2020年9月24日木曜日

アメリカの激安アパレル

 服が激安で買える店


 アメリカの激安アパレル・ショップで人気の店といえば、Kohl's、TJ Maxx、Marshallsなどが挙げられますが、私の一押しはBurlington Coat Factoryです。なぜか。ここの評価は最後に回し、まずはライバルである上記3店をそれぞれレビューしていきましょう。

Kohl's

 豊富な品揃えという点ではこの中で一番です。店舗づくりがとてもよくオーガナイズされており、一流のデパートメントストアと遜色のないセクション・レイアウトが上品な印象を与えます。商品はブランドごとにわかりやすく展示され、季節感もしっかり打ち出して、いまどんなものが流行り、売れているのかの意思表示も明確です。価格はデパートと比べれば相応の値引きもされていますが、トップブランドなどはさほど割安感はありません。しかし必ず売れ筋商品は売り場を確保し、目立つところにセールと銘打って陳列しているところなどは、顧客へのアピールに熱意を感じます。比較的上品な雰囲気の店舗なので落ち着いてじっくり品定めできるのが好印象です。ただひとつ、謎なのはKohl'sのどの店舗にも共通して存在する「ガジェットのコーナー」。あれ必要なんでしょうか? 本当に申し訳程度にパソコンやスマホのアクセサリー、家電グッズなどが置かれていますが、あまりに小規模で中途半端過ぎます。いつ行っても売れている様子はなく、なぜあのようなコーナーを設けているのかだけは謎です。

TJ Maxx

 商品は限られていますが、行けば思わぬ拾い物があるかも。そんな気にさせてくれるのがTJ Maxxです。コンパクトな店舗にぎっしり衣料が並べられ、一流ブランドがこんなにお安いですよ、と常に愛想を振りまいているようなお店です。宝飾類にも力を入れていて、ガラス張りの明るいコーナーには常に女性の人だかりがあります。これだけでもTJ Maxxが女性をメイン・ターゲットにした店であることがわかります。いや、もっとわかりやすいのが靴のコーナーです。なんとTJ Maxxには男性靴のコーナーが無いのです。そうですなんと、男物の靴を扱っていないのです。以前はあったのですが、社の方針変化でしょうか、近年は、小物、置物など女性好みのものを充実させ、店舗の特徴を明確に打ち出してきています。衣類に関しても、売り場面積の7割が女性用と子供服です。それでも男性客を完全に失いたくないのか、ビジネスマン向けのシャツなどは割と格安で充実していたりします。それでも意味不明の巨大なインテリアが所狭しと陳列されているコーナーなどを見ると、そんなの減らして男物を充実させてくれよと言いたくなります。

Marshalls

 バーゲン品を探す人ならここへ足を運ばない人はいないでしょう。ときおり「オッ」と驚くブランド物の格安衣料が出ていたりするので目が離せません。この店の戦略の一つに「値札書き換えマジック」があります。ブランド品の値札をそのまま付けながら、Marshalls独自の値札を別に付け、定価よりいかに値下げしたかが分かる仕組みです。ここまでなら他店でもよくやる手口ですが、Marshallsでは独自の値札の上にもう一枚さらに値下げしたシールを貼るのです。お客は「お、なんかこれすげーお得じゃね?」となるわけです。しかも、それでも売れない商品は赤いシールでトドメの最安値を表示します。定価から三段階逆スライド方式で激安感を猛アピールするのです。冷静に考えれば、それはそれだけ売れ残った(売れない)商品ということですが、客はなんか得した気分になってしまうのです。

 最後に私が一番贔屓にしているお店です。

Burlington Coat Factory

 その名のとおり、まるで工場ようにだだっ広いフロアを独占して、激安アパレルを売るお店です。しかしその徹底ぶりは称賛に値します。ほとんどほすべての衣類は一直線の長い長いハンガー・ラックにサイズ別に掛けられています。いちおうセーター類とかスポーツウェアなどに分類がされているのですが、けっこう場違いなジャンルのものも紛れ込んでいたりします。卸売のコートを専用に売るコート・ファクトリーからはじまっただけあって、コートのコーナーはかなり充実しています。ブランドは玉石混交で、こんな一流品が半額以下? みたいな驚きの値段で出たりしています。その前後にはまるで知らないメーカーの安物が並んでいて、そのコントラストはかなり雑な印象を与えます。それでも買う側の宝探し的なワクワク感はおおいに刺激され、つい端から端まで見て回ってしまうのです。ワタシ的にはスニーカー類が特に充実していて、いつ行ってもワクワクします。ナイキやアディダス、バンズ、ニューバランスなどトップブランドが他店ではありえない底値で売られていて、好みのデザイン、サイズのシューズが見つかったときは快哉を叫びたい気分にひたれます。マニアが欲しがるようなレアグッズこそありませんが、上質のスニーカーを探す楽しみはこの店の密かな楽しみなのであります。

 皆さんもこれらのお店、機会があればぜひ訪れてみてください。

2020年9月23日水曜日

MLB:今年の日本人投手はよい!

 ヤンキース絶好調!優勝なるか?

 


 今シーズンのメジャーリーグはとにかく短期決戦ということで、各チームこれまでにない戦略を立てねばなりませんでした。あれよこれよと言う間にもう終盤戦。ていうか、シリーズ全体何もかも異例ずくめで、選手自身も戸惑っています。

 あるレギュラー選手も、「俺が今どこにいて、これからどこへ行くのかさえわからない」などと冗談交じりに答えていました。開幕直前まで日程も知らされず、十分な練習も出来ないまま走り出したわけですから、その混乱ぶりは察して余るものがあります。

 加えて例年なら試合前後にファンサービスなどのイベントがあるのですが、今シーズンはそういった選手にとってもリラックスできる交流に機会もなく、観客の歓声や応援もない環境でのプレーは、モチベーションにも影響したかと思います。

 メジャーリーグは通例なら年間162試合あるところを、たった60試合に減ったので、コンディション調整や、移動のスケジュールも大変だったようです。

 気がつくと、はやシーズン終盤にさしかかり、ポストシーズン進出チームが続々と決まりつつあります。そんな中、ヤンキースは好調をキープしたまま怒涛の勢いでポストシーズンに望みを繋ぎます。われらが田中将大投手は3勝目を挙げここに来て絶好調です。ぜひともこの調子で逆転優勝を勝ち取ってほしいものです。
 日本勢でいまや田中のライバルとも言えるミネソタ・ツインズの前田健太投手は、ここまで5勝をあげチームに大貢献。地元メディアの評価もうなぎのぼりで、「マエケンこそ待ち焦がれた我らがエース」などと持ち上げております。残り一回の先発登板が予定されています。次勝てば通算150勝なので、ぜひとも有終の美を飾って欲しいものです。
 日本投手勢とくればもう一方の雄、シカゴ・カブスのダルビッシュ有もかつてないほどの絶好調。今季は多彩な変化球に磨きがかかり、圧巻の連続三振を何度も演じてみせました。サイ・ヤング賞という投手にとってもっとも名誉とされる賞の候補にも上がっており、こちらも目が話せない展開となっております。

 今季は地区リーグ戦が縮小された分、ポストシーズンが拡大され、進出できるのはこれまでの10チームから16とチャンスを増やしました。それぞれのリーグ各地区の上位2チームと、それ以外の各リーグ2チームがワイルドカードで進出するということです。かりにワイルドカードで不利になっても、2位以内が狙えるチームがあるなど、ポストシーズン進出の可能性が広がっています。

 先日ポストシーズン進出を決めたタンパベイ・レイズは、ア・リーグ東地区優勝のマジックは6ですが、同地区2位のヤンキースが8連勝と波に乗り、3・5ゲーム差まで迫っています。 
 ダルビッシュのカブスは秋山のレッズと5・5ゲーム差をつけてナ・リーグ中地区首位を走っており、今週末にもポストシーズン進出を決める可能性があります。
 前田のミネソタ・ツインズも、今週末にもポストシーズン進出が決まりそうな勢い。シンシナティ・レッズは地区2位でもワイルドカードでも僅差の争いを続けてますから、最後まで気の抜けない試合が続きそうです。
 短期決戦ということで、各チーム、体力、コンディションを温存した選手が控えているので、まだまだ白熱した展開が期待できそうです。

以下ご参考のために、メジャーリーグ優勝への概観を記しておきます。

 メジャーリーグはア・リーグ、ナ・リーグにそれぞれ15球団が属し、そして各リーグで東地区、中地区、西地区の3地区に分かれています。

ワイルドカードゲーム(1戦1勝制)
 同リーグで地区2位以下の勝率上位2チームが1戦勝負。勝者がディビジョンシリーズへ進出する。

ディビジョンシリーズ(5戦3勝制)
 同リーグのワイルドカードゲーム勝者×地区1位中の勝率1位、地区1位中の勝率2位×地区1位中の勝率3位の組み合わせ。勝者がリーグチャンピオンシップに進出する。

リーグチャンピオンシップ(7戦4勝制)
各リーグの勝者がワールドシリーズに進出。

ワールドシリーズ(7戦4勝制)
勝者がワールドチャンピオン。

日本のリーグ戦と違って頂点への道はすごく険しいのです。それだけに優勝の重みは大きく、また名誉あるものあるということですね。

2020年9月22日火曜日

米国でパソコン選び

パソコン購入ならBest Buy

 


 アメリカで初めてパソコンを買う方は、日本と品揃えが随分違うので、戸惑うことでしょう。

 そもそも日本で売れ筋の富士通や東芝、Panasonic、NECはないし、MIcrosoftのOfficeも入ってないですからね。キーボードもアルファベットだけだし、ポイントはつかないし、キャッシュバックだってやってません。

 それでもアメリカは日本と比べると、パソコンは概ね日本より割安で買えます。賢い買い方をして楽しいパソコンライフを送りましょう。

 アメリカでの家電小売業界は、アマゾン台頭の影響でしょうか、淘汰が進みすぎ、生き残っているのはBest Buyぐらいです。あとはウォルマートぐらいでしょうか。細かく言えばTarget、Staples、Costoco、Sam's Clubなどでも売っていますが品揃えはいずれも貧弱であまりオススメできません。

 やはりオススメはBest Buyでしょう。ココ数週間、私も買い替えを検討してきたのですが、やはりネットのほうが購入オプションは豊富で有利。それでもBest Buyを押すのは、店員と対面で相談できるからです。パソコンに詳しくて最初から機種を決めて買うのであればネットで事足りますが、やはり高価な買い物ですから、アドバイスはあったほうが助かります。

 ウォルマーターの私はWalmartで購入もよいのですが、店員さんのクオリティは絶対にBest Buyのほうが上です。

 先回空気清浄機を買いに両店を比較して交互に見たのですが、Walmartの店員はまったく熱意がなく、在庫の有無さえ調べようとはしてくれませんでした。いっぽうBest Buyの店員さんはどの品が売れ筋だとか、この機種は音がうるさいのでオススメしないとか、じつに丁寧に購入ガイドを務めてくれました。

 なので家電買うなら、まずはBest Buyで実機を見て店員さんの意見を聞く。それからネットなどでプライス・チェックして購入先を決める。これが一番がおすすめです。

 ではどんなノート・パソコンが買いでしょうか。あ、その前に、アメリカではノート・パソコン、モバイル・ノートだのという英語は存在せず、通じません。呼ぶなら「ラップトップ」、あるいはタブレットとしても使える「2in1」どちらかです。

 ではいまアメリカでどんな機種が売れ好きでしょうか。

 Windowsパソコンの中で言うと、メーカー別なら、やはりトップはHewlett-Packard。それにLenovo、Dell、Asus、Acerなどが続きます。一昔前はSONYのVaioやPanasonicも人気があったのですが、歳月とともにブランドの不沈も目まぐるしく入れ替わりました。現在は上記のように落ち着いています。

 スペックから選ぶなら、ハイスペックほど万能なのは当然ですが、グラフィックやビデオ編集などのヘビーな仕事に使うならプロセッサーはIntelのCore i7かAMDのRyzen7が必須です。それ以外の用途なら、Core i5、Ryzen5で十分です。

 価格帯は$700から$900ぐらいがお買い得ラインとなります。ちょっと上位のグラフィック・カードや画面のハイレゾ機種を選ぶと$1200あたりの価格帯が見えてきます。

 これらを踏まえて、いまおすすめのラップトップを並べてみました。

HP Pavilion 15-inch Laptop, Intel Core i7


Acer Predator Helios 300 Gaming Laptop


ASUS VivoBook 15.6 Ryzen 7


Lenovo Flex 5 14" 2-in-1 Laptop



 いずれも前の機種が好評でさらにアップグレードされたシリーズものの最新機種です。
 このあたりを買っておくと向こう数年間は快適なパソコンライフを過ごせるでしょう。
 ぜひいい買い物をしてみてください。

補記:パソコン選び、私の場合

 春頃から自宅のラップトップ・パソコンの調子がおかしくなりました。数ヶ月のあいだ、だましだまし使っていましたが、もう限界です。とにかくあらゆるパフォーマンスが遅すぎて使い物になりません。このパソコンは4年前に家電量販店のベストバイで買ったものです。

 ITジャーナリストの戸田覚さんによると、パソコン買うならできるだけハイスペックのモノを買ったほうが長持ちし、結果的にお得だそうです。あくまで一般例ですが、インテルのプロセッサーCore i3のパソコンのパフォーマンスは3年過ぎた当たりから落ちていくようです。いっぽうCore i7搭載機だと、6年ほどに寿命が伸びるようです。私も過去何十台もパソコンを使ってきて確かにそれは思い当たることでしたので、財布と相談しながら、今度はなるべく高スペックなものを近日中にゲットしたいと考えております。

2020年9月21日月曜日

北米の野生動物:シカ編


 

 鹿は愛すべき隣人



 北米の大型野生動物で、鹿ほど身近で親しみのある生き物は他にいません。

 黒い大きな瞳で、森のなかからこちらを見つめる野生の鹿を見つけると、思わず見入ってしまいます。とてもエレガントでしなやかな身のこなし。大きな耳をくるくる回して周囲を探る用心深さ。草をはむ慎ましやかな食事風景など、見ていて本当に飽きが来ない麗しき存在です。

毛の生え変わる春先の鹿

 うちから歩いて数分のところに緑に囲まれた遊歩道があるのですが、早朝散歩するとかなりの確率で彼らに出会うことができます。住宅地域からそう遠くない森なので、人の行き来が頻繁で、鹿のほうも人間を見慣れているようです。

 10メートルほどの距離なら、逃げることもなく平気で食事を続ける鹿もいます。元来は警戒心の強い動物ですが、長年人との共生に近いライフスタイルを続けてきた結果、こちらがあからさまに接近さえしなければ、適度な距離でコミュニケーションをとることもできます。

日中ちょっとした広場にも出没

 面白いのは、鹿が親子連れでも人間の方にも小さな子供がいるとわかると、鹿の警戒心がゆるむという現象です。実際私ひとりで近づくと親子の鹿は走って逃げるのですが、そのむかし、森で幼い娘といっしょに散歩をしていて、狭い遊歩道で鹿の母娘とすれ違ったことがあります。それこそご近所の家族と軽く挨拶を交わす感じでした。

毛並みのきれいな鹿

 奈良の鹿ほどではないですけど、この界隈の鹿もかなり人慣れしているものがおおいのです。中には深夜から夜明け前に住宅街に現れ、ゴミ箱を漁るツワモノもおり、わだいになったりもします。

バンビのようにかわいい子鹿

 そんな鹿さんですが、この間ばったりうちの裏庭でも出くわしました。早朝体操をするためにタンクトップと短パンとという出で立ちだったのですが、ほんの数メートル先で鹿と目が会いました。鹿は明らかに緊張気味です。私も怖がらせないように極力動きを止め、棒立ちで話しかけました。

前夜にバーベキューをしていたので食べ物の匂いで来ちゃったのかも
「鹿。どうしてこんなところにいるんでごわすか?」鹿児島訛りで話しかけました。理解できないのか、相手はじっとこちらを見つめたままです。

 庭は高いフェンスで囲われていて全くの袋小路です。車を駐車した狭い隙間を抜けなくては外に出られません。しかし私が立ちふさがっているので、全く逃げ場がない状態です。

何か言いたそうな大きな瞳
 とにかく私は鹿がパニックになって暴走しないように、ゆっくりとあとずさりしました。

「だいじょうぶ。道開けるから森へおかえり」

 私はそう言って立ち去ったのでした。しかしその後私がいなくなったのをいいことに、その鹿はけっこう長い間庭に居座っていたようです。十数分ほどして二階の窓から見るとまだ草を食っていましたから。

大胆不敵に群れで押し寄せることも
 気になって仕方がないので、カメラ片手に庭に舞い戻り、「あんた、いいかげんにせえよ」と関西弁で帰宅を促しました。「’ほな、しゃーない」鹿もそんな態度で歩き始めました。私は遠巻きにゆっくりと鹿の後ろへまわり、じわじわ追いだしたのです。

まつ毛の長い美形の鹿姉さんもいました

追記:

 北米のシカに関して知っておくべき事項を以下に記します。

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 アメリカでシカの呼称は主に3つあります。ホワイトテール、ブラックテール、ミュールジカなどです。

 鹿は神秘的で古代の生き物で、その祖先は約1000万年から2000万年前の中新世と鮮新世の地質学的時代にモンゴルに最初に現れました。そこからアジアとヨーロッパのほとんどの地域に生息するようになり、最終的にはアラスカの陸橋を渡って北米に到達しました。北アメリカのシカは、わずか100万年ほど前の更新世の時代に、今日のような姿になるまで進化を続けたと考えられています。

あんまり付け回すと「いい加減にシロシカ」って言われそう

 北米に生息するシカは基本、ホワイトテール(Odocoileus virginianus)とミュールジカ(Odocoileus hemionus)の2種だけです。3番目のグループである太平洋沿岸(コロンビア)ブラックテール(O. h. columbianus)は、単にミュールジカの地域的な変種であり、正当な亜種と考えられる程度の個性は有しています。前記の2つの原種の他の分派には、ブラックテールの近親種であるアラスカのシトカジカ(O. h. sitkensis)や、アメリカ南西部のクーズジカ(O. v. covesi)、フロリダキージカ(O. v. clavium)というオジロジカのいとこ2種があります。

 科学者たちは、ヨーロッパ人が到着する前、北米には約4000万頭のオジロジカと1000万頭のミュールジカが生息していたと推定している。しかし1908年までには、近代的な銃器による規制のない狩猟と、特に西部では皮のためだけに何百万頭もの鹿が大量に屠殺されたため(1頭1ドルの価値しかなかった)、北米の鹿の個体数はわずか50万頭にまで激減しました。

 しかし、のちに鹿の年間殺処分数を制限する法律の施行により、迫り来る絶滅に歯止めがかかりました。この半世紀の間に、狩猟種に有利な野生動物管理プログラムが確立された結果、ワシントンD.C.の野生動物管理研究所の最新の推計によると、米国(アラスカ、ハワイを含む)のシカの個体数は、オジロジカが1,250万~1,400万頭、ミュールジカが450万~700万頭となるまでに増加しています。

オジロジカが最も多く生息しているのは米国東部であるが、48州に完全に生息していない州はなく、個体数が不足しているのはカリフォルニア、ネバダ、ユタの3州のみ。その豊富さに加えて、オジロジカの能力と人間の生息地の近くでの生活意欲の高さから、大型の野生哺乳類の中では最もよく目撃されています。

参照記事:Mother Earth News より

2020年9月20日日曜日

今買える激安デジカメ

 このカメラ、ゼッタイ今買うチャンス

 


 アメリカに住んでいて、そろそろスマホの写真は卒業して、本格的な写真が撮りたい。そんな人にいまが買い時のカメラをご紹介します。この時期急激に値下がりしながらも、高いポテンシャルを有したぜったいオススメの二台です。

1 Panasonic Lumix G7+ 14-45mmレンズキット ( 定価$699 が、いま$497)


 パナソニックのカメラと聞くと、家電メーカーのサイドビジネス的な印象を持つ人がいます。しかし長年ビデオカメラで培ってきたカメラ技術は着実に生かされており、このLumix G7では4K撮影をはじめて本格的に導入しました。800万画素相当で秒間30コマの撮影ができるのは、子供やペット、スポーツを撮影する人に最適です。動画も4Kで撮れるので、大型テレビなどで見る際も画質は満足できるものとなります。マイクロフォーサーズ規格なので極めて小型軽量化を実現しており、持ち運びに場所を選びません。タッチ・パネルでマルチアングル可動モニター、ファインダーとの自動切り替えなどイマドキの基本機能も搭載。日常のいかなるシャッターチャンスも逃しません。使うほどに自分用にカスタマイズできるファンクション・ボタンも多いので、長く愛用するカメラとして、とてもオススメできます。G8G99G9Proと続々新しい機種が出たため、現行機種ながらいま大幅にディスカウントして売られています。まさに今がチャンスの一台です。



2 Fujifilm X-T200 15-45mmレンズキット ( Amazon価格$729.95 が、いま$599)


 今が買いのもう一台はフジフィルムのエントリー一眼です。APS-Cの新機種としては破格の値段で売られている本機を見逃す手はありません。富士フィルムのカメラは「色」にこだわった作りで高評価を得ています。同じ被写体を撮っても各メーカーに特色があるのですが、富士フィルムのカメラは確かに味わいある作品に仕上がります。プリセットされたカラーの再現力がすごいので、全くのビギナーが撮ってもなんか上手く見えてしまうのです。とくに印象的なポートレートや、街角のちょっとした物撮りで本領が発揮されます。動画機能も強化され、逆光でのコントラストを抑えた撮影ができ、かつまた手ブレを抑える独自の機能が撮影時の負担を大幅に軽減してくれます。ちょっとレトロなデザインも手に馴染みやすくて魅力的。今春発売されたばかりなのにこの機能でこの激安価格には驚くばかりです。



 以上、いま絶対オススメのカメラをご紹介しました。 

 閑話休題、普段私はコンデジをベルトに引っ掛けて、シャッターチャンスを逃さないよう持ち歩いています。ポケットに入るコンデジは私の必須アイテムです。スマホ・カメラはメモ用途で用いますが、それ以外、撮影を主目的とする場合は、一眼カメラをバッグに詰めて歩きます。去年まではキャノンのEOS 80Dを持ち歩きに使用していましたが、いかんせん大きくかさばります。大きめのズームレンズを多用するので標準レンズとの付け替えも面倒で、けっきょく肝心のシャターチャンスを逃しがち。フラストレーションはたまる一方でした。

 それで少しでも持ち歩きがしやすく、それでいて基本性能の優れたカメラを探し求めていました。その回答の一つがCANON G3Xでした。正直、これはコンデジとはいえ、上記ご紹介した二台のカメラより重量は重いです。それでも24ー600ミリという守備範囲の広さが強みで日常使いには最適なのです。これはまさに常用カメラとして、いつもバックパックに入れての持ち歩きとなり画質もそこそこ。なのでとても満足はしております。

 いっぽう、日常のスナップ撮影以外に、作品として成り立つようないわゆる「いい写真」も撮りたい欲求があるのですが、それはもう少し先になりそうです。

 昨今のフルサイズ・ミラーレスは小型軽量で、かつてのペンタミラーのついた大型一眼は早くも時代遅れの方向に向かっています。私も将来的に小型軽量化したフルサイズの高画質機を一台所有したいのですが、今は様子見の段階。毎月のように新型発表の情報が入ってくるので、慌てず落ち着いて見極めていきたいです。

 いずれにしてもカメラは適材適所。毎日のスナップ写真、ちょっとした旅行のお供。そして本腰入れる撮影専用機。この3つが揃うまでカメラ探求の旅は続いてゆくのです。


2020年9月19日土曜日

ノーラン監督のTENET

 IMAXでド迫力の映像体験



 今アメリカで話題沸騰! かどうかイマイチよくわからんのですが、少なくとも映画ファンの間でギュンギュンと勢いよく話題になっている「TENET」を観てきました。

 コロナの影響下で映画館は軒並み閉鎖状態のなか、 IMAXシアターは満席時の25%の客席を用意して公開を断行しました。強気で劇場公開を決定したワーナー・ブラザースおよびIMAXシアターはいい度胸してますね。「ムーラン」のようにディズニー+のネット視聴で30ドルも取られることを思うと、大博打ですが劇場選んでくれて正解だと思いました。とにかく観客の度肝を抜く映像体験がウリの映画ですから、自宅のカウチでくつろいで観てる場合ではないのです。

 とはいえ、ニューヨークの片田舎に住んでる私は、近くにIMAXシアターなんてありません。自宅の半径50キロ圏内で「TENET]を上映しているIMAXはたった3件です。以前そのうちの一つで観た映画は確か2009年の「AVATER」。それ以来となります。

 予告編以外、ほとんど予備知識なしで見に行ったのですが、それはもう圧倒的な大迫力と観たこともない映像体験でした。2時間半の大長編でその映画館では一日に3回した上映されていませんでした。午後10時の部に行ったので、帰宅は翌日の日付になってしまいました。

 そこまでして観に行った理由は、もともとSFが大好物ということ、長い間劇場映画を観られなかったフラストレーション、そして今の停滞した世の中の閉塞感から脱出したくて、なにか突破口となるような現実逃避を試みようと思ったためです。

 結果、大変満足のいくエネルギーを浴びてきた、そんなしびれるような感覚がいま脳内で谺しています。

 物語はいたってシンプルで、主人公が世界の破滅を阻止すべく、アクション、アクションで大活躍して問題解決にたどり着く、という冒険モノの典型のようなお話です。

 ところがその内容がぶっ飛んでいます。クリストファー・ノーラン監督作は、2005年の「バットマン・ビギンズ」以来すべて観てきました。どの作品も非常に独創性溢れる作風で、観た者同士を議論させるのがうまいのです。

 が、今回の「TENET]の関しては、その難解さゆえに、必ずもう一度、観ることを促す厄介な作りになっているのです。いやもうこれは間違いなく確信犯的に、監督は観客に今作を二度見させるよう促す作り方をしているのです。

 なぜかというと、観ていてあとでそうかと納得させられる伏線が散りばめられており、一度観ただけではそれがどういうつながりで、どんな意味を持っているのか、絶対にわからない仕組みになっているのです。

 見る側はどうしても派手なバトルシーンや爆破、破壊シーンに目を奪われて、細かい伏線まで見通せないのです。監督はそんなストーリーを追う側の観客心理を巧みに刺激し、わかりにくい登場人物の言動で煙に巻いていくのです。

 要は時間の逆行にまつわる戦いの話なのですが、それはいままで観たことのない映像表現で、なんの説明もないまま突き進んでいきます。フィルムの逆回しなんて素人でもできるこのご時世、ノーラン監督はとても意表を突く時間逆行シーンを繰り出してきます。その奇妙な感覺と言ったら、まさに悪夢のようなもの。赤と青で時間の進む方向を表現したり、主人公の視点と観客の視点をつないで、作中の出来事を強く視覚化したりするのですが、それが却ってミスリードされてるような印象を受けてしまいます。まさに敵の術中にハマった忍者のような気分に陥るのです。

 ところどころ、劇中でなにが起こっているのかさえつかめなくなり、置いてきぼりになりかけました。そういった意味で非常に不親切な映画なのですが、なぜか観ていて飽きないどころか、ぐいぐい引き込まれるのです。このあたりは「インセプション」や「インターステラ」と似通っていて、主人公の行く末が気になって仕方なくなりました。

 とにかく観るものを強引に引き込む映像の迫力が素晴らしく、それだけでもIMAXの3Dで観る価値はあります。ただ繰り返しますが、この映画は一回では決して理解できない仕様になっています。ズルいとも思いました。もう少し親切な伏線を用意して欲しかったというのが本音です。今の所、二度目は確認のためにブルーレイが出るまで待ちます。しかし結構多くの人が再び映画館に足を運んでいるとききます。だとしたら監督の狙いは成功ですね。

 まあ本来、名作と言われるようないい映画は2度3度の再視聴にたえられます。ノーラン監督は凝りに凝った脚本を作って、そういった二度見必至の映画を創造しました。

 騙される覚悟で、ぜひ劇場に足を運んでください。2度見るかどうかはあなた次第。いずれにせよこの映画、決して損はしない濃密な時間を堪能できるはずです。


2020年9月18日金曜日

運転:日本人でも働ける職業

ウーバーかタクシーか

 


 アメリカで転職、あるいは今後渡米して職業を得ようとしている方。運転免許を取得して、運転の仕事をしてみませんか? 

 私はアメリカでカーサービスという仕事をしています。タクシーでもない、日本のハイヤーとも違います。もともとはリムジン専用の会社から始まったのですが、私が就職した頃には、すでに業務範囲を拡大していて、メディカル・トランスポートの業務ライセンスを有していました。小さな会社ですが、長年愛用してくださるリピーターを抱えており、新規のお客さんを呼びこまなくてもなんとかやっていける程度の安定した仕事量を保有しています(コロナ問題が起きる前までは)。

 一時は本気でタクシー会社に就職するつもりでしたが、フリーランスでグラフィック・デザインの仕事をしているので、長時間拘束されるタクシーの仕事には無理がありました。運転業はあくまでも副業としてやりたかったのです。それともう一つ、マンハッタンはともかく地方のタクシー会社は賃金が安く、仕事量の割に稼げないのが通例だったのです。パートタイムで数社のタクシー業務をこなしてきましたが、これは自分には向かないと痛感しました。

 そうこうするうちにウーバーが台頭してきて、自分も何度か説明会などに足を運び、仕事用の中古車まで買って準備を進めたのですが、直前でウーバーはやらないと決めました。周りではタクシー運転手がウーバーに鞍替えするのを見てきましたが、いずれも長続きする人がいないのです。それぞれ理由はあるのですが、全てを自営業同様にしなければならないウーバーは自由なようで、けっこう車のメンテなどを考慮すると大変なのです。結局もとのタクシー会社に戻ったほうが楽などと言う人もおりました。

 私が選んだカー・サービスというのは、それらと似て非なるものです。タクシーと違い、顧客を公道で拾えないのが最大の特徴です。あくまでも予約優先での受注業務なのです。うちの会社には顧客リストがあり、そこからのリムジン予約が6−7割。あとは飛び込みでの電話予約と、医療機関、保険会社を通しての病院ー顧客宅間の送迎業務です。

 リムジンとしてご利用される顧客の多くは空港送迎とその他の長距離移動に使われます。私が担当するプトナム・カウンティ、ダッチェス・カウンティという地域から、ニューヨーク近郊の3大国際空港、ケネディ、ラガーディア、ニューアークへの運転サービスは約1時間から2時間の運転業務です。あるいはマンハッタン内のどこかへご案内する仕事も多く、これも片道1時間半ほどを予定します。

 フリートと呼ばれる仕事車は、リンカーンとキャデラックが中心です。ほかにもシボレーやフォードの大型SUV、ミニバンではホンダ・オデセイなども用意しています。普通のリムジン会社にはベンツやサーブ、レクサス、BMWばどを使用することが多いのですが、うちの社長は、アメリカ・ブランドにこだわっています。せっかくアメリカに来てくださる海外のお客さんに、少しでもアメリカ気分を楽しんでもらうためというのが理由の一つ。格が同じぐらいのラグジュアリー・カーならアメ車のほうが、経費、維持費が抑えられるということもあります。

 実際、同レベルの高級車を比べるなら、やはり鼻の差で欧州勢が有利かと感じます。それでもしっかり管理されたアメリカのリンカーンやキャデラックは顧客満足度は高く、ほとんどのお客さんは「いい車だね」と褒めてくださいます。このあたり、タクシーをいろんなドライバーが交代で使いまわしているものとは違います。

 私もある程度仕事をこなし、ボスから信頼を得てからは、一台の車を責任持って管理するよう与えられ、自宅で管理するようになりました。はじめはシボレーのインパラというバカでかいセダンでしたが、それ以降はリンカーンのMKXやMKTという高級車を預かり、今はキャデラックのSRXというSUVを運転しています。ガソリン代、駐車料金、有料道路等、および車のメンテ代はすべて会社負担。ウーバーは全部自腹なので、ここで収入にも差ができます。

 タクシーのように客を求めて流す必要もなし。9割の仕事は前日にディスパッチャーと呼ばれる担当者が予定を組んで、一日のスケジュールを与えてくれます。当日はそれ優先に加え、飛び込みの仕事などを随時追加する形となります。慣れるとやりやすい仕事で、空いた時間を自分の好きなように使ってもいい事になっています。

 タクシー会社によっては行動を厳しく管理され、ノルマを課されることも多いのですが、ウチのようなカーサービスは自由な気風が多くて気分的にも楽でよいです。本職のグラフック・デザイン仕事にも時間を融通できることが出来、それがなにより有り難いと感じています。

 アメリカのカーサービスの定義は一部あいまいなところもあって、地域によってルールも異なります。ですが少なくともいくつかのタクシー会社を通過した私にとって、いまのカーサービスがベストなチョイスだと思っております。ご興味のある方はよく下調べをして、こういった運転の仕事をお選びされることをオススメします。