2021年7月12日月曜日

さらば一眼レフ機

サムズアップ・アメリカ!
OM-D E-M1 Mark IIが最高な理由



写真撮影はそこそこ長い年月やっているのに、いっこうに腕の上がらないカメラ万年初心者の私。今回ついに一眼レフ機とサヨナラし、新たにシステムを組むことにしました。これまでAPS-Cセンサーの一眼レフではCanon EOSシリーズを軸に初級機から中級機までをアップグレードしてきましたが、いよいよ全て一新することにしました。
すでに昨年まで愛用してきたEOS 9000Dも売却しましたし、切り札だと思って買ったNikonのD500ももはや手元にはありません。

一眼レフは今でも欧米では主流ですし、売れ行きも落ちたとはいえ、いまだにミラーレスを凌いでいます。これに見切りをつけるのは早計かもしれません。しかし、ながーい目で見ると、今のうちにシステムを総入れ替えするのは、理にかなっていると思います。このままAPS-C一眼のレンズなどを買い足して行っても、これから出る新しいミラーレスレンズ性能には太刀打ちできなくなるのは明らかです。それくらいレンズ性能の進歩は著しいのです。

検討に検討を重ねた結果、私は「フルサイズ・ミラーレスに行く!」
のではなく、
『マイクロフォーサーズ」に賭ける!!』
という決断に至りました。
はい、なんと世の中のトレンドとは真逆を行くのです。

フルサイズといえば、SONYが先陣を切り、NikonとCanonが追い討ちをかけ、さらにはPanasonicまでもが参戦するという、まさに今、群雄割拠のカメラ主戦場です。
私はその天下取り合戦に背を向け、我が道を行くことに決めました。

本来、順当に行くならば、従来どおりAPS-Cサイズのエリアでカメラシステムを組むところでしょうが、ここは熟考の末、マイクロフォーサーズ陣営に我が身を投ずることとしました。
なぜそう結論したのかという理由ですが、初めは消去法を用いました。



フルサイズは重くて高価すぎ



SONY、Canon、Nikonから出ているフルサイズミラーレスカメラは総合力で文句なくMFTを凌駕するのは知っています。ここ数年で確かに素晴らしく、魅力的なカメラが揃ってきました。喉から手が出そうなカメラもあります。しかしながら、私の選考基準で最優先の「軽い・小さい」をほとんどのカメラが満たせません。今のところ最軽量を誇るソニーa7Cぐらいしか選択の余地がないのです。しかも値段が馬鹿高い。a7Cはエントリー機のカテゴリーでしょうが、それでさえ本体価格17万円超えです。レンズに至っては一本10万、20万円は当たり前の世界です。
これではこの先レンズ、周辺機器を揃えるのに百万近く費やしてしまいかねません。
仕事ならともかく、趣味の範囲でここまで投資するのは、至難の業なのです。っていうか私には無理です。コスト的にフルサイズはあまりに高価すぎて、とてもシステムを組むところまで行けません。

APS-Cセンサー機はどうでしょうか?

NikonはまだZ50と間もなく発売されるZfcだけです。レンズも出揃っていないこの段階では選考外と言わざる得ません。
Canonもエントリー機が4つのみ。レンズに至ってはもう製造もストップしたままです。
Sonyは同じ筐体を元にした初級から中級の3機種を軸に展開してまだ伸び代があります。
でもAPS-C機でメーカーを選ぶならFujifilmが面白いかもしれません。初級から上級まで用途に応じた様々なタイプのカメラが揃っています。私の買ったX-T200もエントリー向けながら上位機種と同等の機能を備えていて、とても良い写りです。ただレンズがほぼ自社製のみで選択範囲が限られているのが気になるところです。

Fujifilm X-T200 Review | PCMag


こういった各社の現状を鑑みると、最後に浮上するのが、マイクロフォーサーズ陣営です。


マイクロフォーサーズの利点

なんといっても軽量小型、そして豊富なカメラ、レンズの選択肢がMFTの魅力です。
ご存知のように、マイクロフォーサーズはオリンパスとパナソニックが共同で立ち上げた規格です。そこにサードパーティ製のレンズをはじめとする周辺機器のメーカー100社以上が絡む巨大産業群です。2008年から始まったMFTの歴史はまさにミラーレスカメラ発展の歴史。これまで様々なカメラが生み出され、技術の蓄積は大きな強みとなっています。
マイクロフォーサーズ機はセンサーサイズを小さくすることで、ボディ、レンズともにこれまで叶わなかった小型軽量化が図られ、誰もが容易に高画質な写真を撮ることが可能になったのです。

私が画期的だと思うのは、オリンパスとパナソニックという、社風もコンセプトも全く異なる2社が同じ規格でカメラを作って生み出す多彩さです。
ともに同志としてまた良きライバルとして切磋琢磨して生まれたカメラ、レンズはまさに百花繚乱。カメラもレンズも選ぶ楽しみにあふれています。マイクロフォーサーズは、まさに写真や映像の多様性を体現する良き実験場となって今日に至っているのです。

しかしながら近年、オリンパスがカメラ事業を譲渡し、パナソニックもフルサイズに進出し、MFTは今後どうなるかわからない、という声はよく耳にします。
でも敢えて私はこのマイクロフォーサーズにカメラの将来を賭けてみたくなりました。
フルサイズが隆盛を極めるかもしれないこの時代に、MFT陣営がどう立ち振舞ってゆくのか、体感していきたいのです。
幸い、昔から超望遠コンデジなどでLumixを使ってきた私は、パナソニック製共通の操作性には慣れており、数年前初めて買ったマイクロフォーサーズ機Lumix G8も抵抗なく使うことができました。G8は入門機の位置付けですが、当時併用していたキャノンのEOS Kiss Xに勝るとも劣らない、誰もが使えるガチの良品です。

さてMFTでシステムを組もうと決めた私ですが、数あるマイクロフォーサーズカメラの中で、今回OM-D E-M1 Mark IIを選んだのは、どういう理由からでしょうか?

それはもう、「最高」だからです。

はい。MFTカメラ数あれど、この一台がやはりダントツで私の選考基準を満たしてくれる一品だったのです。





それでは今回私がオリンパスOM-D E-M1 Mark IIに決めた理由、列挙いたしましょう。

1 言わずと知れた「軽量小型」を体現している。
 
ライバル候補として、Pnanasonic GH5もあったのですが、これが実に大きくて重い。性能はMFTの中でもトップクラスですが、質量も最大級。如何せんAPS-Cを凌駕するほどの重量感はフィールドを撮影現場とする私には荷が重すぎました。


2 ボディ内手ぶれ補正が実装されている。

これは望遠ズームレンズを多用する私には必須の要件でした。MFTの歴史は手ぶれ補正の歴史とともに発展し、この分野では今も他システムよりも一日の長があります。 E-M1 Mark IIは2016年末発売ですが、この時点で既に最大6.5段の補正可能なセンサーシフト式5軸手ぶれ補正を実現。例えば三脚なしで夜景が手持ち2秒、ISO200で撮れてしまうのです。これは、本当に画期的なものでした。


3 圧倒的な高速連写性能。

このカメラの凄さはここに尽きます。AF/AE追従で最高18コマ/秒の高速連写、フォーカス固定連写に至ってはなんと約60コマ/秒の超高速連写が可能なのです。これには今までMFTに懐疑的だったプロカメラマンも飛びつきました。E-M1 Mark IIがプロでも使うと言われるようになったのはこの連写性能が本物だった証です。


4 50メガピクセルのハイレゾショット。

このカメラ自体は20メガのLive MOSセンサーで、すでに十分な画素数を誇るのですが、ハイレゾショットという機能を使えば、なんと50メガピクセルというフルサイズも顔負けな高精細な写真が撮れてしまうのです。ここはオリンパス技術陣の真骨頂というか、お家芸というべきもので、マイクロフォーサーズの限界がまだずっと先であることを知らしめる超絶テクノロジーです。


5 星空がきれいに撮れる。

これはネットで多くのカメラマンがすごい勢いで公開したのでビックリしました。マイクロフォーサーズは夜景などには不向きだと勝手に思っていたのですが、OM-D E-M1 Mark II
搭載のライブコンポジット機能を使うと、素人でも星空写真家のような美しい写真が撮れるというのは衝撃でした。


6 防塵・防滴・-10℃耐低温性能。

このカメラに水をぶっかけたり、氷が張り付いた映像を見たことがあります。可哀想にと思いましたが、じっさい酷寒の産地や砂塵舞う荒野での酷使にも耐えうるマグネシウム号金星のボディとシーリングは、いざという時のためにも頼りになる堅牢さ。持って安心の一台なのです。


7 手持ちで4K動画が撮れる。

今では当たり前となった手ぶれしない4K動画もマイクロフォーサーズではすでに数年前からスタンダードな機能でした。それに磨きが加わり、ファームウェアのアップグレードで本機もカラーグレーディングの作業もできるようになりました。もちろんスローモーションや早送り、動画撮影中のフォーカスキーピングなども出来てしまいます。動画の分野でもMFT陣営は最先端を行っているのです。


まだあります。

このほか、操作性の良さもオリンパス機の利点です。深くて構えやすいグリップ、ダイヤルの多さ、バリアングルモニター、プロキャプチャーモード、ハイブリッド・オートフォーカス(120点オールクロス像面位相差AF+コントラストAF)、多彩なフォーカスターゲット設定など盛り沢山です。肝心の画像処理エンジンも、今でも最新のTruePic VIIIというのも嬉しいですね。

さらにこのカメラの実力を引き出すレンズ群が山のようにラインアップされています。オリンパスとパナソニックが十数年かけて積み上げてきたレンズ資産はどんな写真のニーズにも応えうる品揃え。心強いばかりなのです。




オリンパスが威信をかけて放った当時のフラッグシップ機OM-D E-M1 Mark II。
今でこそエースの座をE-M1Xに譲りましたが、Mark IIIが出た今でも多くのファンが自慢の写真をこのカメラで世に出し続けています。

私も早く練習を重ねていい写真が撮れるように、このカメラとともに日常生活を送って行けたらとワクワクしています。

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