2020年9月27日日曜日

コーヒー消費大国アメリカ

 流れはもうKEURIG



 自宅で飲むアメリカでのコーヒーメーカー選び。

コーヒーはKEURIGの一人勝ち。

 これがもう結論です。

 いやいやあんなのは豆を挽くコーヒーにはかなわんよ。そういう声も聞こえてきそうですが、味はともかくトータル的にみると、キューリグ・コーヒーの主流化、もはやこの流れは変えられないと思います。

 自宅のコーヒーはコーヒーメーカーで。日米ともに確かにその通りなのですが、家族共同生活であっても「個」を優先するアメリカにおいては、KEURIGの利便性が受け、急速に広ががるのは当然の流れでした。

 はじめはオフィスや銀行、各種専門店の顧客待合室などで見かけたものですが、気が付くと各家庭にもじわじわ浸透し、いまや一家に一台もそう遠くないほど、いたるところに普及しています。日本ではまだこれほどではないでしょうが、本家アメリカにおいては、Green Mountain Coffee社というセルフサービス型コーヒーでシェア・トップのメーカーに買収されて以来、雪だるま式に巨大企業となったキューリグ社。


 当初は選択肢の乏しいコーヒー種で味もいまいちだったのですが、大手から中堅、新進のコーヒーメーカーと次々に提携してからは怒涛の勢いでたちまちコーヒー界を席巻しました。「一人一杯分のコーヒーを手間かけずに一分でできる」。このコンセプトが大ヒットの要因です。

 以前は我が家もコーヒー豆を挽いて入れる、ドリップ式のコーヒーメーカーを使っていて、今もキッチンに並んでいます。が、KEURIGを購入してから、その使用頻度はガクッと落ちてしまいました。豆を挽くと確かに味や香りはコーヒーショップに近い、一番好みのコーヒーになるのですが、やはり利便性で一歩譲ってしまいます。

 ドリップ式を使いにくいもう一つの理由。それはうちのは電動式なので、豆を挽くときの騒音があります。私が朝起きるのは、早いときで4時5時なので、ガーっというあの音で家族を起こしてしまうことを躊躇してしまうのです。加えて朝はとても忙しいので、悠長にコーヒーの一滴一滴を待つことができません。

 そういうわけで、ドリップ式は休みの日にゆっくりといただくことにして、普段は粉専用のコーヒーメーカーで作ってきました。これだと一日二杯はいただく私も家内も含め、六杯分ぐらいは一気に作っておくことができます。長年我が家はこれで事足りていました。

 ところがKEURIGが登場すると、事態は一変したのです。それまで家族それぞれ妥協しながら、たった一種類のコーヒーを分け合って飲んでいたのですが、KEURIGを導入することで、はじめてコーヒーの選択という概念が生じたのです。

 幸いうちはみんな濃い目のコーヒーが好きで、朝シャキッと目覚めるダークコーヒーを共有していました。しかし息子がコーヒーの味にうるさくなってからは、いくつかのメーカーを買い替えとっかえ、試行錯誤が始まっていました。

 私は長年愛飲してきた「Folger」の Black Silkというダーク・コーヒー一択だったのですが、家内は「Chock full o'Nuts」のイタリアン・ロースト、息子は「Death Wish Coffee」のヴァルハラ・JAVAが好き、といった具合に微妙に好みが異なるのです。

 しかしキューリグにしてからは、数十種以上のコーヒー・ブランドのなかから日替わりでいろいろ楽しめるので、みんなコーヒーの好みの枠が拡張されました。(ちなみに二〇二〇年現在、アメリカではキューリグ一社だけでコーヒーブランド60以上、400種類を超える飲料をポッド化し販売中だそうです)


 なんといってもカプセル型のK-Cupというポッドの発明が革命的です。今は数人分のコーヒーも作れたり、お茶やほかの飲料まで取り込んでと、発展の一途をたどるキューリグ。この独り勝ち状態の牙城を崩すことは、もはや困難だと思います。ポッド使用後のごみ処理問題が指摘されていますが、すでに再生可能プラスティック容器もできていて、随時改良開発中だそうです。

 今後、さらに販売量が増えてK-Cupの単価が引き下がられたら、もう鬼に金棒です。いちど使ったらもう後戻りできない、キューリグのコーヒー。どこまで快進撃が続くのか目が離せません。

2020年9月26日土曜日

パソコン購入の手引き:2020

ラップトップ・パソコンを購入する

 


2020年版、初心者用パソコン購入の手引き。

 今回はアメリカでパソコンを買う際のガイドです。本日ラップトップ・パソコンを買ったばかりの私ですが、まず結論です。

 安くていいパソコン、それは最新版。という定理です。ぶっちゃけインテルのCore iシリーズ、新製品に更新されるたびに大なり小なり、何かしらアップグレードしています。ネットではいろんな方のベンチマーク比較レポートが出回っています。CPUの総合性能でいえば、たとえば第十世代の(つまり今年の)Core i3の上位機種は2世代前のCore i5を超えるスペックですし、次機種では3、4世代前のCore i7さえ超えることが予想されます。むつかしいことを考えないでも、最新バージョンかどうかだけは確認して新しいCPUの入ったパソコンを選びましょう。

 もう一つ、最近のパソコンの流れから言って、ハードディスクはもう時代遅れです。まず安定第一で、いままでの継続を望むなら、おなじWindowsでもハード・ディスクはやめてSSDに変えるべきです。ご存じのようにハードディスクは年々安価になり2T、4Tと容量は大型化していますが、ハードウェアとしては、劣化の問題や熱処理の問題などがついて回ります。その点、最近シェアでも人気でも大きく上昇中のSSDは今後のパソコンの主流となること間違いなしです。容量でHDに劣るものの、その速さ、手軽さ、コンパクトさはラップトップにこそふさわしいものです。今後のパソコン選びではぜひSSDをお選びください。

まずパソコンを何に使うのか。

 もし、あなたが特段目的はなく、日常使いの汎用パソコンが欲しい。とおっしゃるなら、いくつかオプションがあります。まず携帯性を重視する方向け。

・Windows ラップトップ

 モニタはー14から17インチがおすすめです。ヘビーな仕事はしない、ネットサーフィンやSNSなど普段使いだけというなら、CPUはIntel Core i3かAMD Ryzen3使用で安価かつ信頼のおけるメーカーがアメリカにあります。HPあるいはDellから豊富なラインアップが出ていますのでいずれかがおすすめです。私は前回Lenovoの17インチ・モニターでCore i3の売れ筋シリーズ、IdealPadを使っていましたが、作り全体が安っぽく、案の定3年未満は安定していましたが、それ以降急にパフォーマンス全体がガタ落ちになりました。いいとも悪いとも断言しませんがご参考までに。

・Chromebook

 とにかく起動から作業まで、待ち時間なしで使える速さがウリです。すべての動作がサクサクと動くのは、オンラインのみでの作業を前提として作られたものだから。Googleのあらゆるサービスとの連携も簡潔明瞭で、これさえあれば日常のタスクはすべて賄える利便性が特徴です。弱点はメモリー、ストレージともに容量が小さいこと。すべてはクラウドに上げて保存するのが前提なので、ネットワーク環境のないところではそれらのデータのアクセスできないので、お手上げになることがあります。そこさえ許容できれば、パソコン本体はとても安価で、たとえ寿命が短くとも、年単位で買い替えても、面倒なストレージの引っ越し、データの引継ぎなどに煩わされることはありません。

・2-in-1

  これはBest Buyなどアメリカのストアでよく表記されるノート型パソコンの1ジャンルです。要するに、折りたたんでタブレットのように指タッチでも使える小型パソコンですね。こちらは10インチから12インチぐらいが主流で、片手で持ち歩ける携帯性の良さが特徴です。見た目は小型軽量でオペレーション・システムはWindowsが主流。中には大型デスクトップに引けを取らないスペックのものもあります。大画面を必要とせず、キーボードの必要ないときはタッチスクリーンだけで気軽にゲームも楽しめます。いろんな場面で活用でき、今後も新しいコンセプトの2-in-1が登場し、市場の伸びが期待できるタイプです。

・MacBookシリーズ

 Mac OSは独自の進化を遂げています。インタフェースは直感的で、作業中に余計なことを考えずに集中しやすくできています。これまではインテルのCPUでしたが、今後はApple独自のものになるというロードマップができております。見た目も超薄型で無駄を一切省いたミニマルでおしゃれな形状が人気です。Macすべてのコンピュータにいえることですが、統一感が素晴らしく、iPhoneやiPadなどとクラウド経由でデータを共有し、シームレスな仕事環境を提供してくれるところが強みと言えるでしょう。


 ざっとこのようなラップトップの分類をご紹介しましたが、好みと用途、あるいは希望の価格帯によっても絞られてくると思います。

 アメリカでは現在、様々な機種のデモをじかに見られるストアはBest Buyぐらいで、ほかの店は頼りになりません。一度はBest Buyに足を運んで実機を見てから、情報を自宅に持ち帰り、ネットで買える同類機種と比べてみるのがいいでしょう。

 今回、私はその手法で数週間あれこれ検討した挙句、今回はネットショップを見送り、Best Buyに舞い戻って、購入機種を決定しました。

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 2020年9月25日。新しいラップトップ・パソコンを購入。

 ヒューレット・パッカード社の2020年版、15インチのタッチスクリーン・モニターで最新のインテルCore i5、12GBのRAMで、ストレージは256GBのものです。

 スペック的にはまずまず標準的で、個人がネット・サーフィンで情報収集したり、ブログやSNSを利用する程度なら、十分すぎるレベルです。YouTubeやNetFlixなどの軽い動画などは遅延なく鑑賞でき、写真の整理や加工もスムーズに行えます。動画編集やゲームはまだ試していないのですが、そこまでは期待していません。どこかの記事によると、ドラクエ10は普通にプレーできるとのことでした。

 このパソコンを買うまでおよそ2か月迷いました。家にあるLenovoの17インチ・ラップトップが購入3年を超えてから著しく起動、動作が遅くなり、ほとんど使い物にならなくなりました。それと相前後してメインで使用していた2台のMac miniもじょじょに動きが緩慢になりだし、ちょっとしたグラフィック・デザインの作業にもストレスがたまるようになっていました。今年はまともに動くパソコン不在の夏を過ごし、秋を迎え、とうとう忍耐も限界に来たのです。

 さいわいグラフィック・デザインの仕事はiPadとアップル・ペンシルで切り抜けることができましたが、写真の整理や編集など厖大なデータ量を要する仕事は、やはりパソコンなしにはきついのです。

 今回、パソコン購入にあたって考えたのは、どのレベルのものを買うかです。後悔しないパソコン選びは、ネットでも様々な方がアドバイスされています。それらを参考にしながら、今回は私なりのパソコン購入メソッドを想定しました。ひとそれぞれ使用用途が違うので一概には言えませんが、こういう買い方もあるのだと、参考にでもしていただけたら幸いです。

 パソコンで何をするのか。

 まず大前提ですね。私は前記の通り、写真編集とグラフィック・デザインがメインです。しかし今回はそれ以上に、毎日使うブログ用のパソコンが必要でした。もう一台、数年前から使用している10インチの小型Chromebookはあるのですが、機能が限定されているので、サブ機としてはいいのですが、大きいデータを使用する際には不向きでした。今回はブログをメインとしつつ、ちょっとしたグラフィカルな仕事もできるパソコンというテーマで探しました。そこでたどり着いたのが本日購入したHPのミッドクラスのマシンです。実際半日使ってみて、動作も迅速で、キーボードのタッチ感やモニターの映り具合もなんら不満はありません。当面はこの機を中心に日々の作業を進めて行けそうです。アート関連の仕事はいまさほどないので、Macで新体制を整えるのは来年以降にしようと思います。

 私の場合、グラフィック関連の作業はずっと二台のMacを併用するやり方でした。3Dアートやビデオ作製の時はレンダリングなどに時間がかかるので、一方で作業を待つ間、次の作業をもう一台でできるので、時間を節約し効率よく仕事ができるのです。私の持論というほどではありませんが、高性能だが高価なMac Pro一台より、普通のiMacかMac Mini複数台のほうが、絶対に作業がはかどるのです。その分、モニターも二台用意しなければなりませんが。

 Mac二台体制もう一つの利点は、一方がクラッシュしたり不意のトラブルの時、もう一台で職務を遂行できる安心感があります。価格合計でもMac Mini二台のほうがお安くなるので、ずっとこの方式を使ってきました。しかし今年に入ってまさかの二台同時老朽化とは。

 正直ここまでは想定してなかったのでちょっと焦りました。なんとかiPadで凌げたのは幸いでした。昔は大容量の紙媒体の広告デザインの仕事を請け負っていたのですが、今はすべてが縮小傾向で、今後は仕事内容からいって、iPadをサブにし、メイン機として新たに普通のiMacを導入しようかと迷っていた矢先です。

 今回はとりあえずそれらを先送りして、いまぶっ壊れ寸前のWindowsパソコンを買うことにしたのです。結果、かなり満足できる機種をゲットできました。まだまだ使い始めたばかりですが、気が付いたことがあればまた、ご報告していきたいと存じます。




 

2020年9月25日金曜日

アメリカ観光:ハドソン川

 風光明媚なハドソン川沿いを行く:その1


 ニューヨーク州のシンボルとも言えるハドソン川。自由の女神が見守る河口からほぼ真北に向かって伸び、水源から先も別の川とつながり、はてはカナダのケベックまでたどり着けます。

 悠久の歴史を刻むこの大河は至るところに観光スポットがあり、川沿いに車を走らせるだけでも多くの見どころがあります。電車もアムトラック、ハドソンラインという路線がハドソン川に沿って運行していますので、電車の旅も乙なものです。

 今回はまず簡単なハドソン川の歴史と、都会から日帰りで行けるタッパンジー橋付近までを中心にその見どころをご紹介いたします。

 ハドソン・リバー。川の名の由来は、1609年にこの川の調査を行ったイギリスの探検家、ヘンリー・ハドソンから取ったものです。彼がアメリカを訪れた頃は、ここがまだアメリカが大陸であるということを誰も知りませんでした。ニューヨークあたりも群島の一部だと考えられ、ハドソン川を抜けた先に、太平洋があると考えられていたそうです。

 探検家ハドソンは船で川の流域を調査しながら遡り、水源付近まで上り詰め、ここが巨大な大陸の一部であることを証明したのです。

 全長およそ500キロと言いますから、東京からだと大阪、あるいは盛岡あたりを超える距離。アメリカの中でも大河と呼んでもいい規模の川です。

 なかでもアメリカ東部屈指の観光スポットといわるハドソン渓谷は、マンハッタンからおよそ1時間北上したあたりから始まります。

 氷河期の氷の侵食でできたと言われる川沿いの切り立った絶壁は雄大そのもの。川沿いを走る列車からの眺めがおすすめです。車でゆくなら、川を隔てたニュージャージ州のパリセード・ハイウェーが好適で、途中の展望所では絶壁の上からニューヨークの町並みが見下ろせます。

 マンハッタンから日帰りで最も身近に自然を感じられるのは、トールマン・マウンテン・ステート・パークです。ハドソン川沿いの緑豊かな森林公園で、キャンピング、バーベキュー、ハイキング、ウォーキング、サイクリング、釣り、バードウォッチングなどが楽しめます。

 近隣に ハドソン川国立海洋研究保護区に指定されたピアモント湿原があり、川べりに貴重な野生動物が生息していることでも注目されています。

 そこから20分あまりでもう一つの自然公園があります。フックマウンテン・ステート・パークです。こちらは標高わずか200メートルちょいの小高い丘みたいな山が最大の見所です。北に向かえば右にハドソン川、左側にロックランド・レイクが見渡せます。標高の割にはとても見晴らしがよく、写真バエもするので、アメリカならではの自然を満喫したいのであれば、こちらも立ち寄る価値のあるスポットです。

 せっかくこのロックランド・カウンティ界隈を訪れたなら、デフォレスト・レイクも見ていきましょう。川のように細長い湖で、近隣住民の憩いの場となっております。車でならルート9Wから304号線に乗り換えて湖の北端を走り、右側に湖を見ながらもう一度コンガース・ロードを折れて湖の上の橋を渡るといい見晴らしを楽しめます。

 ここまで来たら、休憩にパリセーズ・モールへ行くのがいいです。この界隈で随一の規模を誇る巨大ショッピング・モールで、大抵の買い物はここで全て揃います。メイシーズやターゲットなどの大型小売店を始め、H&M、GAP、Old Navy、Zara、Abercrombieなどのブランドショップもひしめいています。食事や休憩の空間もゆったり取られていますし、三層にわたる広大なアーケードなので、平日なら混み合う懸念もありません。

 ココまではハドソン川沿いの旅のほんの入り口に過ぎません。それでも一日たっぷり楽しめるほど見どころは満載。都会からもっとも近くて自然を味わえるロックランド近辺をぜひチェックしてみてください。

2020年9月24日木曜日

アメリカの激安アパレル

 服が激安で買える店


 アメリカの激安アパレル・ショップで人気の店といえば、Kohl's、TJ Maxx、Marshallsなどが挙げられますが、私の一押しはBurlington Coat Factoryです。なぜか。ここの評価は最後に回し、まずはライバルである上記3店をそれぞれレビューしていきましょう。

Kohl's

 豊富な品揃えという点ではこの中で一番です。店舗づくりがとてもよくオーガナイズされており、一流のデパートメントストアと遜色のないセクション・レイアウトが上品な印象を与えます。商品はブランドごとにわかりやすく展示され、季節感もしっかり打ち出して、いまどんなものが流行り、売れているのかの意思表示も明確です。価格はデパートと比べれば相応の値引きもされていますが、トップブランドなどはさほど割安感はありません。しかし必ず売れ筋商品は売り場を確保し、目立つところにセールと銘打って陳列しているところなどは、顧客へのアピールに熱意を感じます。比較的上品な雰囲気の店舗なので落ち着いてじっくり品定めできるのが好印象です。ただひとつ、謎なのはKohl'sのどの店舗にも共通して存在する「ガジェットのコーナー」。あれ必要なんでしょうか? 本当に申し訳程度にパソコンやスマホのアクセサリー、家電グッズなどが置かれていますが、あまりに小規模で中途半端過ぎます。いつ行っても売れている様子はなく、なぜあのようなコーナーを設けているのかだけは謎です。

TJ Maxx

 商品は限られていますが、行けば思わぬ拾い物があるかも。そんな気にさせてくれるのがTJ Maxxです。コンパクトな店舗にぎっしり衣料が並べられ、一流ブランドがこんなにお安いですよ、と常に愛想を振りまいているようなお店です。宝飾類にも力を入れていて、ガラス張りの明るいコーナーには常に女性の人だかりがあります。これだけでもTJ Maxxが女性をメイン・ターゲットにした店であることがわかります。いや、もっとわかりやすいのが靴のコーナーです。なんとTJ Maxxには男性靴のコーナーが無いのです。そうですなんと、男物の靴を扱っていないのです。以前はあったのですが、社の方針変化でしょうか、近年は、小物、置物など女性好みのものを充実させ、店舗の特徴を明確に打ち出してきています。衣類に関しても、売り場面積の7割が女性用と子供服です。それでも男性客を完全に失いたくないのか、ビジネスマン向けのシャツなどは割と格安で充実していたりします。それでも意味不明の巨大なインテリアが所狭しと陳列されているコーナーなどを見ると、そんなの減らして男物を充実させてくれよと言いたくなります。

Marshalls

 バーゲン品を探す人ならここへ足を運ばない人はいないでしょう。ときおり「オッ」と驚くブランド物の格安衣料が出ていたりするので目が離せません。この店の戦略の一つに「値札書き換えマジック」があります。ブランド品の値札をそのまま付けながら、Marshalls独自の値札を別に付け、定価よりいかに値下げしたかが分かる仕組みです。ここまでなら他店でもよくやる手口ですが、Marshallsでは独自の値札の上にもう一枚さらに値下げしたシールを貼るのです。お客は「お、なんかこれすげーお得じゃね?」となるわけです。しかも、それでも売れない商品は赤いシールでトドメの最安値を表示します。定価から三段階逆スライド方式で激安感を猛アピールするのです。冷静に考えれば、それはそれだけ売れ残った(売れない)商品ということですが、客はなんか得した気分になってしまうのです。

 最後に私が一番贔屓にしているお店です。

Burlington Coat Factory

 その名のとおり、まるで工場ようにだだっ広いフロアを独占して、激安アパレルを売るお店です。しかしその徹底ぶりは称賛に値します。ほとんどほすべての衣類は一直線の長い長いハンガー・ラックにサイズ別に掛けられています。いちおうセーター類とかスポーツウェアなどに分類がされているのですが、けっこう場違いなジャンルのものも紛れ込んでいたりします。卸売のコートを専用に売るコート・ファクトリーからはじまっただけあって、コートのコーナーはかなり充実しています。ブランドは玉石混交で、こんな一流品が半額以下? みたいな驚きの値段で出たりしています。その前後にはまるで知らないメーカーの安物が並んでいて、そのコントラストはかなり雑な印象を与えます。それでも買う側の宝探し的なワクワク感はおおいに刺激され、つい端から端まで見て回ってしまうのです。ワタシ的にはスニーカー類が特に充実していて、いつ行ってもワクワクします。ナイキやアディダス、バンズ、ニューバランスなどトップブランドが他店ではありえない底値で売られていて、好みのデザイン、サイズのシューズが見つかったときは快哉を叫びたい気分にひたれます。マニアが欲しがるようなレアグッズこそありませんが、上質のスニーカーを探す楽しみはこの店の密かな楽しみなのであります。

 皆さんもこれらのお店、機会があればぜひ訪れてみてください。

2020年9月23日水曜日

MLB:今年の日本人投手はよい!

 ヤンキース絶好調!優勝なるか?

 


 今シーズンのメジャーリーグはとにかく短期決戦ということで、各チームこれまでにない戦略を立てねばなりませんでした。あれよこれよと言う間にもう終盤戦。ていうか、シリーズ全体何もかも異例ずくめで、選手自身も戸惑っています。

 あるレギュラー選手も、「俺が今どこにいて、これからどこへ行くのかさえわからない」などと冗談交じりに答えていました。開幕直前まで日程も知らされず、十分な練習も出来ないまま走り出したわけですから、その混乱ぶりは察して余るものがあります。

 加えて例年なら試合前後にファンサービスなどのイベントがあるのですが、今シーズンはそういった選手にとってもリラックスできる交流に機会もなく、観客の歓声や応援もない環境でのプレーは、モチベーションにも影響したかと思います。

 メジャーリーグは通例なら年間162試合あるところを、たった60試合に減ったので、コンディション調整や、移動のスケジュールも大変だったようです。

 気がつくと、はやシーズン終盤にさしかかり、ポストシーズン進出チームが続々と決まりつつあります。そんな中、ヤンキースは好調をキープしたまま怒涛の勢いでポストシーズンに望みを繋ぎます。われらが田中将大投手は3勝目を挙げここに来て絶好調です。ぜひともこの調子で逆転優勝を勝ち取ってほしいものです。
 日本勢でいまや田中のライバルとも言えるミネソタ・ツインズの前田健太投手は、ここまで5勝をあげチームに大貢献。地元メディアの評価もうなぎのぼりで、「マエケンこそ待ち焦がれた我らがエース」などと持ち上げております。残り一回の先発登板が予定されています。次勝てば通算150勝なので、ぜひとも有終の美を飾って欲しいものです。
 日本投手勢とくればもう一方の雄、シカゴ・カブスのダルビッシュ有もかつてないほどの絶好調。今季は多彩な変化球に磨きがかかり、圧巻の連続三振を何度も演じてみせました。サイ・ヤング賞という投手にとってもっとも名誉とされる賞の候補にも上がっており、こちらも目が話せない展開となっております。

 今季は地区リーグ戦が縮小された分、ポストシーズンが拡大され、進出できるのはこれまでの10チームから16とチャンスを増やしました。それぞれのリーグ各地区の上位2チームと、それ以外の各リーグ2チームがワイルドカードで進出するということです。かりにワイルドカードで不利になっても、2位以内が狙えるチームがあるなど、ポストシーズン進出の可能性が広がっています。

 先日ポストシーズン進出を決めたタンパベイ・レイズは、ア・リーグ東地区優勝のマジックは6ですが、同地区2位のヤンキースが8連勝と波に乗り、3・5ゲーム差まで迫っています。 
 ダルビッシュのカブスは秋山のレッズと5・5ゲーム差をつけてナ・リーグ中地区首位を走っており、今週末にもポストシーズン進出を決める可能性があります。
 前田のミネソタ・ツインズも、今週末にもポストシーズン進出が決まりそうな勢い。シンシナティ・レッズは地区2位でもワイルドカードでも僅差の争いを続けてますから、最後まで気の抜けない試合が続きそうです。
 短期決戦ということで、各チーム、体力、コンディションを温存した選手が控えているので、まだまだ白熱した展開が期待できそうです。

以下ご参考のために、メジャーリーグ優勝への概観を記しておきます。

 メジャーリーグはア・リーグ、ナ・リーグにそれぞれ15球団が属し、そして各リーグで東地区、中地区、西地区の3地区に分かれています。

ワイルドカードゲーム(1戦1勝制)
 同リーグで地区2位以下の勝率上位2チームが1戦勝負。勝者がディビジョンシリーズへ進出する。

ディビジョンシリーズ(5戦3勝制)
 同リーグのワイルドカードゲーム勝者×地区1位中の勝率1位、地区1位中の勝率2位×地区1位中の勝率3位の組み合わせ。勝者がリーグチャンピオンシップに進出する。

リーグチャンピオンシップ(7戦4勝制)
各リーグの勝者がワールドシリーズに進出。

ワールドシリーズ(7戦4勝制)
勝者がワールドチャンピオン。

日本のリーグ戦と違って頂点への道はすごく険しいのです。それだけに優勝の重みは大きく、また名誉あるものあるということですね。

2020年9月22日火曜日

米国でパソコン選び

パソコン購入ならBest Buy

 


 アメリカで初めてパソコンを買う方は、日本と品揃えが随分違うので、戸惑うことでしょう。

 そもそも日本で売れ筋の富士通や東芝、Panasonic、NECはないし、MIcrosoftのOfficeも入ってないですからね。キーボードもアルファベットだけだし、ポイントはつかないし、キャッシュバックだってやってません。

 それでもアメリカは日本と比べると、パソコンは概ね日本より割安で買えます。賢い買い方をして楽しいパソコンライフを送りましょう。

 アメリカでの家電小売業界は、アマゾン台頭の影響でしょうか、淘汰が進みすぎ、生き残っているのはBest Buyぐらいです。あとはウォルマートぐらいでしょうか。細かく言えばTarget、Staples、Costoco、Sam's Clubなどでも売っていますが品揃えはいずれも貧弱であまりオススメできません。

 やはりオススメはBest Buyでしょう。ココ数週間、私も買い替えを検討してきたのですが、やはりネットのほうが購入オプションは豊富で有利。それでもBest Buyを押すのは、店員と対面で相談できるからです。パソコンに詳しくて最初から機種を決めて買うのであればネットで事足りますが、やはり高価な買い物ですから、アドバイスはあったほうが助かります。

 ウォルマーターの私はWalmartで購入もよいのですが、店員さんのクオリティは絶対にBest Buyのほうが上です。

 先回空気清浄機を買いに両店を比較して交互に見たのですが、Walmartの店員はまったく熱意がなく、在庫の有無さえ調べようとはしてくれませんでした。いっぽうBest Buyの店員さんはどの品が売れ筋だとか、この機種は音がうるさいのでオススメしないとか、じつに丁寧に購入ガイドを務めてくれました。

 なので家電買うなら、まずはBest Buyで実機を見て店員さんの意見を聞く。それからネットなどでプライス・チェックして購入先を決める。これが一番がおすすめです。

 ではどんなノート・パソコンが買いでしょうか。あ、その前に、アメリカではノート・パソコン、モバイル・ノートだのという英語は存在せず、通じません。呼ぶなら「ラップトップ」、あるいはタブレットとしても使える「2in1」どちらかです。

 ではいまアメリカでどんな機種が売れ好きでしょうか。

 Windowsパソコンの中で言うと、メーカー別なら、やはりトップはHewlett-Packard。それにLenovo、Dell、Asus、Acerなどが続きます。一昔前はSONYのVaioやPanasonicも人気があったのですが、歳月とともにブランドの不沈も目まぐるしく入れ替わりました。現在は上記のように落ち着いています。

 スペックから選ぶなら、ハイスペックほど万能なのは当然ですが、グラフィックやビデオ編集などのヘビーな仕事に使うならプロセッサーはIntelのCore i7かAMDのRyzen7が必須です。それ以外の用途なら、Core i5、Ryzen5で十分です。

 価格帯は$700から$900ぐらいがお買い得ラインとなります。ちょっと上位のグラフィック・カードや画面のハイレゾ機種を選ぶと$1200あたりの価格帯が見えてきます。

 これらを踏まえて、いまおすすめのラップトップを並べてみました。

HP Pavilion 15-inch Laptop, Intel Core i7


Acer Predator Helios 300 Gaming Laptop


ASUS VivoBook 15.6 Ryzen 7


Lenovo Flex 5 14" 2-in-1 Laptop



 いずれも前の機種が好評でさらにアップグレードされたシリーズものの最新機種です。
 このあたりを買っておくと向こう数年間は快適なパソコンライフを過ごせるでしょう。
 ぜひいい買い物をしてみてください。

補記:パソコン選び、私の場合

 春頃から自宅のラップトップ・パソコンの調子がおかしくなりました。数ヶ月のあいだ、だましだまし使っていましたが、もう限界です。とにかくあらゆるパフォーマンスが遅すぎて使い物になりません。このパソコンは4年前に家電量販店のベストバイで買ったものです。

 ITジャーナリストの戸田覚さんによると、パソコン買うならできるだけハイスペックのモノを買ったほうが長持ちし、結果的にお得だそうです。あくまで一般例ですが、インテルのプロセッサーCore i3のパソコンのパフォーマンスは3年過ぎた当たりから落ちていくようです。いっぽうCore i7搭載機だと、6年ほどに寿命が伸びるようです。私も過去何十台もパソコンを使ってきて確かにそれは思い当たることでしたので、財布と相談しながら、今度はなるべく高スペックなものを近日中にゲットしたいと考えております。

2020年9月21日月曜日

北米の野生動物:シカ編


 

 鹿は愛すべき隣人



 北米の大型野生動物で、鹿ほど身近で親しみのある生き物は他にいません。

 黒い大きな瞳で、森のなかからこちらを見つめる野生の鹿を見つけると、思わず見入ってしまいます。とてもエレガントでしなやかな身のこなし。大きな耳をくるくる回して周囲を探る用心深さ。草をはむ慎ましやかな食事風景など、見ていて本当に飽きが来ない麗しき存在です。

毛の生え変わる春先の鹿

 うちから歩いて数分のところに緑に囲まれた遊歩道があるのですが、早朝散歩するとかなりの確率で彼らに出会うことができます。住宅地域からそう遠くない森なので、人の行き来が頻繁で、鹿のほうも人間を見慣れているようです。

 10メートルほどの距離なら、逃げることもなく平気で食事を続ける鹿もいます。元来は警戒心の強い動物ですが、長年人との共生に近いライフスタイルを続けてきた結果、こちらがあからさまに接近さえしなければ、適度な距離でコミュニケーションをとることもできます。

日中ちょっとした広場にも出没

 面白いのは、鹿が親子連れでも人間の方にも小さな子供がいるとわかると、鹿の警戒心がゆるむという現象です。実際私ひとりで近づくと親子の鹿は走って逃げるのですが、そのむかし、森で幼い娘といっしょに散歩をしていて、狭い遊歩道で鹿の母娘とすれ違ったことがあります。それこそご近所の家族と軽く挨拶を交わす感じでした。

毛並みのきれいな鹿

 奈良の鹿ほどではないですけど、この界隈の鹿もかなり人慣れしているものがおおいのです。中には深夜から夜明け前に住宅街に現れ、ゴミ箱を漁るツワモノもおり、わだいになったりもします。

バンビのようにかわいい子鹿

 そんな鹿さんですが、この間ばったりうちの裏庭でも出くわしました。早朝体操をするためにタンクトップと短パンとという出で立ちだったのですが、ほんの数メートル先で鹿と目が会いました。鹿は明らかに緊張気味です。私も怖がらせないように極力動きを止め、棒立ちで話しかけました。

前夜にバーベキューをしていたので食べ物の匂いで来ちゃったのかも
「鹿。どうしてこんなところにいるんでごわすか?」鹿児島訛りで話しかけました。理解できないのか、相手はじっとこちらを見つめたままです。

 庭は高いフェンスで囲われていて全くの袋小路です。車を駐車した狭い隙間を抜けなくては外に出られません。しかし私が立ちふさがっているので、全く逃げ場がない状態です。

何か言いたそうな大きな瞳
 とにかく私は鹿がパニックになって暴走しないように、ゆっくりとあとずさりしました。

「だいじょうぶ。道開けるから森へおかえり」

 私はそう言って立ち去ったのでした。しかしその後私がいなくなったのをいいことに、その鹿はけっこう長い間庭に居座っていたようです。十数分ほどして二階の窓から見るとまだ草を食っていましたから。

大胆不敵に群れで押し寄せることも
 気になって仕方がないので、カメラ片手に庭に舞い戻り、「あんた、いいかげんにせえよ」と関西弁で帰宅を促しました。「’ほな、しゃーない」鹿もそんな態度で歩き始めました。私は遠巻きにゆっくりと鹿の後ろへまわり、じわじわ追いだしたのです。

まつ毛の長い美形の鹿姉さんもいました

追記:

 北米のシカに関して知っておくべき事項を以下に記します。

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 アメリカでシカの呼称は主に3つあります。ホワイトテール、ブラックテール、ミュールジカなどです。

 鹿は神秘的で古代の生き物で、その祖先は約1000万年から2000万年前の中新世と鮮新世の地質学的時代にモンゴルに最初に現れました。そこからアジアとヨーロッパのほとんどの地域に生息するようになり、最終的にはアラスカの陸橋を渡って北米に到達しました。北アメリカのシカは、わずか100万年ほど前の更新世の時代に、今日のような姿になるまで進化を続けたと考えられています。

あんまり付け回すと「いい加減にシロシカ」って言われそう

 北米に生息するシカは基本、ホワイトテール(Odocoileus virginianus)とミュールジカ(Odocoileus hemionus)の2種だけです。3番目のグループである太平洋沿岸(コロンビア)ブラックテール(O. h. columbianus)は、単にミュールジカの地域的な変種であり、正当な亜種と考えられる程度の個性は有しています。前記の2つの原種の他の分派には、ブラックテールの近親種であるアラスカのシトカジカ(O. h. sitkensis)や、アメリカ南西部のクーズジカ(O. v. covesi)、フロリダキージカ(O. v. clavium)というオジロジカのいとこ2種があります。

 科学者たちは、ヨーロッパ人が到着する前、北米には約4000万頭のオジロジカと1000万頭のミュールジカが生息していたと推定している。しかし1908年までには、近代的な銃器による規制のない狩猟と、特に西部では皮のためだけに何百万頭もの鹿が大量に屠殺されたため(1頭1ドルの価値しかなかった)、北米の鹿の個体数はわずか50万頭にまで激減しました。

 しかし、のちに鹿の年間殺処分数を制限する法律の施行により、迫り来る絶滅に歯止めがかかりました。この半世紀の間に、狩猟種に有利な野生動物管理プログラムが確立された結果、ワシントンD.C.の野生動物管理研究所の最新の推計によると、米国(アラスカ、ハワイを含む)のシカの個体数は、オジロジカが1,250万~1,400万頭、ミュールジカが450万~700万頭となるまでに増加しています。

オジロジカが最も多く生息しているのは米国東部であるが、48州に完全に生息していない州はなく、個体数が不足しているのはカリフォルニア、ネバダ、ユタの3州のみ。その豊富さに加えて、オジロジカの能力と人間の生息地の近くでの生活意欲の高さから、大型の野生哺乳類の中では最もよく目撃されています。

参照記事:Mother Earth News より