2022年1月1日土曜日

人気のメトロポリタン・ミュージアム

サムズアップ・アメリカ!
New Yorkが誇る最高の美術館




いつかは必ず行きたい! 魅惑の「MET」

*METは逃げません。慌てず騒がず計画をねり、タイミングを見計らって、安全・安心の美術館巡りを楽しみましょう。

ニューヨークには、世界でも指折りの美術館、博物館がひしめいています。
中でも知名度においてもそのコレクションの規模、人気においてもダントツなのが、愛称METこと「メトロポリタン美術館」です。
今回は、お部屋の中で煮詰まってしまったあなたが行くべき、最高の芸術的ワンダーランド、METについてご紹介いたします。


ニューヨークのメトロポリタン美術館が、アメリカ最大の美術館であることはよく知られていますが(200万点以上の作品を所蔵!)、世界で2番目に訪問者数の多い美術館であることもご存知でしたか? パリのルーブル美術館に次いで2番目です。


1880年3月、5番街と82丁目にオープンしたメットの象徴的なエントランス。

それ以来、200万平方フィート以上の敷地に、5千年の歴史にまたがる何万点もの展示品が飾られています。



メトロポリタン美術館訪問ガイド


ニューヨークのメトロポリタン美術館は、地元の人々や熱烈な支持者に「メットミュージアム」(または単に「メット」)と呼ばれ、ニューヨークで最も人気のある美術館の一つです。
このマンハッタンの象徴的な施設は、5,000年にわたる200万点を超える美術品、収集品、古美術品を誇ります。貴重な美術品に囲まれた壮大なホールを歩くと、まさに息を呑むような体験ができます。ニューヨークを訪れるなら、絶対メトロポリタン美術館は外せません。




ニューヨーク・メトロポリタン美術館の歴史

1870年、先進的なアメリカ人グループが、すべてのアメリカ人に文化と芸術をもたらす画期的な美術館の構想を練ったのが始まりです。その10年後の1880年、セントラルパークにあるゴシック・リバイバル様式の、あの壮大な建物が完成しました。

それ以来、美術館は徐々に大きく拡張され、実際、増築された建物は元の建物を取り囲むように建っています。
1926年に完成した5番街沿いのメットの象徴的なファサードは、今でも地元の人々や観光客に人気の写真撮影スポットです。
現在、その広さは200万平方フィートを超え、一度にすべてを見学するのは容易なことではありません。


このガイドでは、メトロポリタン美術館を初めて訪れる方たちのために、前もって知っていて損のない、イントロダクションの部分をご紹介します。



メトロポリタン美術館の楽しみ方

2016年7月から2017年6月にかけて、その3つの拠点(The Met Fifth Avenue、The Met Cloisters、The Met Breuer、いずれもNew York CityPASSに含まれる)すべてに、合わせて700万人を超える訪問者が押し寄せました。この大規模な(巡礼とも呼ぶべき訪問)は年を追うごとに規模が大きくなるので、事前に旅行計画を立てておきましょう。


メトロポリタン美術館を訪れるのに最適な時間帯は、地元住民がほとんど働いている平日です。午後の早い時間にメトロポリタン美術館を訪れましょう。
小学生が帰った後なので十分遅い時間ですが、早い時間なので閉館時間まで十分に散策することができます。
(ルーフガーデンカフェとマティーニバーから見える街の絶景を楽しむために、5月から10月下旬までにメットを訪れることをお勧めします。)


*メトロポリタン美術館の開館時間について:
現在の営業時間については、METのウェブサイトをご覧ください。



メット・ミュージアムのチケット

ニューヨーク州民およびニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカットの学生の入場料は「従量制」で、The Met Fifth Avenue、The Met Breuer、The Met Cloistersへの当日入場に有効です。それ以外の方はそれぞれ推奨制で、大人25ドル、シニア17ドル、学生12ドルで、The Met Fifth Avenue、The Met Breuer、The Met Cloistersで連続3日間入場することができます。

*お得なTIPS:New York CityPASSを利用すれば、チケット売り場の行列(かなり長いことが多い)をスキップして、できるだけ長い時間、魅力的な展示品を楽しむことができるのです。






メトロポリタン美術館の展示品

METは様々な作品やコレクションを所有し、それらを多くの展示品で紹介しています。
Sackler Wingにあるデンドゥール神殿は、紀元前10年に建てられたエジプトの神殿で、1965年にメットに寄贈されたものです。

過去には、ミケランジェロ、ロダン、古代中国の芸術家の作品や、「古典美術のメデューサ」「イタリアのアメリカ人画家」「日本の甲冑」などのテーマで展示されたこともあります。

インフォメーションデスクでパンフレットを受け取るか、親切な職員に展示品について尋ねてみてください。また、知識豊富なボランティアによる無料のガイドツアーも多言語で提供されています。


メット・ミュージアム アートワーク

メットの美術品は、地域とメディアによって分類されており、以下のセクションで数多くの優れた作品を見ることができます。


アメリカンウィング:ジョン・シンガー・サージェントやメアリー・カサットなど、17世紀から20世紀にかけてのアメリカンアートを展示しています。

ギリシャ・ローマ美術:紀元前4500年にさかのぼる17,000点の古美術品と工芸品。

古代近東の美術:メソポタミアを中心とする広大な地域の美術品7000点。

武器・甲冑: 優れたデザインと装飾性で選ばれた鎧や武器のコレクション

アフリカ、海洋、アメリカ大陸の芸術:サハラ以南のアフリカ、太平洋諸島、北・中・南アメリカの人々が創造した芸術。

アジア美術:アジアの様々な文明に由来する絵画、陶磁器、金属工芸品など35,000点を包括的に収蔵。

コスチューム・インスティテュート: 7世紀にわたる男性、女性、子供のためのファッショナブルな服飾品。

素描と版画 :15世紀までさかのぼるヨーロッパとアメリカの素描、版画、絵入り本の膨大なコレクションを収蔵。

エジプト美術 : 旧石器時代からローマ時代までの歴史的・文化的重要性に基づいて選ばれた26,000点の美術品。

ヨーロッパ絵画 :13世紀から19世紀にかけての世界的名画。ヨハネス・フェルメール、フィンセント・ファン・ゴッホ、クロード・モネ、ポール・ゴーギャン、エドガー・ドガ、エル・グレコ、ポール・ゴーギャン、ポール・セザンヌ、ミケランジェロ・メリジ・ダ・カラヴァッジョ、ジョルジュ・スーラ、エドゥアール・マネ、レンブラント・ファン・レインの作品が含まれます。

ヨーロッパの彫刻と装飾美術:15世紀から20世紀までの彫刻、木工品、家具、宝飾品、タペストリー、テキスタイルなど様々なメディアを紹介します。
イスラム美術 - スペインからモロッコまで、イスラムの文化的伝統を示す多様な美術品を紹介します。

中世美術と回廊:「ユニコーン狩り」などの美しいタペストリーや、12世紀の象牙製十字架の精緻な彫刻など、地中海やヨーロッパの人々が創造した4世紀から16世紀までの美術品を展示しています。

近現代美術:ジョージア・オキーフ、パブロ・ピカソ、ジャクソン・ポラック、アンリ・マティスなど、20世紀を代表する芸術家の作品を含む膨大なコレクションを展示。

楽器 :2000年以上にわたる音楽の重要性と卓越した発展を物語る楽器の数々。

写真 :1830年代のカメラの発明から現代までの25,000点の写真は、その一瞬を永遠にとらえ続けます。

おすすめ
ニューヨーク・シティパスで、メット美術館とニューヨークの他のアトラクションをお楽しみください。メトロポリタン美術館のお気に入りの作品を見逃さないよう、お出かけ前に計画を立てることを忘れないでください。



MET上級編

メトロポリタン美術館の5つの見どころ

弥勒菩薩立像(みらいぼさつりゅうぞう)




METの誇る仏教美術界の名品がこれ。世界史上初めて人間の姿をした仏教の神々が描かれた作品である、とされています。
そして、この仏像が誕生した背景には、とても素晴らしいストーリーがあるのです。

アレキサンダー大王がシルクロードの交易路を開いたとき、あちこちの国の人たちがお祝いに素敵な贈り物をしたいと思ったそうです。
この彫刻は、おそらくガンダーラ(現在のパキスタン)のローマ人アーティストが作ったもので、彼は自分の商品を売り込みながら、地元の宗教のために神を彫ることを申し出たのでしょう。
しかし、ガンダーラ人は仏教徒であり、宗教的な彫刻に人間を使用しなかったので、芸術家は即興で作らざるを得なかったのです。
彼はローマ文化圏で親しまれている人間の形を使い、現地の人の顔を加えて「よし」としたというのです。

そう言われてよく見ると、なんとなくそのヒントが見え隠れします。

彼はローマの元老院議員のような衣服(トーガ)を着ています。
髪型はギリシャ風?
それでいて、彼の顔と素晴らしい口ひげは、決してローマ人風というわけではありません。
いかがですか?
この奇妙な文化の混合は、仏像はこうあるべきという我々の期待を裏切り、現代のグローバリズムの先駆けのようにも映ります。



The Lehman Wing



この巨大な美術館の、あまり知られていない部分ですが、ここは実に興味深い歴史を持つ素晴らしい絵画のコレクションがあります。
ロバート・リーマンは、約3,000点にも及ぶ、アメリカでも有数の個人美術コレクションを集めました。
彼はそれを鑑賞するのが好きで、自分のコレクションを収めるために私邸を建てたのです。そうです、彼はそこに住んでいたのではなく、自分の美術品のためだけに別の邸宅を建てたのです。
1969年に亡くなったとき、彼はこの素晴らしいコレクションを、自分の美術品のための邸宅と同じように展示することを望みました。
だから、メトロポリタン美術館はそれを再現するために最善を尽くしたのです。


*鑑賞のヒント:もしあなたが1時間しか時間がなくて、できるだけ多くの種類の絵画を一度に見たいなら、「リーマンウィング」に行くべきでしょう。


メットの奥のギャラリーはリーマンの居室を再現しています。レンブラント、ゴヤ、エル・グレコ......すべて小さな部屋にあり、ソファでくつろぐことができます。(ちなみに、このソファもこの美術館の見どころのひとつです。メトロポリタン美術館の中で唯一、ゆったりと座ってくつろげるスペースです)。

もし、すべてを見るのに1時間さえなく、1つだけ見ておくとしたら、イングレス展をチェックしてみてください。METが誇る、時間をかけて鑑賞する価値のある作品であることは間違いありません。

イングレスがこの作品を完成させた直後、青いドレスの女性、ポーリーヌ・ド・ブロリーは結核で亡くりました。
後には5人の息子と嘆き悲しむ夫が残されました。夫はこの肖像画を暗い部屋でベルベットのカーテンの後ろに吊るし、リーマンがこの作品を手に入れる直前までそのままにしておいたといいます。
この悲劇があったからこそ、ブロリー王女は、1853年にイングレスが描いたときと同じように、今日も見事で生き生きとした姿を見せているのだと言われます。




古代エジプト ハトシェプスト宮殿


このギャラリー全体が、紀元前1478年に権力を握ったファラオ、ハトシェプスト女王に捧げられた像で埋め尽くされています。
この時期はエジプトにとって非常に重要な時期で、重要な通商路の開設、経済成長、王家の谷の建設、最初の動物園などなど・・・これらの大成功はすべてハトシェプストによるものとされています - (ちなみに真偽はともかくハトシェプストは悪女だったと言われています)
ハトシェプスト女王は、古代エジプト史上数少ない女性統治者の一人です。古代エジプトに女王はいなかったので、ハトシェプストはファラオとして擁立された、エジプト王の一人と考えられていたみたいです。

さてこのエジプトギャラリー内を歩いていると、美術品の興味深い変遷に気づきます。
初期の彫像は、非常にフェミニンで繊細な顔立ちで描かれています。その後、彼女の共同執政者や甥が成長するにつれ、彫像はより壮健な姿、たとえば紐状の髭を持った、逞しい姿に描かれるようになりました。
時と共に彼女に対する捉え方が変わっていったということでしょうか。(そんなことを想像しながら鑑賞するもの楽しいものです)



Asmat Bis Poles

アスマビスポールは、パプアニューギニアのアスマット族に伝わるトーテムポールです。1950年代後半にネルソン・ロックフェラー(当時ニューヨーク州知事)とその息子マイケルによってアメリカに持ち込まれました。
これらの美しい芸術品は、もともと「プリミティブ・アート・ミュージアム」という独自の美術館に収蔵されていたのですが(現代ではいささか差別的な匂いがする名称?)、それが閉鎖されたため、メッツが譲り受けたのです。

*鑑賞のヒント:芸術的なゴシップが苦手な方は、そのユニークな美的感覚を味わいに行ってみてはいかがでしょうか。他ではないアートのスピリットを感じることができるでしょう。

これはその一例:

一本の木から彫られたビスポールは、最近亡くなった人とその肩に立つ祖先との関係を示しています。上部の大きな男根は、最も大きな木の根から彫られ、解放された魂があの世に行く様子を表現しています。



フランス時代の部屋



多くの美術愛好家が称賛するこの部屋は、単純に「素晴らしい!」の一言です。
メトロポリタン美術館は、インテリアデザインを芸術の一形態と見なした世界初の主要機関のひとつです。
古式ゆかしいパリのホテルやサロンから、取り壊される前に部屋ごと救い出したものを陳列したのが始まりです。
それだけではありません。壁やマリー・アントワネットの犬用ベッドなど、細部に至るまで再現された部屋もあります。ギャラリーによっては、保存状態の良い18世紀の床を歩くこともできます(お好きな方はどうぞ)。

王室舞踏会に向かうふりをしながら、上を見上げるのを忘れないでください。この部屋はライトアップされています。シャンデリアには、当時、パリの部屋を照らしていたキャンドルを模した煌びやかな光があふれています。




メトロポリタン美術館を楽しむためのヒント


週末や祝日、雨の日に長い行列を避けるには、正面玄関をスキップして左側(81丁目)に回り込むと、教育棟の入り口があります。教育棟には専用のコートチェックとトイレがあり、通常はもっと短い列で済みます。


カフェでランチもおすすめ:特に冬場は温かいスープがご馳走です。リーズナブルでお腹もいっぱいになりますよ。

メトロポリタン美術館 よくある質問と回答

入場方法 :美術館のチケットカウンターでは、支払う金額はあなた次第!?なるべく寛大にお願いします。

入場待ちの列を避けたい方はこちら オンラインで入場券を購入する場合は、推奨される入場料で購入してください。


*ヒント:すべての入場券には、The Metコレクションとすべての展示会への入場が含まれています。チケットには、The Met Fifth Avenue、The Met Breuer(月曜日休館)、The Met Cloistersへの当日入場券が含まれています。チケットは購入日から1年間有効です。


入場に際して:

リュックサック、荷物、大きな傘は必ずお預かりします。

手荷物、スーツケース、大型のバックパックは、一切預かってもらえません。

ノートパソコンや高価な電子機器も預けられませんので、パソコンを持ち運びたくない方は、比較的身軽な状態でメットに到着するようにしてください。



連絡先

カスタマー・サービス:1 (800) 662-3397

住所 1000 5th Ave, New York, NY 10028


お食事について

コーヒーやワインから本格的な食事まで、様々なダイニングオプションをご用意しています。

ザ・メットのダイニングルーム - ドレスコード 4階のヨーロッパ彫刻・装飾美術ギャラリー近くにあります。

グレートホールバルコニーカフェ&バー - 営業時間は異なります - グレートホールの上の2階バルコニーにあります。


営業時間やお食事、デザート、コーヒーのオプションについては、美術館のウェブサイトをご覧ください。


イベント情報

メトロポリタン美術館では、さまざまなイベントや継続的なプログラムを開催しています。最新の情報は、サイトのカレンダーをご覧ください。


開館時間
午前10時~午後5時30分+金・土曜は午後9時まで

休業日 サンクスギビング、12月25日、1月1日、5月の第1月曜日


写真撮影可
ただし、フラッシュ撮影は禁止、自撮り棒は置いてきてください。


5番街と80丁目にある美術館の駐車場は、年中無休で24時間営業しています。

また、駐車場内には自転車用ラックもあり、通常の開館時間内のみご利用いただけます。料金は1日15ドルです。


ベビーカー
メトロポリタン美術館では、ほとんどのギャラリーでベビーカーの使用が可能ですが、美術品の周辺では使用できない機種もありますので、必ずインフォメーションデスクでご確認ください。



メトリポリタンな逸話
メット財団は、建物の外装を完成させる前に資金が底をついてしまったそうです。更なる資金を調達する前に、なんと歴史的建造物として登録されてしまったのです。だから、もうこれ以上手を加えることはできなくなりました。
なるほどそいう言われれば、 ファサードをよく見てみると、ポルティコやピラミッドが半分しかできていないことに気づくでしょう。


こういった斜めからこの世界有数の美術館を見るのも乙なもの。
まだまだ逸話の多い美術館ですが、まずは正面切って、代表的な歴史的美術品を堪能していってくださいね。




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