス当日、外出せず他人とは会わないことです。

 今年はサイレント・ナイト、クワイエット・クリスマスです。他人様にお渡しするのは極力注意が必要。タイミングを見計らって、玄関先に置くとか、郵送にするとか、考えています。(休みはこの日と前日だけなので、ラッピングはいつも通り一気にやっちゃいました)

 例年なら人が来たり、こちらからギフトを持って出歩く事もあるので量はもっと多いのですが、それでもなぜだかツリーの下は贈り物の山みたいになってしまいました。 

 仮に日本人のビジターが来てこれを見たら、アメリカの過剰なプレゼントに驚くことでしょう。ギフト単体では大した金額ではありませんが、塵も積もれば山となるで、とにかく賑やかにするのがいいとされるのです。

 ちなみに今年の家内へのギフトはナイト・ガウン。子供達へは、ローラースケートやスマート・ウォッチ、マイク・スタンド、スウィッチ・ゲーム・ソフトなどでした。

 私が家族から頂いたのは、ビーニー・ハット、フーディ・スウェット、カメラ・クリーニング・キットなどなど。お互い気心知れた家族ならではの、欲しいものが揃いました。

  

 知人や親せき用には、当たり障りのないクッキーの詰め合わせ、ジャムの瓶詰めセット、それに加えて今年は、いくらあっても足りない使い捨てマスクのギフト仕様になったものを用意しました。ありきたりで申し訳ないのですが、それはお互い儀礼的なもの。凝り過ぎてハズレとなるより無難な定番を中心にセレクトするのが世の常です。

 みなさんは今年どんなプレゼントを受け取られたでしょうか?



付記:もらってよかったもの

 少し時間が過ぎて、プレゼントの交換がちょっとだけ進みました。結論ではありませんが、現時点で嬉しい誤算というか、予期せぬ頂き物を記録しておきます。



Mac Mini (中古品) 


                                   

 
 持つべきものは友と言いますが、昔の仕事仲間から、ちょっと古いMac Mini が送られてきました。正確にはクリスマス・イブに郵送されてきたものですが、忙しくて開封していませんでした。これは思わぬ嬉しいプレゼント! 彼は以前メールで私のマッキントッシュが崩壊寸前と愚痴をこぼしていたのを覚えてくれていたらしいのです。彼自身、最新のM1CPU搭載のMac book proを購入したばかりで、お古を私に譲ってくれた形です。なんであれ、使えるパソコンが一台増えたのはラッキーとしか言いようがありません。




ワッフル・メーカー
 
 


 娘のボーイフレンドのご両親からは、自宅で簡単においしいベルギー・スタイルのワッフルが作れる焼き機を貰いました。スグに作れるように、フラワーミックスやメイプルシロップまでセットで送られてきました。これは嬉しい! 私がワッフル好きだと娘から聞いていたのでしょうか。さっそく娘がふんわりふっくらしたベルジアン・ワッフルを作ってくれました。



映画「TENET」のDVD
 
 


 これも仕事がらみの知人から頂いたもののひとつです。今年唯一、映画館で観た映画で、私はいろんなところでこの映画を絶賛した記憶があります。時間をテーマにしたSF映画で、一度観ただけではわからない(でもすばらしい)難解な内容だったので、もう一度観たいと思っていたところでした。



CD:あいみょんの「おいしいパスタがあると聞いて」
 

 これにスペシャル付録がもう一枚のCD「風とリボン」付きという豪華版。それに加えてオフィシャル髭ダンディズムのベストセラー「Traveler」も同梱でした。日本の音楽に飢えていたので、これを日本から送ってくれた弟には感謝しています。



アディダスのフーディ

                                               

 家内からは、運動不足の私めに励ましを込めたスポーツウェアが贈られました。近頃は余分な贅肉も増え、血圧の心配も増してきていただけに、もういい加減ダイエットしなさいとの意味が込められているような気が・・・。来年から心機一転、停滞していたジョギングやウォーキングを再開するきっかけにこのアディダスで頑張りましょう。

 





2020年12月25日金曜日

ベスト・クリスマス映画

人気ホリデー・ムービーといえば



 アメリカでは冬のホリデー・シーズンになると、テレビで大量のクリスマス・映画が放映されます。近年ではNetflixやAmazon Prime、Huluなどで過去の人気作から駄作まで惜しげもなくクリスマスにちなんだ映画をストリーミングで公開しています。今年はディズニー+やApple TVも参戦して、その気になれば、浴びるようんにクリスマス関連の映画を見ることができます。
 そんな環境の中で、アメリカ人が毎年のように繰り返し観続けられている名作映画があります。それは「It's Wonderful Life」という映画で、日本では長らく「素晴らしき哉、人生!」の邦題で紹介されてきました。1946年制作ですから70年以上前の白黒映画ですが、おそらくアメリカ人でこの映画を知らない大人はいないでしょう。
 この映画は善良な主人公が、まじめに生きてもひどい目に遭い続けて、悲嘆にくれるエピソードが続きます。しかし天使がそれを見ていて、最後に主人公の人生がどれほど人を救ってきたかを知らしめます。主人公は生きてきたことの意味を悟り、また恩義は必ず自分に返ってくるものだという、人生賛歌です。いわばアメリカ版人情物の古典的名作です。
 現代でもこの価値観が支持され、映画が愛され続けているということは、アメリカ国民の理想とする倫理観、価値観が崇高なものであり、決して風化していないことの証座だと思います。
 それほどこの映画はアメリカ人のスピリットを知る上でも見ておいた方がよい映画です。このクリスマスシーズン、ぜひ誰かといっしょにご覧ください。心がほっとあったまりますよ。

制作:リバティー・フィルムズ
配給:RKO
公開:1946年 12月20日

監督 フランク・キャプラ
キャスト ジェームズ・スチュワート(男優) ジョージ・ベイリー
ドナ・リード(女優) メアリー・ハッチ
ヘンリー・トラヴァース(男優) 二級天使クラレンス
ライオネル・バリモア(男優) ポッター
トーマス・ミッチェル[1892年・男優](男優) 叔父ビリー
ボーラ・ボンディ(女優) ジョージの母親
ウォード・ボンド(男優) バート
フランク・フェイレン(男優) アーニー・ビショップ(タクシーの運転手)
グロリア・グレアム(女優) ヴァイオレット
H・B・ワーナー(男優) ガウワー(薬局店主)





 
「It's Wonderful Life」最強の証明
 以下のリストは、いずれも有力な映画評で知られるサイトばかりです。いわばネットに挙げられたアメリカ人によるアメリカ人のためのど定番クリスマス映画ベストテンです。中にはベスト75ものクリスマス映画を紹介したサイトもあるほど、クリスマス映画は大量に作られてきました。ゆえにサイトごとにベストテンの内容もランキングもかなりまちまちで意見の相違が如実に表れる結果となりました。
 そんな中で、IT'S A WONDERFUL LIFEだけはすべてのランキングトップ10にはいり、そのほとんどで1位、悪くても3位以内という、突出ぶりです。いかにアメリカ人がこの古い白黒映画を愛してきたかがわかります。

 もちろんこの映画だけでなく、クリスマス映画の上位に入る映画はどれも家族みんなで楽しめるものばかりです。リストを参考に、ぜひアメリカの作り上げたマスター・ピースの数々をご堪能ください。


Rotten Tomato

IT'S A WONDERFUL LIFE (1946)

MIRACLE ON 34TH STREET (1947)

HOLIDAY INN (1942)

THE SHOP AROUND THE CORNER (1940)

HOW THE GRINCH STOLE CHRISTMAS (1967)

THE NIGHTMARE BEFORE CHRISTMAS (1993)

LITTLE WOMEN (2019)

MEET ME IN ST. LOUIS (1944)

CAROL (2015)

TANGERINE (2015)




Esquire

1. It's a Wonderful Life (1946)

2. National Lampoon's Christmas Vacation 
(1989)

3. A Christmas Story 
(1983)

4. White Christmas (1954)

5. 
Home Alone (1990)

6. Scrooged (1988)

7. Miracle on 34th St. 
(1947)

8. 
Bad Santa (2003)

9. The Muppet Christmas Carol (1992)

10. A Christmas Carol (1951)




Thrillist

1. It's a Wonderful Life (1946)

2. A Christmas Story (1983)

3. Miracle on 34th Street (1947)

4. Home Alone (1990)

5. The Muppet Christmas Carol (1992)

6. Elf (2003)

7. The Apartment (1960)

8. A Christmas Carol (1951)

9. The Nightmare Before Christmas (1993)

10. National Lampoon's Christmas Vacation (1989)




Decider

'It's a Wonderful Life' (1946)

'National Lampoon's Christmas Vacation' (1989)

'Elf' (2003)

'The Muppet Christmas Carol' (1992)

'A Christmas Story' (1983)

'White Christmas' (1954)

'Miracle on 34th Street' (1947)

'Home Alone' (1990)

'Scrooge'/'A Christmas Carol' (1951)

'Scrooged' (1988)




Vulture

1. It’s a Wonderful Life (1946)

2. Tangerine (2015)

3. Miracle on 34th Street (1947)

4. A Christmas Carol (a.k.a. Scrooge) (1951)

5. The Shop Around the Corner (1940)

6. A Christmas Story (1983)

7. Bad Santa (2003)

8. Die Hard (1988)

9. Carol (2015)

10. Comfort and Joy (1984)




Today

1. 'Elf' (2003)

2. Home Alone (1990)

3. It’s a Wonderful Life (1946)

4. Love Actually 
(2003)

5. "Dr. Seuss’ How the Grinch Stole Christmas" (1966)

6. "A Charlie Brown Christmas" (1965)

7. "National Lampoon's Christmas Vacation" 
(1989)

8. "Rudolph the Red-Nosed Reindeer" (1964)

9. "Miracle on 34th Street" 
(1947) 

10. "Home Alone 2: Lost in New York" (1992)




USA Today

1. 'Scrooged' (1988)

2. 'It’s a Wonderful Life' (1946)

3. 'Elf' (2003)

4. 'Love Actually' (2003)

5. 'Miracle on 34th Street' (1947)

6. 'National Lampoon's Christmas Vacation' (1989)

7. 'Die Hard' (1988)

8. 'The Apartment' (1960)

9. 'A Christmas Carol' (1951)

10. 'A Christmas Story' (1983)

2020年12月24日木曜日

ご近所イルミネーション

ニューヨークのクリスマス風景

 毎年日本の友人や親せきにニューヨークのクリスマス風景をあしらったグリーティング・カードを贈るのですが、今年は間に合いそうにありません。

 適当に撮りまくった写真の中から絵葉書っぽくなるものをチョイ加工して贈るのが常だったのですが、フォトショップやイラストレーターの使えるMacが不調で、全く仕事になりません。今年の初めごろまではグラフィック・デザインの請負仕事で順調に使えていたのですが、ある時ガクッとパフォーマンスが落ちたかと思うと、急激に反応が遅くなり、ハードディスクの回転がなんか無理しているようなうなり方をするようになりました。(来年はそろそろMacの買い替え時になりそうです)

 冬になってさらにMacの調子が不安定になり、デザインの仕事もたびたび後れを取る始末。こんな状態では年賀状やクリスマス・カードなどできるはずがありません。

 仕方がないので、今年の暮れは、カード作りを断念し、仕事の合間に撮ってきた写真をまんまみんなに送り付けるだけの挨拶になってしまいそうです。(スミマセン)


 以下の写真はその候補として、SDカードやスマホから落としてきたものです。あ、タイトルの真下の画像は、おらが町、コールド・スプリングの看板ランドマークで、ハドソン川を臨むヨットハーバーの横にあるガゼボです。町役場の人や消防団のみんなが毎年こうやってライトアップしてくださるものを富士フィルムのカメラ内で加工したものです。雰囲気出てると思うのですが、いかがでしょうか?


 下の写真は、そのガゼボの中でツリーを撮影したものです。





 こちらはうちの近所の民家のお庭を撮らせていただいたものです。この家は毎年、近所の人を意識してか、子供の喜ぶ楽し気なデコレーションとライトアップを盛大に飾ってくださいます。バルコニーに等身大のサンタクロースが見えるでしょうか? 人が立ち止まってこの庭を見ていると、このサンタ人形が突然歌って踊りだすのです。どうやら人が立ち止まるとセンサーが反応し、サンタが動く仕掛けになっているようです。





 ほかにもこのような賑やかな飾りつけをする家もあります。だいたいですが、このようなライトアップはやり始めると、年ごとにパワーアップするもので、このうちもだんだん派手さが増してきているような気がします。ご苦労様です。


 


 こちらはイエス・キリストの生誕場面を再現するナッティビティと呼ばれるものです。普通は教会などで木製のものなどが多いのですが、こちらは空気を吹き込むエア・バルーンの人形で救世主の誕生を祝しています。





 この風景は、とあるビジネス・オフィスの敷地内の樹木を利用したライトアップです。まだ日のあるうちに撮ったのでわかりにくいですが、とてもたくさんのライトを一本の巨木に巻き付けています。これを作るのはさぞかし大変な作業だったと思います。林の中のライトアップなので、夜間はひときわ目を引く巨大なオブジェといった壮観です。





 ショッピング・センターに目を向けると、これまた凝ったデザインのギフト用品がこれでもかと棚を埋め尽くしています。アメリカはとにかくやたらデカいぬいぐるみや人形を販売するので、贈られた方は置き場所に困るケースも頻発します。





 日本ではあまり紹介されない、サンタさんの奥さんも結構ポピュラーです。何年か前には本物の(というかサンタ夫妻に扮した人間の)サンタ夫妻に会って写真を撮らせていただいたこともあります。





 大手百貨店ではクリスマス・コーナーが何百坪もの面積で展開され、歩き回るだけでも夢が広がるファンタジー・ワールドにいる気分です。



 明日はクリスマス・イブ。例年ならマンハッタンのロックフェラービル前のクリスマス・ツリーに何万という人がひしめくのですが、今年はかなり厳しく制限されると忠告がありました。幸いにもそんなところまで行かずとも、ちょっと車で近所を巡れば素敵な光のファンタジーに出会えます。まずは安全を期し、みんなの幸せを祈りながら聖なる夜を静かに迎えたいと思います。













2020年12月23日水曜日

クリスマスを彩る輝き

 民家もイルミネーション



 いよいよ今年もクリスマスを二日後に控え、町も通りも民家もすっかりホリデーモード一色になりました。日本ではお正月に各家でしめ縄や門松を飾って、新年を祝いますが、アメリカではやはり多くの家がクリスマス・デコレーションを飾ります。リースというもみの木などを輪っかにした飾りは一般的に家の扉につけます。あれはどういう意味があるのでしょう? ちょっと調べてみました。

 いわく「実はリースはただの飾りではありません。ホリデーシーズンに街をドライブしていると、多くの玄関にクリスマスリースが飾られているのを目にすることがあります。ほとんどの人は、この美しいクリスマスの飾りにまつわる歴史を顧みないと言います。

 リースの語源は、古い英語の単語 "writhen "で、"writhe "や "to twist "を意味します。クリスマスリースを吊るす伝統は、遥かローマ帝国時代に遡り、ローマ人が勝利の証として、また社会での地位を示すために、ドアにリースを吊るしたことに由来します。

 女性は通常、プライドの象徴として頭飾りにしたり、結婚式などの特別な日には花輪をつけたりしていました。さらに、古代ギリシャのスポーツイベントの勝者は月桂樹の花輪を与えられました。この伝統はまだメダルが月桂樹の小枝で刻まれているオリンピックの間に今日まで使用されています。

 クリスマスリースは、常緑樹の枝をねじったり曲げたりして大きな輪にし、松ぼっくりと赤いリボンで飾ります。円の形をしたリースは、キリストの永遠の愛、キリストの強さ、新しい命の創造を表しています。

 モミや松などの常緑樹は、厳しい冬の間も芯が強く、強さと不老不死を表すことから、一般的にリースに使われています。カトリックの伝統のクリスマスリースは、4つのキャンドルが配されます。3つの紫のキャンドル(懺悔、期待を象徴し)、もう一本は来るべき喜びを表すためにピンクで表されます」   

                                        ーーーHISTORY OF THE CHRISTMAS WREATHよりーーー

 

 それでは民家などにクリスマス・イルミネーションを飾るようになったのはどういういきさつからでしょうか?

「クリスマスシーズンにライトを表示することは、休日自体と同じくらい古いです。祝日の初期には、現在と同様に、様々な理由で様々な方法で使用されていましたが、光は現在と同様に重要なものでした。冬至の時の感動的なシンボルから、クリスマスツリーを明るくしたり、豪華なイルミネーションで近所の人に負けないようにするための装飾的な方法まで、光は常にクリスマスの荘厳な雰囲気に大きな役割を果たしてきました。ツリーや屋根、雨どいの周りにクリスマスライトを飾り始める前に、私たちがなぜクリスマスライトで飾るのかについて、いくつかの隠れた事実を学びましょう。


異教徒のクリスマスの起源

 クリスマス・シーズンの照明の最も古い歴史は、近代クリスマス以前から存在します。スカンジナビアやゲルマン文化などの北欧社会における冬至の伝統は、真冬のお祭りで火を使用していました。日が短くなり、夜が長くなることに備えて、ユールの丸太や焚き火、ロウソクなどの異教の儀式は、太陽の生まれ変わりを象徴し、夜が昼に変わり、新年の夜明けを迎えました。希望と祝賀の象徴である光の使い方が、宗教的なお祝いやクリスマスのお祭りと絡み合っていたのはなぜなのか、理解に苦しむことはありません。


初期キリスト教の象徴

 ヨーロッパでキリスト教が広まるにつれ、異教の伝統はキリスト教の伝統に組み込まれていきました。冬至のお祝いや年末のごちそうは、クリスマスシーズンに取り入れるのは難しいことではありませんでした。いつものように、冬には暖かさと光のために火とロウソクが必要でした。キリスト教は、ベツレヘムの星など、すでにクリスマスの重要な一部となっていたシンボルと結びつけることで、これらの光を再定義しようとしたのです。冬の間の光の使用は実用的な目的では変わりませんでしたが、その背後にある意味は変わりました。


トーマス・エジソンの関与

 電気の発明は、人々のクリスマスの照明の使い方を永遠に変えました。エジソンがクリスマスの照明に何らかの形で関わっていたことは驚くことではありませんが、この場合は直接的な関わりではありません。実際は、エジソン本人ではなく、彼の会社の重役であるエドワード・H・ジョンソンが、1882年のホリデーシーズンにニューヨークの自宅にツリーを飾り、電気クリスマスツリーの父となったとされています。特に1895年のクリスマスに、彼のアイデアはホワイトハウスのグローバー・クリーブランド大統領によって、受け継がれましたされました。


クリスマスツリーのキャンドル

 ジョンソンが電飾でツリーを飾るずっと前から、クリスマスツリーは実際にキャンドルで照らされていました。多くの発明家たちは、火事を起こさないようにツリーにキャンドルを配置する方法の開発に時間を費やしました。残念ながら、クリスマスツリーの火災はかなり一般的であり、初期の頃の電灯はまた、家庭内の火災を開始することが知られていた。より安全な電球は、20世紀の最初の数十年までに、より手頃な価格で利用できるようになり、家庭の装飾家に安心感を与え、クリスマスツリーから屋外のディスプレイへとライトの使用を拡大しました。

(注:この電気以前の伝統、キャンドルでツリーを飾る行為は非常に危険です。かつてうちの近所でヨーロッパから来た家族が、新築したばかりの家でキャンドルによるツリーの点灯式を行い火事になり、豪邸を全焼させた事件がありました)


今日のクリスマスライト

 クリスマスのイルミネーションは、ホリデーシーズンには欠かせないものです。半世紀ほど前に近所の通りを照らしていた初期の光の糸は、昨今の光の過剰なデザインには到底及ばびません。近所の電気を消費するディスプレイでの娯楽的な使用から、大都会での現代的なライトショーやロックフェラーセンターのクリスマスツリーのイルミネーションまで、クリスマスシーズンの光の使用は、ほとんどの点で本来の意図から逸脱しています。

 しかし、ノスタルジックな外観を心得たうえで光をともすのは良いことです。他の人に光の贈り物を与えようとする動機で、窓際のクリスマス・キャンドルや味のあるシンプルなクリスマスツリーをデザインすることは、心和ませる力になります。輝きを競うことに拘らず、各家庭それぞれの光による祝い方をたのしみたいものですね。


2020年12月22日火曜日

ホリデイ・ギフト特集

今年の贈り物:人気商品


 クリスマス・ショッピングがいよいよピークを迎えています。ニューヨークの郊外ですが、店によっては早くも売り切れの商品も多く、棚が例年になく早い段階でガランとした店もよく見かけます。コロナの影響で何かしら売れ行きにも変動が出ているように見受けられます。もう待ったなしの状況ですね。

 しかし年を重ねるごとに、大切な人へのクリスマス・プレゼントを見つけるのは難しくなっていくような気がします。一度あげたものはいくら喜ばれても、二度渡す気にはなれません。だんだん選択肢が減ってくるのは避けられないのです。

 いきおいユニークなプレゼントに目が向きがちなのですが、あまり冒険をしないほうが無難ではあります。アイデアとしては、今年の最大のトレンドを取り入れてみるのもいいかもしれません。そこで今年、アメリカでこのホリデーシーズンに売れている人気商品をチェックしてみることにしました。ほんの数例ですがご参考にしてくださいませ。


😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀😀


今年はこんなものが売れています

 トレンドのギフトの中には、例年のようにクリスマスツリーの周りを飾る定番(スリッパや靴下、暖かそうなフリースなど)もありますが、それらはさておき、売れ筋でちょっと珍しげなものを集めました。できれば他の人と被りたくないものですからね。いずれも最近バカ売れしているものばかりピックアップしたので、ひょっとしたら被る可能性もあります。そこはどうか悪しからず。


OLEBR  3 in 1 Charging Stand Compatible with iWatch Series 6/SE/5/4/3/2/1, AirPods Pro and iPhone Series

 iPhone、Apple Watch、 AirPodsの三つを同時にコードレスで、バッテリー・チャージできるスグレモノです。これまで単体で充電できるデバイスはたくさんあってよく売れていましたが、これはその決定版ともいうべきでしょうか。まさにアップル・ユーザーに的を絞った戦略的商品であります。わたしゃアップル信者じゃないという方向きにも、同様の商品はいま続々出始めています。場所を取らず、ケーブル要らずでスッキリ、おしゃれに充電したい方にはうってつけの商品です。




Moon Lamp, LOGROTATE 16 Colors LED Star Moon Light 7.0 inch 3D Print Night Light Star with Wood Stand

 これが今飛ぶように売れている満月のように輝くナイト・ランプです。16色の発光球体は、さらに光る速度や明滅パターンを変えることもできます。実際の月の表面データを基にして作られているそうで、なかなかのリアル感があります。暗いベッドでほんのり光る月の光を眺めるのは、心を落ち着かせるのにも効果があり、安眠も期待できるのだとか。お子さんへのプレゼントとしても、夢があってやさしい贈り物です。




Zyllion Shiatsu Back and Neck Massager - Kneading Massage Pillow with Heat for Shoulders, Lower Back, Calf 

 温熱効果付き電動まくら型マッサージャーです。凝り固まった筋肉を和らげ、深い練り込み指圧マッサージで体の奥まで緩めます。このマッサージャーは、人間工学に基づいてデザインされており、首の後ろに完全にフィットし、腰や背中の上部、腹部、ふくらはぎ、太ももの部分の体の輪郭にもぴったりとフィットします。寒い冬にぴったりの指圧マシンと言えましょう。




Hair Dryer Brush 4 in 1 Blow Dryer Brush & Styler & Volumizer One Step Hot Air Brush Professional Straightening & Curler All Type Hair

 ドライヤー、カーラー、ストレートナー、ブラシの4つの機能を組み合わせた4 in 1ヘアブラシです。まさにアイデアの勝利。熱風ブラシでブロードライとヘアスタイリングができ、簡単に髪にボリュームを出すことができます。

 マイナスイオンが空気の流れを飽和させるワンステップドライヤーブラシ。髪のコンディションを整え、傷んだ髪に栄養を与えます。また、静電気を抑えながら、ブラシが髪のスタイリングを助け、ツヤのあるなめらかな髪にします。楕円型のブラシは髪が絡まりにくく、丸みを帯びたエッジが髪にボリュームを与えます。スタイリング時の快適さと使いやすさを最大限に考慮して設計されています。3段階の温度設定と2段階のスピード設定が可能で、自由自在なスタイリングが可能。すべての髪質に使えるように設定を調整できます。




Dodow - Sleep Aid Device

 こちらも今、売れに売れている新商品です。Dodowは、薬を飲まなくても自然に眠りにつく方法を教えてくれる光システム付きメトロノームです。8分モードでは1回、20分モードでは2回、タッチセンサーの表面をタップしてください。運動が終わると(8分または20分)、Dodowは自動的にスイッチを切ります。Dodowを使えば、通常60分で眠りにつく人が、25分で眠りにつくことができ、年間で約100時間の睡眠時間を増やすことができます。すでに50万人以上の人がDodowを快適安眠のために利用しています。その中には、入眠困難な方(6歳以上)、悩んでいる方、ストレス、落ち着きのない方、慢性的な不眠症の方などが含まれています。




Lightweight Medium Crossbody Bag with Tassel

 あまり珍しいものが続いたので、少し馴染みやすいものも入れておきましょう。タッセルのバッグはリーズナブルで材質や縫製がしっかりしているとの定評を得ています。高級品を気取らず、日常使いに重宝するおしゃれなバッグは、プレゼントとしても無難です。アマゾンで15000以上のレイティングがついて8割近くの人が星5つです。実に50種類のカラー・パターンから選べるおしゃれなバッグです。




The New York Public Library Lion Scarf

 最後はニューヨークに住む者として、一押しのスーベニアをご紹介します。マンハッタンのランドマークとしても有名な、ニューヨーク公立図書館のシンボル、ライオン像をモチーフにしたスカーフです。まさにニューヨークでしか手に入らない一品・・・でしたが、現在入場制限の最中の図書館。こちらは今のところ図書館のウェブサイトからの購入のみとなっております。ニューヨークに行ったことのある人へならきっと喜ばれると思います。




2020年12月21日月曜日

クリスマスの習慣

 ホリデー・シーズンも様々


 今回は以前アメリカ人に向けて、日本人のクリスマスについて 、英語で書いたものを逆に日本語に訳しなおしたものを掲載してみました。 



 私はクリスマスが近づくたびに思います。日本人はなぜクリスマスを祝うのだろうか。

 それはとても奇妙な事です。日本のキリスト教徒の人口は200万人に満たないのです。人口比で0.8%。これはアジア圏の中でもかなり低い方です。例えば人口2億5千万人で世界最大のイスラム教国インドネシアでもキリスト教徒は2300万人、すなわち10%近くもいるのです。日本人がキリスト教について理解が浅いのは当然かもしれません。


 正直なところ、残念ながら日本人の多くは、クリスマスをイエス・キリストの生誕を祝う行事だとは思っていません。いいえ。訂正します。もちろん知識として、その事実は認識しています。無宗教の日本人でも、クリスマスの基本概念は知っています。

 しかし彼らはクリスマスを、西洋から来た年中行事の一つとして受け入れています。率直に言って、それはお祭り気分を楽しんでいるだけなのです。キリスト教はとても寛容なので、このような日本人の解釈を許容してくれるのかなと思います。


 日本人は、本質を咀嚼せずに取り入れることに秀でた人種です。これは皮肉がこもっています。バレンタインデーやハロウィンも独自の解釈で定着しました。アメリカでヒップホップが流行れば、そのスタイルだけ拝借したアイドルグループが大人気となります。




 クリスマスは本来、救世主がこの世に生誕したことを祝う聖なる祝日です。

 しかしアメリカやヨーロッパでもクリスマスは世俗化して久しいです。それは本来の宗教的慣例から別れています。日本はそれを見て、彼らなりに解釈しました。それは楽しい祝祭行事なのだと。


 日本のクリスマスは基本的に欧米のそれと類似しています。12月になると、街はイルミネーションで華やかに輝きます。様々なクリスマス・イベントが催され、そしてショッピング・セールが始まり、商業が活性化します。しかし異なる点もあります。

 日本では民家でデコレーションを飾りません。その大半が商業施設、公共施設に限られます。クリスマス・プレゼントは小規模で、子供のいる家庭が主流です。

 また、日本のクリスマスには、奇妙な独自性があります。ディナーは骨付きのロースト・チキンが定番です。なぜ日本人はクリスマスにチキンを食べるのでしょうか? その答えは単純です。アメリカでは七面鳥を食べますが、日本には七面鳥がないので、代替品としてチキンを選び、それが定着したのです。

 日本では、クリスマス・ケーキは必需品です。それは巨大なビジネス・マーケットが動きます。聖人の誕生日を祝うのですから、これはとても妥当だと思います。この国の人々は、アメリカ人があまりケーキを食べない聞くと驚きます。

 日本のクリスマス・ケーキは、イチゴを乗せた白クリームのケーキと決まっています。それは雪とサンタクロースのイメージに合わせています。なぜそうなったのでしょうか? それはアメリカのコカ・コーラ戦略と同じです。

 1920年代、日本でクリスマスが定着し始めたころ、大手菓子メーカーが、クリスマス用と称して、白いイチゴ・ケーキを販売したのが始まりです。それは大成功しました。それ以降、クリスマスの日はイチゴケーキを食べるというイメージが定着しました。

 
 この独自性は日本だけではありません。イギリスはドライ・プディングを食べます。ナッツやドライフルーツに入った焼き菓子です。フランスでは、ブッシュ・ド・ノエルという、木の切り株をイメージしたケーキが主流です。ドイツではシュトーレンという、ドライフルーツの入ったブレッドで祝います。イタリアではご存じのように、パネトーネというブレッドを手作りで焼くのが習慣です。

 このように、国によってクリスマスの食事も様々なバリエーションがあるのですね。

 それぞれの国で独自のクリスマス伝統があるのは興味深いことです。
 
 余談ですが、日本の幼い子供たちは、サンタクロースを信じています。しかしなぜ白人のおじいさんからプレゼントをもらえるのか、疑問に思う子供は少ないです。あなたは、それは都合が良すぎると思いませんか?