2022年8月31日水曜日

カメラのISOとは何か?

サムズアップ・アメリカ!
ISOはなぜ重要なのでしょうか?




カメラを使い始めて、最初に疑問に思う英語の専門用語にISOがあります。
International Organization for Standardization
訳して「国際標準化機構」ですが、これだけでは何のことかさっぱりです。

お使いのカメラやスマートフォンのカメラアプリのISO設定が何なのか、不思議に思っていませんか?
ISOとは一体何なのか、そしてなぜISOが重要なのか、写真撮影をよりコントロールするために理解しておきましょう。


ISOとは何か?

ISOは、絞りやシャッタースピードなどの露出設定に基づいて、写真の明るさや暗さをカメラに伝えます。
これらは「露出トライアングル」と呼ばれていますが、これについては後ほど詳しく説明します。
また、ISOを高く設定すればするほど、カメラセンサーはより多くの光を拾うようになるため、ISOはカメラセンサーのシグナルゲインと呼ばれることもあります。

ベース ISO は、カメラが工場出荷時に設定されている最低値で、「常用ISO」とも呼ばれます。カメラが工場出荷時に持っている最も低いISO設定から最も高いISO設定までを常用(海外ではネイティブISO範囲)と呼びます。

この用語は、もともと35mmフィルムの時代からきており、フィルム感度または「フィルム速度」は、35mmフィルムのストリップが光にどれだけ敏感であるかを測定します。
800のような高い設定のフィルムのストリップは、より敏感で、露光されたときに速く燃やされます。
フィルム時代には、フィルムの速度はASA規格とも呼ばれていました。ASAは、後にデジタルカメラではISOと呼ばれるようになりました。
高ASAのフィルムが早く焼けるのと同じように、ISOを高く設定すると、カメラのセンサーがより早く光を吸収するように指示します。





適正な露出を得るためには、カメラのISOを800以上に上げる必要がある場合もあります。
しかし、ISOを上げすぎると、写真にデジタル粒子が現れ、「ノイズ」となります。このノイズは静電気のようなもので、ひどくなると写真が使えなくなることもあります。
しかし、最近のデジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラは、映像エンジンの向上により高ISO設定に非常によく対応しており、目立ったノイズを出さずにかなりの高感度撮影をすることができようになりました。

ISO設定は、写真のダイナミックレンジにも影響します。ダイナミックレンジとは、写真の最も明るい部分と最も暗い部分のディテールをどの程度とらえることができるかを意味します。カメラの基本ISO(通常100)で撮影すると、ノイズが最も少なく、ダイナミックレンジが最も広くなります。



ISOと他のカメラ設定との相互作用

ISOは、カメラのマニュアルモード時に、シャッタースピードと絞りという2つの設定と連動して、写真の明るさや露出をコントロールします。
シャッタースピードは、シャッターが開いてセンサーに光を当てる時間、レンズの絞りは、レンズが光を取り込むための開口部です。

レンズの絞りは、大きく開くと明るい光をたくさん取り込むので、カメラのISOの設定が高すぎると、その光で写真が飛んでしまう可能性があります。
そこで、ISO感度を下げて、より均一な露出になるようにします。例えば、屋外でポートレートを撮影するときに、絞りを開放にしたい場合は、余分な光を補うためにISOを調整する必要があります。

シャッタースピードも同じです。速いアクションを撮影する場合、シャッターが1000分の1秒しか開かず、光を取り込むことができないとすると、適正露出を得るためには、センサーがより速く光を取り込むことが必要です。だから、ISOを上げるのです。






正しいISO感度を選ぶには?

状況によって、カメラの設定は異なります。環境、照明、被写体の変化によって、どのようなISOを使用するのが適切かが決まります。例えば、薄暗いコンサート会場と夕暮れ時の野外では、全く異なる設定が必要です。

一般的には、明るい場所ではISO感度を下げ、暗い場所では上げるとよいでしょう。
デジタルノイズをなるべく出さないようにするには、ISOをなるべく低くして、かつ露出を均一にするのがいいでしょう。
露出を計算するときは、すべてトレードオフの関係にあり、そのバランスを見つけるには、経験を積む必要があります。

時には、このルールを回避することもできます。
例えば、三脚があれば、ISO感度を低く設定しても、カメラを安定させ、シャッタースピードを遅くして、より多くの光を集めることができます。また、大口径レンズを使用すれば、薄暗い場所ではISO感度を低く設定しても、十分な露出を確保できます。

このように、ISOの設定次第で写真の出来は雲泥の差になります。初めはISO設定をオートにし、絞りとシャッタースピードに集中するのはいいですが、どんな状況でどれくらいのISOになるかは常に気を配っておきましょう。



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