2020年7月6日月曜日

アメリカで趣味を副収入にする

撮った写真でサイドビジネス



 昨今、私の周りでリモート・ワークに切り替えた人はほんの一握りです。家で働ける業種というのは限られています。店舗で働いていた人が、家での仕事に切り替えるわけにはいきません。私も運転業務が主体なので、家にいても意味がありません。幸いというか、不副業のグラフィック・デザインは今まで通り、毎週末プラス平日半日に充てています。それ以上の仕事もその気になれば取れるのかも知れませんが、現実はかなり厳しい模様です。いつまた運転業務がフルタイムになるかわからないので、調整が難しいということもあります。
 隣近所の住人はどうかと言うと、この界隈はなぜかもともとフリーランスの人が多くて、通勤労働者は少数派だったのです。今回の事態になって改めて、自由業みたいな人が多いのだなと気づきました。
 うちの右隣の人は、ご主人がデイ・トレーダーで奥さんが心理カウンセラー。あまり外出の必要のない業種です。カウンセラー業もいまはズーム面接に限定してるそうです。
 左の住人は独身の女性で、映画などのフィルム編集者。まとまった仕事のときだけ、マンハッタンのアパートに移り、数週間仕事をしてはこの町に戻って、長期休暇をとっています。これも昔からのパターンです。
 向かいの家は、夫婦で子供向けの出版物の編集やアート・ディレクターをしているので、これも電話連絡しながら、以前から自宅業務でした。
 斜め向かいのご主人は、昔からオンラインストアを経営していて、月に2,3度マンハッタンへ行くだけです。奥さんは旅行代理店のカスタマー・サポート。電話で済む仕事です。
 こんな具合で、私の周りはもともと毎日出勤の住人が極めて少なく、コロナショックも最小限で済んでいるといった様子です。
 私もこんな状態ではいつ仕事に呼び戻されるかわからないので、自宅でできる副業を模索しているところです。
 そんなおり、ついこの間、昔同僚だったカメラ好きの友達から、ネットで写真を売っているという話を聞きました。
 大した儲けにはならないが、小遣いの足しぐらいはできるかも、というのです。
 彼が推薦したのはShutter StockやAdobe Stockという写真や動画、イメージ画像などをオンラインで販売する会社です。自分で撮った写真を送って、審査を受け合格した写真をオンラインで販売するというものです。
 簡単そうだな、と思って先々週から送り始めたのですが、この審査がなかなか厳しいです。自分のパソコンの溜まった数千枚のなかから、適当にいい出来だなと思ったものを十数枚送ってみたのですが、Shutter Stockのほうはほぼリアルタイムで写真をジャッジして、半分ほどが、不合格となりました。「ええー、この写真のどこがいけないの?」と思わず不満が吹き出しましたが、よくよく規約を読んでみると、いくつか細かい注意点がありました。企業名や特定できる構造物が写り込んでいると、権利の関係などで、問題が生じる可能性があるらしいのです。それだけでは有りません。写真のクオリティも厳格なラインがあるらしく、ちょっとボケていたり、白飛び、黒つぶれが含まれていたり、手ブレや歪み、ノイズなども減点対象になるのだそうです。
 友人は簡単だよと言ってましたが、生半可な腕前では、そう簡単に売れるものではないと知りました。彼は学生時代、写真部だったので腕は私よりはるか上なのです。に加えて最新のフルサイズ・ミラーレス一眼を数台、レンズも豊富に持っていますからね。太刀打ちできません。だからといって、そうあっさり諦めるわけには行きません。一度始めたからには簡単に挫折したくはないのです。限られた機材で、練習して撮影しまくり、なんとしてでも生活費の一部ぐらいは捻出したいと思っています。時間はかかるけれども、300枚程度は合格させて、ネットの店舗に展示させたいと意気込んでいます。
 いま仕事への不安が蔓延する世の中、何をするにも甘くはないでしょうが、新しいことへのチャレンジは必須の課題だと考えております。私だけではありません。いまわれわれは時代の転換期に直面しているのではないでしょうか。現状に甘んじることなく、それぞれの生き方を、積極的に変化、対応すべきときではないでしょうか。
 
 

夏観光は田舎へ行こう

コールド・スプリングをご紹介



 例年だとアメリカでは独立記念日を境に、一気に夏休みモードに突入します。しかし今年だけは違います。フロリダのディズニーランドも開園を控えてますし、マンハッタン及びその周辺も、ほとんどのランドマークは門を閉ざしたままです。春先からコロナで家に閉じこもりがちな人々は外へ出たくてウズウズしています。うちの子供達も気軽に友達とも会えないので、この長い夏休みをどうしようかと、困惑すること夥し、です。我が家も例年は3時間ほどかけて、お隣ニュージャージー州の大西洋に面したビーチに泳ぎにいくのですが、今年は混雑を避けるため見合わせることにしました。今夏に限っては、人気のスポットは避けましょう。でもじっとしてられない。だけど人混みは怖い。そんな人のために、私は考えました。そうだ、アメリカって広いよね。人が集まらなくてかつ行って楽しいとこってあるんじゃない?

 そういった観点から、これから夏場、行き場を失っている人へ、気軽に行ける混まないスポットをご紹介していこうと思います。

第一回は、私の地元、コールド・スプリングです。


 ええ、そうなんです。何も無理して海まで行かなくても、この地元でも気分転換に行楽を楽しむ場所は沢山あります。

 わたくしの住む小さな町コールドスプリングも近頃は春夏秋問わず、ちょっとした観光名所みたいな賑わいになっています。夏休みともなると、土日のみならず平日も家族連れや団体客、カップルなどが散歩気分でやってきます。小さな町ですから、見慣れない景色をてくてく歩くだけで、心安らぐ、そんなちょっとひなびた町です。

 車がなくてもマンハッタンからならメトロノースという電車で約1時間15分でコールドスプリング駅につきます。そこから川やダウンタウン、ハイキングコースなど、どこへでも気がるにぶらつけます。メインストリートには骨とう品店やレストランが並び、ショーウィンドウを観てるだけでも楽しめる店がいろいろです。

 おすすめは駅に隣接したFoundryと呼ばれる小さな森です。南北戦争のその昔、ここに政府のきもいりで作られた製鉄所があったんだそうで、いまもその建造物が残されているのです。あの有名なリンカーン大統領が訪れた時の写真も近くの博物館に残っています。(今夏は閉園中)コンスティテューションマーシュと呼ばれる沼沢地が見渡せ、小さな小川沿いに軽く散歩するのに程よい森の小道がいい感じですよ。


 それだけではありません。この界隈は、ハドソン川沿いの風光明媚な景色全体が観光の見所と言っていいくらい写真映えするところが多く、プロの写真家もよく撮影に訪れるんです。車でぐるっと回るだけでも目の保養になります。自然の風景を満喫したいかたは、ぜひお越しください。


 川べりにはボートクラブがあり、たくさんのボート所有者が自前のボートを川に浮かべて遊覧しています。遠くマンハッタンや他の川沿いの町からも、帆を高々と掲げた中型のヨットなんぞが行き交います。大型船もこの時期よく船着場に立ち寄って、地元の人に船のデッキを公開したりしています。貸しボート屋ではカヤックが大人気ですし、近ごろ人気のスタンダップパドルもよく見かけますね。みんな気軽に川沿いのレジャーを楽しむというのがこの町の良いところです。

 今年は、いまのところ例年のような人混みはできていません。マスクは携帯したほうがいいですが、常時着用するような緊張感はありません。ゆっくり観光を楽しめるスポットして、ぜひコールド・スプリングにお立ち寄りください。


行き方:

マンハッタンからグランドセントラル駅のハドソンラインに乗る。駅名はコールド・スプリング。ローカル駅なので急行は止まらないので、乗る前にチェックしてください。

マンハッタンから車だと、ジョージ・ワシントン橋を渡り、パリセード・パークウェーを北上し、ベア・マウンテン橋を渡るとすぐ左折して10分程度でコールド・スプリングです。


2020年7月5日日曜日

縮小、アメリカ独立記念日

ミニマル・インデペンデンス・デー



 2020年、今年の7月4日、アメリカ独立記念日は、歴史に残るほど、小さな祝日となってしまいました。第2次世界大戦中でも、こんな自粛ムードはなかったと聞きます。
 町の古老サンデル翁85歳によると、戦争末期の1945年の夏もいつもどおりの、独立記念日で、町はお祝いムードに沸いたと言います。パレードが町の大通りを練り歩き、鼓笛隊がにぎやかな軍楽を響かせたそうです。この年、日本は各地で空襲が相次ぎ、日本が最終決戦に向け、生きるか死ぬかの瀬戸際をさまよっていた頃です。特にこの日はすごかった。香川県高松市に100機以上のB-29爆撃機が現れ、無数の焼夷弾を雨あられと叩き落とした日です。この日だけで日本は10万人近くの犠牲者を出しました。

アメリカヘ小包

郵便、いま日本からアメリカへは難しい

 

 昨日帰宅すると、日本の実家から小包が届いていました。
 家内と娘の誕生日が近いということで、両親がプレゼントを送ってきてくれたのです。
 これには驚きました。今コロナ感染症対策で、国際間の郵便物がかなり滞っているのです。日本で個人輸入の仕事をしている知人から聞いたところによると、ここ数ヶ月、国際郵便は送るも受け取るも、非常に厳しくなっているというのです。彼が5月下旬に、大阪からカリフォルニア行きの小包を送ろうとしたところ、郵便局員さんから、通常配送では送れないと言われたそうです。
 仕事上の納品なので、彼は諦めるわけにもいかず、民間の運送業者に委託して送りました。ところがその荷物は日本の配送センターで2週間以上も置きっぱなしにされたそうです。アメリカ側が受け付けなくなっていたのです。
 その時期すでに、アメリカは表向き国家全体で輸出入の規制をしていましたが、送付先の州によってはすんなり送れる場合もあったそうです。しかし5月はカリフォルニアでも厳しい輸入規制が敷かれたので、かなりの量の郵送物が、空港で保留されるか、送り返されたのです。日本の送った側もかなり混乱したと聞きます。知人は頭を抱え、私にアメリカ側の状況を問い合わせてきました。近所のローカル郵便局に問い合わせたところ、国際郵便も通常業務で受け付けているとのことでした(当事)が、それはその郵便局の事情であって、そこから先のことは彼らもわからないのです。実際は多くの荷物がどこかの中継所や配送センター、最悪空港で止められていたのです。
 五月の時点で、ニューヨークの輸出業者へは、実質事業者ごとにシッピングの規制通達をしていました。今は予定通りに配送できる保証はないので控えるように、といった内容です。しかし一般の郵送者はそれと知らず、普通に郵便局から出して、そのまま留め置きになっているケースが続出したのです。これは日本側でも起きたみたいです。しかし現時点でもケースバイケースで、多少の遅延だけで普通に郵送される場合もあるようになっています。
 私は、母が日本から荷物を送ったとは知らなかったので、今回の小包は驚きでした。よくこんな時期届いたなと。電話で母に感謝を述べたら、やはり人による、だそうです。母の知り合いの郵送物は一ヶ月前に郵送したのに、まだ到着していないそうです。困ったものです。

 
 私の母は、毎年毎回、家族みんなの誕生日を忘れずにいつも律儀に送ってくれます。しかも決まって何かおまけ付き。
 今回は大量の袋入りふりかけと子供の好物のポッキー各種にキャラメル、うまか棒にキノコの森、グミキャンディなど盛り沢山です。それにいま日本で売れてる本だとの添え書きで村上春樹の「海辺のカフカ」上下巻がはいっていました。(それ古すぎるよお母さん!)さらに一番底には重くて送料も大変なのにようかんの詰め合わせが・・・。いつものことながら涙がでるほどうれしいです。
 息子一家が遠い異国で日本のものに不自由してるとの思いがあるようです。片田舎とはいえ、ちょっと足を伸ばせば日本の商品も手に入る環境です。でもなぜか同じ商品でも、親から送られてくるものには、何かあったかいものを感じるのは気のせいでしょうか。
 同封されていた、家内への誕生日プレゼントはバッグでした。まだ少し先なのですが、ずいぶん前から考えて用意してくれたみたいです。
 子供たちはふりかけが好きだと以前母に話していたのですが、以来毎回、何袋も送ってくれます。先回のもまだ残っているので、当分は買い足さずに済みます。ふりかけは適当な訳語がないので我が家ではスプリンクル(Sprinkle)と呼んでますね。
 ご飯といっしょに食べると懐かしい子供の頃の日本を思い出します。

2020年7月4日土曜日

アメリカのコロナ対応

コロナ対応の温度差



 今日現在、アメリカでは、一日のコロナウイルスの感染者が5万人をこえました。これは過去最多の数字で、深刻さは増しています。これまでの通算では感染確認者数が240万人を超え、実際の感染者推定数は2000万人と言われています。
 ここ数日でも、カリフォルニア、フロリダ、テキサスなど大都市がある州のほか、サウスカロライナ、アリゾナ、ミシシッピ、ミズーリ、アラバマなどアメリカ南部の州の大半が感染率増加の傾向にあります。それぞれの州では集中治療室が90%の稼働率を超え、いまやパンク寸前の危機です。
 こんな大変な状況の中、いまだにマスクをするのに抵抗を示す人が多いのは驚きです。先日もニュースで、マスク反対の団体が、市庁舎の前で抗議デモをする様子が報道されていました。
 彼らにとって、マスクは不要のものだそうです。そもそもマスクなど効果がないと言ってはばかりません。基本アメリカにはマスクをする習慣がありません。花粉症がピークの時期でさえ、マスクをしている人を見かけることはないのです。むしろマスクは過剰な防備、異常な反応と考えているようです。これだけ感染が広がっても、反対運動では人々が100人以上も密集し、「マスクいらない。矯正するな」と口角泡を飛ばして叫んでいるのです。行政が安全のためだと言っても「大統領もマスクはしないじゃないか」と胸を張って詰め寄るのです。
 こうした状況ですから、感染がひろがることはあっても、決してなくならないのです。
 さすがにニューヨークはもうかなり痛い目にあっています。4月頃、アメリカの州で一番最初にピークを迎え、コロナの恐怖と苦しみを味わいました。これでかなり多くの人が、自衛と感染拡大防止には、ソーシャルディスタンス、マスク、手洗いがいかに重要かわかってきたのです。
 でも問題はこれからです。強力なロックダウンで商業活動が停止され、あまりにも多くの会社、店舗などが大打撃を受けました。経済再開はもはや一刻の猶予もないくらい、ニューヨークの経済を圧迫しています。しかしここで慌てると、せっかくの苦労が水の泡になるのも、各国の先例をみて知ってはいるのです。
 そうは言っても背に腹抱えられません。早まって店舗や会社を再開したところでも小規模のクラスターが出始めています。それに加えて感染増加傾向の他州からニューヨークへいま続々と人が向かっています。一応、州をまたぐのを規制はしていますが、それを強制することは不可能です。数百以上の幹線道路を検問するわけにも行かず、この独立記念日という、アメリカ屈指のホリデーシーズンにどれだけ人が移動するか、予測も付きません。
 現に私の住むニューヨーク州南部の小さな町にも、週末が来るごとに、観光客が増え続けています。小さな町なので、ここ数ヶ月は、町民の大半が行儀よくソーシャルディスタンスとマスク着用を守ってきました。日本人の私でも、ちょっと大げさかな、と思うくらい町民は路上で人を避けます。私も散歩をしていて、50メートル先から近づいてくる人を見ると、慌ててマスクを着用したり、反対の路肩に進路を変える人をよく見かけました。それくらいコロナは小さな町の生活スタイルを変えたのです。なのに、週末にこの街を訪れる観光客の半分くらいは、マスクをせずに街の中心地を闊歩しています。
 そういうわけで、いまアメリカではコロナ感染症に対する温度差が、私は気になります。
 先日は信じられないローカル・ニュースが飛び込んできました。
 ある学生のグループが、この危険時のさなか、パーティーを開きました。それはゲームを伴ったパーティーです。パーティー参加者の一人に感染者を意図的に加え、参加者全員にゲーム参加費を払わせました。パーティーは当然、密な状態でマスク無しで行われました。
ゲームというのは、このパーティーのあとで、一番最初に感染した者が、参加費全部を賞金としてもらえるというものです。この人達、何を考えているのでしょう? 若者は感染しても重症化しないと確信しているのでしょうか。それにしたって、あとで家族や周りの人に感染拡大する危険性など思いもしなかったのでしょうか。
 個人の自由が尊重されるアメリカだからこそ、なお一層、こんな時代は他人の迷惑、いや人の命に関わることには敏感であってほしいものです。
 

大人気ファミリービデオ

アメリカはファミリー・ビデオが熱い

 

 YOUTUBEのファミリー・ビデオにハマっています。

 何がすごいって、ここ数年、アメリカではごく一般の家族が自分のファミリーを動画にした日記風のビデオが大流行です。日本では家族が顔出しなんてNG! 世間のさらし者だわ。なんて考えている人が多いのか、それほどまだ目立った動きはないようです。

 でもアメリカは違います。それはもう大盤振る舞いというか、世間体など一切お構い無しで家族の日常を撮りまくり、ネットに上げまくるのです。その潔さがウケる理由でしょうか。

2020年7月3日金曜日

花粉症、第二波?

紛らわしいくしゃみ

 

  

 こんな時節柄、皮肉なことに今頃になって、最近また毎年恒例の花粉症がやってきました。

 いやなタイミングですね。例年より一ヶ月近く遅い発症です。朝起きると鼻がぐじゅぐじゅして、目がかゆい。寝てる間にまぶたを引っ掻いたらしく、鏡の中のわが両目は、徹夜明けのように真っ赤に充血しています。

 これはよろしくないです。ただでさえ、ちょっとくしゃみしただけでもひんしゅくを買う空気の昨今、鼻をズーズー言わせて町中を歩くわけには行きません。

 念には念を入れて、体温を測ったらやっぱり平熱。これは明らかに花粉症です。PCR検査は受けていませんが、決してコロナでは有りません。そもそも人と接近してませんから。ここ4週間、最短距離で2メートルのソーシャルディスタンスは守っています。

 なのでこの鼻グズと目のかゆみは間違いなく花粉症です。かれこれ20年、周期的にこの季節、体が自動的に花粉に対して敏感になってしまうのです。それでも一歩外へ出たら言い訳など言ってる暇はありません。あらぬ疑いをかけられないよう、家でじっとしてろとでも言うんでしょうか。冗談じゃない。朝の散歩というささやかな開放感を奪われ、終日家の中に閉じこもるのはそろそろ限界です。