2022年6月6日月曜日

カメラのPモードとは

サムズアップ・アメリカ!
デジタルカメラのPモードについて




一眼レフやミラーレスカメラを使い始めた方にとって、カメラのモードというのは最初の関門になります。
Aモード、S モード、他にもPやM、それ以外に、A+とかAUTO、SP、iA、C、Uなど、メーカーによっても様々異なる表記があって、混乱してしまいがちです。
そんなこともあって、ビギナーは写真撮影を必要以上に難しく考えている人がいるようです。
またある写真家は「私はマニュアル露出モードでしか撮影しない」と言い、また別の写真家は「絞り優先かシャッター優先の露出モードが絶対おすすめ」などと公言しています。

カメラの露出の基本を理解している人はそれでいいんです。
レンズの絞り値やシャッタースピードを変えることで、より良い写真が撮れる。それは事実なのですから。
でも、これほどカメラが優秀で高性能になった現在、いちいち露出を調整する必要があるのでしょうか?

すべてのカメラには自動撮影モードがあります。ここはカメラメーカー各社が入門者を逃さないために、細心の注意を払って微調整しているモードです。ここが嫌われると入門するユーザーが逃げてしまうので、いかに便利にできているかがとても大事なのです。

オートモードで撮った写真は、だいたいいい感じに仕上がります。それ以外のモードは、ビギナーが写真をコントロールしたいと思い始めた時に、初めて触るモードなのです。
カメラの設定を変えることで、より狙い通りの写真が撮れる、そう気付くまでの間、オートで十分納得のいく写真を撮りまくってください。
無理にマニュアルモードから始めて、カメラに苦手意識を作らないことです。マニュアルモードから始めるのは、プロを目指す方だけでいいのです。




プログラムモードとは?

初心者が一番最初に疑問に感じるのがPモードつまりプログラムモードの存在です。
プログラム(P)モードは、カメラの自動モードと似ていて、撮影に適した露出値(レンズの開口部とシャッタースピード)を自動的に設定します。

プログラムモードがオートマチックと違うのは、カメラが最適な露出値を選択する間、ほとんどのカメラ設定を自分でコントロールできることです。
プログラムモードで制御できるのは、ISO、測光、フォーカス、フラッシュ設定などです。

すべてのデジタル一眼レフカメラとミラーレスカメラには、「P」モードの設定があります。
プログラムモードは、適正露出を気にすることなく、さまざまなカメラ設定の使い方を学ぶのに適しています。
プログラムモードを使えば、露出の設定ミスで写真を失敗させることなく、とっさの撮影にも対応できます。また、マニュアルモードで撮影することも可能なのです。

なお、「P」プログラムシフトモードでは、レンズの絞りとシャッタースピードをある程度コントロールすることができます。これについては、もう少し詳しく説明します。






プログラムモードを使用する場合

その前に、プログラムモードが有効な撮影シーンをいくつか紹介しましょう。
例えば、明るいところと暗いところが混在するシーンを撮影するとします。このような場合、カメラのライトメーターが狂ってしまい、露出アンダーや露出オーバーの画像になってしまうことがあります。

プログラムモードなら、スポット測光に設定して、全体ではなく部分的に光を読み取ることができます。
そうすれば、シーンや被写体の中で最も重要だと思われる部分に対して適切な露出が得られます(露出値はカメラが設定します)。オートで撮影していたら、スポット測光は使えません。

もうひとつ、プログラムモードが有効な場面を紹介しましょう。
例えば、カメラが、見ているシーンを広範囲にカバーするフォーカスモードに設定されているとします。このとき、他の花や葉の近くにある花を撮ろうとすると、間違った花にピントが合ってしまうことがあります。

でも、プログラムモードなら問題ありません。ピントを合わせたい部分にピントが合うように、カメラのフォーカスモードを変更すればいいのです。オートマチックモードでは、この機能は使えません。

つまり、マニュアルモードで使えるカメラの設定は、ほぼすべてプログラムモードでも使えるということです。ただし、Pモードではレンズの絞りとシャッタースピードは自動的に設定されます。





プログラムモードの微調整

前述したように、Pモードでも絞りとシャッタースピードを多少調整することができます。
例えば、構図を決めてシャッターを半押しすると、カメラが選んだレンズの絞りとシャッタースピードが液晶画面に表示されます。
シャッタースピードが遅いと思ったら、カメラのダイヤルを回したり、ボタンを押したりして、シャッタースピードを変えることができます。
(これは、プログラムシフトやフレキシブルモードと呼ばれるものです。通常のプログラムモードの一部です。正確にはカメラの取扱説明書で確認してください)

シャッタースピードを変更すると、それに応じて絞りも変更され、適正露出が保たれます。
絞りを変更したい場合は、ダイヤルやボタンを反対方向に動かします。
そうすれば、カメラが適正露出になるようにシャッタースピードを設定してくれます。

絞り優先モードやシャッター優先モードでも同じような調整ができるとおっしゃる方がいます。確かにその通りです。
しかし、やはりプログラムモードを使う大きな理由のひとつは、絞りやシャッタースピードの設定に悩まされないためです。プログラムモードでそれらを素早く調整できるオプションがあるのはありがたいことです。

プログラムモードはとても便利ですが、段階的に絞り優先、シャッタースピード優先、マニュアルモードも使いこなせるとよいでしょう。
初心者にとってモードの使いこなしは最初の壁ですが、難しいことを考えることはありません。初めはフルオート、次にPモードと慣らしていき、必要と感じた時に各モードを一歩づつ試していけば良いのです。
いずれは、どのモードが自分に合っているのかが分かるようになるでしょう。



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