2021年7月8日木曜日

本を整理したい

サムズアップ・アメリカ!
紙の本からデジタル書籍へ





本を整理して部屋のスペースを確保した話

部屋が狭い。本が多すぎる。

このブログはそんな方の不満を解消するための記事です。

結論から:私は部屋のダイエットに成功しました。(続行中)

私の家は日本で言えば2LDK相当。そこに似たような容量の本棚が5つありました。
それが各部屋を圧迫していて、常日頃、家族からその本いつ読むの? みたいな無言のプレッシャーを感じていました。これまで本はほとんど衝動買いで、書店で読みたいなと思ったものをぱっぱか買っては本棚に収めていました。読むこともあれば読まずにただ棚に並んでいる本も結構あります。いつか読む読むと無意識下の自分に言い聞かせ、10年過ぎた本も少なからず。とはいえ読まずに処分するのも勿体なく、そのうち、そのうち、と日々だけが過ぎていきました。アメリカでもこんな状況の人は多いらしく、このようなだらだら先延ばしする習性をprocrastinationという単語で表現したりします。

しかしこのままいたずらに蔵書量を膨らませだけでは、一向に部屋の整理はままなりません。デジタル書籍の普及とともに、私の本に対する考え方もフレキシブルになってきました。
いま電子書籍はAmazon、Honto、Rakuten Koboなどを利用していますが、気が付くと電子書籍も500冊をゆうに超えていました。家の本棚2個分以上です。そんなに本を買ったのに、物理的には質量ゼロというのは、なんだか不思議です。そう思ったとき、
「ああ、いつまでも重たい本を抱えていても無意味だな」と思うようになりました。同時に、この棚の本がすべてデジタル化できたらどんなに部屋が片付くだろう、と考えたのです。
そこから私の本棚ダイエット作戦が始まりました。
やり方は至極カンタン。まず棚で眠っている本を片っ端からチェックしていきます。
手に取って「これ本当に私読むの?」自分に問いかけます。
YESなら元に戻し、NOなら床に置きます。即断できない「うーん」と唸るものは、机かソファに一時置きしました。実はこの「うーん」本が一番多かったのですが、それを今度はふるいに掛けます。
どうするかというと、この「うーん」本が電子書籍化されているかどうか調べるのです。
アマゾンのサイトで検索すればすぐわかります。そうして電子書籍があるものは、迷うことなく床の「不要本」のグループに落としていくのです。電子化されておらず紙の本しかないものはせっせと元の本棚に戻します。
これなら一度手放して後悔しても、速攻で買い戻せます。紙の本の場合は一度手放すと、絶版や本屋さんにはもうない可能性が高く、取り寄せてもらうなど、手数がかかります。このてん電子書籍は優れていますね。一瞬で買い戻せるのですから。

こうして私は現在、二つの本棚を空にすることに成功しました。本棚は一時的にガレージに置きますが、ヤードセールで売ろうかと考えております。部屋のスペースを確保できたうえに、ちょっと小遣い稼ぎもできる気分で、いいことづくめです。
残りの4つの本棚のうちあと一つぐらいは来週末にも減らせそうです。

あとで気づいたのですが、5年以上手を付けなかった本はやはり、その歳月のうちに興味の対象から離れたものが多かったです。みなさんも、お家の中に必ず、不用になった本や雑誌があるはずです。いつか読むだろうという漠然とした予断は捨てて、部屋をスッキリする方向に進めませんか?





私自身、今回の蔵書整理で、本のデジタル化は世の中の読書スタイルを一新するものだと再認識しました。これは思ったより自分の環境を一変させるポテンシャルを秘めてるなと実感するのです。ここでちょっとそのことに言及させていただきます。


書籍のデジタル化に伴ってライフスタイルも変化


1 夜間照明の変化 

就寝前の読書習慣が変わりました。老眼が進んでちょっとした光では読みにくく、角度がわるいと本を傾けて読まなくてはいけないので、夜間の読書には苦労していました。でもキンドルなら目に優しい適度な明るさで、フォントの大きさを調整し、角度を気にせず老眼鏡なしでも読めます。


2 時間の節約

ポケットに入るスマホに好きな本を数冊入れていますので、外出時でも読みたいときにサッと取り出し読めます。ランチ休みの30分とか、買い物でレジの待ち時間、トイレなどちょっとした空き時間でも無駄なくいつでも読めるのがデジタル書籍最大の利点と言えるでしょう。蔵書の中から読みたい本を探すよりずっとはやく、どこでも読めます。



3 読書時間の細分化

上記と関連して、電子化により読書時間を細かく分けて、結果的に一日の読書時間が4割ほど増えました。これまではせいぜい夕食後か就寝前の1時間しか読書時間に充てられなかったのですが、スマホとタブレットの併用で朝から晩まで5分の隙間があれば、読書する習慣が付きました。これまで読みたい本や雑誌がツンドクになっていたのが、どんどん解消されていきました。



4 読書スピードの高速化

紙の本の時は、速読を学びできるだけ早く読めるよう努力してきたのですが、結果に結びつかず、立てた読書計画も崩れ去るのが常でした。が、電子書籍に変わると、意識せずに読書スピードが速くなりました。特に雑誌や資料として参考にする本を読む場合は熟読より速読と、自分の脳が自動的に判断するかのように、ビュンビュン早く読めるようになりました。ページめくりが俊速なのも追い風になってます。

この結果、雑誌も含めると、一か月の読書数は紙媒体の上限だった10冊をはるかに上回り、月平均20冊に迫る勢いで読めるようになったのです。



5 新たな空間の確保

このコロナ禍の中、自宅にいる時間を利用して、部屋の整理を進めてきました。私の場合、一番の課題は蔵書をどうするかでした。うちには平均200冊ほど入る同じサイズの本棚が6つありました。そのほかに大小さまざまな本棚があり、こちらが雑誌なども合わせて合計で
200冊あまり。さらに箱に詰めたままの本・雑誌が少なくとも500冊はあります。

読書家の方から見れば些細な量でしょうが、これらが長年にわたって部屋を圧迫していたので、そこから解放された喜びは望外のものであります。広々と感じる寝室を目にして、ほんとに整理してよかったと実感します。





でも部屋のダイエットプロジェクトはまだ道半ば。これ以外に山のような漫画本が、屋根裏の段ボールにざっと400冊あまり眠っております。これは次のステップ。(いや、400冊どころじゃないな。「ワンピース」と「ナルト」と「こち亀」、「ジョジョの奇妙な冒険シリーズ」、あと数えてないけどかなりの量の「手塚治虫全集」等々。もうこれだけでも500冊超確定ですからね。ああ、気が遠くなる・・・)

これらを片付けた暁には、屋根裏部屋もさぞかしスッキリ整理されることでしょう。

読み返ししなくなった漫画本は順次マンハッタンにあるブックオフに持って行って買い取っていただく予定です。

思えばこういった大長編漫画は、子供の頃、揃えることに楽しみを覚えたものです。が今となっては、ほとんど読み返すことはなくなりました。
今若い人はスマホで漫画を読むのが主流のようですが、私はもはや目がそのサイズに耐えられません。まんが(特に大長編ドラマのような漫画)こそあの雑誌サイズで迫力ある絵を堪能したいものです。なので私はもっぱら漫画はパソコンで読むように舵を切りました。緻密な絵の味わいを堪能できる大画面こそ相応しい漫画はたくさんあり、今後も続々と出てくると思うのです。

書籍のデジタル化に伴って、このように私の読書のスタイルもここ数年で大きく変わってきました。デジタルにはこれからまだ無限の読書体験が待っているかもしれません。


とはいえ、従来の紙媒体の書籍にはそれなりのいいところがあります。綺麗な装丁のハードカバー本は作り手のぬくもりというか、所有感を満たす存在感が圧倒的です。デジタル本は得てして表紙もタイトルもそっけなく、その書籍の内容に対する重さや価値観が測り兼ねることがあります。ややもすると本の中身さえ軽んじられるような扱いで、そのギャップに困惑することもあります。そんなわけで、一度デジタルで読んでから改めて紙の本を買い直すことも一度ならずありました。
私は装丁に凝った本が好きで、そういった本は美術的価値があるので手放す気にはなれません。本作りのこだわりというか、実物以上にずっしりしていて温かみのある本は、これからも大切に所有し続けていきたいと思っています。

みなさんはどんな読書スタイルをお持ちですか。部屋をスッキリダイエットしたいのでしたら、目の前にある本の整理から始められることをお勧めいたします。きっと新たな読書スタイルが見つかると思いますよ。




0 件のコメント:

コメントを投稿