2021年5月3日月曜日

トヨタ対ホンダ:上海で勝負に出る

サムズアップ・アメリカ!

e- SUV :Honda vs Totoya



今年開催された上海モーターショーでトヨタとホンダがエレクトリックSUVの分野でも火花を散らしています。世界の自動車市場において、中国はもはや無視できない巨大なポテンシャルを秘めた未開のマーケットです。

ここでの発表はそのまま各社の未来を暗示する重要なセレモニーとなるため、多くのモータービークル関係者から熱い視線を浴びています。

そんな中、世界のリーディングカンパニーの一角、二角を担うホンダとトヨタもついに噂されていた最新のハイブリッドおよび電気自動車のプロトタイプを発表してきました。


e:prototype



Hondaは、2021年上海モーターショーで、ついに噂のエレクトリック車、e:prototypeを公開して話題になっています。中国初となるHondaブランド電気自動車(EV)のプロトタイプモデル「Honda SUV e:prototype(ホンダ SUV イープロトタイプ)」です。

これにより、ホンダはいよいよ本格的にエレクトリックカーの事業展開をしていく模様です。上海モーターショーのステージを利用して、ホンダは今後5年間で中国向けに10台の電気自動車を導入する計画を発表しました。ホンダSUV e:Prototypeは、同国で販売される最初の電気自動車SUVのプレビューとなります。

e:Prototype(アメリカ向けではない新型HR-Vの電気自動車バージョンのように見える)は、ホンダの最新のデザインに電気自動車の外観をもたらしています。このコンセプトは、エレガントなラインと未来的な外観を兼ね備えています。しかし、超薄型のサイドミラーやインナーヘッドライトのデザインなどは、おそらく最初のショールームには登場しないでしょう。このコンセプトの市場展開はもう少しさきになるはずです。このSUVをはじめ、中国で販売される予定の10台のEVが、アメリカで販売されるかどうかは不明です。

アメリカ人は、次世代ホンダHR-Vの独自のバージョンを手に入れることを期待しています。時期はまだ発表されていませんが、今後1年以内に(少なくともコンセプトの形で)登場することを期待しています。HR-Vが思いのほか北米で好調なため、このエレクトリックバージョンが出れば、多くのアメリカ人が飛びつくはずです。

ただし今のところ、北米仕様のHR-Vに電動パワートレインが搭載されるかどうか、あるいはホンダが今後の電気自動車に別の名前を導入するかどうかはわかりません。





ホンダのSUV「E:Prototype」は、上海モーターショーで発表された、電気自動車のクロスオーバーの予告モデルです。中国市場向けの生産バージョンは、2022年春に発売されます。

一般的な形状は、次世代のHR-Vを彷彿とさせますが、デザイナーはたくさんのライトを追加しています。四隅には小さなヘッドランプがあり、LEDストリップはボンネットの端に沿って中央で出会うことなく走っています。Hondaの "H "ロゴにも光が当てられています。コンセプトデザイン画では、さらに多くのLEDがインテークの側面に沿って現れています。

このコンセプトの側面は、ショルダーに沿った折り目を除いて、ほとんど装飾されていません。ボディの下端にはライトストリップもあります。

リアには角度のついたCピラーがあり、フルワイドのテールライトが付いています。非常にシンプルで渋いスタイリングとなっていますね。


E:Prototypeのインテリアの画像は提供されていませんが、無線によるアップデートに対応した第3世代のHonda Connectソフトウェアを採用しているとのことです。

また、ホンダはパワートレインの詳細を一切明らかにしていません。単に、"feel the "joy of driving" in abundance "があるとだけ述べています。これではなんのこっちゃらさっぱりわかりません。情報はこれから小出しに発表し、期待感を募らせる作戦でしょう。

E:Prototypeの製品版は、今後5年間に中国でホンダが発売する10台のEVのうちの1台になります。中国市場向けのEVが米国でも発売されることを切に期待します。


なお今回の上海モーターショーでは、ホンダはクロスオーバー車「ブリーズ」のプラグイン版を発表しました。このモデルは、パワートレインの一部に2モーターの電気を搭載しています。この車両は、2021年後半に中国で発売される予定です。




2020年、ホンダはゼネラルモーターズと提携し、同社のウルティウムバッテリーとモジュール式電気自動車プラットフォームを2つのモデルに採用することを発表しました。ホンダは消費者の期待に応えるためにアーキテクチャを設計し、デザインを独自のものにしているため、これらは単なるGM製品のリバッドではありません。製造はGMが行います。

このように、ホンダは世界でもっとも需要の高い北米市場をライバルGMとの協力関係も保持しながらその影響力を高めていくつもりです。同時に、未来の最大需要国、中国での覇権もにらんでエレクトリックカー市場でのリーディングカンパニーへの道を急いでいます。



Crown Kluger



トヨタの発表したクラウン・クルーガーはアメリカ人にとって、一言で言えば、ファンシーなハイランダーです。

中国のトヨタの公式サイトを見ると、米国では2019年から第4世代モデルが登場しているにもかかわらず、ハイランダーがまだ第3世代であることに驚く人もいるでしょう。今週開催された「Auto Shanghai 2021」では、中型SUVの最新のモデルがついに人民共和国で正式にデビューします。そこには豪華な工夫が施されています。


ここはアメリカで人気を博しているSUVハイランダーからのユーザー目線になりますが、そう、ハイランダーに描かれているのはまさにクラウンのロゴです。これは、中国の第一汽車との合弁会社であるGACで販売されている、通常のトヨタブランドのHighlanderの高級バージョンという意味で登場することになります。この3列シートのSUVは、正式名称を「Crown Kluger」といい、通常のハイランダーに代わる高級車として、中国限定で発売されるのです。


トヨタも同様に、第一汽車では小型のRAV4を販売しており、GACでは外観を少し変えたWildlanderと呼ばれるモデルを販売しています。

フォルクスワーゲンは、上海モーターショーに出展したID.6 X / ID.6 Crozzでも、中国のSAICおよびFAWパートナーとの合意に基づき、同様のことを行っています。つまりトヨタも中国ブランドを取り込んだ形で、できるだけ摩擦を避けて、市場を拡げようとしているように見えます。

クラウンの名を冠したSUVについて、トヨタは今のところ技術的な仕様を明らかにしていませんが、標準のハイランダーと共通のハイブリッド・パワートレインを搭載していることだけは明らかにしています。

2つのSUVのうち、より豪華な方が中国の工業情報化省での承認を取得した際、添付されたスペックシートには、幅とホイールベースが同じであるにもかかわらず、米国仕様よりもわずかに長く、高くなっていることが記されていました。





この資料によると、クラウン・クルーガーは、ハイブリッドの2.5リッター・ガソリンエンジンを搭載し、189馬力を発揮します。これは、北米や欧州で販売されている243馬力のエンジンに比べて大幅に劣るため、中国仕様車では電動化の仕組みが異なると考えられます。現地モデルの車重は2,000kg弱で、18インチホイールを装着しています。

通常のハイランダーと、そのファンシーなクラウン・クルーガーの両方が、2021年半ばまでに中国で販売される予定、とのことです。


こういったハイブリッド、電気自動車の急速な推進はもちろんトヨタとホンダだけではありません。他のすべての自動車メーカーも黙ってはいません。今回の上海モーターショーではSUVのみならず、多くの斬新なセダンやスポーツタイプのクルマが発表されました。その多くが詳細を明らかにしていないところを見ると、先行きのプランに不透明感は否めませんが、それだけ各社先を急いでいるという事でしょう。

2021年以降の自動車業界の新たな展開に目が離せませんね。




0 件のコメント:

コメントを投稿