2020年7月12日日曜日

アメリカの発毛剤

やっと見つけた薄毛対策の決め手

 

 私、いま自分の頭髪を守るのに必死です。ええ、ちょっとやばい感じで髪の毛が抜け始めているのです。私はもともとくせ毛で髪の毛一本一本が太かったため、ハゲとは無縁だとおもっていたのでこれは予想外でした。脱サラはとうの昔にしましたが、脱毛の方は、まだずっと先の心配事だと思っていたのです。手遅れになる前になんとかせねばと、いろいろ試行錯誤し、かれこれ一年近くになります。ここでは、いろいろ調べて実行し、現時点で行き着いた対策を述べたいと思います。 

 一昨年ほど前でしたか、風呂上がりの時なんだか頭の上がスースーするなと思って、鏡で自分の後頭部を見てギャッと叫びました。なんと地肌が見えるほど毛髪が激減しているではありませんか。いつも前髪ばかりに気を取られていて、まさか後が激しく後退しているとは思いもしなかったのです。それはもうショックでしたが、そのとき思い出したのが、10年ほど前のある出来事です。

 アメリカのとあるコンピューター大企業、IBMに次ぐ電算系の会社のイベントに参加したときのことです。もともとは社員とその家族のレクリエーション企画だったものが、地域住民も参加できるようにした家族向けのイベントです。コンピューターの可能性を千台するものが中心で、当時では耳慣れないAIなどという言葉もここで知りました。人と会話するロボットとか、遠隔操作で手術のデモンストレーションをする機械、ネジなどの不良品を瞬時に選別するベルトコンベアーなどが展示されていました。その中で、人物を3Dカメラで写真撮影して、将来の姿をモニターでシュミレートするマシンがありました。長い行列を待って自分も試してみました。単純に自分の20年後はどうなっているだろうかという興味からです。ところが映し出された初老の私の頭はなんとシッカリ禿げていたのです。

「うそだろ!」私はこのシュミレーションを信じませんでした。私の額が人よりちょっと広めだったので、このコンピューターは適当に拡大解釈したのだろう、ぐらいにしか思わなかったのです。現に私の祖父も父も髪は濃いほうで、白髪にこそなれ、禿げている親戚を見たことがないのです。もちろん兄弟も父方母方のいとこにも顕著に禿げてる人は記憶がないのです。

 コンピューターのシュミレーションなんか信じるものか。とうじは固くそう思ったのですが、今そのときの衝撃は現実味を帯びてきています。私の髪はいままさにあのときコンピューターが予測した通りのハゲ方へと向かっているのです。

 よりによってなんで私だけが………という感は否めません。いとこの兄ちゃんたちもみんなふさふさだぞー。唯一考えられる要因は私一人が若くして渡米して、生活環境が違ってきた、ということです。でもねえ、アメリカにきたからハゲるというのはちょっと考えにくいし、ほかに環境、遺伝以外の要因があったとしか思えません。

 いずれにしてもはげかけたモノはしょうがない。なんとか対策を講じるしかありません。

 月並みですが薄毛対策で真っ先に思い浮かんだのが、養毛剤、育毛剤のたぐいです。

 アメリカで手に入る薄毛対策の養毛剤などをいろいろリサーチしてみました。しかしこういったものは短期決戦ではなかなか効果が得られません。

 少なくとも4ヶ月以上は続けないと効果は顕著に現れもないものだと思っています。

 それにアメリカの商品の中には怪しいものが多いと聞いていました。なかには頭皮がぼこぼこになって痒みが消えなくなったという恐ろしい体験談も聞かされました。

 なのでしばらくは店頭で手に取ってみて恐る恐る内容を確認しては、店の棚に戻すということを繰り返していました。

 それで思い直し、こういったものはまず日本で評判のいいものからと思い、実家の親に頼んで日本で売れ筋の商品を送ってもらうことにしました。

 送られてきたのは、カロヤンガッシュ、スカルプD、リアップなど。およそ3−4ヶ月単位で順次ためしていったのですが、いずれも5ヶ月目に顕著な結果が得られなかったのでどうしようかと思案することになりました。(ちょっと性急過ぎたかも知れませんが)。いずれも結構値のはる商品なので、親にそこまでたよっていいのかという悩みもありました。

 それで一年後、わたしは意を決してアメリカの商品に手を出すことにしました。

 それがこのequate社のHair Regrowth Treatmentという商品です。直訳すると「毛髪再生剤」というひねりもなんにもない商品名。このequate社はジェネリック医薬品を主に扱う中規模医薬業社だったのですが、近年大手量販店ウォルマートに買収されて以来、急成長をとげた総合医薬メーカーです。わが家ではこれまでもアレルギー対策薬や高血圧の補助サプリメントを愛用しており、一定の信頼を得ておりました。注意書きをみると、リアップX5同様、ミノキシジルが5%はいっています。

 ご存知の方も多いと思いますが、日本でもアメリカでも公式に発毛効果があると認められているのはミノキシジルだけです。しかも安い。ウォルマートならこの商品、リアップX5の4分の1の価格で手に入るのです。当時バリバリのウォルマート・ヘビー利用者、自称ウォルマーターだった私は一も二もなくこの商品に自分の頭髪の将来を託しました。

 正直、最初は半信半疑でしたね。大丈夫だろうか。はたして本当に効果が上がるのか、あるいは変な副作用がないのかと、恐る恐るという感じでした。がとにかく使用説明書をよく読んでその通りに毎日毎晩続けました。その結果、4ヶ月後になんと薄毛の部分に淡い新しい毛髪が生えてきたのです!

 これはもう感激しましたね。さらに続けること2ヶ月半。懸念されたかゆみなどの副作用もほとんどありません。これは使えると思いました。やはりこの中の主成分であるミノキシジル5%が決め手のようです。こうなれば続行あるのみ。

 こうしてこの毛髪再生剤を続けること10ヶ月。有り体に言えば、それ以上の劇的な変化こそないもの、少なくとも産毛は育っています。消え去った部分が復活した。その事実はないより得難いものです。私はこれに賭けて見ようと思います。

 もし興味がある方は試してみる価値はあります。もちろん効く効かないは個人差もありますので保証はしませんが。少なくとも私には効果が現れましたので嬉しい限りです。今後もこの商品を続けて使用して参ります。より明確な効果が出たら追加レポートをしたいと思います。半年後が 楽しみであります。(男性用女性用があるので注意してね)


2020年7月11日土曜日

名門ブルックスブラザーズ危うし

アメリカで相次ぐ経営破綻



 ついにアメリカ紳士服の老舗、ブルックスブラザーズが破産法第11章を申請しました。
いまコロナウィルスの影響で、数多くのアメリカ企業が倒れています。
 5月にはフィットネスジムの大手ゴールドジムが破産申請しました。ついで大手百貨店J.C.Pennyが同申請、レンタカー大手のHertzも白旗を上げました。7月に入ってあのシルクドソレイユも破産申請。そしてここにきて、名門ブルックスブラザーズです。アメリカではポールスチュアートやラルフローレンと並ぶアメリカン・ファッション・ブランドの最大手です。
 創業1818年、ニューヨークで誕生したブルックスブラザーズは、アメリカで最も古い紳士服の仕立て屋として親しまれてきました。アブラハム・リンカーンやジョン・F・ケネディ、バラク・オバマら歴代の大統領も御用達だったそうです。ほかにも、ニューヨークゆかりの多くの著名人に愛されてきました。なかには「路上」のジャック・ケルアック、ポップアートの旗手、アンディ・ウォーホルなどもいました。作家のスコット・フィッツジェラルドはブルックスブラザーズ・スーツの熱烈な支持者として知られ、著書にもその愛着ぶりが記されています。映画「華麗なるギャツビー」ではブルックスブラザーズは衣装を担当し、レオナルド・ディカプリオらが華麗にそのスーツを着こなしていました。
 スーツと言えば、最近はドラマ「SUITS」などでトム・フォードなどの比較的若い人向けのよりカジュアルなスタイルを重視するブランドがもてはやされています。古き良きアメリカを体現するブルックブラザーズはコロナ以前から業績は下降気味で、数十店の閉店は既定路線だったそうです。名門とは言えども、今の若いオフィスビジネスマンたちの嗜好を読み切れてはいなかっったのかも知れません。
 もう10年以上前ですが、私が仕事で知り合ったお客さんで、ウォール街で働く若手の証券マンがいました。彼は私より若く30代の頃から、パリッとしたスーツを着こなしていました。あるとき彼がスーツを誂えに行くので付き合ってくれ、と言われました。普段は運転業務だけのお付き合いでしたが、冬物の新しいスーツが欲しいので、どれが似合うか見立ててくれというのです。それで行ったところがマンハッタン、マディソン街のブルックスブラザーズ本店です。
 もちろん私などには縁遠い高級洋品店です。運転業務用の煤けた安物ジャケットを羽織った私は、入店すらはばかられそうな格式高い店舗でした。私はひたすら証券マンの彼の背後について歩き、客ではないことをアピールしようとしました。店員たちは実にピシッとしていて、ちょっと声かけづらい雰囲気でしたかね。
 証券マンの彼は手慣れた様子で、店員に何やら注文を出しています。服一つ作るにも随分念入りに話し合いが行われ、店頭にないものはいちいちバックに引っ込んで別のサンプルをとっ変えひっかえ見せては解説していくのです。
 その間、私は店内をさり気なく物色していました。スーツは無理でもシャツぐらいはひとついいものが欲しいかな、なんて軽い気分で値札を見て、目を疑いました。120ドル、140ドル、200ドル。いや生地は良さそうだな、デザインもかっこいいです。それぐらいわかります。し、しかし一見なんの変哲もないフツーのドレスシャツがなんでこんなに高いの? ってことです。普段、安売りショップなどで少しでも安いシャツをと心がけている私には理解不能な価格帯でした。
 冷や汗を吹きながら、じゃあネクタイぐらいはココのブランドのをひとつ買って箔をつけようと見て回りました。ところがセール中のネクタイですら80ドル前後。普通に100ドル以上で売っております。ああ、ここはもう住む世界が違う、そう思いましたね。これでもアメリカブランドは、ヨーロッパのトップブランドより安いほうなんですから、上を見ればキリがありません。
 同行した証券マン君はザイズを測り終え、とても上機嫌で店を出ました。確認したわけではありませんが、この日彼がオーダーしたスーツは、最低でも4000ドルはくだらなかったことでしょう。
 というわけで、ブルックスブラザーズは私にとって、ステータス・シンボルの権化のような存在でした。それが今回、経営破綻したというのは、じつにショッキングな出来事でした。この時代、いかなる企業でさえも、対応を見誤ると一寸先は闇なのだと、教訓を持って思い知らされるニュースだったのです。

2020年7月10日金曜日

必見 傑作ミュージカル

ハミルトンが大画面でよみがえる

 

 まさかあのブロードウェーの大ヒットミュージカル「ハミルトン」がストリームングTVで観られるようになるとは思いもしませんでした。ついに「DiIsney+」に登場です。
 このミュージカル、数年前にディズニーが映画化すると聞いて、興味津々だったのですが、蓋を開けてみると、それはブロードウェーの舞台そのものを複数のカメラと編集で、映像に再現するというものだったのです。当初は、劇場公開を目指して作られたものだそうですが、予定を変更し、一気にストリーミング公開へと踏み切りました。
 舞台に関わる人にとっては、これは首をかしげる企画だったかもしれません。ミュージカル・ショーはあくまで、観客が劇場に足を運んで、役者のナマの演技を観ることにその意義があるからです。
 しかし時代の要請というのでしょうか、いみじくもこのコロナの時代に、舞台という舞台はすべて休止。多くの舞台、演劇関係者が頭を抱えているこの時代だからこその新しい観劇スタイルではないでしょうか。
 私はこれを観て、こういう演劇の見方もありだと思いました。なによりもカメラワークが考え抜かれ作られているからです。わたしも昔、カメラ・クルーとしてドキュメンタリー映像に関わったことがありますが、お芝居をフィルムに収めるのは想像するほど簡単ではありません。ただカメラを舞台に向けるだけなら誰でもできます。そこには創意工夫に加え、高度な撮影技術と舞台空間に対する深い造詣が必須なのです。
 しかしこの映画のカメラワークは素晴らしい! 劇場の臨場感を補って余りある、カメラの寄りや引き、アングルが素晴らしいこと。ここぞというときに役者の表情が映し出されると、おもわず唸ってしまいました。これは劇場の後ろの方の距離からでは味わえない醍醐味です。観ていて思わず引き込まれましたね。それでいて舞台の演出を損なわずに俯瞰するカメラ効果も考え抜かれていて、舞台に対するリスペクトも感じられます。これはかなり映像制作チームが舞台のこと、観るも側の気持ちを考慮して作ったものであると断言できます。いままでのような、ただ舞台を撮影しただけの記録フィルムとはまったく別物なのです。
 もちろん素材である「ハミルトン」自体が傑作であり、それなくしてはこの映画も生まれなかったことは確かです。
「ハミルトン」脚本が本当に面白い。ブロードウェー公開時、記録破りの大ヒットになった理由がわかりました。2016年にトニー賞やグラミー賞など名だたる賞を総なめにし、チケットが一年先まで完売という、凄まじい記録を作りました。話題を聞いて見に行きたくなったものの、とてもチケットが手に入る状況ではありませんでした。しかし、こうやってついに実物を映画として観ることができたのです。

 主人公のアレキサンダー・ハミルトンは米国建国の父の一人と位置づけられていますが、この舞台以前はそれほど目立った知名度ではなかったと思います。こどもたちに聞くと、歴史の授業で名前は覚えていたが、何をした人かは知らない。とのこと。アメリカ独立戦争の時代はジョージ・ワシントンはじめ、ベンジャミン・フランクリン、トマス・ジェファーソン、ジョン・アダムスなど傑出した人物が多かったので、つい埋もれがちだったのでしょう。ハミルトンはおそらく一般市民にとってもそれほど馴染みのある人物ではありません。すこし歴史に興味のある人なら知ってるよ、と答えるであろう、それくらいの人物です。明治維新の日本人で言えば、坂本竜馬や勝海舟、西郷隆盛に対する中岡慎太郎みたいな立ち位置じゃないでしょうか(ちょっと微妙)。
 しかしハミルトンを主役に据えるアイデアは、まさに慧眼でした。彼を軸に歴史を紐解くことで、当時の激動のアメリカがどうなっていたのか、はっきり浮かび上がってきます。同時に彼の人生を通して、関わった人々の悲喜こもごもがとてもリアルに伝わってきます。
 実質このミュージカルを企画・制作したのはハミルトンを演じる舞台俳優リン=マニュエル・ミランダ。彼の企画力がすべての成功の源でしょう。
 なかでも話題だったのは、配役と音楽。アメリカ史において、主だった歴史上の人物は西洋人のみという史実を覆し、このミュージカルでは多くの黒人が建国に関わった人々を演じています。しかも歌われる曲の大半がヒップホップ。これはいまだ人種差別が横行するアメリカ社会にあって、画期的な試みでした。またこのショーの成功はニューヨークのブロードウェーだからこそなされたものかもしれません。
 とにかくこのミュージカル・プラス・映画、すべての人におすすめです。こんな傑作を自宅で観られる時代が来ようとは、思いもよりませんでした。

2020年7月9日木曜日

どうなるアメリカの家

進むスマートホーム化



 コロナ・ウィルスの影響で生活様式がステイホームという潮流へと流れが加速しています。
 アメリカでは収束どころか、まだまだ感染数は増加傾向にあり、この事態は当初の予想を遥かに超え、長期化へと向かっているのが現実です。ニューヨーク・タイムズやフォーブスの記事でも先月あたりから、この長期化を懸念する警鐘を繰り返し鳴らしていますが、もはやこれを疑う人はいないでしょう。少なくとも、この秋までに収束すると考える人はこの7月初旬の現時点では皆無でしょう。

4月頃、多くの人は夏のバケーション・スケジュールを変更し秋に延期してきましたが、まだ甘かったようです。秋どころか、クリスマス・シーズンの買い物さえ、危うい情勢です。ニューヨークも公立、州立大学はすでに、9月からの新学期をオンラインで始めると宣言しています。

 気の毒なのは今年のお子さんたちです。高校の卒業式も大学の入学式も、全てオンラインということで。これはしかし将来の教育システムを先取りするものかも知れません。いずれ多くの大学がオンラインによる学科・カリキュラムを導入することでしょう。とくに留学生の受け入れは、大学をビジネスの観点から見ても必然的なながれです。将来は、留学生は実際にその国の大学に行かなくても、オンラインで授業を受け、学位を取得できるようになるはずです。

 アメリカは来季の留学生に対し、入国を拒否する代わりに、そうやって渡米しないで自国で授業を受けられるようにするそうです。将来はかならずこうなります。今回は図らずもそういった未来の教育システムのさきがけとなるものなのかもしれませんね。


 さてスマートホームの話ですが、日本でもトヨタ、パナソニック、ミサワホームが共同で会社を起こしたように、家を起点として、移動に利用する車、そして仕事先までを一つの生活圏として、すべてオンラインで結んでしまおうというコンセプトですが急速に進んでいます。そこから生まれてくる新しい生活スタイルは、いまのステイホームの潮流とちょうど合致します。まさに時代の要請ですすむスマートホーム化なのです。
 たとえばいま考えられるのは、車で帰宅する間に、思いついたその日その日の必要事項を音声入力して、家ですべきことを事前に始められます。食器洗い、洗濯、掃除、エアコン、風呂、夕食の準備。これらすべてが帰宅前に完了します。(できないものもあります)全てとは行かなくとも、必要最低限のことは終わらせてくれます。

 一人暮らしの人には特に便利です。家に家族の人がいて、AIと協力することによって、より完成度は強化されるかも知れません。いずれにせよ、こういった日々の必要事項はAIの仕様に慣れることにより、より使い勝手が良くなっていきます。AIのほうも日々学習し、進化していきますから、それにともなって必要なハード面の補充も進んでいくと思われます。

 AIなら当然彼らが仕事しやすいように効率的に必要なツールなどの情報を積み上げていく。それらのビッグデータを企業が吸い取り、必要なモノをプロダク化して、スマートホーム化に役立ててゆくのです。
 これが21世紀の新しい生活様式を勧めていく基本的なスタイルです。いまはちょっと想像しにくいかも知れませんが、こういった流れはすでの多くの企業が実現化に向けて動き出しています。こう聞くと、なにもかも機械任せで、人生楽しくないのではと懸念する向きもあるようですが、それは利用する人間側の意識次第だと思います。
 生活の中の作業効率が向上すれば、開いた時間ができます。その時間を自分の好きなことに充てることができます。やがて人は必要最低限の仕事を一日3,4時間でこなし、あとは趣味や娯楽、健康、体力作りに役立てていくのです。そういう時代ははるか先ではなく、もう目の前に来ているのです。

 だからみなさんはいまの自粛ムードを悲観的にばかり捉えるのではなく、やってくる新しい生活スタイルに備える、予習の期間だと捉えればいいのではないでしょうか。私は、この苦難の中にも、将来の明るい兆しをもとめて、日々前向きに過ごそうと心がけています。


2020年7月8日水曜日

アメリカ製アイスクリーム再び

うまいアイスクリームはどれ

 

 アイスクリームが美味しい季節です。先回はBen & Jerry Haagen Dazsをイチ押ししましたが、アメリカ製のアイスクリームにはまだまだ美味しい製品が目白押しです。というわけでもう少し掘りさげてみましょう。

 日本ではアイスと言えば、個々人で好きなものを選ぶのが常識というか、疑いないことです。しかしアメリカのファミリーでは、家族でシェアするという感覚が高いのです。もちろん一人分、個別に売る商品もたくさんあります。行楽にでかけてどこかで食べるスタイルも日本と一緒。ただいつも家の冷凍庫に常備しているものに限っていえば、家族がいつでも食べられるように数種類の大箱アイスをストックしておくのが普通です。もちろん日本人のみの家族はその限りではありませんが。

 うちが買うのは、1.5QUARTつまり約48オンス入りのアメリカで一番ポピュラーな容量のやつです。これなら四、五人が食べても一箱で二、三日は保ちます。うちはだいたい四箱が常備水準で、残り一個になると必ず私か妻が買い足しに行きます。あ、もちろんなくなることもありますよ。少なくとも夏の間はほとんど切らすことはありませんが。とにかくアイス好きの家族なのです(笑)

 ただひとそれぞれ好みが違うので最近は選択に一苦労します。家族みんなが不満を抱かないよう、まんべんなく様々なブランドから、違う種類のアイスクリームを買うよう、心がけています。特に近年はこのクラスのアイスクリームもシェア争いが熾烈になってきていて、どのメーカーも次々に新種のアイスを繰り出してきています。

 なかでもシェアではトップを走るターキーヒル・アイスクリームです。もう半径100キロ圏内、どのスーパーマーケットに行っても必ずおいているトップブランド。日本でいえば明治、森永、グリコといったところでしょうか。こってり甘いチョコレート系のものがよく売れていて、こどもから大人まで楽しめる万人向けアイスです。

 それに対抗するのがブライヤーズ。フィラデルフィアにて創業1866年の老舗。日本では薩長同盟が結成され、アメリカでは南北戦争が終結した年にアイスを売り出したっていうんですからもう長老級です。近頃は大手菓子メーカーとのコラボ商品を売りにしており、そのユニークさで注目を集めています。

 アイスの人気者といえばフレンドリーズをぬきには語れません。レストランチェーンのフレンドリーズでのみ食べられるアイスがスーパーで売られるようになったとき、子供たちは狂喜乱舞したといわれます。目を引く赤いパッケージが子供たちのハートをとらえて離さないのは、色どり豊かなアイスだからというのもあるのでしょう。

 ユニークさではイーディーズがピカイチ。同等の容量でも円筒形の紙パッケージで勝負。上品でまろやかなくちあたりで、味にもこだわりがあります。ちょっと大人なコーヒー味やミントチョコなどは他社の追随をゆるしません。来客の時もこれを出せばまず間違いなし。

 後発ですが、他社より廉価であか抜けたパッケージで若者にアピールするのがブルーバニー。ちょっとおしゃれなカフェとかでも食べられそうなモダンな品ぞろえで先行各社に挑んでいます。

 もう一つ、最近よく目にするのが、こちら、フードというブランドのアイスクリーム。シンプルでやや物足りないパッケージながら、よく見ると「Oid Orchard Beach Whoopie Pie」や「Maple French Toast」などどんな味なのか意味不明のサブタイトルが興味をそそるアイス世界のニューウェーブです。

 他にもスーパーのアイスクリームコーナーは百花繚乱。眺めるだけでもなんだか楽しくなってきます。こんな寒い毎日だからこそ、あったかい暖炉の前でおしゃべりしながらアイスに舌鼓を打つのは、我が家のささやかなぜいたくなのです。

2020年7月7日火曜日

夏フェス、相次ぐ中止

ロックはどこへ行った?



 今年の夏は、音楽ファンにとっても残念な事になりそうです。
 夏といえば野外フェス。日本でもフジロック・フェスティバルやROCK IN JAPANなど大規模な音楽フェスティバルが相次いで中止が決定されていますね。ファンにとってはガックシ失望の夏となってしまいそうです。それでも諦めずに調べたら、まだ保留中のものも含めると、日本各地で開催予定というものがけっこう有りました。それぞれのサイトでコロナ対策の内容や有無も記載されています。転載してもいいのですが、その後の変更・アップデートなどには対応しかねますので、それぞれでお調べいただくのがよいかと存じます。
 私個人としては、どんな対応策があるにせよ、行かずに我慢するほうが賢明だと思っています。いかに現地で対策が取られていようとも、そこまで行く間に様々な接触懸念が予想されるからです。電車はもちろんのこと、車で行っても途中トイレや食事、給油などで立ち寄るたびに、人との接近を余儀なくされるからです。自分は気をつけていても、たくさんの人が集まる場所に近づくリスクは、向こうからやってくるものだと考えたほうがいいでしょう。
 私も音楽が好きなので、生で演奏を聴きたいという気持ちはよくわかります。しかし今この現状では、コロナ・ウィルスの減少に貢献することが最優先だと考えます。今夏は我慢して、配信ライブなどに期待を持ちましょう。

 アメリカもフェスやイベントに関しては同様です。、現在の所、マンハッタン・セントラルパークで恒例の野外無料クラシック・コンサートも中止の意向です。4月頃にはズラッと並んでいたスケジュール情報も、6月に入って刻一刻と変化していきました。いまも実施か中止の判断はそれぞれの行政指示に従い、変化する模様。大規模なものは早々と中止を発表していました、7月後半から9月にかけてのスケジュールはまだ不明のところも多いです。
 そんな中、CITYPARKS FOUNDATION(シティパークス財団)という、ニューヨークの非営利のイベント管理団体は、新しいプログラムを打ち出しました。
 それはSUMMERSTAGE ANYWHEREというものです。これまで企画していた今夏のイベント・スケージュールを再編成し、すべてデジタル配信でみんなが鑑賞できるようにしたのです。この財団の主催するイベントは、もはやニューヨーカーにとって欠かせないエンターテイメントばかりだったので、地元市民はもちろん、毎年遠路はるばるやって来る州外の音楽、演劇ファンにとっても、嬉しいお知らせです。
 このようにいまアメリカでは、ショービジネスのスタイルの見直しが急速に進んでいます。
 今後シティパークス財団の企画同様、どこでも誰でもショーを楽しめるアイデアは、実現化していくでしょう。Coronaの時代はそうしないと、文化芸術が萎縮してしまうのです。これからは5Gの高速大容量通信技術により、かつてないストリーミング・ビジネスが生かされるようになると言われています。今後ぜひとも、生ライブに負けないぐらいの、配信技術を駆使した新しいスタイルのエンターテイメントが育つことに期待致します。


2020年7月6日月曜日

アメリカで趣味を副収入にする

撮った写真でサイドビジネス



 昨今、私の周りでリモート・ワークに切り替えた人はほんの一握りです。家で働ける業種というのは限られています。店舗で働いていた人が、家での仕事に切り替えるわけにはいきません。私も運転業務が主体なので、家にいても意味がありません。幸いというか、不副業のグラフィック・デザインは今まで通り、毎週末プラス平日半日に充てています。それ以上の仕事もその気になれば取れるのかも知れませんが、現実はかなり厳しい模様です。いつまた運転業務がフルタイムになるかわからないので、調整が難しいということもあります。
 隣近所の住人はどうかと言うと、この界隈はなぜかもともとフリーランスの人が多くて、通勤労働者は少数派だったのです。今回の事態になって改めて、自由業みたいな人が多いのだなと気づきました。
 うちの右隣の人は、ご主人がデイ・トレーダーで奥さんが心理カウンセラー。あまり外出の必要のない業種です。カウンセラー業もいまはズーム面接に限定してるそうです。
 左の住人は独身の女性で、映画などのフィルム編集者。まとまった仕事のときだけ、マンハッタンのアパートに移り、数週間仕事をしてはこの町に戻って、長期休暇をとっています。これも昔からのパターンです。
 向かいの家は、夫婦で子供向けの出版物の編集やアート・ディレクターをしているので、これも電話連絡しながら、以前から自宅業務でした。
 斜め向かいのご主人は、昔からオンラインストアを経営していて、月に2,3度マンハッタンへ行くだけです。奥さんは旅行代理店のカスタマー・サポート。電話で済む仕事です。
 こんな具合で、私の周りはもともと毎日出勤の住人が極めて少なく、コロナショックも最小限で済んでいるといった様子です。
 私もこんな状態ではいつ仕事に呼び戻されるかわからないので、自宅でできる副業を模索しているところです。
 そんなおり、ついこの間、昔同僚だったカメラ好きの友達から、ネットで写真を売っているという話を聞きました。
 大した儲けにはならないが、小遣いの足しぐらいはできるかも、というのです。
 彼が推薦したのはShutter StockやAdobe Stockという写真や動画、イメージ画像などをオンラインで販売する会社です。自分で撮った写真を送って、審査を受け合格した写真をオンラインで販売するというものです。
 簡単そうだな、と思って先々週から送り始めたのですが、この審査がなかなか厳しいです。自分のパソコンの溜まった数千枚のなかから、適当にいい出来だなと思ったものを十数枚送ってみたのですが、Shutter Stockのほうはほぼリアルタイムで写真をジャッジして、半分ほどが、不合格となりました。「ええー、この写真のどこがいけないの?」と思わず不満が吹き出しましたが、よくよく規約を読んでみると、いくつか細かい注意点がありました。企業名や特定できる構造物が写り込んでいると、権利の関係などで、問題が生じる可能性があるらしいのです。それだけでは有りません。写真のクオリティも厳格なラインがあるらしく、ちょっとボケていたり、白飛び、黒つぶれが含まれていたり、手ブレや歪み、ノイズなども減点対象になるのだそうです。
 友人は簡単だよと言ってましたが、生半可な腕前では、そう簡単に売れるものではないと知りました。彼は学生時代、写真部だったので腕は私よりはるか上なのです。に加えて最新のフルサイズ・ミラーレス一眼を数台、レンズも豊富に持っていますからね。太刀打ちできません。だからといって、そうあっさり諦めるわけには行きません。一度始めたからには簡単に挫折したくはないのです。限られた機材で、練習して撮影しまくり、なんとしてでも生活費の一部ぐらいは捻出したいと思っています。時間はかかるけれども、300枚程度は合格させて、ネットの店舗に展示させたいと意気込んでいます。
 いま仕事への不安が蔓延する世の中、何をするにも甘くはないでしょうが、新しいことへのチャレンジは必須の課題だと考えております。私だけではありません。いまわれわれは時代の転換期に直面しているのではないでしょうか。現状に甘んじることなく、それぞれの生き方を、積極的に変化、対応すべきときではないでしょうか。