2021年5月19日水曜日

春のNew Yorkお勧めスポット1

サムズアップ・アメリカ!
建物好きにおすすめ! NY観光スポット

待ちに待った行楽の季節が到来しました。
これは例年以上に待ちわびた、希望の季節です。バイデン大統領もワクチンを接種した人はマスクなしで外を歩けます、とおっしゃっています。はい、私の周りの隣人や仕事仲間、顧客の8割以上は接種済みです。もうかなりの人が大手を振って外を歩けます。
というわけで、それでも節度は保ち、マスクの必要な施設や区域に備えて、マスクは必ず持参して、郊外に飛び出しましょう!

今回は、ニューヨークに住む者として、胸を張ってお勧めできる、建築物中心の観光スポットをご紹介します。

マンハッタンには魅力的な建物がこれでもかとひしめいていますが、今回は都心を避けて、郊外のみのご紹介です。マンハッタン以外の地域でも、優れた建築物をいろいろ見つけることができますよ。

ニューヨーク州は、スタンフォード・ホワイト、フランク・ロイド・ライト、マルセル・ブロイヤーなどの高名な建築家が手がけた象徴的な建物が街中に点在する、建築好きにはたまらない街でもあるのです。

マンハッタンやクイーンズ、ブルクリンなどのメジャーな行政区の外に出てみると、ミッドセンチュリー・モダンの愛好家や、19世紀の豪華な住宅が保存されている場所など、独自の素晴らしい建築物を誇る場所がたくさんあります。今回は9つの建築物を厳選してご紹介します。これらはすべて、ニューヨークから日帰りで、つまり2、3時間以内で行くことができ、ほとんどが公共交通機関で行くことができます。





The Glass House

199 Elm St
New Cannan、CT 06840




20世紀を代表する建築家、フィリップ・ジョンソンの作品は、シーグラム・ビルディングやリンカーン・センターのデビッド・H・コッホ・シアターなど、ニューヨーカーの目に触れる機会が多くあります。しかし、彼の最も印象的な代表作は、コネチカット州ニューケーナンにある彼自身の住宅「グラス・ハウス」です。ガラスの壁を塗装されたレンガとスチールで支えた長方形の構造は、彼が「建築エッセイ」と称するものです。霧の日には、家が空中から浮かび上がってくるような印象を受けます。ガラスの向こう側にある家と49エーカーの敷地では、主に彫刻や建築に関する作品が展示されています。春から始まるツアーは例年5月からですが、去年、今年に関しては事前にWEBなどでの確認が必要です。




Kykuit


381 N Broadway
Sleepy Hollow, NY 10591



ジョン・D・ロックフェラーは、一族の財産である「Kykuit」(
ちょっと読みにくいですがオランダ語で「見張り台」を意味します)の建設地としてウェストチェスターを選びました。4階建てのジョージアン様式の母屋が最大の魅力ですが、イタリア風の石造りの洞窟や、ベルサイユ宮殿をモデルにしたオランジェリー、ヘンリー・キッシンジャーも滞在した防空壕なども見逃せません。近くにあるジェームズ・ビアード氏が絶賛したレストラン「ブルーヒル・アット・ストーン・バーンズ」で贅沢なディナーを楽しむのも一興です。





Parish Art Museum

279 Montauk Hwy
Water Mill, NY 11976




2012年にサウサンプトンからロングアイランドのウォーターミルに移転したパリッシュ・アート・ミュージアムは、ヘルツォーク&ド・ムーロンの手によって改装されました。この美術館は、リー・クラスナーやジャクソン・ポロック(イーストハンプトンにある彼の自宅兼スタジオは、美術愛好家の間で人気の巡礼地となっています)など、ロングアイランドのアーティストの作品を中心に展示しています。壁がなく、木の梁が尖った屋根を支えているだけの細長い2つの建物という控えめなデザインは、世界で最もエレガントな納屋のような印象を与えます。




LongHouse Reserve

133 Hands Creek Rd
Easthampton, NY 11937



テキスタイルデザイナーのジャック・ラーセンと建築家のチャールズ・フォアバーグのコラボレーションは、日本の重要な神道遺跡である伊勢神宮からインスピレーションを得ています。イーストハンプトンの家は、伊勢へのオマージュとして、茅葺きの逆V字型の屋根、スライド式の内装パネル、高床式の基礎などが施されており、彫刻庭園には東洋のアーティストの作品が多く展示されています。ラーセン自身のナレーションによるオーディオツアーを聞きながら、敷地内を散策してみてはいかがでしょうか。





Manitoga

584 NY-9D
Garrison, NY、10524




近代アメリカの代表的な家庭用品デザイナー、ラッセル・ライトが自宅兼スタジオ「マニトガ」を建てたとき、彼は日本のデザインに大きな影響を受けました。洗練された建物は、苔むした森の中にすっきりと溶け込み、ライトのミニマルな美学によって家の骨組みが見えやすくなっています。珍しい素材(ペーパータオルを潰したもの、発泡スチロール)や、季節に応じて交互に使用することを意図した過渡的なデザイン(キャビネットの扉は左右で色が異なり、年に2回反転する)、そしてもちろん、虹色のカップやピッチャーなど、ライト自身の作品の代表的なコレクションにも注目してみてください。




Boscobel

1601 NY-9D
Garrison, NY 10524




ボスコベル・ハウス・アンド・ガーデンズは、フェデラル時代の家具を含む装飾芸術の最も優れたコレクションのひとつを所蔵し、尊敬されているヒストリック・ハウス・ミュージアムです。ここでは新古典主義の大邸宅を見学できるほか、緑豊かな庭園や森の中の小道など、68エーカーの敷地内に入ることができます。
ハドソン渓谷の中心に位置するBoscobelは、コンスティテューション・マーシュからウェストポイントの米国陸軍士官学校までを見渡すことができ、ハドソン川のドラマチックな景色を楽しむことができます。4月中旬から12月にかけて、Boscobelでは活気あるイベント、革新的な展示、世界トップレベルのデザイン専門家による講演、家族向けの魅力的なプログラムやアクティビティを開催しています。お子様連れでも安心の観光スポットです。




Dia:Beacon

3 Beekman St
Beacon, NY 12508




Dia: Beaconは、かつてのナビスコの箱型工場を利用した現代アートの展示施設です。ハドソン川の広大な景色を眺めることができ、市内からのアクセスも簡単です(車なしでも徒歩で行けます)。インスタグラマーの間では、リチャード・セラの鉄製の一枚岩の彫刻を見て歩くのが一番の体験だと言われています。でもそれだけじゃありません。ダン・フラビン、ゲルハルト・リヒター、ソル・ルウィット、ルイーズ・ローラーなど並みいる近代アートの巨匠の作品も見逃せません。敷地内から、あるいは近隣の路上から、美しい川の写真を撮ってみるもの楽しいです。




Stormking Art Center

1 Museum Rd
New Windsor, NY 12553




巨大なサイトスペシフィックな彫刻が展示されているストームキングに行くと、巨人の国に迷い込んだガリバーのような気分になります。マヤ・リン、アレキサンダー・カルダー、マーク・ディ・スヴェロ、リチャード・セラなどのアーティストによる印象的でグラフィックな造形は、都会で疲れた人でも目を見張るものがあります。一日で回れないほどの広大な敷地はレンタサイクルを借りてもよし、遊覧バスに飛び乗るのも自由です。ピクニックランチを持って、家族連れや仲間同士て楽しくお過ごしいただけます。





Yale University

1111 Chapel St
New Haven、CT 06510




街中に入ると、もうそこはキャンパス街。そこかしこに伝統ある大学の建築物を見ることができます。イェール大学には世界的な建築プログラムがあり、ニューヨーク市にも近く、学生証がなくても建築物を見学することができます。ゴシック様式の学生寮、エーロ・サーリネンが設計したスケートリンク、ゴードン・バンシャフトが設計したレア・ブックス・ライブラリーなど、さまざまなジャンルや時代の建築物がぶつかることなく調和しているのが特徴です。年中無休ですが、一部の建物は学生の試験中は立ち入り禁止になっていたり、アクセスには許可が必要な場合もあります。




まとめ

今回挙げた、ニューヨーク、コネチカットの代表的な建築物の数々は、マンハッタンからいずれも日帰りで行けるところです。そこを起点に数日かけてこれらを回ることも可能です。あるいは当地のB&Bやローカルなホテルを探して一泊し、その街を堪能するのもいいですね。5月のニューヨークは一年でもっともすがすがしい季節です。行楽には最適なので、ぜひ予定を立てて、これらの建築物をご堪能くださいませ。

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