2021年7月11日日曜日

オリンパスカメラ購入! 前編

サムズアップ・アメリカ!
買ったのはOM-D!




オリンパス、いやOMデジタルソリューションズから待望の初カメラが発売されました。OLYMPUS PEN E-P7です。いいですね。
PENシリーズはフィルムカメラの時代から連綿と受け継がれるオリンパスのヒット商品。デジタルとなってからも、オリジナルなデザイン性を踏襲しつつ、洗練された使い勝手の良さがうけ、新たなファン層を獲得し続けてきました。特にそのおしゃれな外観からカメラ女子からの支持は高く、根強い人気を維持しています。スマホやコンデジからの最初のステップアップとしては最高の選択肢の一つでしょう。
スペック的には特筆すべき新規軸はないものの、今回のE-P7は新会社OMデジタルソリューションズとしての新たな船出であり、最初の一台に相応しい新鮮な装いを感じさせます。

とここまで持ち上げておきながら、私は先日、別のオリンパス・カメラを購入しました。
それは、Olympus OM-D E-M1 Mark II です。


なんだよそれ、と思われる方も多いでしょう。でも今なぜ、OM-D E-M1 Mark IIなのかという理由のいくつかを、今回は述べさせていただきたいと存じます。


今なぜOM-D E-M1 Mark II?

以下はあくまで私的な理由なのですが、どなたにもカメラ購入に先立って、後悔して欲しくないので、敢えて一例としてご紹介します。

まず自分はなぜカメラを買うのか、ということです。
漠然と、スマホよりいい写真が撮りたいな、でもいいのですが、目的ははっきりさせておいた方がいいです。そうでないと過去の私のように、無駄な買い物となってしまいますから。

私の例で言うと、カメラは身の回りの記録として鮮明に収めておきたい、と言うのが第一にあります。次に野山を散策するのが好きなので、歩いていて気に入った瞬間を切り取りたいと思うことが常にあります。

これらの欲求を満たすカメラとしては、もちろんスマホカメラも選択肢に入るのですが、私の場合はどうしても遠くにある景色をグッと引き寄せたい、と言う願望が強いので、ズーム機能がまずありきとなるのです。

なので最初に買ったコンデジこそズーム倍率3倍から5倍程度でしたが、それ以降は12倍、15倍、20倍とどんどん伸びていく一方でした。

その反面、画質面では妥協に妥協を重ねてきた鬱屈が溜まっていたのも事実です。

21世紀に入り、それまで我慢していた画質へのこだわりは抑えきれないものとなりつつありました。2004年、ようやく手に入れたCanonのEOS Kiss 7はまだフィルムの時代でしたが、その写りの鮮やかさ、とりわけその立体感に狂喜乱舞したものです。今まで撮ってきたコンデジの写真はなんだったのか、って感じです。

しばらくすると、私は新聞などを発行する出版社に勤め出したのですが、そこで同僚のカメラマンが使っていたのはたしかNikon D3とか当時の最新機種でした。社内で試し撮りなどをさせてもらったのですが、その時は特段上位カメラの優位性を見出せませんでした。(我ながら鈍い感性です。)

Nikon D3 series



それから幾星霜、デジタルの時代になってもCanonのKissシリーズは高い人気を誇り、私も時に買い替えながら、この栄華はずっと続くもんだと漠然と思っていました。

しかし気がつくと、キャノンもニコンも次々と上位機種を参入させ、それぞれに工夫を凝らした新機能を搭載してきました。

あれ? Kissじゃダメなの? そんな置いてきぼり感を覚えつつ、その時期私の嗜好である超望遠の世界を体験できるいわゆるネオ一眼と呼ばれるブームが起きており、そちらに引っ張られていきました。

この時期はどのメーカーもこぞって一眼ライクなフォルムの大型ボディで30倍、40倍ズームも当たり前、みたいなカメラを連発していました。事実ブーム最盛期はこのタイプがかなり売れていたようです。私も一時期、望遠鏡のような気分で、遥か遠くの景色を何十倍にも拡大できるマジカルな写真にすっかり魅せられました。もちろん画質は二の次です。SONYのサイバーショットシリーズやpanasonicのLumix FZシリーズなど、私も何台か試してきましたが、結局その大きさに見合う画質が得られず、それも断念しました。

こうして私は世の最先端のカメラからしばらく距離をおくことになりました。
その間に起こったのは、スマホのブームとその煽りを受けたカメラ業界全体の衰退です。

スマホの写真画質は確かに長足の進歩を遂げていますが、やはりプロの手になる写真とは圧倒的な差があります。
カメラ業界が生き残るにはこの圧倒的なカメラ性能の差を維持し続けることしかありません。それにはどうしてもフルサイズの力を借りずにはいられないと言うのが、メーカーの本音、判断でしょう。こうしてカメラのトレンドはフルサイズミラーレスへと移行しました。

私もこの流れに乗ってフルサイズ購入へと向かっても良い頃でした。
ところが当時はAPS-Cでミドルクラスの切り札として登場したニコンのD500がものすごいスペックで輝きを放っていました。「世界はここまで凝縮できる」のキャッチフレーズそのままに、万年初心者の私がどうしても手に入れたい機能をその一台に内包していたのです。


Equipment Review: Nikon D500 » Michael Clark Photography



それまで一眼カメラはキャノン中心だったのですが、ずっと気になっていた憧れのニコンのカメラと言うことで、中古ながらようやく手に入れたD500は自分にとってはもう究極の選択だと思っていました。実際、そのD500の写りに関しては絶対の信頼感があり、スペック的にも向かうところ敵なしの素晴らしいカメラでした。

ところが二年近く使いながら、結局手放すことになります。
それはやはり大きさ、重さでした。本体だけなら860gとギリ許容範囲なのですが、これに私の大好きなズームレンズを装着すると、大抵は1.5キロ前後になってしまうのです。野山を散策する際、これに最低でも1本の交換レンズと三脚をバッグに入れて持ち歩いていたのですが、おりしも持病の腰痛が祟って、どんどん使用頻度が下がっていったのです。最後はカメラと軽めのレンズだけストラップで肩から下げて歩きましたが、それでも一時間足らずの歩行が苦痛になってきました。
そう言うわけで、一眼タイプのカメラはしばらくおやすみ状態になっていったのです。

その間、ソニーのフルサイズミラーレスは着々とその基盤を固め、αシリーズは気がついたらカメラ業界のリーディングヒッターみたいになっていました。
私もα7IIが出た時は、店までいって実機をさわてみたのですが、28-70mmの標準ズームレンンズがついたデモ機は、思いのほかずっしりと重くてゲンナリしたのを覚えています。これがフルサイズの世界かと思い、その重量感に失望を禁じ得ませんでした。

その後、ソニーを追うようにキャノンもニコンもフルサイズ・ミラーレスを出し始めたのはご承知の通りですが、前述の通り、私には重さがネックになって、フルサイズは遠い存在となってしまいました。

Canon Powershot G3 X Review | ePHOTOzine


メイン機がない状態でしばらくは1インチセンサーのレンズ一体型のカメラを使いっていました。Panasonic FZ1000を使用した後、もう少し倍率の高いものをということで、キャノンパワーショットシリーズのG3Xを買いました。こいつは何せ24-600mm(光学25倍)の高倍率ズームということで、鳥やリス、猫などの小動物や鹿なども森で見つけては撮っていました。
あ、それと前後して、なにげにマイクロフォーサーズのカメラに興味が湧いていましたね。何より軽量小型が嬉しく、Lumix G8は店頭で手にして、その軽さに一目惚れして即購入しました。肝心の写りや使い勝手もCanonやNikonのAPS-Cサイズ機と比べて遜色なく、当時出始めだった4K写真や動画が撮れるのが何より楽しかったです。

カメラのトレンドは既にフルサイズミラーレスを主軸とするものに変わっていきましたが、この辺りから、流行に見切りをつけ、本当に自分の身の丈にあったカメラで十分、という考えが固まってきました。


私の望むカメラ:10個の条件

私の場合、
まず第1に軽量小型であること。
2、画質は今時のカメラは悪いものはない、という考えでマイクロフォーサーズかAPS-C機どちらも大差ないと見ました。APS-Cはソニーのa6000シリーズが有望ですが、形状が私好みではありません。Fujifilmも頑張っているのですが、ズームレンズに選択の余地がありません。そこへ行くと、マイクロフォーサーズ陣営はオリンパスとパナソニック二社に加えて、タムロンなどからもレンズが出ていて、豊富なラインアップが魅力です。
第3にバリアングル。やはり縦横自在に構えられるのが有利でしょう。
第4に高速シャッター。動物を撮ることも多いので、できるだけ早いのが良いです。
第5は手振れ防止がついているかどうか。望遠で遠くのものを撮る場合はどうしても頼らざるを得ません。
第6にグリップの形状。これはしっかり握れる大型のものがベターです。
オートフォーカスは第7くらいですか、私の場合。いやあるに越したことはなく、瞳フォーカスはできれば追従できる高性能がいいですね。でもちょっと高望みのような気がします。
8番目くらいに来るのが暗所性能。ISO感度も程よいところでノイズが少なければもちろんそれに越したことはありません。でも夜景や室内はあまり撮らない方なので、贅沢は言いません。
9番目は、できれば剛性のしっかりしたマグネシウムボディで防塵防滴が望ましいです。山歩きで何度も雨に降られたことがあります。埃っぽい野外もまたカメラ、レンズの大敵ですから。
最後10番目に、そのメーカーの最新画像処理エンジンが搭載されていれば文句なしです。



こうやって望みを上げていくと選択肢はどんどん狭くなっていきます。どんな優れたカメラでも完璧というものはなく、どこかで妥協しなければいけません。

そうした中で色々模索した挙句、上記の要求をほぼほぼ満たし、かつ2021年の今でも十分に最新機種と渡りあえる素晴らしいカメラがあったのです!

Olympus OM-D E-M1 Mark II + 12-100mm PRO

それがOlympus OM-D E-M1 Mark IIです。最新機種 Mark IIIでももちろん良いのですが、私のニーズではその差異は限りなくゼロでした。ならば値段のこなれたMark IIを買う手はない。そう思ったのです。

ようやく話は購入の動機まで辿り着きました。
繰り返しますが、これはあくまで私に必要なカメラの話です。どうしても譲れない軽量小型の条件から始まって、いくつかの要求を満たしてくれるのは、現状このOlympus OM-D E-M1 Mark II一択でした。(厳密に言うとSony a7C, Panasonic G9 Proも最終候補でした)

今更と思われるでしょうが、カメラの新旧はあまり気にしません。いいカメラだと思った瞬間が「買い」の時だと私は思っています。このカメラ、三年前はボディだけで20万円したのが今は半値で買えます。それも同機の一つです。最新鋭カメラに引けを取らないスペックでこの値段はバーゲンでしょう。
と言うわけで今日の話はここまでです。

次回、このOM-D E-M1 Mark IIの魅力に迫ります。

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