2020年12月31日木曜日

Powershot Zoomが面白い

新しいカメラ体験


 キャノンの PowerShot ズーム、なかなか面白い発想のカメラが登場しました。 筒型のとてもシンプルな構造で、モニターなどもついていません 。 スマホやカメラで被写体を見るという行為ではなく、覗き見るという感覚でしょうか。この発想は現代においてはむしろ新鮮に感じる世代も多いと思います。

 軽くてポケットにも収まる小ささ、オシャレなデザインなので、どこにでも持ち歩けます。カメラのように構えて撮るのではなく、ちょっと面白い光景を直感的に切り取る、そんな使い方に適しているのではないでしょうか。

 レンズの焦点距離は35mm換算で100mmと400mmそしてデジタルズームの800mmの3種類をZOOMボタンで切り替えるようになっています。

 三つのズーム倍率が固定で瞬時にそれぞれの倍率に飛ぶことができるというのは潔い設計ですね 。 望遠鏡としても使えるし 遠くのものをグッと近くに引き寄せて写真に収めることができます。画質の方はあまり期待できませんが、このカメラは一瞬の決定的瞬間を観るということに主眼を置いているようです。

 もとから高画質など目論んでいないし、ユーザーもそれを承知で使うことになると思います。それはそれで結構なことだと思います。

 画質至上主義に凝り固まることなく、自由な切り口のカメラがいろいろ登場するのが好ましいと思います。たとえばこのカメラのようにズームに特化したカメラはどんどん出てくるべきだと思います。これはアメリカでも一部で人気だった商品ですが、双眼鏡タイプのデジカメが流行ったことがあります。バードウォッチャーにはうってつけのガジェットで、野鳥の生態を人の手で極力邪魔しないように双眼鏡とカメラを合体させたガジェットです。

 スマホカメラが技術を向上させてきていますけれども、ズームに関してはなかなか難しいようです。デジタルズームは劣化が激しく、拡大すればするほど見た目が悪くなります。

 かといって光学的に10倍以上のズーム機能を持つものは物理的に大きくならざるを得ません。必然的にこのPowershot Zoomのように筒形の形状にならざるを得ないので、スマホに組み込むことは、不可能に近いのです。

 カメラ市場では、このようなニッチな製品がこれからさらに求められてきます。多様性は人生に色どりを与えます。コンパクトカメラ存続するためには、スマホとは何か違うことをする必要があるのです。

 今回のPowerShotはカメラとしての性能に期待するのではなく、日常スナップ写真が撮れるデジタル単眼鏡として理解したほうがいいかもしれません。

 まず断っておきますが、画質はコンデジ並みです。しかし、GoProなどのように、独自のスタンスでシェアを伸ばす分野も今後に期待できるので、こういったカメラが脚光を浴びるのは悪くないことだと思います。ポケッタブルと軽量手ぶれ補正デジタル単眼鏡として、PowerShot Zoomは独自の進化を続けてほしいと思います。

 ボタンを押すだけで、その3段階ズームは100mmから400mmの設定にジャンプし、デジタル的に800mmまで拡張します。236万ドットのビューファインダーを介してスムーズで安定した視聴体験を得ることができます。


 キヤノンPowerShot Zoomは、白一色の販売でスタートしましたが、 今後第二弾、三弾と続くようなら当然カラーバリエーションも検討されることになるでしょう。日本では2020年12月に出荷されましたが、数量が限られていたため、アメリカでも入手できるところはそうありませんでした。アメリカでは実機に触れられるところが少ないので、これからが期待されることろです。キヤノンのウェブサイトで買うなら299ドルからの販売となるそうです。



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