2021年4月23日金曜日

注目の上海オートショー

電気自動車時代、本格始動



上海オートショー2021が真っ最中です。

上海国際自動車工業展覧会は、北京モーターショー(中国国際自動車展覧会)と交互に開催される2年に1度の大規模な国際自動車展覧会です。 

中国市場における海外ブランドの存在感が大きく高まっていることもあり、Auto Shanghaiは、デトロイト、フランクフルト、パリ、東京と並ぶ国際的な自動車ショーの一つとなっています。規模ではすでに東京モーターショーを越えており、その存在感は増すばかりです。その上海オートショー、今年はこれまでになく各社、エレクトロニクス化に注力した製品を発表し、いよいよ新時代の到来を予感させるものとなっている模様です。

数あるデビューカーはどれも目移りしてしまいますが、慌てずじっくり見ていきたいと思います。

私がネットで観た限りで、まず最初に食いついたのは、トヨタのSUV最新コンセプトカーです。


 TOYOTA bZ4X




イントロダクション

トヨタは、2022年に発売するクロスオーバー車「bZ4X」で、電気自動車の分野に再参入します。前作の電気自動車「RAV4 EV」とは異なり、全国のトヨタ販売店で販売されます。今回発表されたのは「bZ4X」のみですが、トヨタは「bZ」という名称で複数の商標登録を行っており、この名称を使った電気自動車ファミリーを計画しているのではないかと考えられます。bZ4Xの生産バージョンは、2022年半ばにトヨタのショールームに登場する予定です。その際には、Chevrolet Bolt EUV、Ford Mustang Mach E、Hyundai Kona Electric、Kia Niro EV、Tesla Model Y、Volkswagen ID.4など、非高級EV SUVのグループに加わることになります。


トヨタBZ4Xのコンセプト

しばらくの間、トヨタは電気自動車への急激な変化に反対していましたが、日本の自動車メーカーはBZ4Xコンセプトでいち早く追いついたようです。意外な感じですが、プリウスでいち早くクリーンエコロジーありきのクルマに着手し成功したトヨタですが、意外にもそこから完全電気自動車への道のりは、もっさりしていました。その間にテスラがこの分野でのトップを取り、いまや全米てテスラ車を見ない日はありません。

私たちが生きているこの世界では、すべての自動車メーカーが急速に、そして急いで電気自動車へと移行しているように見えます。それがプラグインハイブリッドであれ、完全な電気自動車であれ、いずれも急速に普及しています。2030年代には、電気自動車がICEエンジンを搭載した車よりも優れたものになっているでしょう。

トヨタは初代プリウスで電動化の先駆者の一人であり、ハイブリッド車は簡単に、徐々に電気自動車の世界に移行できるようにすることを意図していました。しかし、世の中の流れが変わり、どの自動車メーカーも一刻も早く電気自動車に切り替えなければならない状況になっています。トヨタは当初、この急激な変化に反対していましたが、今はそれを受け入れており、新しいBZ4Xコンセプトは、トヨタの新型電気自動車の登場を告げるものです。






エクステリア

BZ4Xの外観は非常にシャープで個性的で、私は単純に子供心丸出しで「カッコいい!」と思っています。現行のRAV4と『ブレードランナー』のようなSF映画に登場する車との間にできた子供のようなものだと言えるかもしれません。私が予想するに、BZ4Xは製品化されたら一気に注目を浴びること間違いなしです。



E-TNGAプラットフォーム

BZ4Xの大きなニュースは、新しいプラットフォームを採用したことです。今回のコンセプトカーで初披露された「e-TNGAプラットフォーム」は、今後、トヨタのすべての電気自動車に採用されるものとみられます。このプラットフォームはスバルと共同開発したもので、スバルの電気自動車にも採用される予定で、電気車で出遅れているスバルファンにとっても朗報です。

TNGAとは、Toyota New Global Architectureの略だそうです。このプラットフォームは、他の多くのEVプラットフォームと同様に、リアアクスルに1つのモーターを搭載するか、AWDを備えた2つのモーターを搭載するかを選択できるようになっています。BZ4Xのバッテリーパックのサイズや航続距離についてはまだ発表されていませんが、2022年の製品版で明らかにされるものと思われます。






待ちわびたトヨタの完全電動化

電気自動車のクロスオーバーの一つに過ぎないと思っている人もいるかもしれませんが、この車は、特にトヨタにとって、思っている以上に重要なものです。というのも、この車は、トヨタから生まれた最初の純粋な電気自動車だからです。

前述したように、トヨタは当初、電気自動車への移行をもっと緩やかにしたいと考えており、そのためにシリーズハイブリッドモデルを推し進めていました。しかし、トヨタは、より早く移行するように圧力をかけられ、あまり準備ができないまま、プラグインハイブリッド車と、プリウスのような通常のシリーズハイブリッド車、そして水素燃料電池にもミライで再挑戦することを余儀なくされました。しかし、トヨタがようやく時代の流れに乗ってきたことは喜ばしいことです。






インテリア

BZ4Xコンセプトの車内に入ると、これまでのトヨタ車にはないインテリアが目に飛び込んできます。ダッシュボードの一部やシートなど、インテリアのほとんどの面にサステイナブル素材が使用されており、その色もなかなか素敵なクリーム色で仕上げられています。

インストルメントクラスターは、最近のプジョーのモデルのように、ダッシュボードのできるだけ前方に配置されています。中央には巨大なインフォテインメント・ディスプレイがありますが、トヨタは幸いなことに、ほとんど物理的なクライメートコントロールにとどめています。最後に、ロータリーダイヤル式のギアセレクターがあり、その両側にはたくさんのコントロールが並んでいます。BZ4Xは5人乗りですが、デュアルパネルサンルーフが装備されているのも嬉しいポイントです。

このように、オープンコンセプトのインテリアは、ドライバーの快適性と信頼性を高めるためにデザインされています。インストルメントパネルの位置を低くしたり、メーターをステアリング上部に配置するなど、細部にまでこだわって設計されており、空間の広がりを感じさせるだけでなく、視認性を高めることで安全・安心な運転をサポートします。



まとめ

トヨタ自動車は、先進的な代替燃料技術やゼロ・エミッションのパワートレイン技術を搭載した商品群を実用化することで、カーボンニュートラルを実現する未来を描いています。電動化のリーダーであるトヨタは、本日、大きな一歩を踏み出しました。それは、"Toyota bZ "ブランドの下で導入される、グローバルな電池自動車シリーズの最初のビジョンである "Toyota bZ4X Concept "の発表です。


トヨタbZ4Xコンセプトは、バッテリーエレクトリック、水素燃料電池エレクトリック、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車など、米国で販売されている代替パワートレイン車の40%以上を占める電動車両のフルラインアップに加わるものです。 

トヨタは、2025年までにグローバルで約70の電動化モデルに拡大する計画です。この将来のラインナップには、15台のBEV専用車が含まれ、そのうち7台にはbZ(Beyond Zero)ブランドの名称が付けられます。さらにトヨタは、近い将来、ピックアップトラックのラインアップに、ハイブリッドとBEVのパワートレインを含む電動化を導入する予定です。このような多様な電動化製品のポートフォリオにより、トヨタは2050年までにカーボンニュートラルを実現するという目標に向かって邁進していきます。

「トヨタのbZ4Xコンセプトは、すでに強固な電動化ポートフォリオに新たな選択肢をもたらすものです」と、TMNAの販売担当執行副社長であるボブ・カーターは述べています。
「トヨタは人間を中心とした企業であり、最終的にカーボンニュートラルな未来に向けてどの技術を導入するかを決めるのは顧客です。お客様こそが当社のCEOなのです。電動化のための投資と製品提供により、世界中のお客様の多様なニーズに応える製品と技術を提供していきたいと考えています」と述べています。


トヨタbZ4Xは、日本と中国での生産を予定しており、2022年中頃には全世界での販売を開始するものと考えられています。米国での販売については、追ってお知らせします。

2021年4月22日木曜日

今注目の春のスニーカー

今年のスニーカーのトレンドを見る


アメリカにはスニーカーヘッドと呼ばれる人がいます。とにかくスニーカーが好きすぎて、その行動が時に過剰に伝えられる人たちのことです。例えば、私の知人でマイケルジョーダンの大ファンだったT氏はナイキから出る新作スニーカーを片っ端から集めていました。特にエアジョーダンが出るたびに発売日前日にニューヨーク本店で徹夜で並んでいました。しかも生粋のコレクターなので、レアなものは同じモデルを二足買い、一つは観賞用、もう一つは保管用に取っておくのです。そう、彼はコレクションを滅多なことでは履かないのです。ただ集めるだけ。普段は誰でももっている普通のナイキ以外のスニーカーも履いています。
こんな人がアメリカ(だけじゃないでしょうが)にはごまんといるのです。

アメリカで春と言えば、毎年呆れるほどにたくさんの新作スニーカーが発売されます。今年はことさらステイホームの圧力に屈しまいと抗うかのように、各社から意欲的な新しいスニーカーが続々と発売される模様です。
このスニーカーの隆盛は過去何度か大きく盛り上がり、世界的に大きなブームが来ては去っていったのですが、ここ数年の大きな潮流は、もはや流行りすたりのレベルではないようです。
ひと口に靴といってもいろいろありますが、ことスニーカーというジャンルでいうと、このスニーカーほど柔軟で、時代に敏感で変化に富んだ履物はありません。
ふた昔ほど前まではスポーツする人のダサいゴム靴、くらいに思っていた人もいると思うのですが、今やファッション界のリーダーが高級ブランドの衣服とスニーカーとのコーディネーションを当たり前のように発表する時代です。
これまで一段低い履物とみられていたスニーカーが、最近の健康志向の流れに乗って、どこでも誰でも、いろんな服とのマッチングを楽しめるスポーティなファッションへと昇華していったのです。

最近のスニーカーのバラエティさときたら、まさに百花繚乱で、こんなデザインもありなのかと目を見張るものがあります。コロナの影響で出歩かなくなった分、昨年は不調だったのではと思って振り返るとさにあらず。
去年1年、輝きを失わなかった靴のジャンルがあるとすれば、それはスニーカーだと思うのです。確かに、厚手の靴下や肌触りの良いスリッパ、シャーリングの裏地が付いたスリッポンなどは、ローテーションの中で確固たる位置を占めていました。
しかし、スニーカーは、用事があるときや、健康のために歩くとき、友達と一緒に社交的に歩くときなど、機能的な優位性があらゆる世代に浸透してきたのです。新しいシーズンを迎えた今、2021年春のスニーカーの最大のトレンドを把握する時が来ました。
そこでここ半年前後のスニーカー関連のトレンド記事を追って、いまこの分野で何が起きているのかをまとめてみました。

Farfetchのシニア・ウィメンズウェア・エディターであるセリーヌ・
サイデルは、インタビューに次のように語っています。「スニーカーは、時代とともに実に興味深い進化を遂げてきました。今日、スニーカーというカテゴリーは、独自の気候の中で機能しており、トレンドの入れ替わりが激しく、ファンの間では大きな宣伝と需要が発生しています」。

先述のような熱狂的スニーカーマニア、スニーカーヘッズがいるからこそ、ブランドは新しいモデルを次々と生み出すことができるのですが、世界的な大流行により、その注目度はさらに高まりました。以前はスポーティな靴を考えなかった人でも、改宗とまではいかないまでも、興味を持つようになりました。サイデル氏は次のように述べています。
「当然のことながら、ロックダウンされた1年の間に、お客様はこれまで以上にフラットシューズに目を向け、既製服とスポーツウェアを組み合わせた、機能的で新しいハイブリッドなワードローブの一部となりました」。

サックス・フィフス・アベニューのウィル・クーパー上級副社長兼婦人靴担当GMMは、サイデル氏と同様に、スニーカーは日常のファッションの定番として進化し、今やワードローブを構築し、自分のスタイルを表現するための重要な柱の一つとなっていると述べています。
「ランウェイやソーシャルメディアでは、スーツやドレスなど、あらゆるスタイルに合わせたスニーカーが数多く見られます」と氏は語ります。
市場には、チャンキー、スポーツ、クリーン、レトロ、ロゴ、パステルなど、さまざまなスタイルのスニーカーが出回っています。ちょっと前までは時代に敏感なファッション、靴業界の人や若者しか知らなかっら、スニーカーのカテゴリーが、いまや一般人にも浸透しつつあります。
「クローゼットに1足のスニーカーしか持っていないというのは、もはや十分ではありません。私たちのお客様は、あらゆる機会に対応できるように、複数のスタイルのスニーカーを購入しています」と氏は語ります。
へー、と私は思いました。ふと自分の靴関係を見直すと、スニーカーが八足で最大でした。革靴はなんと一足のみ。もう気が付けば私も生粋のスニーカー応援団の一員なのです。

というわけで、この春注目のだれでも履けるスニーカーをピックアップしてみました。



adidas Samba Vegan Shoes




最近、adidas Sambaはある種のルネッサンス期を迎えた印象があります。もしあなたがちょっとしたスター気分でスニーカーを履きたいのであれば、このアイコン的スタイルのヴィーガンバージョンを試してはいかがでしょうか。時代を超越したデザイン(約70年前から発売されているのには理由があります)は様々な服装にマッチし、どんな世代にも耐えうる汎用性があります。
 $80



NIKE ブレザー ミッド '77 ヴィンテージ



クローゼットの中に白のスニーカーを1、2足は持っていると思いますが、このナイキのブレイザーほどクールなものはないでしょう。ただの白スニーカーと思いきや、サイドやヒールに施された布帛素材がアクセントになっており、春にふさわしいアースカラーの美しさを醸し出しています。
$110



Reebok アウェイク クラシック レザーシューズ



リーボックとニューヨークのブランド「Awake」とのコラボレーションでは、同ブランドのクラシックなシルエットを高級感のある素材で表現しています。経営的に苦しいと噂されているリーボックですが、手抜きのないこのようなスニーカーを出している間は絶対健在だと信じています。
$120




Everlane Forever スニーカー



EverlaneのForeverスニーカーほど、ベーシックなものはありませんが、それは最高の意味を持っています。シンプルで飽きのこないデザインは、他に何を履いていいかわからないときや、出かけるときに急に履くのに最適な靴です。

$65




ニューバランス 997H



私の一番の贔屓はやはり、ニューバランス。春はパステルカラーが主流であることは周知の事実ですが、だからといって大胆な原色を履くことを禁止するわけではありません。特にこのニューバランスの997Hは、刈りたての芝生を思わせる鮮やかなグリーンが印象的です。
$89.99



Converse Color Chuck 70



チャックを買うなら、厚めのソールとコントラストステッチなどのディテールで、オリジナルデザインに近いレトロな雰囲気を醸し出しているブランドのチャック70バージョンをお勧めします。このモーヴ色は、あなたのワードローブに合わせても、退屈にならない程度の落ち着いた色です。
 $80



Vans Salt Wash Authentic SF



ウォッシュ加工され、少し色あせたように見えるこのVANSは、まるで何度も太陽の光を浴びたかのような印象を与え、ビーチのような美しさは夏への移行期にぴったりです。さらに、本当に困ったときには、折りたたみ式のヒールのおかげで、文字通り靴を履くことができます。
 $55


以上、いまアメリカのスニーカートレンドの渦中にあると思われる、代表的なものを並べてご紹介しました。お好みの靴は見つかったでしょうか?

2021年4月21日水曜日

ファン必見のApple発表会2021

新型iMacそしてiPad Proが発表


出ましたアップル恒例、春の発表会。

スティーブジョブスの時代から、この発表会はファンならずともワクワクさせられるプレゼンが注目の的でした。実際に発表されるアップルの新製品が素晴らしいだけに、業界のみならずず経済界もメディアも見逃せないイベントとして定着しています。

しかし今年はもはやいままでの、マスコミや関係者だけ集めたステージ上のパフォーマンスではなくなりました。ネットを通じて世界同時に配信という形はまさに時代の要請でしょうか。こうやって招待された人でなくても、だれでもリアルタイムで新製品の発表を見られることは素晴らしいことです。

いきなり今までとは違う、このイベント用と思われるカラフルなロゴが現れて、そこからすでに、なにか新しい試みがあるのではと期待に胸が膨らみます。

そしてバーン、と出たのが空を飛ぶようなカラフルな空撮イメージ動画。

舞台はずばりアメリカのアップル本社。ティムクック社長が緑豊かな敷地の庭園で静かに、しかし自信に満ちた余裕の表情で語り始めます。そこからは最新の映像テクノロジーを駆使したマジックショーのような、個別のプレゼンテーションが各担当者によって繰り広げられます。今までとは数段違う演出の仕方、その美麗な映像技術には目を見張ります。

こういったプレゼンの演出の仕方がいつの時代もアップルの先進性を象徴するようなスタイルで、毎回感心させられます。まさにイノベーションの申し子のような会社ですね。

今回は目玉商品であるiPhoneの新作発表はないという事で、地味目のプレゼンになると思っていたのですが、いざ蓋を開けてみると、iPhone12に新色パープルが加わったことを皮切りに、M1チップ搭載のiPadとiMacが立て続けに発表され、その新鮮さを予想を上回るものでした。

特に私はiMacのかつてない大刷新ぶりに驚きを禁じえません。



かつてゴロンとしたおにぎり型のカラフルなiMacが出て、コンピューターの常識を覆したアップルですが、それ以来の興奮です。とにかくカラフルで薄くてスタイリッシュ。そして圧倒的なM1チップのよるハイパフォーマンス。さらにはより高精細になったディスプレイの美しさ。長年じわじわ進化していたアップルのマックがここへ来て、一気にジェット機から宇宙船になったような印象です。

いまだ興奮冷めやらぬ私ですが、改めて順を追って見ていきましょう。



冒頭に発表されたのは、新たにパープルのカラーバリエーションが加わったiPhone12。地味な追加のようですが、スマホのボディの色にもこだわるアップル社の自信をのぞかせる上品な紫色です。毎度感心させられるのですが、アップルのカラーコーティング技術は他社製品と一線を画しており、一色一色が慎重に選ばれその艶感や目に馴染むトーンの出し方は、他ではまねのできないこだわりがあると思います。

いつも小さいプロダクトから発表していくアップルですが、

次はApple AirTagです

スマホによく使われるトラッキングシステムは各社とも独自開発で進められていますが、アップルもカギやバッグなどをよく無くす人のために、安心して使えるデバイスを開発しました。iPhoneさえあればAirTagの発する信号をキャッチしてくれるスグレモノです。
このAirTagは、Tileタグと同様に、キーチェーンを使って小型のデバイスを鍵やバッグなどに留めておくことができます。また、キーチェーンを使わずに、財布やバッグに入れて使用することもできます。AirTagは、iPhoneなどのアイテムとペアリングすることができ、「Find My」アプリと連動します。

またAirTagは小型軽量のステンレス製ディスクで、片面にはAppleのロゴが入っています。もう一方の面には、無料の刻印でパーソナライズできます。また、防水・防塵機能を備え、カバーは取り外し可能で、CR2032電池の交換が簡単にできるよう設計されており、日常的な使用で1年間の電池寿命を約束しています。


次に登場したのが、アップルTVです。





新型Apple TV 4Kの最高のアップグレードは、新しいSiriリモコンだろう
Siriリモコンの改善は、新型Apple TVで最も要望の多いアップデートの一つです。

久しぶりに新型Apple TV 4Kが登場しました。Appleのイベント「Spring Loaded」の一環として発表されたこの製品は、より高速なA12プロセッサと、気の利いた新しいテレビキャリブレーション機能を搭載していますが、一番の特徴は、まったく新しいSiriリモコンです。

新しいクリッカーは、オールアルミ製のボディ、新しいレイアウト、そしてテレビをコントロールする機能を備えています。最大の変更点は、上部にあるタッチキーパッドにあります。Apple TV用の旧Siriリモコンは、真っ黒な四角いスペースがあり、そこに親指をスワイプしてメニューや再生を操作していました。当時は斬新でしたが、感度が良すぎたり、不正確だったりすることが多く、多くのユーザーから不満が出ていました。

新バージョンでもタッチパッドを採用していますが、視覚と触覚の手がかりが増えています。タッチパッドは円形で、外側にはリングがあり、4つのドットがそれぞれの方向に配置されています。アップルによると、親指で円を描くように動かすと、上下の動きをコントロールできる新しいジェスチャーがあるとのことで、より精度の高い5ウェイナビゲーションを謳っています。

また、専用のテレビ電源ボタンでテレビの電源をオン・オフできるほか、音声アシスタントを呼び出すSiriボタンを横に移動させています。

リモコンはシルバーで、従来のブラックよりも見栄えがよく、100%リサイクルアルミニウムを使用しています。

この新しいSiriリモコンは、4月30日に予約開始、5月に出荷される全く新しいApple TV 4Kに付属しており、価格は179ドルからとなっています。


その次が、早くも話題沸騰?の新型iMacです。




このオールインワン・デバイスは、現行モデルのデザインを大幅に変更し、画面周りのボーダーをスリムにし、背面をフラットにしました。新モデルは、画面が21インチから24インチになり、カメラ、マイク、スピーカーも改良されています。アップデートされたiMacは、ブルーやレッドなど4色のカラーバリエーションで1,299ドル(1,249ポンド、AU$1,899)から、イエロー、オレンジ、パープルなどより豊富なカラーバリエーションとより多くの機能を備えた1,499ドル(1,449ポンド、AU$2,199)からとなっています。プレオーダーは4月30日から開始し、端末は5月後半に発売される予定です。


新しい1080pカメラは、ビデオ通話に特化したもので、COVID-19のパンデミックの中で世界中の何百万人もの人々が自宅での作業を余儀なくされている中、重要な機能となっています。アップルによると、このカメラはより大きなセンサーを搭載しており、低照度下でのパフォーマンスが向上しているとのことです。また、iMacのキーボードには、同社の指紋セキュリティセンサーである「Touch ID」が搭載されています。



これらのコンピューターは、アップルの製品ラインアップの中で、アップルが自社で製造したプロセッサであるM1チップを採用した最新のデバイスです。アップルは昨年、Macラップトップでこのチップをデビューさせており、製品の頭脳、インダストリアルデザインやソフトウェアデザインのエンジニアリングに着手している同社にとって、画期的な出来事です。


新しいiMacは、2012年以来の大幅なモデルチェンジとなります。新しい色のスプラッシュは、1998年にアップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズが初めて発表したキャンディカラーのオリジナルiMacを彷彿とさせます。この製品は、アップル社にカルト的な人気をもたらし、iPodやiPhoneを含む歴史的な製品群への道を切り開きました。


そしていよいよ今回のもう一つの目玉商品、iPad Proです。



この発表を心待ちにしていた人は多いのではないでしょうか。噂されていた通り、ついのにもM1チップが組み込まれました。

そうなんです! 今回アップルのタブレットは2021年にM1チップ、5G、Liquid Retina XDRディスプレイを搭載と相成りました。(拍手)
Appleはハイエンドタブレットに待望のスピードアップとスクリーンのオーバーホールを施したのです。

iPad Proは、プロセッサの刷新に加えて、カメラとスクリーンの技術をさらに進化させることが求められていましたが、アップルはそれを実現しました。すなわち、自社製のM1チップの追加です。




昨年、アップルが発表した2020年のiPad Proは、デザインの改善や新しい機能の追加という点では、私たちを興奮させるものはほとんどありませんでした。つまり、私たちは2021年のiPad Proの大幅な刷新に期待を寄せていたのです。

iPadプロダクトマーケティングマネージャーのラジャ・ボーズは、アップルのイベントでアップグレードされたタブレットを紹介しながら、「iPadは、あなたが望むものになることができる魔法のガラス板です」と述べました。聞いていると本当にそんな感じがします。

新しいiPad Proは、2つの異なるサイズで提供されます。新しいiPad Proには、12.9インチと11インチの2種類のサイズがあります。また、最大16GBのメモリーと最大2TBのストレージを搭載しています。12.9インチモデルの価格は1,099ドルから、11インチモデルは799ドルからとなっています。4月30日より予約受付を開始し、5月後半からの出荷を予定しています。

昨年11月に発表された「M1チップ」は、アップルがこれまでに開発したプロセッサの中でも「圧倒的に高性能」なものですが、今回の2021年のアップグレードでは、この「M1チップ」の追加がポイントとなります。この8コアのチップがiPad Proに加わることは、大幅なスピードアップとバッテリー性能の向上を意味し、アップルは従来のバージョンに比べて50%の性能向上を約束しています。

A12Zプロセッサーを搭載した既存のiPad Proは、そのままでもジワジワとした使い心地を提供します。しかし、より高速であることは常に喜ばしいことであり、iPadがさらにマルチタスクのモンスターとなり、真のセカンドモニターをサポートできるようになることを期待しています。また、M1チップを搭載することでグラフィック性能が向上し、初代iPadの1,500倍以上の性能を発揮するとAppleは述べています。もうなんだかわけのわからない数字ですよね。


ともあれ、この閉塞感漂う世界の経済状況のなか、これだけ大掛かりなプロダクトの発表を行えたのは、アップル社の面目躍如だと思います。まだまだ先行き不透明な世知辛い世の中ですが、新たなデバイスで気分を一新して、生活環境を変えるのも一つの手段ではないかと思います。
私はちょっと後手に回りますが、今からでも貯金と相談して、アップルの先進性を我が家にぜひ取り込みたい、そんなことを考えているところであります。






2021年4月20日火曜日

今でも高性能なオリンパスカメラ

オリンパス OM-D EM1 Mark II



カメラファンなら言わずと知れた、オリンパスのマイクロフォーサーズ・フラッグシップ機の中古市場がたいへんな事になっています。


オリンパスの事業撤退問題や、M1マークⅢの登場によって一世代前の機種となったのが、要因でしょうか。中古市場に大量に出回るようになったのは最近のことですが、もともとかなり売れた商品であり、発売から4年となり、ベストセラー品などでは買い替えのタイミングが多くのユーザー同士一致することもよくあることです。
OM-D E-M1 Mark II 12-40mm F2.8 PROのキットでの販売は2018年。魅力的なプロレンズ同梱という事で、当初は23万円前後で販売されていたのですが、2021年に入ってからは14万円で販売するところも出てきました。
中古市場に目を移すと、マップカメラさん参照ですが、OM-D E-M1 Mark IIボディ単体、良品で7万円台で大量に出品されています。
これはもう「買い得」どころの騒ぎじゃない値崩れだと思うのですが、あまり世間は騒いでいないところを見ると、どうやらマジョリティのカメラファンの目はフルサイズに移行してしまったのでしょうか。高額なフルサイズ機を一度手にすると、そうおいそれとプラットフォームを変えるることはできず、センサーサイズの小さいマイクロフォーサーズへは戻れないのかもしれません。

されどマイクロフォーサーズ。
されどオリンパス。

どのクラスにかかわらず、カメラはコンデジでもフォーサーズでもAPS-Cでも、いいものはいいです。

オリンパス OM-D EM1 Mark II。でた当初からカメラ雑誌やネットでもさんざん称賛されてきた名機ですが、ここで改めて、このカメラのすごさを書いておきたいと思います。




OM-D EM1 Mark IIのどこがすごいのか

OM-D EM1 Mark IIはセンサーの小ささを感じさせない画質で、静止画のオートフォーカスやバースト撮影モードも非常に優れています。


オリンパスはE-M1 IIで2つの頂点を極めています。
まず一つ目。60コマ/秒のバーストモードは、高速撮影において目を見張るほどの進歩であり、動いている被写体にピントを合わせるためには18コマ/秒まで落とさなければなりませんが、それでもキヤノンEOS-1D X IIやニコンD5のような重くて高価で遅いプロ用一眼レフカメラにとっては、目を見張るものがあります。

このカメラの二つ目の画期的な特徴は、ミラーレスカメラが一眼レフカメラに匹敵する動体追従性を持つことを証明するために設計された、新開発の全位相差AFシステムです。このAFシステムは、121個のセンサー上の位相差AFポイントを長方形に配列し、通常のデジタル一眼レフシステムよりもはるかに広い範囲(フレーム幅の80%、フレーム高さの75%)をカバーします。

E-M1 IIは、2000万画素のフル解像度、ノートリミングの画像を毎秒60コマで撮影でき、これを48コマ(RAWまたはJPEG)継続できるので、通常の一眼レフよりもキーフレームを撮影できるのです。

さらに、シャッターを半押しした時点でフレームのバッファリングを開始し、残りのシャッターを押したときに、その時点からのフレームだけでなく、その前の14フレームもキャプチャするプロキャプチャーモードも用意されているので、いままで撮り逃していた決定的瞬間がとり戻せるのです。

これは、OM-D M1 Mark IIのサイレントシャッターモードによるものです。1コマ目でフォーカスと露出をロックする必要がありますが、アクションを起こすポイントをあらかじめフレームアップしておくような使い方を想定しています。


さらのこのカメラは防滴、防塵、10℃までの耐寒性能を備えています。シャッター寿命は20万枚と見積もられており、オプションの新バッテリーグリップ「HLD-9」は、ミラーレスカメラで常に問題となるバッテリー寿命を2倍にし、縦撮り専用のコントロールを備えています。

ボディには、17.3×13mmの2,040万画素Live MOSセンサーを搭載し、ISO感度は「低」~25,600です。新設計の5軸手ブレ補正機構を搭載しており、同時発売の新レンズ「12-140m F4 IS」との連携も可能です。

E-M1 IIは、C4K(4,096×2,160)と4K/UHD(3,840×2,160)の両方のフォーマットで4K動画を撮影することができます。この新しいレンズは、ビデオグラファーにとって有用な焦点距離(24-200mm相当)を提供するだけでなく、内蔵された手ブレ補正機能により、手持ち撮影でもより良い映像を提供できるように設計されています。オリンパスは、このカメラとレンズでシャッタースピードを6.5段分向上させたと発表しており、その映像性能は、現在、映画制作に最適な4Kカメラの1つとなるのに十分なものです。





構造と操作性

E-M1 Mark IIは、オリンパスのOM-Dシリーズの中で最大のカメラですが、プロ用一眼レフカメラと比べると明らかに小さいです。オリンパスのセンサーサイズが小さいため、究極の画質を得るには不利ですが、軽量小型という2つの大きな利点があります。


ボディの大きさだけではなく、レンズも同様です。12-40mm F2.8 Proレンズ(有効24-80mm)はフルサイズ相当の半分の大きさと重さです。これはオリンパスの40-150mm F2.8(80-300mm相当)や300mm F4超望遠(600mm相当)に至るまで、すべてのレンズに当てはまります。


E-M1 IIは比較的小型であるにもかかわらず、オリンパスは窮屈さを感じさせずに多くの外部操作部を絞り込んでいます。キーダイヤルは天板の右側にあり、通常のモードダイヤルと2つの無印のコントロールダイヤルで構成されています。
これらのダイヤルの機能は、現在のモードと、カメラ背面のビューファインダー接眼部のすぐ右側にあるレバーの位置の両方に依存します。レバーを正しい位置にセットすることを忘れなければ、実質的にコントロールダイヤルの機能を倍増させることができます。


E-M1 IIは初心者向きかというとそうでもありません。このカメラの操作性は、少なくとも最初のうちは混乱しやすいものです。このように外部操作系が充実しているにもかかわらず、メニューシステムと、十字キーの中央にあるOKボタンで操作するインタラクティブなタッチパネルの操作系に大きく依存しているので、使い慣れないとどれがどう機能するのか、わからない時があります。

ただし操作法は二種類あり、タッチシステムを使わなくても、十字キーのボタンやカメラ上部のコントロールダイヤルを使って、オプションを操作することもできます。


では、画期的な連写モードやAFモードはどうでしょうか?これらの重要な機能は、カメラの外部レイアウトを見直して、それぞれに専用の操作部を設けるべきだと考えました。しかし、E-M1 IIでは、外観上のレイアウトは前モデルと同じで、機能の向上を感じさせるものにはなっていません。ここは評価の分かれるところでしょう。

しかし、実際の撮影体験は非難されるべきものではありません。電子ビューファインダーは、暗い場所でもタイムラグが少なく、くっきりとしています。また、シャッターアクションは、前モデルよりもはるかにソフトです。素材や操作系の感触は最高で、屋外での使用を想定した「堅牢性」も備えていることを忘れてしまうほど、精巧に作られた高精度のデバイスであると感じます。






パフォーマンス

OM-D E-M1 IIのセンサーは、APS-Cサイズの半分、フルサイズ一眼レフの約4分の1の大きさですが、得られる画像からはその差を感じさせません。非常にシャープで、明るいハイライト部分のロールオフは滑らかで繊細であり、歪みやフリンジなどのレンズ収差は存在しないかのようにうまく処理されています。


OM-D IIは高ISO感度でも優れた性能を発揮しますが、大型センサーを搭載したライバル機がこの点ではリードしています。


ハイテクなオートフォーカスシステムについては、判断が難しいところです。すぐにわかるのは、AFスピードの速さです。シングルショットのAFモードでは、プロの一眼レフカメラと同等の速さを感じました。しかし、光量の少ない場所やコントラストの低い被写体では時折ハングアップしてしまいます。ただし無限遠からカメラに近い被写体にピントを合わせ、再び戻すスピードは驚異的とも言えます。この点に関しては4年前のカメラであるにもかかわらず、現行のミラーレスの水準でいまだトップクラスです。


E-M1 IIは、プロスポーツ用の高速一眼レフカメラの数分の1の重さとコストでありながら、ミラーレスと一眼レフの性能差を縮め、あるいはなくしてしまうほどのオートフォーカスシステムを搭載し、一眼レフにはないスピードで撮影することができるのです。


評 価

やっぱり今見直しても、本機の総合的能力は突き抜けたものを感じます。Mark IIIが出たときは、フラッグシップの役目を終えたかなと思いましたが、さほど大きな進化はなく、いまでもマイクロフォーサーズ現役最高峰といってよい性能のカメラだと実感します。
連写性能についてはプロカメラマンも常用するカメラとしてお墨付きですので、これから動き物を撮りたい方には最適の一台と言って間違いないでしょう。もちろんそれ以外の点でも非常に優れたカメラです。繰り返しますが、画質はセンサーの小ささを感じさせず、静止画のオートフォーカスやバースト撮影モードも非常に優れています。
唯一フラッグシップと比べると、低照度時の撮影でのノイズ問題はあるといえます。がこれも比べた時の印象に過ぎず、ほとんどの状況において、高品質のレンズとの併用で、問題なく使えることは、多くの写真家がその作品にて証明済みです。
いいカメラをできるだけ安く手に入れたい。そんな希望を抱く方は、ぜひともこのオリンパスの名機、OM-D E-M1 IIをお忘れなく。

2021年4月19日月曜日

野鳥観察と撮影

春のバードウォッチング



こちらニューヨーク州のハドソンバレー周辺はようやく連日のポカポカ陽気で、春らしくなってきました。山々の樹々も芽吹き、新緑が映える季節。

そしてこの界隈で季節の移り変わりとともに楽しめるのがバードウォッチングです。春ともなるとたくさんの鳥たちが北から南から移動してきます。また普段は山奥や沼沢地でしか見られない野鳥も町まで下りてきて、餌を探し、新たな巣を作ろうと、忙しく飛び回っています。

特に鳥好きでなくても、この地域に住む人は野鳥を大切な隣人のように思う人が多く、庭に餌場を作ったり、手づくりの鳥小屋を木に括り付けたりして、鳥たちに憩いの場を与えています。

私も春になると毎年のように新しいバードフィーダーを買って、裏庭の木にぶら下げています。これまで何度となくリスに破壊されたバードフィーダーですが、今年は彼らの来られない長い木の枝から宙づりにして空中浮遊しているような餌場を設置しました。



この写真は以前早朝に、二階の窓からそのバードフィーダーを撮ったものです。オレンジも鮮やかなカージナルとスズメが仲良く餌をついばんでおりました。

このカージナルはこの近辺に棲んでいるようで、夫婦連れだってよくうちの庭にも来てくれます。オスはこのようにぱっと見、目立つ色合いなのですが、メスは地味目の灰色と淡いオレンジのコンビネーションカラーです。

カージナルは冬場よく見かけるのですが、春から夏にかけては遠く北の山地へと移動していきます。


春の訪れとともに、最もアクティブに町を飛び回るのがロビンです。彼らは実に躍動感あふれる行動で、時に他の小鳥の獲物を横取りするような威嚇にもでます。集団で行動することも多く、春は自分たちのテリトリーを拡げるのに躍起になっているようにさえ見えます。あまり人を恐れないので、結構近寄ってカメラを撮れるので、撮影の練習に重宝する鳥です。




こちらの写真はTufted Titmouseってなんだかネズミのような名前を付けられていますが、和名はエボシガラです。写真の子はまだ巣立って間もない子供とみられ、特徴ある頭のとんがりもちっちゃいです。


もう一枚同じエボシガラ。何やら食事中のようですが、足の部位などはもうがっしりしていて、獲物を掴む力は十分にあるようです。



下の写真はRed-winged Blackbirdといいます。和名はハゴロモガラス。カラスと呼ばれていますが鳥類の分類上はスズメ目ムクドリモドキ科に分類される鳥類です。とても素早く川面や湖面を飛んでいるのを見かけます。




キツツキも春先によく木を物色してはせっせと穴を穿っているのを見かけます。早朝のトレイルなどを散歩していると、どこからともなく、カツカツカツと木をはねる音がこだまして、キツツキが木の中に棲む幼虫を探している様子が伺えます。





池のほとりにはカモのファミリーがよく散歩したり日向ぼっこしているのを見かけます。これがまたカワイイ。人間慣れしているのか、車の窓を開けると近寄ってきて、物欲しそうにこちらに目配せなどします。





我が家のとお隣さんの家には最近、スズメ一家が引っ越してきました。木造の家の壁に程よい大きさの穴があって、そこからひょっこり顔をのぞかせ、なにやらチュンチュンと叫んでいるのです。とての愛らしい姿です。




こちらはオマケです。鳥だけでなく、カメさんも春になると、よく湖面などから這い出て甲羅干ししていますね。本当にのどかで、平和な自然の恵みに感謝あるのみです。





春は、ハドソン・バレーでのバードウォッチングのピークシーズンです。初心者でも上級者でも、あるいは朝の散歩や午後のハイキング、週末の小旅行を探している人でも、ハドソンバレーを拠点とするバードウォッチング・クラブや団体は、ガイド付きのアウトドア・オプションをたくさん用意しています。

ニューヨーク州には476種類の鳥類が生息しており、アルスター郡とダッチェス郡には約300種類の鳥類が生息しています。ハドソンバレーで鳥たちの移動、交尾、営巣を観察するなら今がチャンスです。
フクロウ、ペレグリン・ファルコン、ツグミ、サギ、ナイトホーク、ウグイス、キツツキ、マーリン、ビレオ、タナゴ、カッコウ、スズメなどは、春の光景や音のほんの一例です。ここで紹介したクラブや団体が提供するガイド付きのバードウォッチング・ウォークやハイキングの多くは、無料で一般公開されています。

この季節のいい時期、大自然の春の息吹に触れるのはとてもおススメです。長い冬の間、家に閉じこもっていた人はこの際、都会の街並みから離れて、緑の野山を目指してみてはいかがですか? 可愛い小鳥たちの姿に心洗われ、身も心もリフレッシュするにはちょうどいいタイミングではないでしょうか。


2021年4月18日日曜日

おススメの洋書:児童書編1

チルドレンズ・ブックの世界



英語の勉強を兼ねて英語の文章に親しむ習慣

カンタンな英会話はできても、そこから先に進むには、英文読解が必須です。私の経験から言って、アメリカに住む日本人は、そこそこ会話のできる人は多いのですが、いざ英文となると、学校の課題でしか読まないとか、仕事で必要な書類だけ(必要に応じて)読んでいる。という方が圧倒的に多いようです。

英語の新聞なんて縁もない、ましてやアメリカの書店にはめったに行かない、という人が普通、アメリカの図書館に通う日本人なんてほんの一握りです。私も御多分に漏れず、ずっと洋書は苦手意識の塊でした。

しかし数年前から、英語の壁を超えるべく、意識して洋書を読むようにしてきました。

一つには、自分の子供たちとのコミュニケーションのなかで、自分の読書不足を痛感させられたからです。うちの子供は幼いころから家内の読み聞かせの習慣で、今でもそれぞれ自分の好きな分野の本を多く読んでいます。食卓の話題でも、家内と子供たちは共通の読書体験やお勧めの本の感想を語り合ったりと、とても和気あいあいとするのですが、自分だけ話題に入れず、置いてけぼりの悲しい思いをしてきました。

数年前、これはいかんと思い、子供部屋んjある本を拾い漁っているうちに、これは無理、いやこれなら読める、という風に少しずつ、英文にチャレンジしていくようになりました。

さらにもっと自分が興味を持てる内容はないかと、アマゾンや文学に関するウェブサイトなどを巡回するようになりました。ミステリーやサイファイが好きなのでヤングアダルト・カテゴリーの本も読むのですが、読むのが遅いので忙しい昨今今はもう少し低年齢層向けの、イラストの入った肩の凝らないエンタメ系のチルドレンブックが好きでハマっています。



欧米におけるいわゆるチルドレンズブックというジャンルは、とても幅広く大量に存在します。こういったジャンル本、日本では絵本の次のステップ、ぐらいの中途半端な立ち位置ですが、欧米では大人も楽しめる豊かな文学世界として確固たる地位を占めています。ファンタジーから冒険物、家族をテーマにした明るい読み物から、戦争や人権を扱ったシリアスなものまで実に多彩な広がりを見せています。読解の難易度も低学年用から高校生レベルまで数多く揃っているので、自分に合う本はきっと見つかると思いますよ。  

そういうわけで、私はことあるごとに日本にいる知人や親せきに英語上達には洋書、なかんずく児童書がきわめて有効ですよ、と力説してきたのです。

今回もそういった思いで、英語力を高めつつ読む楽しみにあふれる一冊の児童向け洋書をご紹介します。今回はカラフルなイラストも楽しい読み物です。タイトルは、


IF YOU COME TO EARTH by Sophie Blackall (Chronicle, $18.99.)



明るいベージュ色の肌に茶色の髪、ニョロニョロとした赤い帽子をかぶった幼い子供が、なにやら招待状らしきものを書いてます。

「親愛なる宇宙からの訪問者さん。もし地球に来たら、あなたが知っておくべきことがあります」。この物語は子供の部屋から始まり、宇宙へと飛び出し、地球へと戻り、この惑星に住む人々がどこで、どのように暮らし、何をしているのか-を紹介しています。

その過程で、宇宙を訪れた人々(そして読者)は、家族、仕事、衣服、交通手段、動物、さらにはアメリカ式手話や点字のアルファベットについても学びます。また、多様な人々が個性的かつ丁寧に描かれており、表現力とビジュアルが強調されています。

図書館のシーンでは、ナレーターが「お互いに助け合えば、もっといいことがある」と言いますが、これはその前の見開きページで描かれていた戦争の描写に対する真摯なメッセージです。作者のBlackallは、目を引く見開きページと余白のバランスを取りながら、例えば小さな鳥が何十羽も集まってできた巨大な鳥のように、ひとつの力強いイメージに焦点を当てています。

モチーフとなるリボンのイラストがアクセントとして利いており、青い川のように曲がりくねっていたり、地球外生命体の絵が描かれた画用紙が巻かれていたりと、随所に登場します。豊かなイラストの数々は、小さなことから大きなことまで、何度も見たくなるような内容です。

 二度のコルデコット賞に輝く作者のBlackall(Hello Lighthouse)は、世界中の子どもたちとの出会いをきっかけに、「私たちの心を一つにする本」というビジョンを描いたと著者ノートに記しています。

(*コルデコット賞とは児童図書館協会(ALSC)が、アメリカでその年に出版された最も優れた子ども向け絵本に毎年授与している賞で、本の表紙に金色のステッカーが貼られることで有名です)

この本は、絶妙な人間の経験をダイジェストに描いたカタログと言えます。妖精のような赤い帽子をかぶり、白い肌と黒い髪をした子供が、「宇宙からの訪問者」と語りかけながら、物語を構成しています。

壮大な見開きで太陽系を旅し、地表に降りてきて、一転、今度はキルティングの風景を紹介したりします。体や老い、家や旅、食べたり飲んだり、人間関係など、地球側の存在について、実に様々な視点で地球に生きる人や生き物、それらと関わる環境などの描写が続きます。

倒れている男性にティッシュを差し出す図書館員、会話を楽しむ食卓の仲間など、様々な体型、民族、能力を持つ人間たちがお互いを思いやる姿。世界中を旅したという作者ブラッコールにとっても、アートワークは過去最大規模のものでしょう。

鳥、海の生き物、どんぐりなど、自然界の総合百科事典的な絵が、細部まで丁寧に、鮮やかな色で描かれています。宇宙からの訪問者に向けての本なのに、地球に棲む私たちの方がつい引き寄せられるような魅惑に溢れています。

この本は、見知らぬ人、訪問者、古い友人、新しい友人など、だれとでも話題を共有することができる本です。英語はほんのちょっとしかなく、ほとんど絵本です。なので英語初級者にはちょうどいい入門本となるはずです。



コルデコット賞を2度受賞しているソフィー・ブラッコールの『If You Come to Earth』は、彼女がユニセフやセーブ・ザ・チルドレンの支援のために世界中を旅して出会った何千人もの子どもたちからインスピレーションを受けて作られたそうです。ベッドルームから世界を回り、再び戻ってきたクイン君は、この美しい地球のために団結して立ち上がろうという呼びかけを読者に伝えています。

お互いを思いやり、似ているところも違うところも含めて、お互いを大切にすること。私たちは、老若男女を問わず、包括性や多様性、喜びや痛みなど、すべての人々について学びます。この本は、すべての生物と私たちがこの世界に住む方法をまとめたものであり、同時に私たちよりも大きなものを感じさせてくれます。If You Come to Earth』を読んで交わされる会話は、無限の可能性を秘めていると思います。

手作りの活字、Blackallによるハンドレタリング、墨と水彩で描かれたアートワーク、表紙の暗い空に散りばめられた金色のエンボス加工の斑点など、この本はとても美しく作られています。緻密なディテールが、好奇心旺盛な若者にも受け入れられるように、思慮深い文章を生き生きと表現しています。画家としての作者ブラッコールのバラ色の頬で温められた美しく多様な肌色は、グローバルな人間性を見事に表現しています。見どころがたくさんあり、すべてが完璧にデザインされています。

If You Come to Earth』はアートとしても一級品であり、なおかつとても心温まる作品であり、ものすごくお勧めの一冊なのです。ぜひ機会があれば手に取って読んでいただきたいと存じます。





最後に、この本を読んだ欧米の読者たちの感想を載せておきます。


「この本は、私たちがどのように似ていて、世界中でどのように違うのかを描いた美しい本です。私は、Blackallが描いたさまざまなキャラクターを見るために、イラストをじっくりと眺めていました。家族、仕事、シェルター、趣味など、世界の比較に関する知識を更新したいと思っているなら、この本は有効です。」

「Sophie Blackallがまたやってくれました。彼女はコルデコット賞のシールを自分で持ち歩くべきだ。If you Come to Earth』は並外れた作品で、2021年の多くの賞に値する作品です。これまでに作られた中で最も壮大で美しい絵本の一つです。誰もが持っているべき本です。本当に素晴らしい作品です。」


「子供たちに地球と生命を説明する素晴らしい方法です。科学や宇宙との関連性も高い。

こんなに美しいイラストの絵本は見たことがありません。何がどうなっているのかはわからないが、何か不思議な感じがするのだ。」


「この本が発売されると知ってから、ずっと読みたいと思っていましたが、嬉しいことに期待を裏切られませんでした。子供が宇宙からの訪問者に手紙を書き、人々の住む場所、顔の表情、見える天気、移動方法、大人の仕事、食べるもの、ここに住む生き物、音楽、自然の一部であるもの、人が作ったものなど、私たちの地球について知っておくべきことをすべて伝えます。」


「傑作です。寛大で、温かく人間味があり、思慮深く、灯台がたくさん出てきて(彼女は灯台が好きなのです!)、オリバー・ジェファーズの『Here We Are』やルース・ベイダー・ギンズバーグにとても優雅に敬意を表していて、図書館の中での感動の瞬間に唖然としたり、物語が刺繍されたイラストがあったり、心のこもった一冊です。私は星をつけるのをケチっているのですが、ここではそのうちの5つを今年の絵本として紹介します。今年のブックオブザイヤー?」


2021年4月17日土曜日

ペンタックスの王道 K-3 Mark III

魅惑の一眼レフカメラ:PENTAXより


ついにヴェールを脱いだペンタックスのAPS-C フラッグシップモデル「K3 Mark III」。
一眼レフ贔屓のカメラマンからすれば、この最新鋭機に寄せる期待は尋常ならざるものがあるようです。日本はもとより、欧米その他世界中のカメラ好きが見逃せない、今後の一眼レフを占う意味でも見逃せない、最重要カメラの登場です。

このカメラの発売情報が出て以来、欧米のカメラファンの間でも、プリズムミラーにこだわるペンタックスを支持する声もたくさん出てきました。以下はあちこちから拾ってきたペンタックスファンの声です。


”他社がアストロトレーサー(IBISシステムを使って空を追跡するカメラ内の「スタートラッカー」)の技術を真似してくれればいいのに。これは超クールな機能で、短時間露光の場合はポラリエを持っていく必要はありません。”


”リコー/ペンタックスは何年も前から、ミラーレスカメラの市場は単なる流行ではなく、人々はいずれ光学式一眼レフに戻ってくると考えていると言っています。それが本当かどうかはわかりませんが、個人的には光学一眼レフよりもミラーレスカメラを買うことはないでしょう。”


”他の主要ブランドがミラーレスに参入している中で、小さなブランドが(シャレではなく)自分たちの強みに集中するのは理にかなっていると思います。本当に優れた光学ファインダーを持つカメラが欲しい人は、このモデルに興味を持つことでしょう。”


”ノスタルジアの力を過小評価してはいけません。彼らはライカのスラー版になりたいと思っているのかもしれません。精巧に作られていて、手に持ったときの感触が素晴らしく、見た目も美しく、ついでに画質も素晴らしい? 分からないけど、今持っているミラーレス機を捨てて、楽しみのためにいくつかの厳選されたレンズと一緒に手に入れることを空想したことがあります。私の最初の本格的なカメラはK5でしたが、今のどのミラーレスよりも楽しんで使っていましたから、もしかしたら...?”


”私はこのカメラを真剣に考えています。私はK5ii-sを8年ほど使っていますが、とても良いカメラでした。これは、同じ基本コンセプトの最新版のようです。”


”生のビューファインダー。私は、これがペンタックスの最大のセールスポイントだと思っています。他のメーカーが「ミラーレス」や「ムービー機能」に注力しているのに対し、ペンタックスは「我々はおそらく最高の風景カメラを作っている」という感じです。戦えよ(笑)”


”思っていた以上に魅力的ですね。私はもう何年も同じPENTAX K-5を使っている趣味人です。ソニーやフジのミラーレスカメラを手に入れて、全く新しい機能を手に入れようと、ずっと頭の片隅にあったのですが、アップグレードしたいと思ったことはありません。”



ペンタックスのカメラやレンズを使っている写真家は、2015年に発売されたK-3 Mark IIの真の後継機を長い間待っていました。数年単位の製品サイクルが当たり前になっているカメラ市場でも、6年は長いですね。Mark IIから今日の発表であるK-3 Mark IIIまでの間に、光学ファインダーの一眼レフカメラから電子ディスプレイを搭載したミラーレスカメラへの移行が顕著になってきました。


リコーのサブブランドであるペンタックスは、小型のQシリーズという形でミラーレスに取り組んでいましたが、その試みを製品から外しました。カラフルでコンパクトと話題性はあったのですが、ターゲットである若いファン層を取り込めなかったのが原因の一つであることは明らかです。それ以来、路線を見直し原点回帰へと舵を切りなおしました。ペンタックスは、ミラーレス開発のために多くの人が見捨てたニッチを狙って、光学ファインダーカメラに固執していくようになりす。





一眼レフではトップクラスのスペック

今やミラーレス一眼は主流です。写真家たちは、電子ビューファインダーとそれによるオートフォーカス性能の向上を歓迎しています。APS-Cモデルの最高峰である富士フイルムのX-T4のような競合製品は、ペンタックスにとって大きな挑戦となります。


K-3 IIIは、スペック・データの上では競争力があります。25.6メガピクセルの写真を撮ることができ、5軸IBISシステムでセンサーを安定させることができます。筐体はマグネシウム合金製で、ペンタックスの特徴である防塵・防滴にも配慮されています。背面ディスプレイは160万ドットとシャープで、タッチ入力にも対応していますが、アオリ機能はありません。


オートフォーカスシステムはすべて新しいもので、連写で11fps、1枚目の撮影後にフォーカスを固定して12fpsを実現しています。フォーカスポイントは101点(うち25点はクロスタイプ)で、307,000画素のRGBIr測光システムを搭載しています。


念のため申し上げておきますが、RGBIrのIrはImage Recognitionの略で、赤外線ではありません。ペンタックスでは、機械学習を活用して被写体の認識力を高めています。光学ファインダー越しに人の顔や目を認識し、その動きを追うことができるのは、他の一眼レフカメラでは実現できないことです。ミラーレス一眼では、高解像度のイメージセンサー全体を使って被写体を認識することができますので、この機能は非常に重要なものとなっています。


ライブビューでは、オートフォーカスはまだコントラスト方式です。静止した被写体や動画撮影時のフォーカス設定には適していますが、動いているターゲットをスムーズに追いかけることはできません。これは、ペンタックスが他社に負けていない部分のひとつです。K-3 IIIの動画機能に興奮するハイブリッドクリエイターはあまりいないのではないでしょうか。ペンタックスの一眼レフとしては初の4K記録に対応していますが、画素数はあっても、ログプロファイルや波形など、本格的な動画撮影に必要な機能はありません。


ただし一番のウリである、光学ファインダーは一新しました。目で見たときの大きさを示す倍率は、APS-Cサイズの一眼レフとしては最高レベルです。ペンタックスでは1.05倍としていますが、フルサイズでは標準的な画角ですが、APS-Cでは短めの望遠レンズである50mmレンズを使用することで、計算上は少しごまかしています。


他のカメラと同じ土俵に立つと0.68倍に近づきますが、それでもハイエンド一眼レフカメラや中級ミラーレスカメラのフルフレームで得られる目の大きさと同じです。また、ペンタックスが「ナチュラルブライトマットIII」と呼んでいるフォーカシングスクリーンは、K-3 IIよりも10%近く明るく、ボケ味も良く、マニュアルフォーカスレンズの使用感も少し良くなっています。


他にもいくつか注目すべき点があります。
K-3 IIIのセンサーは、光学ローパスフィルターを省略しています。これは技術的な決定であり、ディテールをよりクリアにすることができますが、一部の布地のパターンなど、特定の被写体で偽色のモアレが発生する可能性があります。IBISシステムは、露光中にセンサーをわずかに動かし、偽色を抑えるのに十分なボケを加えることができます。また、マルチショットのサンプリングにも使用され、より忠実な色とディテールを再現します。


また、このセンサーは非常に広いISOレンジを持ち、ISO160万まで設定できますが、極端な設定でどれだけ役に立つかはまだわかりません。同様のイメージセンサーを搭載したカメラでは、Rawフォーマットでの撮影でも、ISO51200あたりから深刻なブレやノイズが見られるようになります。


SDXCメモリーカードスロットは2つありますが、最速のUHS-II転送速度に対応しているのは1つだけです。高速メディアはどちらのスロットでも使用できますが、2枚目のカードは転送速度の遅いUHS-Iに制限されます。Wi-FiとBluetoothも搭載しています。
また、K-3 IIIは、ペンタックスの他の一眼レフカメラやGRコンパクトシリーズで採用されている「Ricoh Image Sync」アプリに対応しています。



バジェットブランドからプレミアムニッチへ

リコーは以前からK-3 IIIを予告していましたが、いくつかの延期を経て、ついに登場しました。「K-3」や「K-5」シリーズを愛用しているペンタックスユーザーにとっては、喜ばしいことですが、多少のショックもあるでしょう。


K-3 IIIの価格はボディのみで1,999.95ドル、フルサイズのK-1 Mark IIと同額です。これまでのAPS-CモデルやK-1とは対照的に、一眼レフカメラのライバルを下回る価格設定となっています。


K-3 IIIは、他社のシステムに投資しているフォトグラファーにはあまり興味を持ってもらえないと思いますが、APS-Cのペンタックスユーザーが新しいカメラボディを待ち望んでいた場合には、ようやく手に入れることができます。


ペンタックスK-3 Mark IIIは、4月下旬の出荷を予定しています。カラーはシルバーとブラックの2色展開です。レンズキットは用意されていませんが、縦位置バッテリーグリップ、予備バッテリー、レザーストラップとセットで2,299.95ドルで購入することができます。




K-3 Mark III 主要スペック

・撮像素子:有効約2573万画素CMOSセンサー(APS-C、ローパスセレクター対応)
・画像処理エンジン:新開発
・アクセラレーターユニット:新開発
・感度:ISO100~1600000
・AFシステム:SAFOX13、101点測距(25点はクロスタイプ)、低輝度限界EV-4
・連写:最高約12コマ/秒
・シャッタースピード:1/8000秒~30秒
・光学ファインダー:視野率約100%、倍率約1.05倍のペンタプリズムファインダー
・ボディ内手ブレ補正:5軸対応、補正効果5.5段分
・測光センサー:30.7万画素RGBIrセンサー
・ダストリムーバル:超音波振動DR II
・動画:4K/30p記録対応
・記録メディア:・デュアルスロット、SD/SDHC/SDXCカード(UHS-II対応)
・液晶モニター:タッチパネル対応3.2型(約162万ドット)
・バッテリー:D-LI90P、撮影可能枚数約800枚
・インターフェイス:USB端子(USB Type-C、USB充電対応)、ケーブルスイッチ端子(φ2.5mm)、Xシンクロソケット、HDMI端子(タイプD)、マイク端子、ヘッドホン端子
・無線機能:IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth v4.2 (Bluetooth Low Energy)
・サイズ:約134.5(幅)×103.5(高さ)×73.5(奥行)mm
・重量:約820g(バッテリー、SDカードを含む)