2020年9月14日月曜日

大阪なおみ、全米オープン二度目の制覇!

 アメリカでの報道・評価まとめ



 大坂なおみ選手、見事な逆転優勝でした。決勝の序盤は相手のアザレンカに主導権を奪われ、あわやこのまま押されていくのかと思いきや、徐々に冷静さを取り戻して、自分のペースを掴みました。

 今大会はコロナの影響で、ほぼ無観客で関係者のみという異例の大会。しかも当初大阪が注目されtのは試合内容ではなく、人種差別に対する抗議のマスクについてです。これまで大阪がテニス以外のことで意思を表明したことがなかっただけに、その思いの強さが観るものにインパクトを与えました。これは彼女が望んだ結果でしょう。試合を勝ち進むとともに、その黒マスク姿はアメリカのメディアでも大きく取り上げられ、多くの賛同を得ました。

 日本のスポーツ界ではほとんど見られない出来事です。私も彼女の強い意志と勇気に感銘を受けました。

 優勝してよりいっそう注目を浴びた大阪選手。アメリカのメディアではどのように取り上げられたのでしょうか。

 テニス界のご意見番「Tennis.com」では、記事の前半をマスクのことについて割き、説明しました。彼女の社会的な意思表明を忠実に代弁した内容です。要点は、「マスクに書かれた名前は人種差別によって失われた人の名を知ってもらうことであり、それは自身のプレーのモチベーションに繋がるものである」ということです。

 そして試合内容は、ともすると自身の凡ミスで冷静さを失う大阪が、今大会ではすぐに軌道修正できるメンタル面での成長を評価しました。「勝つことばかり考えると、自分を見失ってしまうので」というインタビューでの発言を引用し、コロナの影響で練習にも制限の多かった試合前の事に触れました。考えすぎずに自分が何をすべきかはっきりした目的意識の高さが優勝に結びついたという論調です。

大会お膝元の「ニューヨーク・タイムズ(New York Times)」は、

「大坂なおみ、社会正義を訴えながら全米オープンのタイトルを獲得」という大見出し優勝を称賛。犠牲者の名前をつけたマスクを7度、勝利のたびに披露した、と続きます。

 そして勝利の直後、ゆっくりコートに横たわった事に触れ、「私は偉大な選手が地面に倒れて空を見上げるのを見てきたすべての時間について考えていました 。私はいつも、彼らが何を見ているのか見てみたいと思っていたの」と大阪選手の弁を掲載しています。

芸能報道メディアのTMZは試合内容の合間に、ゴシップ記事的に、すべての試合に応援で付き添ってきたボーイフレンドでラッパーのコーデーに触れ、優勝の瞬間に歓喜爆発する彼の様子を伝えていました。

大手週刊誌ピープル・マガジンの見出しは「全米オープン優勝の大坂なおみ、コービー・ブライアントのジャージが「私に力を与えてくれた」と語る」です。

 今年1月26日にヘリコプター事故で非業の死を遂げたバスケットボールのレジェンド、コービー・ブライアントが大阪の心の師であるというエピソードを掲載しました。生前、コービーは大阪の才能を信じ、必ず偉大な選手になると励ましてくれたそうです。スランプのときもコービーはさりげなく気配りのメッセージを送り、彼女に感動を与えていたのです。それで今回の優勝で彼に敬意を表し、コービーの名前入りのジャージ写真を公開し、試合の後はいつもこのジャージを着ていたことを明かしています。

 今回の優勝で大阪選手は再び世界のトップ・テニス・プレーヤーとして認知されるでしょう。さらに世間のインフルエンサーとして、彼女の言動にも注目が集まります。大坂なおみのの快進撃はまだ始まったばかりと言えるのではないでしょうか。




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