2021年2月15日月曜日

カメラ初心者向き:レンズのすすめ

写真ビギナー次のステップ

                            
                                       

 最初に一眼レフやミラーレスカメラを買う人は大抵キットレンズの付いたセットを入手するでしょう。キットレンズの多くは標準ズームレンズで、それはそれなりに便利に使えます。しかしそれで満足しないでください、きっとあなたのカメラの潜在能力はそれだけではありませんよ。より高性能なレンズと組み合わせることで、いままで得たことのない撮影領域をその目で確かめることができるはずです。



初心者のためのカメラレンズガイド

 カメラのレンズは、写真を撮る上で最も重要なものと言えます。デジタル一眼レフカメラの標準レンズでも多くのことができますが、交換レンズを使えば、よりダイナミックな写真を撮ることができます。投資する価値は十分にありますので、写真初心者としてレンズを選ぶ際に注意すべき点を把握してみましょう。


レンズの役割
 カメラのレンズが行う大事な仕事は2つあります。カメラに十分な光を取り入れ、その光をカメラセンサー面にピントを合わせて当てることです。
 せっかく高性能なカメラを持っていても、暗いレンズや焦点の甘いレンズでは、カメラ本来の能力を引き出すことができません、逆に、そこそこの性能のカメラでも、優れたレンズと交換することで、目を見張るような写真に出会い可能性も出てくるのです。


カメラレンズの特性

焦点距離
 これは写真撮影において最も重要な特徴の一つです。焦点距離はレンズ自体の実際の外径とは関係ありません。
 焦点距離の特性は、レンズを向けている画像がどれくらい見えるか、どれくらい拡大されるかを示しています。焦点距離が短ければ短いほど、見えている部分が多くなり、拡大されている部分が少なくなります。

絞り
 これは、カメラに光を取り込むためのレンズの開口部の大小のことです。この機能は、写真の暗さや明るさ、写真の深さ、焦点が合っているかどうかなど、写真撮影において多くのことをコントロールします。
 絞りを小さくしたり大きくするためにレンズの上に丸められた小さなブレードのセットで、人間の目を模倣した動きをします。

 絞りは、f(f/2.8、f/4、f/8、f/16など)の文字を組み合わせた数字で表されています。これらは、レンズがどのくらい開いているか、または閉じているかを表しています。
 ここで気をつけたいのは、最大絞りです。これを目安にすれば、画像のどの部分にピントが合うか、ピントが合わないかをコントロールすることができます。


手ぶれ補正レンズ
 写真撮影における最も重要な技術革新の一つは、手ぶれ補正でしょう。この画期的な機構のおかげで、カメラマンは手ブレ以外のことに注意を注いで撮影することができるようになりました。

カメラのレンズの種類
 レンズにはざっくり分けると、焦点距離を変えられるもの(ズームレンズ)と変えられないもの(プライムレンズ)の2種類があります。

 プライムレンズの方が速いのでシャープに写る傾向がありますが、ズームレンズに比べると自由度が低いです。ズームレンズは、焦点距離を変えることができるので、何本も持っていく必要がないので、特に旅行には万能なレンズとして人気があります。どちらにも長所と短所があり、初心者には人気のあるオプションです。

 標準ズームのキットレンズに慣れてきて、次の段階にステップアップするなら、単焦点レンズがおススメです。とくにF値の低いf1.2からf2.8ぐらいの明るい単焦点レンズなら、ちょっと試しただけで、なんだか写真の腕前が上がったような気にさせられるほどいい写りを体感できるでしょう。


 下左の写真は単焦点レンズf1.7で撮ったものです。右は同じ条件で、標準ズームレンズのもっとも明るいF値(この場合f5.3)で撮ったものです。単焦点の方が、花束は明るく背景はボケの効いた写真となっております。

 このように、単焦点レンズの有利な点は、一般的に被写体に十分な光を与えられるため、被写界深度の浅い、メリハリのある写真が撮れます。シャッタースピードも暗い標準ズームよりも落として撮れる分だけ、余裕の撮影ができます。画角に制限ができますが、まずは自分にあった焦点距離のレンズを選んで、撮りやすい距離感を掴むことが上達への秘訣です。




カメラレンズのタイプ別分類
 レンズはその特性から見て分類できます。一般的には便宜上、以下のように大きくレンズを分けて呼んできます。

・広角カメラレンズ(10-35mm前後)
 広角レンズは、一般的に人間の目が見ることができる範囲よりも広い視野を提供します。風景や建築物などの広い範囲をカバーしたい場合は、このレンズをお勧めします。

・標準レンズ(35-85mm前後)
 このレンズは目の景色に似ています。そのため、自然でキレのある写真が撮れます。

・マクロレンズ(35mmカメラで50mm程度)
 マクロレンズは、特に自然界での接写に使用されてきました。植物や昆虫の細部を見るのに適した構成のレンズ群を採用しています。最近では料理のクローズアップやブツ撮りと言われる、商品をネットで挙げる際の写真を見栄えよくするために、高品質のマクロレンズが使われています。

・望遠(100-300mm以上)
 遠く離れた被写体を撮影するためのものです。スポーツ写真や野生動物の自然な姿を撮るときによく使われます。また望遠を使えば、写真の奥行きをなくして、圧縮効果と言って、写真をフラットに見せることもできます。

・魚眼レンズ
 すべての写真を魚鉢やスノードームで撮影されたように見せてくれます。

                                  


カメラのレンズを選ぶ

 たくさんのレンズの中からどれを選ぶのかは、簡単な作業ではありません。レンズを選ぶときに何に気をつけるべきか、いくつかのヒントをあげてみましょう。

サイズと重量
 常にレンズのサイズと重量を確認してください。高性能なレンズには非常に重たく大きいものがざらにあります。値段も一桁違ったりします。せっかく素晴らしいスペックのレンズを買っても、扱いづらくて使わなくなってしまうことがままありますので、見た目の大きさ、重さは意外に重要な選択要因となります。

互換性
 すべてのカメラがすべてのレンズと互換性があるわけではないです。買ってから自分のカメラでは使えないなどという事がないよう、事前に互換性をチェックしておきましょう。サードパーティ製の交換レンズを選ぶ場合も、物理的に同じマウントで交換可能であっても、相性の問題や一部機能が使えない準互換可というレンズもありますので、購入時は入念にチェックする必要があります。

レンズの特徴

 すでに述べたように、レンズで最も重要な機能は、焦点距離と絞りですが、それだけでなく、プライムレンズなのかズームレンズであるか、遅かれ早かれそこに着目することになります。
 撮ろうとする対象によってレンズは自ずと選別されていくでしょう。


レンズを最大限に活用するには
 
 さまざまな焦点距離を試してみる 

 絞りの範囲を変えて試し撮りしていきましょう

 写真に適した背景の選び方を学ぶ

 練習して撮った写真を自分で批判する

 写真を整理する

 撮った写真を編集することで、次の課題と必要なレンズが見えてきます。


まとめ
 数ある交換レンズの中から限られた予算の中で、ベストな一本を選ぶのは苦労も多いけど、探している間は楽しいものです。はじめは試しに、中古のレンズを買ってみるもの一つのやり方です。中古レンズを上手に買いそろえれば、高価な大三元レンズに匹敵するレンズの布陣を敷くことも可能です。交換レンズは将棋に例えれば自分の手駒。様々な作戦を練ってどのレンズで何を撮るのか考えることで、写真撮影の楽しみはより深まっていくでしょう。ビギナーの方、まずは明るいレンズを手掛かりに選んで、キットレンズにはない撮影領域を手に入れてみてください。

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