2020年10月15日木曜日

アメリカのリスの写真

 リスたちの表情

 アメリカでもっとも身近な野生動物はなんといってもリスです。山奥から野原に町に、とにかくどこにでもいます。全米くまなく生息しているわけではありませんが、少なくともアメリカ北東部から中西部にかけてはハイイロリスという種が支配的に生息しています。


 こいつは体長15センチあまり。特徴であるふわふわ大きなしっぽをいれると30センチ前後にもなります。ちょこんと立ち上がって、木の実を両手でつかんで食べる姿が、なんともほほえましい小動物です。

 こんなに馴染み深い小動物なのに、大抵の日本人はリス=SQUIRRELという単語がとっさに出てきません。さらに難しいのが発音で、だいたい「スクワロー」と口ごもるように発音しないと通じません。ついでに言えば、日本語でも漢字でリス=栗鼠と書ける人は少ないでしょう。


 私の住むニューヨーク州周辺、つまりアメリカ北東部でも、写真のような全身が灰色がかったトウブハイイロリス(Eastern gray squirrel)が主流です。もともと山間部に生息していたこのリスが、1800年代に都会でペットとして飼われ始め、リスをペットにするのがブームになったようです。現代ニューヨークの大都会でもよく見かけるのは、そのころ逃げたペットが繁殖したものだそうです。今でこそトウブハイイロリスを飼うのは禁じられていますが、百年前は愛玩用ペットとして人気があったのですね。でもニューヨーク以外のフィラデルフィアやシカゴといった大都市でもペットのリスを公園に放つことが流行りだし、あっという間に町にリスがあふれ出したんだそうです。


 当時はこの野に放たれ繁殖しすぎたリスに対し、賛否両論が飛び交ったようです。はじめは都会でも見られるかわいい野生動物としてもてはやされました。リスの餌をやる行為は人間性を高めるとして学者が推奨したくらいに。
 しかし人間の予想をはるかに上回る繁殖力で、町にあふれ出すと、害獣扱いする人も増えました。じっさいネズミ に匹敵する旺盛な食欲で、屋根の上やら電線を渡り、庭や玄関にまで出没しるようになったのです。今では町の多くの公園ではリスの餌やりを禁じています。町なかのリスは人間慣れしていて、うっかり一匹のリスにナッツなどをやってしまうと、徒党を組んで群がる危険も指摘されています。


 あのように愛くるしい見かけなので、駆除を大っぴらに勧める人は少ないのですが、農家や園芸をする人にとってはまさに天敵。迷惑極まりない厄介な生き物なのです。
 最近うちの庭に野鳥のための餌箱を設置したのですが、初日からリスに見つかり、またたくまに鳥の餌を食べつくされてしまいました。餌箱は用心深く、木の幹から遠い枝に架けていたのですが、リスは身軽なので、木の枝から枝に自在に飛び渡り、難なく野鳥より先に餌にたどり着いてしまったのです。今後、リスを近づけないよう対策を練らねばと、いろいろ頭を悩まされているところです。
 とはいえ、リスは写真撮影の練習にもってこいに動物です。リスを観察していると面白いですよ。リスは木の実を枝からもぎ取ってちょっと齧る癖があります。全部食べないで、抱えたまま地上に降り、少し離れたところまで走って、その実を地中に隠すのです。そしてすぐまたせわしなく木に登り、夢中で木の実を探します。でもちょっとおバカさんで、その頃のは前に自分が隠した木の実のことなどすっかり忘れてしまうのです。で、また新しい木の実を取っては隠す。その繰り返しをしています。ご苦労様って感じです。



 しかしリスの姿自体はやっぱりかわいいのです。しぐさにいろいろパターンがあって、写真映えする動物だと思います。とても用心深くて、5メートルも近づけばすぐ逃げてしまいます。しかもすばしっこくて、あまりじっとしていないので、撮影には根気が必要です。
 でもだからこそ撮影技術を磨くのにちょうどいいといえます。リスを見つけて、カメラを出し、撮影設定を決める。カメラを構え、照準を合わせシャッターを切る。これがきびきびできるようになると、撮影も楽しいものです。チャンスを逃がすと悔しいので、大抵は常時ポケットにある小さなコンデジで撮って済ませます。時間があれば、ミラーレス一眼で狙い撃ちを試みますが、なかなかリスもいいタイミングで現れてくれません。まあリスとは気長に付き合っていきます。これほど身近で心和む野生動物ってそうそういませんからね。



 みなさんもニューヨークへお越しの際は、ぜひリスを観察してみてください。かわいい奴ですよ。

2020年10月14日水曜日

人生を切り開く本:その1

読んでやる気を出す!



 今日はこんな人に効く人生突破本をご紹介します。

・なんだか知らないけど生きるのが辛い感じがする。

・コロナで何もかも停滞、私の人生もお先真っ暗。

・仕事は面白くない、家に帰っても無気力。どうしたらいい。

・あの人はうまくいってるのに、なぜ私は思うようにならない。

・頑張ってもどうせ先が見えてる。所詮勝ち組には入れない。

・幸せになりたい。でも具体的に思い浮かばない。

・現状を改善したいが、どこから手を付けていいのやら。


 以上の項目、あるいは似たようなもやもやを抱いてる人にうってつけの本が、

『YOU ARE A BADASS』です。サブタイトルは、

 How to Stop Doubting Your Greatness and Start Living an Awesome Life 
(あなたの偉大さを疑うのを止めて、素晴らしい人生を生き始める方法)

You Are a Badass: How to Stop Doubting Your Greatness and Start Living an Awesome Life

 作者のジェン・シンセロは、本書でニューヨーク・タイムズのベストセラー作家の仲間入りを果たしテーマに講演し世界中を飛び回っています。とくに女性からの支 持が高く、熱烈なファンが友達や親せきに彼女を紹介してファンは拡大し、本書は長年にわたってベストセリングを続けています。
 私は知らなかったのですが、この本は2017年に、
『YOU ARW A BADASS もっと「自分のため」にいきていい!』
のタイトルで日本語訳版が出ているのですね。日本でどれほど反響があったのか知りませんが、アメリカでは大ベストセラーで以後も続刊が好評発売中です。

 『You are a Badass』では、人生を変えるような洞察力、インスピレーションに満ちたストーリー、エクササイズなど27の章で、読者の潜在意識による呪縛を解き放つ手助けをしてくれます。

「本書の骨子」

 ズバリこの本は、あなたが自己発見の道を歩み始める手助けをすることを目的としています。各章ごとに、あなたがいつも望んでいる人間関係、お金、キャリア、そして全体的な人生を創造する手助けとなること、生きるヒントを語りかけます。ユーモアを交えた文体は今風で、軽口で語り掛ける感じで説得を試みます。
 望むものを手に入れることを妨げている信念や行動を変えるためには、「自分の道から抜け出す必要がある」と彼女は力説します。
 なぜ私はここにいるのか? 自分の人生の何が気に入らないのか、どうすれば今の自分の人生を変えることができるのか。こういった根源的な問いかけに対し、大胆な発想の転換を提言してくるのです。
 また彼女はあなたに内なる恐怖と向き合い、解放する方法を教えてくれます。この本の根底にあるテーマは、自分自身を愛することだと思います。それはあなたが自身の中で深く内省し、生涯を通じて蓄積されてきたいわれなき不安や、嫌悪感、自己不信を取り除くのに役立ちます。ちょっとスピリッチュアルに寄りすぎてない? と日本人には感じるかもしれませんが、アメリカではこのくらいは日常会話でもよく耳にするレベルのものです。
 とても思慮深く構成された本で、ここに書かれた27章を読み通すことで、あなたは自分の内なる心を分析、理解し、今何をすべきかが明確になってきます。ただの願望が、実行へと移っていくのです。それこそが本書の狙いだと感じました。

「本書をさらに簡潔に要約すると」

目的を成し遂げるには、たった一つ、あることをちょっと変えるだけでいいと述べています。

 それは、『人生を変えたいと「願う心」から、変えようと「決める心」に移ること』と説いています。

直接引用すると、
「願う」なんていうことは、ソファに座ってなにも考えずに、雑誌を見ているあいだにだってできるわ。でも「決める」ということは、自分の身を投じ、どんなことがあっても物事をやり遂げ、粘り強く夢を追いかける意志をもつことなの。

 いかがですか。私にはとても説得力をもって伝わってきました。これからの時代、なんとなくふわふわと生きていくのは困難になっていくでしょう。確固たる自分、自分が何たるかを理解し、どこに向かっていくのか、明確な指針が必要だと思います。なにをよりどころとするかは人それぞれであり、なんでもいいんです。なんでもいいから一度つかんだら離さないことです。そしてしっかり生きるには「心」「信」「真」この3シンが必要。あ、これは余談。本書とは関係ありません。えーとにかく、自分を深く知るために、この本が一助となれば幸いです。ぜひ読んでみてください。
 



2020年10月13日火曜日

イラストで見る「オズの魔法使い」

The Art of Wizard of OZ 


 今年はあの有名な児童書「オズの魔法使い」が出版されてちょうど120年です。本来ならアニヴァーサリー・イヤーとして様々なイベントも行われる予定でしたが、思わぬ自粛の波を受けて縮小されてしまいました。しかし世界中にその名を知らしめた映画版「オズの魔法使い」は1939年公開で、去年80周年記念イベントが盛大に催されました。この映画版のインパクトが強いせいか、オリジナルの「オズの魔法使い」のイラストは日本ではもう忘れ去られているようです。



 フランク・ボーム原作の「オズの魔法使い」に挿画を描いたのはウィリアム・ウォレス・デンスロウ。オズを描くまでは無名のイラストレーターでした。当時この児童書は内容とともに、挿画もとても斬新だったそうで、本は増刷が間に合わないほど、飛ぶように売れたようです。デンスロウの挿画はとてもユニークでユーモアたっぷりです。多くの人が彼の描くドロシー、ライオン、かかし、ブリキの木こりを見て本を読みました。

 このイラストなしではイメージするストーリーも人それぞれできっと違うものになったことでしょう。このイラストのおかげで、多くの読者がイメージを共有し、めくるめく物語世界に入っていけたのです。

 時は流れ、「オズの魔法使い」と言えばあの映画のイメージを思い浮かべる人のほうが多くなったようです。それでも私は英語の教材として図書館で借りたオリジナル版の児童書が好きで、あのイラストをみながら模写を試みたものです。ボームの絵柄はまねようとしてもなかなか様にならず、どう描けばあの独特のタッチを出せるのかと、ペンや画用紙を変えてみたりもしました。ずいぶん昔のことで、今回改めてあの絵を見て、いまだにデンスロウは孤高のイラストレーターだなと感じ入る次第です。


 今では様々なアーティストがオズの魔法使いのあのキャラクター達を描くようになりました。昔はじつに素朴で、ほのぼの系のドロシーとその仲間が多かったのですが、最近は独自の解釈や、原作から遊離したものまで様々な別バージョンが無数に描かれています。

 それらを見比べるだけでも、いかに「オズの魔法使い」が世界中の人に親しまれ続けてるかがわかります。(とはいえ、やっぱり今でもオリジナルのデンスロウ版が別格で最強!)

 今回はいろんなイラストを交えながら、この物語の簡単な要約をお読みください。とっても夢あふれるファンタジーですよ。

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ドロシーはカンザスに住む平凡な女の子。ある日、彼女の住む場所に大きな竜巻が起こりました。

ドロシーは子犬のトトを探し連れ帰ったのですが、竜巻が彼女たちのいた家ごと飛ばしてしまいました。

彼女は気がつくとお花畑の見えるキレイな場所にいました。

そしてそこにいたのは「北の魔女」。

彼女はドロシーに「東の魔女をやっつけてくれてありがとう!」と感謝を告げます。

うしろを振り返ると、悪い東の魔女が、彼女の家の下敷きになっていたのです。

北の魔女は、ドロシーに東の魔女が履いていた銀の魔法の靴を履かせます。すると東の彼女は消えていきました。

ドロシーが「家に帰りたい」というと北の魔女は、オズの魔法使いの元に行き、願いを叶えてもらうようアドバイスしました。




言われた通りドロシーは旅に出ます。オズの元に向かう道中、かかし・ブリキのきこり・ライオンの3人に出会いました。

かかしには「本当の脳みそ」、きこりには「心を持てる心臓」、ライオンには「弱さを治す勇気」をオズに授けてもらおうと思い、子犬のトトを加え5人で旅を続けました。

オズのいる場所に着くと「魔法の靴を履いている」ことが評価され、ドロシーたちは建物の中へ入ることを許可されます。

そのとき出会ったオズは「大きな顔のみ」の不思議な存在でした。

一行はそれぞれの叶えて欲しい願いを伝えると、「西の魔女を退治することが条件」と言われ、一行は西へ向かいます。




それを知った魔女は怒り、手下達に彼らを攻撃させ、さらに「その魔法の靴をよこせ」と要求してきました。

ドロシーがそれを断ると、彼女はドロシーを、自分の奴隷にしてしまったのです。

そんな奴隷の日々が続いたある時、魔女はドロシーの足を引っ掛けて転ばせ、そのすきに脱げた靴を奪い取ります。

それに怒ったドロシーは、魔女にバケツの水をふっかけます。すると魔女は、水が弱点だったようで、みるみるうちに溶けてなくなって行きました。

オズの元に行き、魔女を退治したことを告げましたが、その時に、実はオズの正体は、特殊な力を持っていない、ただの人間のお爺さんだということが判ります。

「大きな顔」は不思議に見せるためのトリックにすぎなかったのです。




オズはみんなに約束のものを渡すことはできませんでしたが、それぞれに「おがくずの脳みそ」「布切れの心臓」「勇気の出るジュース」を与えました。しかし彼らは冒険を通じてすでに望みの物を得ていました。もらったのはその証だけなのです。そしてドロシーには「気球」をプレゼントしました。

ドロシーは気球に乗って元の場所に帰ろうとしたのですが、トトがそのタイミングで逃げ出してしまったため、乗れないまま気球が飛び立って行ってしまいます。

落ち込む彼女のところに再び、最初に出てきた北の魔女が現れ、「魔法の靴を3回打ち鳴らしてごらん」と言います。

言われてtあ通りにすると、あっという間に元いた世界に戻ることができました。
めでたしめでたし。




 いかがですか。映画も傑作ですが、本を読むとその素朴な物語世界がじつにノスタルジックで、古き良きアメリカのおとぎ話を実感できます。はじめに日本語版を読んでから、原作を読むと、より分かりやすく楽しめますのでお試しください。電子書籍版、オーディブル版合わせて楽しむのもいいかもしれませんね。

2020年10月12日月曜日

便利で無料の写真整理アプリ

撮った写真を整理するなら




 ひごろ写真を撮りまくっていると、データはたまる一方で、パソコン上でまとめるのも一苦労です。そんな時、うまく思い通りに整理しやすいアプリやソフトが欲しくなるもの。スマホやパソコンに最初から付属で付いているもので、済まそうと思えば済みますが、あとで探したり、直そうと思いつつほったらかしにしていませんか?

 写真整理用アプリはたくさん出回っていて、いざ導入しようと思っても、多すぎてどれがいいのか迷うものです。そこで今回は、だれでも簡単に使えしかも無料のアプリ、ソフトをご紹介します。

 有料の高機能なものと比べれば、できることは限定されますが、じつはほとんど9割以上の人が使う機能は絞られています。たとえば写真を扱うプロからハイ・アマチュアに
絶大な人気を誇るAdobe Lightroom。知らない人から見たら、なんで写真ソフトに月額980円もかけるの? と思われるでしょう。
 それは写真を大事にする人にとって重要な機能のほぼすべてがこれ一本に集約されているからです。一番重要なのはROW現像できることですが、それ以外にもさまざまな写真の微調整ができます。しかもマルチデバイス機能といって、スマホ、パソコン、タブレット複数のデバイスでの編集が可能で、しかも一括で複数デバイスとデータを同期し共有できるのです。その他細かい写りの調整が自在にでき、イメージ通りの作品をこれ一つで仕上げられるのです。

 だけど写真に詳しくない、撮った写真をすばやく簡潔にきれいにしたい、というのであれば、必ずしもAdobe Lightroomがなければ、ということではありません。いずれそこに行きつくにせよ、今の段階でむつかしいことは抜きにして、とにかく溜まってしまった写真をわかりやすくまとめたい、というのであれば、以下のフリーソフトを試してみて損はありません。

 あくまで入門者向けですが、末永く使い込むことも可能なフレンドリーなプログラムを選んでみました。これらの写真整理ツールを使えば、より快適な写真ライフを送れますので、ぜひご検討の一助にしてみてくださいね。




1 Adobe Bridge





 LightroomとおなじAdobeですが意外とあまり取り上げられないのはなぜでしょうか。こちらは、なんと無料でダウンロードして永久に使えて、お金を払ったり、サブスクリプションをする必要がありません。写真の整理と加工に関しては、アマチュアの希望のほぼすべてをカバーしてくれるだけの実力があります。
 これをを使えば、クリエイティブなプロジェクトに必要なすべてのファイルやアセットに集中的にアクセスすることができます。個人やチームのアセットの整理、簡単なバッチ編集、 透かしの追加、集中管理されたカラー設定などが可能です。ワークフローを簡素化し、整理整頓もお好み次第です。主な機能は以下の通り。


・ドラッグ&ドロップで柔軟にファイルを作成
・柔軟なバッチ処理
・拡大縮小機能を備えたRetinaおよびHIDPIディスプレイのサポート
・パノラマ画像やHDR画像を素早く整理してスタックする能力
・オンデマンドのサムネイルとメタデータの生成
・集中型カラー設定
・Mac OS上のモバイルデバイスやデジタルカメラから写真やビデオをインポートできる
・自動化されたキャッシュ管理

 インターフェースに慣れれば、これらの機能をマスターするのに、数日もあれば十分でしょう 。非常にコストパーフォーマンスの高いデジタル・ツールとしてまずイチオシです。



2 StudioLine Photo Basic




 こちらは、すぐれた写真編集ツールと柔軟なデータベースアーカイブを提供するWindows用の写真オーガナイザーです。
 ソフトウェアは、プレゼンテーションや印刷機能だけでなく、画像の膨大な量を分類し、将来的にそれらを取得するための、バッチ編集を実行する機能を作成することができます。通常はデジタルカメラ、スキャナ、ディスクなどから画像フォーマットをインポートします。画像に適用されるフィルターだけでなく、いつでも好きな時にそれらを変更することができます。
 また、有料版StudioLine Photo Classic 4の機能の多くを持っており、くわえて自動更 新とデュアルモニターまでサポートしています。これはもう有料レベルですね。
 StudioLine Photoc Basicは、TIFF、JPG、PCD、PNG、PSD、BMP、GIF、JPEG 2000、PNM、RASなどじつに様々な異なる画像フォーマットをインポートします。
 みんなで楽しめるスライドショーは、数回クリックするだけで、お使いのコンピュータ上で起動する準備ができます。フォトギャラリーを表示したり、ウェブサイトにアップロードしたり、CD / DVDに書き込むことも簡単にできます。また、電子メールでスナップショットを共有することもできるなど、いろいろと楽しめるツールといえます。



3 Apowersoft Photo Viewer



 Apowersoftは香港に本社を置くソフトウェア会社で、Windows用のユーティリティーを制作しています。視覚的に使いやすいプログラムであるだけでなく、理解しやすいインターフェイスを持っています。
 マニュアルなしでも直感的に、すぐにスライドショーを作成することができます。
 Apowersoftは、Windows用の最高の写真ビューアであるだけでなく、普遍的な画像編集ツールでもあります。誰もが使用する基本的な写真編集を簡単に実行できます。画像にテキストを追加したり、描画ツールを使用したり、様々なフィルターを適用したりすることなどでます。また、プログラムは便利なスクリーンショットツールも備えています。
 機能やインターフェースはMicrosoft Paintに非常に似ていますが、Apowersoftはいくつかの追加機能が付属しています。その中には便利なプログラム内の画像フォーマット変換オプションも含まれています。使い方次第で、ほかのいかなるフリー写真ソフトより便利に扱える可能性を持っています。


4 PicaJet FX 




 このソフトを起動した瞬間から、あなたはその機能の多さに驚くことでしょう。数回クリックするだけで、想像できるほとんどすべての方法で、写真を整理することができます。
 赤目やぼやけた写真がある場合など、このソフトはワンタッチでそれを解決できます。圧縮を乱さずに写真のサイズを変更したり、回転させたりすることも容易にできてしまいます。まさに写真編集入門にもってこいなのです。
 プログラムのインストールも簡単で、使い勝手もなかなか良好です。多機能ゆえに少し使い慣れることは必要ですが、このソフトウェアが提供する多くの機能がわかるにつれ、無料であることが信じがたくなるでしょう。
 時間とすこし勉強する忍耐力があれば、可能性は無限大です。本気でデジタルフォトアルバムを管理する方法を探している人には、このソフトウェアを強くお勧めします。

まとめ 
 いかがですか。これらのフォト・エディター・プログラムはいずれも無料版ですが、機能限定版的な制限はほとんど設けていないので、結局アップグレード版を買わされるのかと、がっかりするようなことはありません。もちろんプロを目指すより本格的な写真編集機能が欲しい方は、はじめから先行投資のつもりで、有料版をお勧めします。まずはご紹介したソフトのホームページにて、自分にあったものを見極めてから導入を決めてくださいね。
 あなたの大切な写真の整理に役立てていただけたら幸いです。



2020年10月11日日曜日

アメリカ新車情報

 2021車が変わる?



 ちかごろアメリカで見る自動車の形が変わってきたな、と感じています。車のデザインには流行りすたりがつきものですが、いまのトレンドは多角形を多用したものになりつつあるようです。私見ですが、2020年代はますます鋭角的な切込みデザインの入った車が主流になると思われます。

 その兆しは2010年代に既にありました。2014年に出たJEEP CHEROKEEの細い切れ長のハロゲン・ヘッドライトは、すこぶる斬新なデザインで、これまでもっさりして垢抜けなかったおっさん向け自動車メーカーが生まれ変わるきっかけになりました。

 2016年にはホンダ・シビックがフルモデルチェンジで目の覚めるような切れ味の良いデザインになりました。細いシャープなヘッドライトまわりのデザインもそうですが、テールライトの形状はかつてない新しさで話題となりました。

 トヨタも負けてはいません。去年出た第4世代の新しいRAV4はまさに鋭角多面体を駆使した極めて未来的なデザインとなり、かつサイズもがっつり幅広で、アメリカの道路を意識したつくりとなりました。

 こうしてアメリカ市場をリードしセダンに取って代わり、もはや主流となった感のあるミッドクラスSUV。アメリカではクロスオーバーと呼ばれることの多いこのジャンルの車は、去年あたりからますます未来志向のデザインで生まれ変わりつつあります。


 来年、日産からは超売れ筋SUVのROGUEが久々のフルモデル・チェンジを果たします。公道をテスト走行する同車らしきものを目撃したことがあります。アメリカでは大体こんな姿で正体を隠して走る未発表車をたびたび見かけます。

 


数年前のモーターショーで次世代ローグのコンセプトカーとしてだされたモックはこんなすごいデザインで、「うわ、未来先取りしてるー」と思ったものです。



 2021年モデルは、先代ローグと同様に2.5リッター4気筒エンジンを搭載しますが、出力は181馬力に若干アップしています。CVT(無段変速機)と前輪駆動が標準装備され、全輪駆動はオプションとなります。先代ローグは、加速の悪さやハンドリングの悪さを批判されてきましたが、2021年モデルではその両方の面で改善されています。時速60マイルまで8.2秒という高速走行を記録し、より安定的なハンドリングと、クルージング時の静粛性が増したことをアピールしています。

 

 正式発表されたのは、すこぶる洗練されたボックスタイプで、かつ精悍な面構えの新世代ローグでした。ヘッドライトがダブルになっていて、なかなかカッコいいです。長らくマイナーチェンジが続き、売り上げも低迷していただけに、これなら先行するライバルのトヨタRAV4やホンダCR-Vにも対抗できそうです。


 しかしここへきて来年、このローグの対抗馬となるかもしれないニューウェーヴが登場します。それはKIAの新型SORENTOです。日本では無名のKIA自動車ですが、侮るなかれ、アメリカでは小型車を中心にじわじわと売り上げを伸ばし、もはやヒュンダイに並ぶメジャー自動車メーカーとして成長著しいブランドです。ラインアップの中枢を担う2021年型ソレントはかつての地味なスタイルからマッチョなスタイルにシェイプアップされました。


 

 スクエアなシルエットと、より強調されたエクステリアのディテールで、新世代のソレントは先代のものとは大きく異なって見えます。キャビンデザインも先代に比べて改善されており、洗練されたデジタルインターフェースや、スタイリッシュな外装が随所に施されています。しかも3列目シートでサイズもアップ、281馬力のターボチャージャー付き4気筒エンジンと、ハイブリッドモデルを含むパワートレインの多様な選択を持っています。仕様だけをみれば、日本勢の中型SUVをしのぐスケール、パワーで来年の目玉商品となりそうです。


 新時代のデザインはほかの車にも見られます。例えばシボレーのブレイザー。こちらも以前の同車とは見てもみつかぬ変わりよう。次世代を見据えて、かなりアグレッシブかつシャープ感のあるデザインに仕上がっています。ここ数年パッとしなかったシェビーもこれでぜひ巻き返しを図りたいところでしょう。

シボレーのブレイザー。パワーも大きさもワンランク上のSUVです。


  同様に今年フルモデルチェンジして、見違えるようになったのはフォード・エクスプローラー。全米の警察が同車を導入して以来、パトカーの代名詞となった感のある大型SUVです。すこぶるシャープで獰猛感さえ備えたパワーみなぎるモデルです。


 ごらんのように、アメリカ自動車市場におけるクロスオーバー車は軒並み新時代のデザインに移行しつつあります。今後、十年近くはこういったどっしりかつ鋭利な細部を兼ね備えた多角形のモデルが主流となるでしょう。来年どんな新しい車が発表されるのか、今から目が離せません。


 


 

2020年10月10日土曜日

コンデジのおすすめ

 スナップショットならコレ



 SONY渾身のフルサイズ・ミラーレス一眼a7S iiiが発売されて、YouTubeやSNSでは買った人の喜びと興奮の声がこだましています。去年から今年、カメラ業界はもうフルサイズ・ミラーレスの話題一色でした。次から次へと繰り出される新製品の発売ラッシュで、もはやカメラと言えばフルサイズ、フルサイズにあらずばカメラではない、みたいな風潮が吹き荒れています。

 その陰で、かつては一般市民なら一家に数台はあったはずのコンパクト・デジタルカメラが減少の一途をたどっています。気が付くと、今年新たに発売されたコンデジは日本の全メーカー合わせてもわずか数台。しかも売れたのは1インチサイズのセンサーを搭載した高級コンデジのみです。もはや豆粒センサーと揶揄される1/2.3型センサーの新機種はほとんど出ていない状況なのです。

 ここ数年でかろうじて話題になったのはニコンのCOOLPIX P1000のような超望遠機能のある付加価値のあるカメラぐらいです。だれでも気軽に撮れるコンデジはスマホにとってかわられ、もはやその存在意義は風前の灯なのであります。

 しかし、今回私はだからこそ、今買えるコンデジをご紹介して、その存在価値を訴えたいのです。スマホの画質は飛躍的に伸び、一見凌駕したかのように言う人もいますが、やはりコンデジは写真を映す専用機械です。スマホにできない能力があるのです。その代表例が高倍率ズームや連写機能、手振れ対策、画質調整機能などです。これらはやはりカメラを作るメーカーが専用のテクノロジーを開発して築いてきたもの。そう簡単にスマホが凌駕できる分野ではないのです。デジタル・ズームなど疑似的な写真加工はスマホにできても、光学の利点を生かしたカメラならではの撮影方法は撮影者の意図を反映しやすく、同じ被写体でも個性が現れる楽しみがあるのです。

 そんなコンデジたちが、今生産台数を激減させています。加えて後継機種のアナウンスがほとんどなくなり、各社の在庫がじわじわと減ってきております。BEST BUYやWALMARTなどの大手カメラ販売セクションも、かつては数十機種が競うように並べられていたところが、今はほんの数機しか置いていません。

 というわけで、アメリカのマーケットからコンデジが消える前に、買っておいて損のない入門カメラを以下に列挙しておきました。気になる機種はリンク先からぜひチェックしてみてください。



CANON PowerShot G7 X Mark II



1インチCMOSセンサー搭載の画質重視コンデジ。F値が1.8から2.8と明るく、最高ISO感度12800で暗所にも強い万能型コンパクト・コンデジです。最新機種Mark IIIも出ているのですが、現状ではMark IIのスペックで十分すぎるほどの撮影が楽しめます。





RX100からはじまり、現在はRX100 VIIIまですべての機種が継続的に製造販売されているベストセラー1インチセンサー機。オートフォーカスの早さにも定評があり、クラス最高の撮影パフォーマンスを発揮できます。





名機の誉れ高いGRシリーズは単焦点コンデジの最高峰。究極のスナップシューターとしてプロもうならせる高い描写力がウリです。







フィールドカメラと呼ばれる分野でダントツの人気を誇るのがTG-6。雨や雪にも強く、水深15メートルまで潜れ、水中を泳ぐ魚や子供の笑顔も撮れるワイルド派のためのカメラです。耐衝撃、耐低温にも強く、海や山のレジャーに持っていくと大活躍できるとてもアクティブなカメラです。





ポケットに入るコンパクト・ボディに光学35倍のズームを搭載。自撮りに使えるチルトモニターに加え本格的なファインダーも備えております。タッチパネルでフォーカス・ポイントを選んだり、ズームを生かした背景ボケも簡単にできます。



 カメラは日本のメーカーが市場の9割を独占する得意の分野です。今後もメーカー同士がしのぎを削って最新機種を出してくるでしょう。ただコンデジのカテゴリーに絞ると先行きは決して明るいものではありません。このジャンルのカメラが消える前、今のうちに好みのコンデジを備えておくことをお勧めいたします。

2020年10月9日金曜日

秋を探しに

 一年で最も美しい季節


 ここ数週間はこの北米大陸で自然が最も美しく色づく季節です。晴れた日は外に飛び出して、新鮮な空気を存分に吸いたくなります。ただでさえ部屋にこもりがちだった春夏なので、せめて寒さ厳しくなる前のこの数週間、たっぷり森林浴をして大自然の美しさを目に焼き付けておきたいものです。

 そういうわけで、私は先週あたりからやたら意識してなるべく郊外に出るようにし始めました。夏場、部屋にこもりきりだったことへの反動ですね。ささやかでもいいから秋の兆しを感じたい、日増しにそんな欲求が強くなってきたのです。

 早朝は、きりっと引き締まった寒気も感じられえる今日この頃、ふらりと川べりに向かうと、川から水蒸気が立ち上る、ちょっと神秘的な風景に出会いました。ヨットがまるで雲の上を漂っているように見えます。


 ハドソン川は朝夕の温度差で、ふわっとした雲のような水蒸気がゆっくり立ちのぼり、時に幻想的な風景が広がります。この日は、瞬く間に空気中の水分が高く舞い上がり、雲と区別付かないくらい高いところに上昇する霧の塊が見て取れました。


 ストームキングと呼ばれる岩山が朝日を浴びて、対岸の山の影とのコントラストを作っていました。巨大な亀の甲羅を想起させる雄大な眺めはこの界隈でもひときわ目立つ場所です。心地よい秋風に吹かれて眺める風景は、心身の疲れも癒してくれます。

 そこから北へわずか30分ほど北上すると、ハドソン川沿いの山はすでに赤や黄、オレンジへと色を変え始めていました。ポキプシー橋の背景としては最も絵になる場所です。ここは私もお気に入りの場所で、コーヒーを飲みながら景色を眺めるとまた格別です。


 さらにハドソン川添いを北へ向かうと、いくつかのヨットハーバーを通過するのですが、その近くでとっても優雅な野鳥、オオタカに出会いました。毛並みがとてもよくて堂々とした雄のようです。たまに川の上で弧を描く姿を見ますが、このようにフェンスの上に立つ姿は初めてです。しかもなにか獲物でも狙っているのか、その場所をなかなか離れませんでした。翼を広げると50センチほどになる中型鳥ですが、狩りをするときは猛スピードで急降下し、ネズミなどを捕獲する名ハンターです。

 帰りがけにもう一つ、川の上空を飛ぶ巨大な飛行体を発見しました。アメリカ空軍の輸送機です。


 近くに「スチュアート国際空港」というのがあって、昔は軍専用の航空基地だったところから発着しているものでしょう。胴体が太く、かなりの物資を抱えて飛べる輸送機のようです。

 帰りはちょっと寄り道して牧場のある地域をドライブしました。あまりに空気がうまいので、車を駐車し舗装されていない農道をちょっと歩いてみました。



 農家のそばを歩いていて、目に飛び込んできたのが、サクランボの赤い実です。秋の収穫を象徴するようにつやつやと輝くおいしそうな実は今が食べごろ。ニューヨーク州はリンゴと並んでサクランボの生産も盛んで、この時期は多くの農場に人々が訪れます。週末は日本の朝市と同じようにファーマーズ・マーケットがどこの町でも賑わい、秋の収穫は飛ぶように売れるのです。

 小さな森の入り口には、かわいい森の番人のようなリスが。木陰をせわしなく駆け巡っていおり、そのうちの一匹が木登りをしてこちらを眺めていました。目が合った瞬間を逃さず、パシャリと一枚。あんた誰? みたいな顔でじっとこちらを眺めていました。


 のんびりしていると秋の一日はあっという間に日が暮れます。所要を済ませて帰途につくのがなんだか惜しくて、もういちど川沿いの道まで戻ってみると、ほどなくオレンジ色に輝く夕日を眺めることができました。この日はなかなかの夕焼けで、川面をゆっくり走るヨットがとてもまったりした風情を醸し出しておりました。


 鮮やかな紅葉をみるにはまだちょっと早かったのですが、それでも秋の気配はそこかしこに漂っていて、本当にいい季節を迎えたなあという実感を味わえました。また機会があったら、近所の野や山を散策したいと思います。

 最後は、帰宅して夕食をすましたときに見上げ、空に浮かんで眺めたお月さまです。

 中秋の名月。ちょっと上弦に黒い雲がかかって、なんだかドラマチックな月を見させていただきました。合掌。

 


 秋という季節はどこを切り取っても、それなりの味わいが出るものですね。みなさんもこの機会に、身近な秋探しの旅に出かけてみてはいかがでしょうか。