2020年9月24日木曜日

アメリカの激安アパレル

 服が激安で買える店


 アメリカの激安アパレル・ショップで人気の店といえば、Kohl's、TJ Maxx、Marshallsなどが挙げられますが、私の一押しはBurlington Coat Factoryです。なぜか。ここの評価は最後に回し、まずはライバルである上記3店をそれぞれレビューしていきましょう。

Kohl's

 豊富な品揃えという点ではこの中で一番です。店舗づくりがとてもよくオーガナイズされており、一流のデパートメントストアと遜色のないセクション・レイアウトが上品な印象を与えます。商品はブランドごとにわかりやすく展示され、季節感もしっかり打ち出して、いまどんなものが流行り、売れているのかの意思表示も明確です。価格はデパートと比べれば相応の値引きもされていますが、トップブランドなどはさほど割安感はありません。しかし必ず売れ筋商品は売り場を確保し、目立つところにセールと銘打って陳列しているところなどは、顧客へのアピールに熱意を感じます。比較的上品な雰囲気の店舗なので落ち着いてじっくり品定めできるのが好印象です。ただひとつ、謎なのはKohl'sのどの店舗にも共通して存在する「ガジェットのコーナー」。あれ必要なんでしょうか? 本当に申し訳程度にパソコンやスマホのアクセサリー、家電グッズなどが置かれていますが、あまりに小規模で中途半端過ぎます。いつ行っても売れている様子はなく、なぜあのようなコーナーを設けているのかだけは謎です。

TJ Maxx

 商品は限られていますが、行けば思わぬ拾い物があるかも。そんな気にさせてくれるのがTJ Maxxです。コンパクトな店舗にぎっしり衣料が並べられ、一流ブランドがこんなにお安いですよ、と常に愛想を振りまいているようなお店です。宝飾類にも力を入れていて、ガラス張りの明るいコーナーには常に女性の人だかりがあります。これだけでもTJ Maxxが女性をメイン・ターゲットにした店であることがわかります。いや、もっとわかりやすいのが靴のコーナーです。なんとTJ Maxxには男性靴のコーナーが無いのです。そうですなんと、男物の靴を扱っていないのです。以前はあったのですが、社の方針変化でしょうか、近年は、小物、置物など女性好みのものを充実させ、店舗の特徴を明確に打ち出してきています。衣類に関しても、売り場面積の7割が女性用と子供服です。それでも男性客を完全に失いたくないのか、ビジネスマン向けのシャツなどは割と格安で充実していたりします。それでも意味不明の巨大なインテリアが所狭しと陳列されているコーナーなどを見ると、そんなの減らして男物を充実させてくれよと言いたくなります。

Marshalls

 バーゲン品を探す人ならここへ足を運ばない人はいないでしょう。ときおり「オッ」と驚くブランド物の格安衣料が出ていたりするので目が離せません。この店の戦略の一つに「値札書き換えマジック」があります。ブランド品の値札をそのまま付けながら、Marshalls独自の値札を別に付け、定価よりいかに値下げしたかが分かる仕組みです。ここまでなら他店でもよくやる手口ですが、Marshallsでは独自の値札の上にもう一枚さらに値下げしたシールを貼るのです。お客は「お、なんかこれすげーお得じゃね?」となるわけです。しかも、それでも売れない商品は赤いシールでトドメの最安値を表示します。定価から三段階逆スライド方式で激安感を猛アピールするのです。冷静に考えれば、それはそれだけ売れ残った(売れない)商品ということですが、客はなんか得した気分になってしまうのです。

 最後に私が一番贔屓にしているお店です。

Burlington Coat Factory

 その名のとおり、まるで工場ようにだだっ広いフロアを独占して、激安アパレルを売るお店です。しかしその徹底ぶりは称賛に値します。ほとんどほすべての衣類は一直線の長い長いハンガー・ラックにサイズ別に掛けられています。いちおうセーター類とかスポーツウェアなどに分類がされているのですが、けっこう場違いなジャンルのものも紛れ込んでいたりします。卸売のコートを専用に売るコート・ファクトリーからはじまっただけあって、コートのコーナーはかなり充実しています。ブランドは玉石混交で、こんな一流品が半額以下? みたいな驚きの値段で出たりしています。その前後にはまるで知らないメーカーの安物が並んでいて、そのコントラストはかなり雑な印象を与えます。それでも買う側の宝探し的なワクワク感はおおいに刺激され、つい端から端まで見て回ってしまうのです。ワタシ的にはスニーカー類が特に充実していて、いつ行ってもワクワクします。ナイキやアディダス、バンズ、ニューバランスなどトップブランドが他店ではありえない底値で売られていて、好みのデザイン、サイズのシューズが見つかったときは快哉を叫びたい気分にひたれます。マニアが欲しがるようなレアグッズこそありませんが、上質のスニーカーを探す楽しみはこの店の密かな楽しみなのであります。

 皆さんもこれらのお店、機会があればぜひ訪れてみてください。

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