2020年11月11日水曜日

カメラ・バッグ選び in USA

 アメリカでカメラ・バッグを買う



 カメラを買うと次に必要になるのは何でしょうか?

 メモリー・カードはまず必須ですよね。近頃は大容量化が進み、APS-Cで2400万画素数くらいのカメラだと、写真一枚で7メガバイト前後になります。スチル写真専用ならまだ32メガバイトのSDカードでたっぷり使えますが、動画を撮るとなると、64メガ、128メガバイトぐらいは用意しておいた方がいいでしょう。

 次に必要なのが、レンズを保護するために、レンズ・フィルターでしょう。

 そして予備のバッテリー。あと充電器ですね。

 モニター用保護フィルム。これもほぼ必須。

 ここまでが必要最低ライン。

 そして次に来るのが、カメラのケースかバッグです。

 今回、富士フィルムのX-T200購入にあたり、一番悩んだのがコレです。

 富士フィルムさん自体からは専用のバッグなどは出ていないようです。サードパーティのケースとしては日本で発売されている、KinokooのX-T200用があります。



 なかなかレトロな趣のあるデザインです。合成皮革ですが、頑丈でカメラを守る役目は果たしてくれそうです。サイズもぴったりで、バッテリーやバリアングル・モニター、ケーブル接続等も考慮に入れデてザイン設計されています。まずこれは第一候補になりうるでしょう。ほかのメーカーからもX-T200のサイズに合わせたケース類を販売していますが、大抵はカメラの底から下半分を覆うタイプのもので、全体をカバーしません。移動の際いつの間にか傷ついたり、家に置いておく時も埃の心配があるので、やはり全体を覆ってほしいものです。





 アメリカにはMegaGearというケース製造メーカーがあって、各カメラ対象の専用ケースがたくさんそろっています。こちらも検討に値します。

 ほかではLoweProやCase Logicというメジャーなメーカーから一眼カメラ全般を対象に、ボディ一個。レンズ一個分が収まる仕様のケースが各種出ています。これらの中からひとつ自分に合った質感、色合いのバッグを選ぶのも手です。



 ただ、いろいろ迷ったのですが、今回私はカメラを二台すっぱり収まる大きめのバッグを買うことにしました。根が横着者ゆえ、野外での撮影でレンズ交換は極力やらない方針です。そこで小型軽量な二台のカメラに異なる性質のレンズをつけて、持ち歩こうとかんがえたのです。昔はCANONのEOS KISSとNIKONの5000番台、二個のカメラをストラップで二重にかけて野山を歩いたものです。それでも当時は一番軽量な一眼どうしの組み合わせだったのですが、やっぱり二台は重かったのです。



 私の理想の撮影装備はまずシャッターチャンスをのがさない機動力と小型軽量です。本当はズーム幅の広いコンデジ一個で済ませたいのですが、必要十分な画質が求められる時もあります。そんな時は上の写真のタイプのバッグかパックパック・スタイルとなります。



 バックパックのほうは旅や長距離移動に最適ですが、カメラの出し入れがちょっと面倒です。なので肩から掛けて腰のまわりに吸い付くようなのが理想的です。さてどのバッグを買おうか・・・?

 いろいろ迷いましたがようやく決まりました。

 今回購入したとてもコンパクトな富士フィルムのX-T200を最大限生かすために、タッグを組むもう一台のカメラを一緒に収納できるバッグを買うことにしたのです。それで今回購入を決めたバッグがコレです。


 なかなかカッコよいではありませんか。

アメリカではけっこうこの種のバッグでラフなスタイルの撮影を楽しむ人がいます。歩いているのを見ていてすごく様になってるんです。いかにも写真撮りますよ的なところがないのが粋です。安全と機動性を考えればこれが一番です。たすき掛けにしてもダサくなくて、二台のカメラを素早く交互に使えます。レンズ交換するよりずっと素早いです。

 

仕切りは自由にアレンジできます。

 

 それもこれも昨今のカメラ小型化の恩恵あってのことです。コンパクトなX-T200に15-45mmの標準ズームレンズを付けまず一台収納。交換レンズの代わりとなるもう一台は小型カメラ、SONY RX10もしくはPanasonicのマイクロフォーサーズ、LUMIX G8に単焦点をつけても余裕で収まります。

 このようにちょっと大きめのバッグの内部にパーティションを設けて、二台体制で撮影するのはなかなか楽しいものです。

 これでレンズ沼にもはまらなくて済むといいのですが。

 

2020年11月10日火曜日

コンデジ購入ガイド in USA

 コンパクト・デジカメが消える前に



 アメリカで全国規模で展開している家電量販店はBEST BUYぐらいです。ここニューヨーク州には数十件の店舗があります。カメラをじかに手に取って購入を決める場所はここ以外ほとんどありません。日本は多くの競合する家電量販店が大きな街には並んでいてうらやましいです。アメリカで生き残っているチェーン店はこのBEST BUYぐらいのものでしょうか。あとはマンハッタンやいくつかの大都市の家電専門店に行くしかありません。

 しかし近頃、この最大手のBEST BUYでさえ、カメラコーナーは縮小の一途をたどっています。ちょっと前までは、目移りするほど数多くの展示カメラを触って試せたのですが、そのデモ機自体が激減しているのです。

 巷のうわさでは、カメラはもうハイエンドと売れ筋以外は店舗販売しなくなるのではと言われています。よく聞く話ですが、コンパクト・デジタル・カメラはいまスマホにシェアを奪われ風前の灯なのです。

 カメラ業界をけん引するメジャーなメーカー各社も、昨今は目立ったコンデジの新製品を出していません。

 唯一SONYは今夏、目玉商品としてZV-1という機種を発売しました。これはVlog(ブイログ)用に特化したカメラで、1インチのセンサーを内蔵するハイエンド・デジカメです。自撮り動画に適していて、どこでも簡単に持ち運んで動画を撮影できる機動性抜群の品です。画質もかなりのハイレベルでしかも掌にしっかり収まる小ささが魅力です。

SONY VLOGCAM ZV-1


 いま予算の心配もなく、お任せオートで気軽に動画や写真を撮りたいのであれば、この機種が今年のベストワンは確定でしょう。価格は800ドルとかなり高価な部類に入りますが、それ相応の高い機能を有していて、だれでも比較的簡単に満足のいく写真や動画を作ることができます。ということでこちらが一押し、コンデジです。

 ・・・とこれでおしまいでもいいのですが、せっかくですから、いまBEST BUYで買えるコンデジでいいやつベスト8を推しカメラとしてご紹介しておきます。


SONY Cybershot RX10 III



 コンデジ界の最強万能カメラです。1インチセンサーに24 mmから600 mmとワイドから超望遠までカバーするF 2.4からF 4までの明るいレンズを備えています。オートフォーカスも高速だしこれ一台あればほとんどすべての写真撮影用途に対応できます。その代わりサイズは一眼と変わりない大きさで、値段もビギナー一眼機を超える高さです。




SONY Cybershot RX100 V


 デビュー以来次々とバージョンアップしながら進化し続けるコンデジの真打ち。コンパクト性と高画質を兼ね備えた最強のスナップカメラとして、だれもが認めるナンバーワンカメラです。小さな筐体に明るい良質のレンズ、センサーを詰め込み、バッグやポケットから取り出して瞬時のシャッターチャンスを逃しません。昔から友人にも、一台買うならこれをまずお勧めしています。




RICHOH GR III


 初代機発売以来、大評判の単焦点レンズのコンパクトなカメラ。でも中身はコンデジではありません。24.2メガのAPS-Cサイズのセンサーを有し、単焦点でありながら手振れ補正機能を有し、最高ISOが102400名で挙げられて夜間や暗い室内でも、きれいな写真が撮れます。携帯性も抜群で一度使いだしたら手放せない逸品です。




NIKON Coolpix P1000


 ニコンが意地になって追求し続ける超望遠コンデジの最新進化版。光学125倍の超・超望遠レンズを駆使すれば、月のディテールまで詳細に描写し、広大な地平線の彼方まで手に取るように拡大することができます。野鳥を撮るのに最適な「鳥モード」も備えており、ズームでできる限界を追い求める人に最適のカメラです。




PANASONIC LUMIX ZS200 (TX2)

 1インチ・センサーに15倍ズームでポケットに入る小型化を実現した意欲作。レンズも提携先のライカ基準の高品質レンズを採用。他社に先駆けて4Kでの撮影も可能にし、旅カメラに最適な一台です。



CANON Powershot G7X mark II


 ROWでの撮影が可能な1インチ・センサー搭載、高画質コンデジのベストセラー。初心者でも簡単にいろんなエフェクトが楽しめるクリエイティブアシスト機能が便利です。カメラお任せでなんでもきれいに撮れます。夜景や雪景色、ビーチ、ペットなど撮りたいシーンに合わせて最適な設定をしてくれる便利な機能も、ライバル機より豊富で使いやすいのが特徴です。


CANON Powershot G1X mark III


 数あるパワーショット・シリーズの中で初めてAPS-C センサーを搭載したレンズ一体化コンパクトカメラ。見た目は一眼ライクで、ファインダーを覗いての本格撮影からバリアングル・モニターでのカジュアルな撮影まで全方位で可能。5軸手振れ補正搭載、ISO上限25600などパワーショットのフラッグシップ機として高水準の撮影が楽しめます。



OLYMPUS Tough TG-6


 オリンパスからはアメリカでも大人気のアウトドア専用デジカメが一押しです。防水15m、防塵、耐衝撃2.1m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃、耐結露といったタフ性能を実現。海や山、寒冷地、それに砂塵舞う砂漠や工事現場でも大活躍の全天候型カメラです。F2.0の明るい高解像力レンズに、Hi-speed裏面照射型CMOSイメージセンサーと最新の画像処理エンジンを組み合わせることで格段にアップしたこのモデルが類似機種のなかでもピカイチであります。

まとめ

 以上現時点でBEST BUYで購入可能なコンパクト・デジタルカメラのおススメでした。
 2020年時点で、コンデジの売り上げ、新製品のリリース状況は決して良くないです。外での撮影がしにくくなったのも確かで、売り上げにも大きな影響が出ているのでしょう。
もっと懸念されるのは今後の開発状況です。今年発売されたコンパクト・カメラは上記のほんの数台しかありません。来年も同じ状況が予想されますので、在庫がなくならないうちにこの便利なコンデジ、常備薬のように一家に一台は備えておくことをお勧めいたします。





2020年11月9日月曜日

より良いカメラを求めて

 進化が著しいデジタル・カメラ




 先日購入したAPS-Cミラーレス・カメラ、FUJIFILM X-T200はとてもコンパクト軽量で持ち歩くのが楽しくなるカメラです。でもカメラ・ストラップをつけて首からぶら下げても気にならないハンディさがいいですね。でもやはりそのままではあちこちぶつかる心配があります。日頃は机の引き出しにでも入る小ささなのですが、やはり外を移動する際は、どこかにぶつけたり、埃をかぶる恐れが大きいです。

 そう思うとやはりバッグが必要になってきます。これまでいろんなカメラにそれぞれ対応したバッグを用意しましたが、富士フィルムのこのサイズに似合うバッグとはどんなものでしょう。このサイズのカメラに適したものは、意外にまだ本命が出ていないようです。

 APS-C機として、X-T200のコンパクトなサイズ感はそれくらい新しいレベルです。

 これまではとういと、たとえば「CANON EOS KISS デジタルX(2006年、三代目Kiss シリーズ)のときは気合入れてキャノン・オリジナルの専用バッグを買いました。本革性でずいぶん長持ちしてほかのカメラへも使いまわししました。しかしレンズが3本、4本と増え始めると大きめのバッグが欲しくなります。数年後、おなじくキャノンのEOS 60Dを買った際にはバックパック・タイプのレンズが数本入る大容量に切り替えました。

 これと前後して友人から安く譲ってもらった、ニコンDXフォーマットのD50というデジタル一眼も併用したのですが、なぜか撮り比べに取り付かれて、両方持って野山を訪ねることが多くなりました。D50には特定のケースを買わず、ストラップで左肩に掛け、バックパックにキャノンという二刀流スタイルでした。このころ第一次腰痛が発症し、だんだん両機持ちが辛くなってきました。

 しかもこのころは単焦点よりもズーム・レンズが好きだったので、300、400ミリの重たいレンズを何本も持ち歩きました。ますます腰に悪い状況です。

 そのうち何台か持ち替えた一眼レフカメラに疑問が生じます。確かにたまにいい写真が撮れるけど、これってそれだけの価値あるの? こんな重いの担いでいっても、どこかで写真を発表するでもないし、もうちょっと軽めの奴でスペック落としてもいんじゃね? と思うようになりました。

 そのころ人気絶頂だったのが、コンデジの中でもネオ一眼と呼ばれる超望遠ズームのついたちっちゃなセンサーのカメラでした。各社から出ているものは、見かけは一眼ライクですが軽量で、広角から超望遠までカバーする便利さがウリのものでした。画質に難ありと言われてきましたが、職業としての撮影ではなく、また特定の使途目的がなないならば趣味として十分使えるというのが私の見解でした。

 最初に買ったソニーの15倍ズーム(名前は忘れました)はスペック以上に明るく撮れて、切れの良い写りだったので、すっかり気に入りました。サードパーティのカメラバッグに入れても400グラムぐらいで、とても軽快に持ち歩けます。このころはマンハッタンに通勤していたので、毎日のように持ち歩いていました。一眼のような立体感やボケは望めません。等倍にして見比べると目も当てられませんが、私はほかに妥協点を見い出しました。シャッターチャンスです。軽量小型のカメラの良さはまさにここに尽きるわけで、写真の質よりまず、数打ちゃ当たる式で、いい瞬間をとらえる事を優先にしました。腰痛持ちとなった私にはその道しかないように思えたのです。

 以来私は「カメラは軽くて小さい」を最優先に考え、持ち出しやすさに注目してきました。もちろんここぞという時のために、気合の入る一眼を控えのカメラとして戸棚に仕舞ってはいましたが。

  中古で買ったキャノン EOS 6D。いまでも名機と言われるこのカメラに24-105mmのLレンズをつけっぱなしで待機させていましたが、子供の誕生日やクリスマス、知り合いの結婚式とかにしか使わず、宝の持ち腐れでした。やはり重さがネックになるのです。旅カメラとしては持ち出す気にすらなりません。仕事であれば文句なしに使うでしょうが、プリントアウトするでもなく、人に見せるでもないのでどうにもモチベーションが上がらないのです。

 そこへ行くと、スーパーズームで遥か遠方の景色や犬猫鳥を撮った写真は家族に見せても「わあ」と喜んでくれます。山歩きしていて見下ろした町の風景や、遠い丘の上の謎の建造物を拡大して正体を見つけるなど、眠っていた子供心をくすぐられます。夜景や室内など暗いところには不向きですが、それ以外ならけっこう頑張ってくれます。腰にもやさしい小型カメラが再び撮る楽しさを教えてくれたのです。

 各社から出ている超望遠コンデジは競うあうかのように20倍、30倍、40倍と倍率を増し、センサー性能、解像技術も向上していきました。

 さらにうれしいことに1インチ・センサー搭載のネオ一眼も出始めました。ソニーのRX10シリーズやパナソニックのFZ1000などです。レンズを選んで交換する楽しみはないですが、万能感は半端なく、即戦力として十分の性能です。そんな中、いまもっとも私のデジカメで稼働しているのが、よりコンパクト、高画質を追求したSONY Cybershot RX100VIです。解放F2.8始まりで24mm から200mmをカバーするレンズ。315点像面位相差AFセンサーによる広いAFカバー範囲。高速の瞳追従オートフォーカス、最高約24コマ/秒で最大233枚の連続撮影性能。チャンスにめっぽう強い仕様になっています。なかでも一番のポイントはポケットに入る小型軽量ということ。ポケットに入るサイズなのでいつでもどこでも持ち歩けます。加えてそれまでの超高倍率コンデジをしのぐ高性能、高画質ということで稼働率はダントツに高いのです。

 もっと高い倍率が必要な旅用カメラはもうひとつあります。CANON Powershot G3Xです、こちらも1インチ・センサーですが望遠端が600mmとモンスター級です。その代わり重量、大きさもぐっと増して一眼カメラ並みのケースかバッグが必要です。

 しかしさらに時代は移り変わります。昨年から今年にかけ、ソニーが先鞭をつけたフルサイズ・ミラーレス・カメラが軒並み小型化して登場し始めたのです。そのさなか、我が道を行く富士フィルムはAPS-Cにこだわり、小型軽量化に拍車をかけてきました。その一つの成果が、エントリー機ながら、高度な撮影技術と小型化の融合に成功したX-T200なのです。本体重量わずか370グラム。キットレンズをつけてもネオ一眼より小さく軽いのです。こうなると私も考えを変えざるを得ません。携帯性優先でいってもAPS-C機がもっとも有利な立場に推移しつつあると思うのです。今後、もっと新しいものが出てきて、レンズも小型化が進み小さなバッグに収まるようになると、カメラは再び脚光を浴びるようになるでしょう。私もきっとその時はよりハイスペックなカメラを考慮せざるを得なくなると思うのです。

 さて問題は収納するバッグかケースです。いま程よい入れ物を探し始めたばかりです。今後、ちょっとした野山や町歩きに使える軽快なバッグ類があれば最高なのですが・・・。

 いいモノが見つかったらまたご報告したします。

 

2020年11月8日日曜日

カメラ 試し撮り

 富士フィルム VS パナソニック



 カメラを買う とまず試し撮りしたくなります。それも他機種との撮り比べをすぐしたくなるのはなぜでしょう。較べたからと言って別に勝ち負けを決めたいわけではありません。カメラ・レンズそれぞれの特性はもとより、撮影時のカメラ設定、環境、被写体の状態など条件によってベストとそうでないシチュエーションがあるので、なかかな完全平等な条件下で撮り較べるのはむずかしいです。

 そんなことを考慮したうえで、昨日買ったばかりの富士フィルムX-T200片手に町をぶらぶら歩いて気まぐれに撮影してきました。昔は機材をがっつり揃えて重いバッグを担いで汗かいて撮影に飛び回りましたが、それも昔のはなし。昨今はほどよく力の抜けたニュートラルな状態で外をぶらつく方が多くなりました。軽いカメラ片手に、気ままにスナップ撮影をする時が一番楽しいですね。

 対抗馬はなににするかと言っても、手持ちのカメラはそんなにないので、今回は機種、スペック的に近い感じのマイクロフォーサーズ機、パナソニック LUMIX G8で較べてみました。繰り返しますがこれは厳密な比較ではありません。散歩がてらに撮った写真がどれほど違うのか、みてみようか。ただそれだけの試写会です。



 そもそもレンズが違います。X-T200はカメラにキットとして付いてきた標準ズーム、

Fujinon xc15 – 45 mmf3.5 – 5.6 OIS PZです。

 対するパナソニックにはLUMIX G 25mm/ F1.7 ASPHという単焦点レンズです。

 なので参考程度にしかならないのですが、それでもX-T200の実力の片りんは確認することができました。今回はいずれもオート設定、手持ち撮影です。

 まずはこの写真



 上が富士フィルムのX-T200、下がパナソニックG8です。そもそも画角が違いますが、手前の鉄製のインコに注目すると、富士のほうが赤茶けた錆びの質感がよく出ていると思いました。背景のボケ具合はやはりパナソニックの単焦点が有利ですね。

 次はこちら。



 被写体はなんだかごちゃごちゃして、どこに焦点を定めたいのかわからない絵になってしまいました。店の空気感を捉えたいと思った結果です。この写真ではどちらが富士かパナか判別しにくい似通った色調になりました。








 タテ構図で赤い花を主題に撮ってみました。左が富士フィルム。赤い色がパナソニックより鮮やかになっていて、見た目より華やかさが増したような気がします。絵作りという点では、富士フィルムはフィルムチックに、より演出効果を高める傾向があるようです。対するパナソニックLUMIXは比較的忠実な色再現ですが、デジタル時代の申し子のようなかちっとした絵作りが得意な印象です。







 実験気分で撮ってみました。紅葉とレンガの壁に埋もれそうなおもちゃのロボットを配したのですが、この小さなロボットをよく描写して存在感を出したのは上の富士フィルムX-T200でした。非常によく解像されており、半分影の下でもちゃんと立体感が出ているのはさすがです。キットレンズでさえここまでできるのかと、ちょっと驚きました。







 レンガの壁を這うブドウのツタをメインに撮りました。これはどちらも素材の面白さをよく表現できているなと思いました。今回は全部JPEG撮って出しなので、やや平板な絵柄になりなしたが、料理次第ではもっと生き生きしたダイナミズムを表現できたはずです。








 最後はゴジラ対決です。左が富士フィルムで右がパナソニックです。富士のほうは若干白飛び気味の部分もありますが、細部はパナソニックに勝っています。画素数の差もあってやはりこの辺りはマイクロフォーサーズよりAPS-Cの方が有利になるのでしょう。色合いは互角張り合っています。
 ところでここは地元の町のメーンストリートの一角なのですが、なぜか十数年前からここにゴジラが祭られているのです。正確にはゴジラのフィギュアですね。古くなったり汚れたりすると、いつの間にか微妙に違うモデルと取り換えられたりします。野外なので雨や日光に晒されて塩ビモノは傷みやすいのは分かりますが、時には夜店で売ってる安物だったり、またある時はデテイルの作りこまれた本格フィギュアだったりします。ゴジラを囲んでいるのは一般的にはキリスト教の聖母マリア様を祭るための聖堂のシンボルです。まさかこれ作った人は、ゴジラが雌という設定を知っていたのでしょうか?

 というわけで、今回はさっと駆け足での試し撮り、比較編でしたが、まだまだこれから、富士フィルム・カメラの特性を試していかねばなりません。まずは上々の走り出し。楽しみなカメラを買ったもんだと単純に喜んでいます。




2020年11月7日土曜日

アメリカでのデジカメ購入は

 やっぱり富士フィルムに決定

 



 ときおり発作的に湧き上がる「カメラ欲しい病」。ここしばらく音沙汰なかったのですが、先月あたりから疼きはじめ、とうとう再発してしまいました。必要なものはまだまだたくさんあるのに、限られた予算の中でなにを血迷っているのかって感じです。

 でもやっぱり止められませんでした。

 結論から言うと、「富士フィルムのカメラ買っちゃいました」

 安かったもんで、つい・・・、ってやつです。機種はいま人気急上昇中のXシリーズの新エントリーモデル、

X-T200です。



 あれ、あんたちょっと前に、X-S10買うとか言ってませんでしたっけ?

 そう突っ込まれそうです。ええ、X-S10が私的には大本命で購入の予定でした。でもね、BEST BUYでいきなりやってくれたのです、激安セール。2月のリリース発売当初$999だったX-T200が夏頃はやくも$799になり、よっもう一声、と思って注目し続けていたら、先月いきなりそこからさらに$300ドル下げて、なんと$499に。今年発売のAPS-C機ですよ。しかも標準ズームのキットレンズが付いててこの値段。信じられますか。ちなみに同日、日本でのX-T200平均販売価格は94000円です。

 まじかよ、と目を疑いました。上位機種のX-S10が出るのが11月中旬。買っておこうかそれとも無視か。はやる気持ちを抑え、とりあえずX-S10が発売されるのを待ってから比べてみよう。そのときはそう思ったのです。

 ところがっ!

 エントリーモデルのX-T200、約五百ドルという圧倒的なディスカウント・プライスに注目が集まりあっという間にバックオーダーとなってしまいました。きっと猛烈に売れすぎたんでしょうね。品物は2,3週間待ちとなり、翌週には$799に引き上げられてしまいました。

 ああ惜しい。タイミングを逸してしまった。かくなるうえは来たるべき、上位モデルのX-S10に期待するしかない、ということになりました。

 ところがところが、予約受付を始めたアマゾンUSAのサイトで調べたら、標準ズームのレンズキット付きのX-S10が$1499と出ました。ええっ? これじゃ特価セールだった下位機種

X-T200との価格差が1000ドルということです。うわ、きっついなー。

 激しい葛藤に見舞われた翌日、改めてBEST BUYのサイトをみるとエントリー機X-T200が再びセールス価格$499になっていたのです。

 この瞬間、心が決まりました。

X-T200購入!


 もう迷いはありませんでした。プロでもあるまいし、そんな上のクラスの写真撮るわけじゃありませんからね。エントリークラスのカメラで十分です。

 いまとにかく撮りたいのは富士フィルム独特の発色を楽しめるフィルム・シュミレーションのフォトなのです。フィルム・シュミレーションとはフィルム・メーカーの富士が独自に開発した伝統のある写真ひゅおげんスタイルです。富士フィルムならではの写真表現が絶妙に素晴らしく、その色味、風合いといった口では表現しづらい発色のユニークさが大人気なのであります。富士のカメラを買う人の大半はこのフィルム・シミュレーションを体験したいがためだと聞きます。私もその例にもれません。とにかくあの素晴らしい色調で、写真の腕を飛躍的にアップさせた錯覚を味わいたいのです。


X-T200の主なスペックは以下の通りです。

24MP APS-C sensor with Bayer color filter and faster readout speeds
Updated hybrid autofocus system with 425 phase-detect points
Refined ergonomics, lighter body
3.5", 16:9 fully articulating LCD with 2.76 million dots
Easy-to-use touch menus
2.36M-dot OLED viewfinder with 0.62x magnification
8 fps burst shooting
New 'Clarity' effect
Oversampled 4K video with no crop
Audio level controls
Microphone and headphone inputs (latter via USB-C adapter)
New Digital Gimbal and HDR video options

 必要にして十分。ビギナーのカメラとしては申し分のない充実度です。

 ライバル機として挙げられるのは、SONY a6100やa6400、Nikon Z50、Canon EOS Kiss Mあたりだと思われますが、私は富士のクラシカルなデザインにまず惹かれました。そしてフィルム・シミュレーションが決め手でした。


 というわけで、Best BuyのサイトにてX-T200即刻購入しました。

 まだ買ってきて箱も空けていないので、なんのコメントもできません。

 明日はその開封から試し撮りまでをご報告できたらと存じます。 

 本日はここまでです。


2020年11月6日金曜日

シカゴ裁判と大統領戦

NETFLIXの傑作「The Trial of the Chicago 7」


 どうやら今回の大統領選は裁判に持ち込まれそうな見込みです。
 報道を見ていて、選挙制度の脆弱点も見えてきました。これはいろんな人が指摘するように、確かに透明性、正確性、公平性など多くの観点から問題が多い選挙制度です。いわゆるツッコミどころ満載というやつでしょうか。しかし問題点があるものの、ベストではないが現状ベターだという妥協点でとりあえずアメリカ国民を納得させてきた、そんな感じです。 
 いつかはより良い選挙制度をと誰もが思うのですが、だれも大ナタをふるえずに今日まで来てしまった、そんな感じ。そして今回の選挙でそのツケがどかっと回ってきたという印象です。
 いままでも接戦を伝えられた選挙はたくさんありましたが、今回ほど最後まで読み切れないギリギリ勝負ははじめでしょう。まさに誤差の範囲で結果がひっくり返りかねない展開。こうなると両陣営も引くに引けず、それぞれが勝利を主張し続けるエンドレス・ゲームになる恐れがあります。
 恐れと言えば怖いのが熱烈な支持者同士の諍いです。対立が長引きエスカレートすると、とんでもない暴力沙汰に発展しかねません。すでにあちこちで小競り合いが飛び火しており、決して予断は許せない状況です。

 そんな中、つい先日ネットフリックスで観た映画を思い出しました。
「シカゴ裁判」(原題:The Trial of the Chicago 7)です。

 この映画は実際観ていて、ものすごく引き付けられたのですが、終始ムカムカする憤りをぬぐえませんでした。これが実話に基づくものだと知らされていたのでなおさらです。数少ない劇場上映を経たのちNetflixで公開されたこの映画は、歴史的な司法の誤審の物語です。1968年、シカゴで開催された民主党全国大会で、8人の男性がベトナム戦争に抗議し、コンラッド・ヒルトンホテルの前で警察と対立し、暴動を扇動したとして起訴されました。
 アーロン・ソーキン監督のこの映画は、アビー・ホフマン、ジェリー・ルービン、デビッド・デリンジャー、トム・ヘイデン、レニー・デイビス、ジョン・フロインズ、リー・ウィーナー、ボビー・シールの8人が、偏向した法廷に対して弁護活動を展開していく姿を描いています。

 それは、今年の夏に起こったブラック・ライブス・マター抗議デモを考えると、あまりにもタイムリーに感じます。 抗議者たちは正当性を訴えた後、再び起訴されています。映画では、発足間もないニクソン政権による告発で政治犯扱いされる7人それぞれの問題がフラッシュバックを多用して語られる形を取ります。
 この出来事は共和党政府が、手に負えないと判断した市民への報復として要求した、明らかに党派的な裁判官が主宰するショー的色彩の強い裁判でした。群衆は「全世界が見ている」と叫び、これが今回の現実の選挙戦と重なります。一国の長を決める行事ではありますが、世界中の人が見ているのです。何が起きて、どう進展していくのか、すべて記録に残っていくのです。映画では左派右派ともに、あえて感情移入できないように不完全な人間を配しています。それでいて法廷の会話劇は固唾をのむ展開となります、このあたりは監督の手腕が光ります。
 本作は映画「ソーシャルネットワーク」でメガホンを取ったソーキン監督の作品です。巧みなテンポ、歯切れの良い台詞。典型的な白人と男性の世界観を持つドラマであり、監督が今回の素材をどれだけ熱心に伝えたいのかが、ひしひし伝わってきます。
 ネタバレは避けますが、映画の終わりのほうの重要な場面で、ある登場人物が他の登場人物の言葉を文法的に批判するくだりが出てきます。監督のメッセージが明確に意図されている場面です。
 ソーキン監督の法廷ドラマは、マシンガンのように畳み込む言葉を使って観る者を引き込みます。おそらく彼の政治観は(本質的に)中道的であり、右も左もわき腹を突かれる思いをします。それを、コメディアンをうまく使って風刺のきいたジョークに仕上げる場面もあります。アーロン・ソーキン。一筋縄ではいかない監督です。

 ただひとつ指摘しておきますが、本作の最大の問題点は、好感の持てるヒーローと明確な悪役がいるにもかかわらず、裁判自体は、物語の歯車を回すシステムとして機能していないように思えます。史実だから変えられないのはわかりますが、やはりどこまでも、もやもやは残るのです。快刀乱麻なカッコよく決着する裁判映画ではありません。おとなの現実と言いますか、問題提起は十分すぎるほどなのに、じゃあどうするの? で終わる感があります。
 そして現実に引き戻されたとき、目の前のあるのは、けっこう醜い争いに向かいそうな大統領選の行方です。

 映画では強烈な不公平感を放つ最低の裁判長が悪役を極めるのですが、その周りの人間の葛藤がドラマを作っていました。さてこの現実世界では、どうなるでしょうか。誰が誰と戦い、勝利し、また敗北し、どのような決着を見るのか。いずれにしても長期戦はよしてほしい。とばっちりを食うのは国民です。少しでも早期の決着をはかり、国民に納得できる選挙の結末を見せてほしいものです。




2020年11月5日木曜日

寒さ対策していますか?

 いきなりヒーター



 11月になると急に気温が急降下するのがニューヨークとその周辺の地域。木枯らしが吹きすさぶ中、昨日はたくさんの投票者たちが、投票所となった教会前に並んでおりました。ご苦労さま、他人事のようにそう思っていたら、今日は私がその寒風にさらされることになりました。

 ニュージャージーにある日本食料品店MITSUWAに行ったのですが、平日にも関わらず、入り口前は長蛇の列。いまこのお店はコロナ対策のため入場者数制限をしているのですね。100人ぐらいでしょうか、店内の客数を一定に保つため、一人店を出たらひとり入るよう、監視員が入り口でしっかり客の出入りを管理しているのです。

 なるほどこれは理にかなった安全対策です。しかし3、40人程度の並んでいる人数を見て、まあいいかと並んだのですが、これが午前中で寒いこと。たまたま天気が良かったので薄着だったのもありますが、駐車場の横の列に並ぶと寒風が身に沁みます。並んだのは30分程度だったのですが、脳裏にはすでに寒さ対策のことが、ちらちらよぎりました。

 そういえば昨年買いそびれたファンヒーターはMITSUWAにないかと探したのですが、その手のものは置いてありません。昔はこの店の前のオーナーが家電に力を入れていて、カラオケ・マシンやラジカセを購入したのですがそれも遥か昔の話。もはやニューヨーク・ニュージャージーあたりでも純日本の家電製品を手に取って購入なんてことはかなわなくなりました。

 そのかわりにオンライン・ショップが台頭してきたわけですが、大事なものはやはり実物を見てから買いたいものです。 

 前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するのは、寒さ対策の室内版。ファンヒーターです。昨年冬、連日氷点下を記録するあまりの寒さにヒーターの設置を検討したのですが、諸事情で結局見送った経緯があります。今年はぜひうちの応接間に一台と思っていろいろ検討しました。

 購入決定はまだですが、おなじみのWalmartとBest Buyで下見調査済みです。

 買うのはずばり、

TaoTronics TT-HE003 Space Heater, Large, Black




です。なんか炎を噴き出してリモコンが吹き飛ばされてるような強烈なイラストですね。でも実物は高さ60センチ程度の可愛いサイズ。しかしテーブルサイドに置けばしっかり足元を温めてくれるスグレモノです。

 もうこれしかない、決まり。そんな腹づもりです。

 なんてったって手ごろで少エネ、スリムで橋を選びません。小さな部屋なら短時間で効率的に温まる仕様が気に入りました。

 アマゾンでもベストセラーで、星はなんと現在5つ。レビューした購入者数も千人を突破しました。競合する他製品を圧倒しています。しかも去年は80ドルだったのが、値下げされ、現時点で67.99ドルです。

 本格的な寒さの前に今年はこれを二台ほど買って万全の備えで冬を迎えるつもりです。

 備えあれば憂いなし。あなたはどんな冬対策をお持ちですか。