2023年1月25日水曜日

仕事を辞めたいと思ったら

サムズアップ・アメリカ!
米国で働く人の正しい辞め方をご紹介します




雇用の回復に伴い、多くの労働者が雇用主と決別し、より柔軟性のある仕事、より良い賃金を求めています。あなたが今の仕事に不満を抱いているなら、よく考えて行動しましょう。


労働統計局の最新の求人・離職調査によると、昨年は全米でひと月に約400万人の労働者が仕事を辞めたそうです。
しかしご存じですか? 仕事を辞めるときは、上司のオフィスに行って「辞めます!」と叫ぶだけではダメなのです(それがどんなに魅力的なことであっても)。

今の仕事をどのように辞めるかは、今後のキャリアに影響を与える可能性があり、安易な辞め方で瑕瑾を残してはいけません。ここでは、正しい方法をご紹介します。



まず上司に伝える

新しい職場で働くことになったことを、職場の友人と分かち合いたいと思うかもしれませんが、退職の知らせを最初に聞くのは上司であるべきです。

職業斡旋業社Optima Careersの創設者兼社長であるMarianne Ruggiero氏は、「これは礼儀です」と言います。「おそらく彼(彼女)はあなたを雇うことを決定した責任者であり、あなたは彼(彼女)への礼儀として必要最低限の離職理由を知らせる必要があります。
可能であれば、この会話は直接会うか、遠隔地勤務の場合はビデオ会議で行いましょう。

会話をする際、Ruggiero氏は次のように言って、要点をはっきりさせることを勧めています。
「私は新しい職に就くことを決意し、(期日を指定して)退職することをお知らせしたいと思います」。




上司がその知らせに驚いているようであれば、ルッジェーロ氏は次のような内容でフォローすることを提案しています。
「今までお世話になったことに感謝し、キャリアアップのために退職することをご理解ください。私のスキルをさらに向上させるためであり、OOOについてさらに学ぶ機会になると思います。」
日本でこんなことを言うと、失礼に当たると思われるかもしれませんが、アメリカではあなたの上司を含め、同僚も皆、同じ考えを持つものです。率直にあなたの思いを伝えたほうが違いにスッキリします。

Glassdoorのキャリアトレンド専門家であるAlison Sullivan氏は、同僚にどのように知らせるのがベストか、上司と相談することを提案しました。

「チームや上司とどのようにコミュニケーションをとるか、退職する理由について何を話すか考えてみてください」とサリバン氏は言います。また「意志を明確にして、今までしてきた仕事の移行プロセスをスムーズに行えるようにしましょう。」ということアドバイスしています。



ある程度予告する(可能であれば)

少なくとも2週間前に退職の予告をすることは、一般的に受け入れられている規範となっています。(アメリカでは通常2Week noticeという暗黙のルールがあります。)

予告することで、上司はあなたの仕事量をどのようにシフトするか、任務の進捗状況を把握し、クライアントに報告するなどの対応をとることができます。

法的には必ずしも絶対予告する必要はありませんが、突然の退職は印象を悪くし、同僚に何があったのか疑われるなど、悪い結果を招く可能性があります。

ニューヨークのSchwartz Perry & HellerのマネージングパートナーであるDavida Perry氏は、「もし、何らかの契約で予告期間が決められているのであれば、それに従うべきです」と述べています。

特に競合他社に転職する場合は、退職を促されることも覚悟しておく必要があるそうです。

「ほとんどの人は、退職する前に、その環境での一般的な慣例を知っているはず」と、ルッジェーロ氏は付け加えます。





退職願

ペリー氏は、退職願を求められたら、簡潔にまとめるようアドバイスしました。
しかし、職場の安全違反の疑いなど、法的請求の可能性がある場合は、退職願を提出する前に弁護士に相談するよう、助言しています。書面にすると、後で不利になる可能性があるからです。
もし違法行為が行われているのであれば......断固抗議するか、自発的な退職ではないことを明記した手紙を書くべきでしょう。



移行を支援する

退職の知らせを伝える際、上司が退職後の業務移行をスムーズにできるよう手助けする計画も立てておきましょう。最悪なのは、仕事を投げ出して去ってゆくことです。

キャリアコーチのHallie Crawford氏は、自分のプロジェクトや仕事について近況を報告し、どの同僚がそれを引き継ぐかを提案しておくことを勧めています。
「積極的に移行計画を立てましょう。そうすることで、物事がスムーズに進み、誰もが楽になります。しかし、自分ができると約束することが現実的であることを確認してください」とCrawford氏は言います。



前向きでいること

残された時間、同僚とは友好的で生産的な関係を保つよう心がけましょう。いつまた同じ道をたどるかはわかりません。

ルッジェーロ氏は、「この人たちは、あなたの次の参考人となる人たちです」と言い、「あなたがキャリアを進めていく上で、ネットワークに残しておきたい人たちも特定すべきです」と付け加えました。

「スポンサーや同僚など、今後も関係を続けたいと思う人に声をかけ、出発前にコーヒーやランチを一緒にどうかと誘ってみましょう。」とクロフォードは助言します。「あなたがつながりを持ち続けたいと思う人を一握り選び、そのことを伝えましょう。
「オンボーディング(着陸)と同じように、オフボーディング(離陸)も正しく行いたいものです」。



ブレない

熟慮を重ねて転職を考えていたとしても、上司はあなたを引き留めようとするかもしれません。

もし、あなたがすでに退職を決意し、他のオファーを受け入れたのであれば、率直に言うことをお勧めします。
その際はNOを貫く必要があります。「オファーをいただき、ありがとうございました。本当にありがとうございます、でももう決めました。」と率直に言うのです。

「短く、甘く。それ以上言い始めると、未練で部屋を出られないかもしれません」とCrawfordは言います。
自分の決めたことは、最後まで貫き通し、明るく前向きな別離を選びましょう。



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