2020年11月25日水曜日

アメリカ人が教える英語

英語上達の秘訣




 これは私が英語を学ぶときに参考にしてきた、アメリカ人からの英語学習アドバイス集です。いろんなところで見聞きしたものを自分なりにまとめてみました。いずれも
日本人や日本に住む英語講師らとはまた違う視点で英語の学習法を教えてくれます。
 英語を真摯に勉強したいと考えている方なら、何かしらの参考になるのではと思い掲載しました。お役に立てれば幸いです。

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英語をなるべく短期間で上達させる方法

 もしあなたが「どうしたらもっと上手に話せるようになるのか」「どうしたら早く英語を習得できるのか」と考えているなら、あなたは一人ではありません。何ヶ月もかけて語学を学ぶことは、もう現実的ではありません。時間がないかもしれませんし、早く簡単にパワフルな英語を話せるようになりたいと思っているかもしれません。すでに語学は十分に理解しているけど、もっと上手に英語を話したい、会話力やスピーキング力をアップさせたい、ということもあるかもしれません。もしあなたが心の底から英語をマスターしたいなら、一か月を英語学習に捧げてみてください。本当です。たった30日で英語を流暢に話せるようになることは可能なのです。(注:ここで言う30日は文字通り24時間 X 30と思ってください)以下の項目すべてを実践する必要はありません。これらいくつかを複合的にアレンジすることであなたに最適の英語学習法が見つかるはずです。


スピーキングエクササイズ。

 英語を早く流暢に話すようになることは可能ですが、そのためには、あなたの英語力とスピーキング力を向上させる特定のエクササイズを完了する必要があります。スピーキングエクササイズは、自信を持って話すことができるようになります。これらのエクササイズでは、英語でより良いコミュニケーションをとる方法を学ぶことができます。以下はその実践参考例です。


YouTubeの動画を見る。

 YouTubeの動画はよりカジュアルなものなので、初心者にとっては威圧感がありません。英語学習に関するビデオを見る必要はありませんが、その代わりに、自分の興味のあることについてのYouTubeのビデオをたくさん見ることに集中しましょう。そして、相手の言っていることを全部聞いて、それを真似してみましょう。彼らが言っていることを言うことができるので、自信を持って英語を話すことができるようになります。


ポッドキャストやイングリッシュトークラジオを聞く
 ラジオやポッドキャストを聞くことができます。ほとんどの時間を会話に費やすラジオ局やポッドキャストを聞く。これらはどちらも面白いですが、全体的に英語を話すスキルを向上させることができます。ホストの話を聞きながら、苦手だった英単語を繰り返すことに集中しましょう。ポッドキャストやラジオセグメントは、リスニング力の向上にも最適です。


ネイティブと話す。
 ネイティブと話すことは、間違いなく英語を早く習得するのに役立ちます。英語で話すだけで確実にスキルが向上します。なぜネイティブと話すべきなのかというと、相手の話し方を聞いて、自分の答えをどのように正しく表現するかを決めることができるからです。たとえ相手があなたの言っていることを理解していなくても、相手の反応からあなたの言っていることを理解していないことがわかるでしょう。

ボイスメッセージを聞く。
 英語を学ぶもう一つの良い方法は、企業に電話して自動応答を聞くことです。そうすることで、一般的な英語のフレーズを学ぶことができます。英語でお礼を言うときに役立つ、英語でのお礼の言い方や、様々な感謝の言い方を学ぶことができます。また、これらのメッセージを聞くことで、苦情の言い方も学ぶことができます。

文法とライティングの練習。
 自信を持って英語を話すためには、正しい文法の使い方、正しい書き方、綴り方を知っておく必要があります。これらの基本的な文法の練習は、あなたの文法を合理的な時間枠で上達させるのに役立ちます。英語で書かれたもっとも優しい文法書は「English Grammer In Use」(Raymomd Murphy著)です。

本を読む。
 英文法を学び、ライティングを上達させる方法を探しているのであれば、本を読むべきです。本はあなたの文法とライティングに役立ちます。また、読書はスピーキングやコミュニケーションの上達にも役立ちます。本当に自信があるならば、音読をしてみましょう。児童書から始めて、より複雑な本を読んでいきましょう。自分の国の言葉で読んだことのある本を読むのも、とても役に立ちます。読書のもう一つの大きな利点は、語彙力とスピーキング力が向上することです。

英字新聞を読む。
 文法を向上させるもう一つの優れた方法は、英字新聞を読むことです。すべての新聞記事は正しい文法で正確で簡潔、客観的に書かれているので、正しい文法、時制、フレーズを学ぶことができます。

フラッシュカードを使う。
 フラッシュカードは、正しい文法の使い方を教えるのに適しています。フラッシュカードの片面には単語を書き、もう片面には文章の中でどのようにそれを使うかを書きます。現在形や過去形でもできます。フラッシュカードの作り方、効果的な学習法は多くのウェブサイトで見ることができます。

英語でのホームステイ
 可能な人にはホームステイをお勧めします。主に英語を話す国でのホームステイは、あなたの英語力を向上させるのに役立ちます。ネイティブの家庭に滞在しながら、教室で英語を話す方法を学びます。その国にいることで、看板やメニュー、日常の観察はすべて英語で完結しますので、自然に英語力を高めることができます。

英語のマンツーマン
 英語を早く学ぶ方法を知りたい方には、マンツーマンのオプションが最適です。これは、英語のホームステイとお好きなコースを組み合わせたものです。あなたのスキルを素早く向上させるために24時間365日あなたと一緒にいるチューターを得ることができます。また、英語を教える資格を持った講師が付きます。



30日を最大限に活用するためのヒント

 英語を学ぶためにどこに行けばいいのか、何をすればいいのかが分かった時点で、次にこれらのヒントに従って時間を有効に活用しましょう。これらのヒントは、あなたが英語を素早く学習し、学習した情報を保持する方法を確実に身につけることにもつながります。

集中して聞く。
 新しい言語を学習している人の多くは、リスニングに時間をかけていません。一人で聞いているだけで何を学ぶのか、驚くことでしょう。もし可能であれば、何かの意味が分からない場合は、第三者に聞いてみるのもいいでしょう。速く上達したからといって、すべてを知っていると勘違いしないようにしましょう。あなたが完全に流暢になるまで聞き続け、学習を続けてください。

プロジェクトの時間の適切な量を費やしてください。
 1日1~2時間練習しても、30日で英語が流暢になるわけではありません。それよりも、もっと時間をかけて言語を学ぶことに専念すべきです。たとえ語学を話す時間や本を読む時間だけであっても、常に練習することでスキルセットが向上し、自信を持って英語を話すことができるようになることに気づくでしょう。

メモを取る/ボイスノートを作る。
 英語を早く学ぶための最良の方法は、聞いたことや学んだことを常にメモしておくことです。特に慣用句や英語独特の言い回し、品詞など、なかなか覚えられないようなものは要注意です。これらのメモは、英語の文法を早く学ぶための知識を提供してくれます。英語の中には複雑なものもありますが、常にメモを取り、時間があるときにそのメモに目を通すようにすれば、学習時間を大幅に短縮できることに気づくでしょう。

自分の話す英語を録音する。
 あなたの頭の中の英語と、実際に発した英語には開きがあります。あなたは自分自身の英語を聞くまで、自分で思っているほど雄弁でないことがわかります。これを避けるためには、あなた自身が話して記録し、自ら改善していく必要があるのです。あなたの目標達成し繰り返し、繰り返しそれを再生する必要があります。

俗語は避けましょう。
 初心者が英語を話すことを学ぶ際には、スラングや軽蔑的な言葉は何としてでも避けるべきです。誤って他人に使うと取り返しのつかない失敗につながります。俗語や軽蔑的な言葉は、純粋な英語を使う場合と比べて、話していて気持ちの良いものではありません。ラップやヒップホップ文化や歌、ポップスやアメリカ映画などのスラングは、語学学習においてははマイナス面が大きすぎます。避けた方が良いでしょう。その代わりに、YouTubeで演劇やビジネスチュートリアル、子供向けのアップロードを見る方をお勧めします。


 さてここまでお読みいただいたアナタ。これらを信じることができますか。これは英語を自国語とする者からの真摯なアドバイスです。一ヶ月で英語をマスターすることは本当に可能です。あなたはこれらのステップを踏んで、上記のヒントや方法を適用するだけで、英語をより早く学び、自信を持って英語を話すことができるようになることに気づくでしょう。ぜひ頑張って実践してみてください。

2020年11月24日火曜日

ベスト・ギフト:チョコレート編

 アメリカでウケる最高のギフト・チョコレート



 感謝祭を目前に控えて、いかがお過ごしですか。

 アメリカではこの季節、クリスマス前のギフト商戦がすでに盛り上がっています。そのまえにサンクスギビングデーがあるのですが、ここでも贈り物のチャンスはあります。感謝祭、クリスマス、いずれにでもふさわしいギフトとしてチョコレートはいかがでしょうか。

 アメリカ人はとてもチョコレート好きが多いです。こどもはもとより、大人でもそれ相応のチョコレートがたくさんあり、選択には事欠きません。しかし逆に贈り物としてもあまりにもありふれているので、ちょっと工夫が必要です。いつもと違うチョコレートを選んで、大切な人に贈ってみてはいかがでしょうか。というわけで、

アメリカでおススメのベスト・ギフト・チョコレート選

 今回の選定にあたっては、うちの家内が以前勤めていたメイシーズのギフトコーナーで買ったものを中心に、ここ4年間で賞味する機会のあった通販チョコレート数種の中から選びました。

 今回のチョイス・ポイントは単なる「美味しさ」だけではありません。もちろん選んだ品が美味しいことは間違いないものばかりです。しかし最大のポイントは「受け取ったとき、いかに喜んでもらえるか」です。開封した時の感動こそがギフトの醍醐味だと思うからです。

1 Phillip Ashley Chocorate:DESIGNER CHOCOLATES 24 ($85)


  フィリップ・アシュレイは世界でも有​​数の高級チョコレートのシェフ兼デザイナーです。彼の創作するチョコレートは、一つ一つが手作りで個性的なアート作品です。まさに珠玉の名作の数々で、なかでも「DESIGNER CHOCOLATES:Signature 24 Piece」は24種類の違った風味が並ぶ究極のギフト・チョコ・セット。その風味はすべてが個性的です。しかも季節によって素材も味わいも変わる場合があるのです。まさに一期一会の出会いが楽しめる最高の贈り物と言えます。


2 Recchiuti Black Box ($48)


 全米のチョコレト好きが口をそろえて「推す」レッキューティ のチョコレートはなるほど確かに通をうならせる濃厚で芳醇なチョコレート独自の甘苦い感に溢れています。ともすると濃すぎる口当たりに一個で十分と言いたくなる「濃さ」が裏目にでがちですが、不思議ともう一個、ああもう一個と手が出そうになる魅力に満ちています。日本人にはちょっとアクが強いかもしれませんが、アメリカでならどこに出しても喜ばれること請け合いです。


3 Charbonnel et Walker : Pink Marc De Champagne Truffles ($64.73)


 女性に贈るチョコレート菓子ならこのシャルボンネル・エ・ウォーカーを外すことはできません。1875年に設立されたイギリスで最も古いショコラティエ・メーカーの一つです。伝統的なレシピに沿ってすべてのチョコレートが手作りされ、ロンドンではオールド・ボンド・ストリート店でひとつひとつ丁寧に包装されています。まばゆいばかりのピンクのトリュフコレクションは、熟練したショコラティエが、クリーミーなミルクチョコレートに、バター、マーク・ド・シャンパーニュのリキュールを混ぜたものをチョコレートの殻に詰め、最後にアイシングシュガーやココアパウダーを軽くまぶして仕上げています。ピンクのマルク・ド・シャンパーニュのトリュフが入ったパッケージはとてもかわいらしく、女性への最上級ギフトのひとつです。


4 See's Chocorate Nuts And Chews ($64.98)


 カリフォルニアでのお土産の定番といえば、See's Candyでしょう。万人に愛される食感がうれしい詰め合わせセットならギフトとして決してハズレにはなりません。このナッツとキャラメルのバラエティセットは、サクサク、モチモチの食感がたまりません。カリフォルニア産のクルミ、アーモンド、濃厚なキャラメルなどを、ミルクチョコレートとダークチョコレートの層で包んでいます。ダークアーモンド、ミルクウォールナット、スコッチマロー、キャラメルなどそれぞれがベストセラーのオールスター詰め合わせです。


5 Ferrero Rocher Collection ($25.99)


 フェレロ・ロチェスターはイタリア産のチョコメーカーですが、アメリカ人なら知らない人はいないでしょう。クリーミーでサクサクとした食感で、濃厚なチョコレートとヘーゼルナッツの風味がたっぷり詰まっています。クリーミーなチョコレートは、他に類を見ない高品質を謳っています。自慢の繊細でサクサクとしたウエハースの中に、ヘーゼルナッツを丸ごと一個包み込んだ贅沢なやわらかチョコレート。ミルクチョコレートと細かく刻んだヘーゼルナッツの魅力的な組み合わせがグッドです。トレードマークの個性的な銀紙に包まれており、独特の見た目もよしです。ヘーゼルナッツ・チョコレートを何層にも重ねた、濃厚な味わいをお楽しみください。


6 Godiva : Chocolatier Lady Godiva Biscuits, Dark Chocolate ($6.26)


 アメリカのチョコレートといえばこれを外すわけにはいきません。数ある詰め合わせセットですが、あまりにポピュラーすぎるため、ほかの人からのギフトとかぶる可能性が大です。そんななかから今一番おしゃれで、評判の高いカジュアルなギフトがこれ。超おススメです! とにかく安い、だけど安っぽくない腐ってもGodiva。パッケージも上品で、これならたくさんのお友達向けにまとめ買いしておけます。味は保証付き。あのGodivaのチョコレートです。迷ったときはバックアップとしてもぜひご用意されるといいですよ。

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 というわけで数あるアメリカのギフト・チョコレートの中から、まず定番と言えるものをご紹介しました。いずれもどこに出しても恥ずかしくない超喜ばれ型ギフトセットなので、日本のお知り合いにも胸を張って贈ることができます。ただしいずれも日本のチョコレートより糖度が高めですので、甘いものが好きと確定した人に向けてのギフトとなります。

 これ以外にもたくさん甘い贈り物はあります。総じてアメリカでは甘いものの代名詞と言えばチョコレート。でもほかにも甘くて甘くて日本人には受けないであろうお菓子がふんだんにあるのがこの国です。次回、機会があればギフトとして、日常のお菓子としてどんな甘いモノをアメリカ人が食べているのかを考察してみたいと思います。



2020年11月23日月曜日

写真対決ふたたび

Fujifilm X-T200 vs Lumix G8



 先週富士フィルムから最新のミラーレス一眼、X-S10が発売されました。富士フィルムのカメラの中では中級レベルのものだそうですが、初心者にも扱いやすいような工夫がいろいろなされています。持ちやすい大型グリップ、モードダイアル、大きく精細な液晶画面、タッチスクリーンでのビジュアルなインターフェイス。主に操作性が向上し、今までの富士のカメラより一段と扱いやすい仕様になっているようです。にも拘わらず、中身は上位機種のX-T4と同じX-Trans CMOS 4を採用しています。さらに富士フィルもお得意のフィルムシムレーションも最新のものまですべて網羅されています。そして何といっても目玉はカメラ本体に内蔵された6軸手振れ補正システムです。これにより動画も静止画もより安定した、失敗の少ない絵が撮れるようになりました。

 以前このブログでも書きましたが、このX-S10は絶対買いだと思っていました。昨今はどのカメラメーカーも明らかにフルサイズ・ミラーレスの開発製造に力を入れており、APS-Cサイズ・センサー対応のカメラおよびレンズの発表ペースがどんどん落ちていました。SONYはガチで不動の人気を誇るa6000系のラインアップが充実していますが、ほかのメーカーはやや停滞気味と言わざるを得ません。老舗カメラの二大メーカーの一つ、NIKONは一年前に出たZ50のみ、CANONは今月ようやくEOS KISS M IIが出ますがそれでもほんの数機種です。PENTAXはペンタミラーにこだわりミラーレスには参戦しない意向ですし、OlympusとPanasonicはマイクロフォーサーズ陣営です。そんな中、じわじわとAPS-Cミラーレスで頭角を現してきたのが富士フィルムです。

 フジは現在、業務用の中判サイズのセンサーを用いたGFXシステムを除くと、APS-C機の製造に注力しており、このXシリーズのラインアップはとても豊富です。2020年11月現在、フラッグシップ機のX-H1や大人気のX-T4はじめ全部で13ものAPS-C機が販売中です。プロやハイアマチュアから中級、初心者までカバーする充実ぶり。対応レンズも現在30本と豊富で他社を突き放す勢いです。

 目の肥えたカメラファンの注目はどうしても上位のフルフレーム・カメラに向きがちですが、実際カメラを使用する初級から中級のボリュームこそが最大の購買者層なので、ここを制することが成功への近道だと思います。わたしも富士フィルムのカメラはかつてコンデジで愛用してきたこともありましたが、いまや気づくとAPS-C機を生み出す本命へと成長していたのです。そんなさなかに発売された切り札的新シリーズ第一弾のX-S10。スペックだけみても本当に欲しくなるカメラです。


 そんなさなかに私は先々週、フジの中ではエントリー機とされるX-T200を購入しました。なぜかというと、まずコスパです。X-S10は最新の技術を詰め込んでコンパクトに仕上げたもはや未来の名機になりそうですが、ボディだけで$999、標準ズームとのキットが$1399です。これでも同レベルのカメラと比較して格安だと言われていますが、私のX-T200は最近急激に値下がりしてズームレンズ込みでたったの$499でした。APS-C機ですよ。もう正気とは思えない激安ぶりです。話によると本機は今年2月に発売された新型機にも関わらず、期待したほど売れずディスコンが決定したとの噂です。しかしこれは宣伝不足が災いしたとしか思えません。残念ながらフジのカメラはアメリカの店頭で売られることは少なく、実物を見ることはなかなかないのです。私が買ったのも家電最大手のBEST BUYですが、ここにはデモも在庫もなく、オンライン販売のみでした。積極的に店頭で実機を触れる、販売戦術に長けたSONYやCANONが売れるのは当然です。しかし富士フィルムのカメラは、実際手に取りシャッターを切ると、本当に素晴らしい撮影ができるのです。販売戦略を変えればフジはきっとアメリカでもシェアをトップクラスにできる、それだけの技術と魅力のあるカメラを販売していると思います。

 X-T200を選んだもう一つの理由は、私が動画をあまり重視しないからです。動画を中心に撮るなら間違いなくX-S10は買いです。6K相当のデータ量から4K映像を生成することので、ノイズが少ないクリアな映像が富士独自の色彩で撮影できるのは魅力的ですし、他社をリードする大きなポイントです。加えて強力な手振れ機構が動きのある動画により安定性をもたらします。ビデオを始めるのにはもってこいのカメラなのです。私はスチルカメラ専用機としてX-T200を選びましたが、これでも富士独自のフィルムシミュレーションはあるし、同じレンズ資産を運用できます。なにより軽量コンパクトという私の求める最重要ポイントをクリアしているX-T200は普段使いにもってこいのカメラなのです。まだほんのちょっと試し撮りしている段階ですが、それでもこのカメラのポテンシャルは、私の期待を上回る手ごたえを感じています。

 以前、このX-T200とマイクロフォーサーズのPanasonic Lumix G8のスチル写真比較を行いましたが、どうも作例にばらつきがあり不十分に感じたので、今回あらためてより近い条件で撮影をし比較してみました。

 どちらも近いF値の標準ズームレンズを使用し、基本オートでの撮影を試みました。

 以下がその作例です。

X-T200

LUMIX G8




X-T200


LUMIX G8






X-T200



LUMIX G8




X-T200


LUMIX G8





X-T200


LUMIX G8



長年愛用しているPanasonicのGシリーズは、きりっとしたシャープな絵柄を出せて、風景撮影に最適なので気に入っていました。ところがフジのX-T200はよりリッチな発色、抑えたトーンを使い分けられそうです。しばしば狙いの斜め上を行く出来栄えの写真が飛び出すので、少々驚いているところです。これならAPS-Cのライバル機NIKON Z50やCANON EOS KISS MまたはSONYのa6000シリーズと比較してもなんら遜色はないどころかアドバンテージさえ感じております。富士フィルムおそるべし。それがいま正直な感想です。本当にいい買い物しました。
 むろん最新鋭のX-S10は上位のセンサーですし、オートフォーカスも最新最速でしょう。その他の機能も操作性も勝って当然ですが、私はこのX-T200で十分役目を果たせると思っています。なにせ半分以下の価格帯なので、差額でレンズや周辺機材を充実させた方が、ずっといいと思っているのです。


 これからカメラを始めたい人にはX-T200を、初級からのステップアップを図りたい方ならX-S10。これで決まりです。


 富士フィルムのカメラ、今後ネットでもたくさんのレビューが出るでしょうから、じっくり検討してご自分にふさわしい機種をお選びください。

2020年11月22日日曜日

日本の評価:2020

アメリカで評価される日本



 US News And World Rewport誌の発表によると、ベスト・カントリー・ランキングで日本は今年世界で第3位になりました。おめでとうございます。(拍手)


 何の話かと言いますと、これは時事解説で知られるアメリカの有名な雑誌「USニュース&ワールド・レポート」が毎年行う国別ランキング調査の結果です。この雑誌は(雑誌というか昔は週刊誌だったのですが今は電子雑誌のみ)政治、経済、社会問題を中心に様々なレポートをする報道メディアで、雑誌関連の規模で言えば、「TIME」「newsweek」に次ぐ人気を誇ります。US News And World Rewportは毎年行われる大学ランキング(College and University Rankings)が人気で、ある種の権威にまでなっていますが、この国別ランキングも年を追うごとに、影響力を増してきています。
 その国別ランキングというのは、Adventure, CItizenship, Cultural Influence, Entrepreneurship, Heritage, Movers, Open for Business, Power, Quality of Lifeという九つのジャンルごとに国家のランキングを作り、それらの総合順位で一番高い国家をその年の一番優れた国と認定するものです。


 九つのジャンルがちょっとわかりにくい判断基準なのですが、今年日本を総合第3位に押し上げたジャンルの一つ、Entrepreneurshipを見てみましょう。
Entrepreneurshipとは起業家精神のことですが、ようするに企業に最適な国という意味です。この部門のランキングで日本はドイツに次いで堂々第二位なのです。その理由を読むと、

ーーー各国が国民に繁栄をもたらすためには、デジタル時代、いわゆる第四次産業革命の中でグローバルに競争できる産業を見つけなければなりません。一方で、各国の経済における格差の拡大が懸念されています。世界経済フォーラムの「世界競争力報告書」の中で、著者はこのような課題について次のように述べています。「現在の経済的アプローチでは人々や社会に十分に貢献できていないという認識が定着しつつあり、人間中心の経済発展の新しいモデルが求められている」と。
 2020年ベストカントリーランキングは、グローバルマーケティングコミュニケーション企業VMLY&RのユニットであるBAVグループとペンシルバニア大学ウォートンスクールとのパートナーシップにより作成されたもので、4つの地域から2万人以上の世界市民を対象に調査を行い、73カ国を75の異なる指標で評価した調査に基づいています。
 起業家精神のサブランキングは、世界とのつながりがある、教育を受けた人口が多い、起業家精神がある、革新的である、資本へのアクセスが容易である、熟練した労働力がいる、技術的な専門知識がある、透明性の高いビジネス慣習がある、インフラが充実している、法的枠組みが整備されている、などの10の属性から、その国の起業家精神に関連するスコアを均等に加重平均したものです。起業家精神」のサブランキングのスコアは、9つのカテゴリーの中で最も高い18%のウェイトを占めています。
 ドイツは、昨年のランキングでは一時2位に後退した後、再び1位を獲得しました。ドイツのスタートアップ・シーンの顔であるベルリンには、世界中の起業家を惹きつけ、コワーキング・スペースやコミュニティ・ネットワーキング・イベントを提供する起業家ハブが数多く存在しています。東アジアの国は2008年の金融危機から徐々に回復してきましたが、リスクに対する文化的な嫌悪感とスタートアップのための資金不足が課題となっています。
 日本、米国、英国、スイスが最も起業家精神旺盛な国として上位5カ国を占めています。ヨーロッパ、環太平洋地域、北米の国々は、いずれも新しい試みを支援するための資源を持っている経済国であり、ランキングの上位を独占しています。ーーー

 なるほど日本は諸外国と比べて、ベンチャー企業などが比較的成功しやす国家なのですね。個人による起業も一時期に比べてよくはないとは言われていますが、他国では起業の失敗率がもっと高いということです。

 ジャンル別ではこのほか、Moversが第5位、Cultural Influenceが第6位となっております。
どちらも「影響力のある」という意味でしょう。でもそれぞれ具体的な違いは不明です。おそらく日本には他国に影響を及ぼすような経済的力が認められるというような意味だと理解します。日本人自身は無自覚ですが、けっこうよその国からは意識されてるのだなと思いました。
 ちなみにMoversのランキング一位から順に、アラブ首長国連邦、インド、中国、エジプト日本というランキング。Cultural Influenceでは一位イタリア、フランス、スペイン、あめりか、イギリス、日本の順です。

 総合一位はスイス。二位はカナダ、三位が日本です。誰もが認める実質の国力ナンバーワンのアメリカはこのランキングでは7位。なのでこのランキングイコールどうだというのはイマイチはっきりしません。しかしそれでもこの結果のように日本がいろんな分野で目立った結果をだしたゆえの総合三位だと思います。実情を知る日本人として手放しでは喜べませんが、それでもこのような調査結果が出て誇らしい気持ちもあります。だれだって褒められるとうれしいですからね。

 逆にあまり芳しくないランキングはジャンル別の中のAdventureで34位。このジャンルの基準が一番納得いきません。ほかのランキングでは行ってみたい国アンケートなどで常に上位を獲得する日本がなぜAdventureで34位なのか? 一位を獲得したのがブラジルなので、単なる観光ではなくやはり「冒険」という意味合いでの魅力的国家のランキングなのかもしれません。

 というわけで、この調査結果で日本を総括したコメントが以下の通りです。

総合第三位:日本

ーーー世界で最も識字率が高く、技術的にも先進的な国の一つである日本は、4つの主要な島々と6,800以上の島々からなる東アジアの列島国である。日本の大部分は山と森林に覆われてるが、日本の人々は独特の都会的な生活を送ってる。長い間、隣国の文化的影響を受けてきた日本は、今日では古代からの伝統と西洋の生活の側面を融合させている。

 国の政治的統一は、紀元前4世紀後半と5世紀初頭にトレースすることがでる。文明は8世紀後半から12世紀後半に繁栄し、軍事支配のさらに多くの世紀に続いている。国は1600年代初頭から19世紀半ばまで孤立していたが、その時点で、その港は西洋に開放された。日本は1900年代に壮大な領土拡大を目指し、いくつかの国を侵略したが、第二次世界大戦で敗北した。
 日本は立憲君主制の議会制政府である。天皇は国民統合の象徴としての地位を保持しているが、実際の決定権は選挙で選ばれた政治家が握っている。
 世界第3位の経済大国である日本は、2011年の震災による製造業の混乱から大きく立ち直った。日本は自動車、電子機器、鉄鋼などの世界最大の生産国。国内総生産と雇用の面では、サービス業が経済に占める割合が最も高い。
 日本は、茶道、書道、華道などの伝統芸能で世界的に知られている。日本には、独特の庭園、彫刻、詩の遺産がある。日本には十数箇所のユネスコ世界遺産があり、日本の最も有名な輸出料理の一つである寿司の発祥の地でもある。日本は多くの武道を発展させてきた。最も有名な伝統スポーツは相撲で、その起源は8世紀にまで遡ることができる。
 日本の政治家の中には、北朝鮮の核ミサイル問題で緊張が高まっていることから、戦後の平和主義憲法の改正を求める声もある。北朝鮮の指導者である金正恩氏の継続的な核実験と東アジアでの脅威は、日本がアメリカの防衛にコミットしていることをワシントンに保証することを求めるようになった。国内では、日本は世界最高齢の人口と、少子化の経済的な影響と闘っている。
 日本は国連、アジア開発銀行、世界銀行などの国際機関に加盟している。ーーー

 日本は客観的に概観するとこんな国だということが分かります。肝に銘じておきましょう。


2020年11月21日土曜日

早くもクリスマス商戦

年々早まるお祭り騒ぎに異変



 11月の最終週にある感謝祭もまだだというのに、ショッピング街では早くもクリスマス商戦が勃発しています。

 数日前にも私のお客さんから「クリスマスのギフト決めたの?」とか「どこそこのお店が去年より2週間も早くクリスマスセール始めたわよ」などという会話が飛び込んできました。
 クリスマスまでまだひと月半あるというのに、もうギフトショッピングの季節に突入したかのような話題です。サンクスギビング前だというのに、もう年末の話? と少々呆れる思いです。
 これまでの慣例だと、毎年第四木曜日に予定される感謝祭の翌日の金曜日が本格的なクリスマス・シーズンの開幕です。小売り店舗はじめ大半の商品を売る側は「ブラック・フライデー」と称してその日が年間を通してもっとも大規模なセールとなる日。そう暗黙の了解があったのです。
 ところが近年その掟を破ってフライング気味にプリ・ブラックフライデーみたいな前日セールをやるところも出てきました。感謝祭はアメリカにとってもっとも精神の美しい祭日なのですが、その日を踏みにじるように商戦をスタートさせてしまったのです。
 いやそれはないでしょう。サンクスギビングデーは家族団らんで和やかに日々の恵みに感謝して、すべての雑事から解放されるべき日なのです。そんな日の裏側で、売る側はもう翌日からの年末商戦の準備を始めているのです。
 勿論それは人生を良く生きるために必要な商業活動ですが、せめて感謝祭ぐらいはゆっくり休んで、翌日から勝負に出ればよいはずなのです。でもやはり、どこかがフライングすると、我も我もというようになりがちなのでしょうねえ。
 それに加えて、今年はコロナの影響で小売業も大打撃を受けています。春、夏、秋と三季にわたって商売にならなかった売る側は、もう目の色変えて冬の商戦に賭けるしかなくなったのです。その切実な気持ちはわかります。しかし慌てなくても、年末はだれでも消費に気持ちは傾きます。放っておいても客はなだれ込むのが年末なのです。

 でもなんだかんだ言っても、企業、小売業は例年を上回る速さでクリスマス・セールに突入しました。もはや流れは変えられないでしょう。

 とにかく、アメリカの年末のギフト合戦は年々熾烈の一途をたどっています。日本だと年末の贈り物はごく親しい人、お付き合いのある方だけに贈ればいいのですが、アメリカ人社会ではまず家族間、親せきは事細かにギフトを徹底させます。小さな子供でも友達やお付き合いのある家族同士で贈り物のやり取りがあります。米国民の大半が、なにかしら複数の人にプレゼントを用意するので、日本とはけた違いの総購買量です。
 私も家内の親族はじめ子供の友達とその両親、親しい隣近所、以前の町の知人やお世話になった人、同僚および仕事がらみの方々と数えると、ギフトの量も金額もたいへんなモノになります。
 さほど高価なものは用意しません。多くはスーパーで買えるクリスマス向けパッケージに詰め替えられただけのお菓子なんかです。「気持ち。要は気持ちさ」といいきかせつつ安物ばかり買ってしまう後ろめたさもあります。
 それでいて、ここぞという人には見栄はったりして、まあいやらしいことこの上ない買い物の日々となります。
 今年はチョコやらアクセサリーやら、あんまり月並みなものばかり買い漁っているとさもしくなってきたので、気分転換に行きつけのアンティーク・ショップを覗いてみました。
 まあここは通好みというか、あまり一般受けするものは置いてないのですが、アンティーク・マニアなら垂涎のお宝がそこかしこに埋まっている(はずの)お店です。
 試しに古ーいペプシコーラの看板(1950年代?)が売ってあったので買ってみました。こういったものはアメリカならではの贈り物かもしれません。特に20年代、30年代のものにはプレミアがついて貴重がる人も結構いるのです。あるいは贈る相手の子供時代を狙ったアンティークもたいがいウケがよろしいでです。しかもこういやったものは、安く買いたたいたものでも、見られ方では高額品と受け取ってくれる場合も多いのです。
 日本で言えば、「キンチョー」や「オロナミンC」のノスタルジックな看板、ああいったものがこちらでは「好いモノ」と見られたりするのです。
 そういうわけで、ここ数日、私は暇さえあれば近隣のアンティークショップを巡って、お宝を探す日々です。
 まだ時間があるなどと思っていると、クリスマスはあっという間にやってきます。備えあれば憂いなし。みなさんも今年のギフトは早めの購入、確保をお勧めします。
 噂では外出ショッピングが控えられる分、史上最大のオンライン商戦となる見込みだそうで、出遅れるとクリスマス当日までに入手できなくなる商品が続出するだろうと言われてますよ。
 どうぞお気を付けください。お買い物はお早めに。

2020年11月20日金曜日

アメリカで買える鬼滅の刃グッズ

 日米で違い過ぎる鬼滅グッズ



 日本ではテレビアニメに続き、映画も記録的な大ヒットとなった「鬼滅の刃:無限列車編」。アメリカでも「Demon Slayer」のタイトルでキッズの間では知らない子はいないくらい有名になりました。特にコアなファン層の10歳から15歳くらいの間では、漫画の舞台である日本へ行きたいとか、あれは現代の日本か、架空の日本かで議論になるなど話題にも事欠きません。(どっちも勘違い)

 なぜアメリカでも一定数の人気を得ることができたのか。それはまたのちの機会に考察したいと思います。で今回はグッズの話です。

 とくに近頃はクリスマスのギフトショッピングシーズンの始まりということで、鬼滅グッズを自分向け、友人向けに買ったり予約したりする子が私の子供まわりで増えています。これは特別なことではなく、鬼滅の刃が「Demon Slayer」として「Hulu」で配信が始まったころから全国的に起きていることだと認識しています。

 うちの子も毎年何かしらアニメ関連のグッズを友達へのプレゼント用に用意するのですが、今年は迷うことなく鬼滅グッズに的を絞るようです。そう聞かされてスポンサー役の私もちょっと下調べをしてみました。

 すると驚くことに、同じ「鬼滅の刃」をテーマにしたグッズでも、日米で売られているもの、注目されるものには興味深い違いがあることに気が付きました。

 日本アマゾンでの鬼滅グッズ人気ナンバーワンは意外にも、

エンスカイ 1000ピース ジグソーパズル 鬼滅の刃 溢れる想い(51x73.5cm)

でした。なんと現時点で153件からの評価で星4.5です。絵柄がアニメの人気キャラのカッコいいカットを集めたカードとなっているため、鬼滅ファンならだれでも納得の一品なのかもしれません。自宅にいる時間が長くなったので、ゲームや番組視聴にあきたとき、ジグソーパズルなどはよいのかもしれません。3500円あまりもするのに飛ぶように売れているらしいです。

 続いてよく売れているのが、

鬼滅の刃 下敷き

セガ 鬼滅の刃 スーパープレミアムフィギュア 我妻善逸

鬼滅の刃 キーホルダー

などです。いずれも高評価がつき、売り上げも上々のようです。下敷きやキーホルダーは安価で子供でも気軽に複数買い集められるのがいいですね。フィギュアはファンでなくても持っていて納得の完成度だとの評判。売れて当然と言わんばかりです。

 ではアメリカのアマゾンで鬼滅グッズはどうなっているのでしょう?

 まず人気で目立つのは、

Demon Slayer Cosplay Earrings

です。言わずと知れた竈門炭次郎の付けていた耳飾り。これが米国アマゾンで一時品切れとなった大人気商品とは驚きです。売値が10ドル前後と子供でも買いやすい値段が決め手でしょうか。アメリカ人にはデザインも含めて、オリエンタルなものへの憧憬みたいなものが色濃く混ざっているような印象を受けます。

次にウケているのが、

Demon Slayer Abbey Road


というTシャツです。竈門炭次郎、禰豆子、我妻善逸、嘴平伊之助おなじみのキャラクターが
ビートルズの「アビーロード」アルバム・ジャケットのパロディとしてTシャツ化したものです。221人が評価登録しており、うち9割の人が五つ星を挙げています。まさにプーム到来のシンボル的アイテムです。

次に興味深いファンの選択が、

Baycon Men's Demon Slayer Kimetsu no Yaiba Kamado Tanjirou Tomioka Giyuu Robes Cosplay Cardigan Top Jacket

です。ご存じ炭次郎のトレードマーク的着物ですが、アメリカ人はこれがカッコよく感じ、つい身につけたくなるアイテムのようです。現に私もマンハッタンのグランドセントラル駅でこれを着た白人の若者を見かけました。コスプレというより、もはや普段着のようなさりげなさが却って新鮮でした。現時点で460以上の評価登録を得ており、平均点4.6。77%の人が五つ星をつけている人気ぶりです。

 このように、鬼滅の刃グッズ購入状況を見てみると、それぞれのお国柄といいますか、人気の志向性が違います。日本人は見て手にして素敵と思えるものを入手したがるようですが、アメリカ人はより密着的というか、わが身につけて親近感を味わうものが好きな傾向にあると思えるのです。

 この傾向は鬼滅だけにとどまらず、多くの趣味的志向性でも現れるものであり、国民性を考えるうえでも、なかなか興味深いデータが出てきそうです。
 日米文化比較を考察するうえで、またひとつ新しい観察材料が出てきました。引き続き「鬼滅の刃」など日米で人気のあるものには注目しなければなりません。個人的にはとても気になるところなのであります。今回はそのイントロダクションといったところでしょうか。



2020年11月19日木曜日

コンデジが消えていく

 カメラ業界の今



 スマホ・カメラに限界を感じて、カメラを新たに購入検討している方。そんな人が昨今本核的なカメラに目を向けつつあります。ただそのギャップが気になります。

 日本を含むアジア圏ではVlogが急速に伸びておりそれ相応の小型軽量カメラの需要が伸びつつあるのですが、アメリカはいまかなり混乱しております。

 といいのもカメラメーカーの8割が日本なもので、どうしても商品選びも日本発のものに引っ張られるのです。しかし、先述のように、欧米ではスマホのつぎのカメラを探しているのに、いきなりフルサイズ・ミラーレスに手を出してしまう人が急増しているのです。むかしはコンデジ、APS-Cと段階を踏んでステップアップしていくのが普通でしたが、昨今の強力なフルサイズ押しの流れにすっかり巻き込まれてしまっているのです。

 実際に今年も次々と魅力的なカメラが登場しましたよね。カメラ不況と言われる逆風のなか、しかもコロナという思わぬ伏兵によって、停滞を余儀なくされた中でもよくこれだけハイレベルの新製品ラッシュができたな、と各社の健闘に拍手を送りたいです。

 ただどうしても指摘しておきたいのは、今年は良くも悪くも去年に引き続き、フルサイズ・ミラーレスのカメラにだけスポットが当てられた感が強いでした。よって新規顧客もフルサイズにしか目を向けられない状況になっているのです。

 今年出た主だったカメラは以下の通りです。

CANON EOS R5, CANON EOS R6

SONY a7C, SONY a7S III

NIKON Z5, NIKON Z6II, NIKON Z7II

LUMIX S5

 性能といい、品質といい、いずれ劣らぬ超豪華なそして高価なラインアップです。これらのカメラはすべてカメラ関連の情報媒体で高く評価され宣伝されていました。価格ドットコム等のカメラ評価サイトなどでも、発表されるたびにどの機種もバズりましたし、なによりインフルエンサーの有力YOUTUBERさんたちが競うように速報で実写レポートを連発して多くのカメラファンの購買意欲を掻き立ててくてました。

 昨今、新製品の宣伝はテレビコマーシャルよりネットの口コミでいかに広く流布させるかが課題となっております。より低予算で効率的にカメラの紹介をできるYOUTUBEなどは格好の宣伝ツールとなっており、ネット経由での販売競争がより激化する流れはもはや止められないでしょう。実際YOUTUBERさんがよくやる新製品開封の儀。あれによって商品はもはや店頭に出かけて買うのではなくて、ネットで注文して配達してもらうのが主流、のような印象を受けるようになりました。確かに通販で梱包された箱を受け取って開ける、あのワクワク感は映像にしてもしっかり共感をもって受け止められます。まったくいいところに目を付けたものだと思います。

 それにしても、一台30万前後もするカメラなどでも、いまはオンライン決済で、安心して受け取れる時代なのですね。

 話はそれましたが、いまカメラはこうしてもっぱらハイエンド機ばかりが脚光を浴びるようになりました。それまで主流だったAPS-C一眼レフ・カメラはどこへ行ったんでしょうか。各社今後の開発計画で明らかにはしていませんが、今年の発売状況を鑑みると、もはや間違いなくメーカーの力点はフルサイズ・ミラーレスへシフトしたといって間違いないようです。勿論ユーザーのレンズ資産は無視できないので今後もゆるやかにそれなりのペースでしばらく製品は出るのでしょうが、流れはもう明確です。ファンもそれを悟って、徐々にシステムの移行を検討しているはずです。

「しょうがねえな」とカメラファンは表向きメーカーへの不満を漏らすものの、本心では新しいシステムの構築を夢想しワクワクしてしまうのです。それがカメラファンというものです。いまは各社フルサイズ対応レンズの布陣充実化が急務となっており、来年も限られた予算の多くをレンズ関連の開発、製造に割いていくことになるでしょう。

 そうなると必然的にしわ寄せがくるのがローエンド商品群です。今年の新製品状況を見てもコンパクト・デジカメの出る余地はなかったようです。SONYとパナソニックからVlog用の比較的ビギナー向けカメラが出て話題になりましたが、それより下位の1/2.3インチセンサーのコンデジに至っては新製品皆無という悲惨な年になってしまいました。本当にコンデジの未来は真っ暗な状況に突入しました。現行モデルがどこまで続くのかが存続のカギとなるほど情けない状況。昔からコンデジを応援する身としては残念で仕方ありません。

 来年はなんとか、より高性能になったあっと驚くような新しいコンデジが出てほしいと願っております。