2020年6月29日月曜日

アメリカ式車検備忘録

アメリカの車検、面倒回避 




 3月の緊急事態宣言以来、ここニューヨークでも、一般の仕事はもちろんのこと、各種公共機関、サービス事業なども一時停止し、様々なところで問題が生じています。今徐々に解除が進んでいますが、米国全体ではまだ収束の見通しはついていません。

 かくいう私も、4月にデンティストに歯の治療の予約をしていましたが、先方からキャンセルの通達がありました。アメリカでは保険会社にもよりますが、私の場合は治療一件一件につき、適用可か不可か審査するので、時間がかかります。しかも保険のカバーが確定してから数週間内に治療しなければ、適用を除外されてしまいます。私は余裕で期間内に治療の予約をしたのですが、今回の件で保険の適用期限が過ぎてしまいました。また歯医者に頼んで、再申請しなければなりません。面倒なことこの上ありません。

 しかしこの程度のことなら、今のご時世、我慢しなければならないのでしょう。もっと困っている人、とくに深刻な病気にかかっている人などは通院に待ったなしです。

 こんなこともありました。




 人間、あっと思って忘れていた事に気がついて、ジタバタすることってありますよね?

 ないですか? 自慢じゃないが私はけっこうあります。最近もその典型にぶちあたりました。

 ひと月程前、車が壊れて再起不能になりまして。急遽代わりの中古車を買って浮かれてたのはいいのですが、車検の新規更新をしないまま、仮車検でずっと乗ってました。

(そういやそろそろ正式に登録しないと……。たしか購入後40日以内にとか言ってたよな)

 金曜日、なにげにふとそう思い、書類を確かめてからカレンダーをみて愕然。期限が三日後に迫ってるじゃありませんか!

 仕事を4時で切り上げて慌てて最寄りの「Motor Vehicle Department」へ駆け込みました。事前に確認もせず飛び込みで行ったのですが、オフィスは開いてました。日本でいう運輸省の地方分署ですね。

 ホッとしたものつかの間、長い列をイライラしながら待つこと30分、ようやく書類を受付に手渡したら係のおばさん、コンピュータのデータを見ながら、眉間にしわを寄せてます。

「あら、これ不備があるわね」マスク越しにくぐもった声でい言いました。

(どきっ!)

「あなた最近、クルマの保険会社変えましたね?」

「ええ、ついふた月ほど前、A社からB社に」

「この更新の間に2週間のブランクがあります」

「そ、それがなにか?」

「ということはその期間、無保険で車を使用していたことになります。これは明らかに違反、ペナルティーが課せられます。罰金105ドルです」

 ひえー、そんなばかな。(・_;) 私は切れ目なくちゃんと保険会社を変更したはずです。しかしその時はもう舞い上がってしまって、それ払わないと車検証もらえないという強迫観念に駆られ、で泣く泣く払おうとしました。

 すると係のおばさん、

「ウェイタ・ミニッ! ちょっと待って。・・・あらこれも問題。記録によるとあなたクルマ2台お持ちのようね。じゃあこちらの車も車検にブランクがあるわ。それも緊急事態宣言の4日まえだったから手続き可能だったはず。もう一台も同様のペナルティーですわね」 

 がぁーーん!

 ということは罰金も倍の210ドル!( ̄□ ̄;)

「ホ、ホールドン!」

 慌てて私は両手を広げました。とっさに指摘されたことなので、数ヶ月前のことなど、まったく記憶に有りません。でも確認が必要です。身に覚えのないことで、そんな罰金は払えないと尻込みし、ワイフに確認すると告げて一旦窓口から立ち去りました。

 そもそも保険をはじめ月々の支払いごとは、みんな家内に任せきりだったので、自動車保険の事も彼女に聞くしかありません。男っていうのはこういう所がだらしないもんです。自分で運転する車の車検のことすら把握していない。反省することしきりです。

 さっそく電話で家内に問い合わせると、

「罰金ですって? そんなバカなことないわよ。そんないわれの無い罰金ゼッタイ払っちゃダメよ」とあっさり断言、逆にハッパかけられてしまいました。

 再び列に戻りその旨告げると受付のおばさん、前より毅然とした態度でモニターをぐるっとこちらに向け、

「見なさい、これあなたX月X日付でA社を解約。B社はX月X日からってなってるでしょ。2週間の空白があるのよ! 空白が!」

 こう突きつけられるともう返す言葉がありません。

「わかりました。今払えないので、請求書ください」

 私はそう懇願するのが精一杯でした。なすすべもなく、すごすご出直してくる事に。(T△T)

 ぐったりして家に帰ると、今度は家内の方が詰め寄ってきます。

「おかしいわよそんなの。ぜったい変!」って私に言われても仕方がありません。

 決然とした顔で、家内は電話で保険会社に問い合わせました。解約した方と新規の保険会社両方です。すったもんだの挙げ句、ようやく保険会社側間に解約日のミスを認めさせました。(いやー、強いなわが妻)

 しかし、保険会社から陸運局センターへ修正要請をし、センターから支局へ更新が降りるという手続きがさらに必要なため、数日を要すると言うのです。

 悪い事に金曜日の事例なので、手続き開始が早くても月曜からとか。

 もうぐにゃ~~~っと疲れてしまいました。ヽ(  ̄д ̄;)ノ 会社早引きしてまで急いだのに、ほとんどムダ足でした。

 けっきょく車検更新、間に合いません。(ガックシ…)とんだマヌケ野郎です私。

 こんなちょっとしたド忘れでジタバ事例、私は年に数回はあります。

 困ったもんです。(まるで人ごと)


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