2020年7月2日木曜日

和製英語、アメリカでは残念

その英語、通じません



 キャッチボールって和製英語です。アメリカでは通じません。「キャッチ」が正解でボールはいらないんです。このように日本人が普段何気なく使っている英語も、本国では意味不明となるものが多いので注意が必要です。

 日本に英語が入ってきて、いろんな誤解がそのまま定着したカタカナ語が溢れています。それと同じように日本我流というと言いますか、日本人が作った和製英語が世に溢れています。日本人同士、共通の理解が定着した語句としてそういったカタカナ語を使うのはいいとしましょう。しかしそれを正式な英語文、英語会話に交えて使うのは、ちょっとヤバいかも。アメリカ人にとって聞き慣れない語句は奇異に伝わるものです。私的な会話で「ん?」て変な顔されたことありませんか?



 エアコンなどはAir Conditionarの略だよ、と言えばまだアメリカ人に説明が付きます。でもコンビニなどは、どこをどう略せばConvenience Storeがコンビニになるのか、理解に苦しむでしょう。日本人の略し方はすごく特殊と思っておいたほうがいいです。
 かく言う私もアメリカに来て間もない頃、かなりへんな和製英語を使って、話を混乱させてしまいました。今思い返しても赤面モノです。
 始めの頃、アメリカ人の知り合いとマンハッタンを歩いていて、やたら高級車のベンツが目につくのに感心して、
「ワオ。ルック・オーバー・ゼア。ソー・メニー・ベンツ!」
 などと言っておりました。となりでアメリカ人は怪訝な顔しています。
 後で知ったのですが、アメリカ人はあのドイツの高級車をベンツとは呼びません。カタカナで近い発音なら「マーセイデス」と言わなければ通じないのです。 
 私の元いた会社には日本人が3割近くいたのですが、アメリカ人従業員との間で微妙な会話を散見しました。
 もうかなり前のことですが、たとえばA君が、
「アイ・ボート・スマホ・アット・コストコ。イット・イズ・ベリー・ビッグ・ブーム・イン・ジャパン」などと言ってました。多分半分以上伝わってなかったでしょうね。スマホは完全に和製英語で、アメリカではcellular phoneを短縮してセルフォンと言います。コストコはアメリカの会社でCOSTCO=Cost Companyの略ですが、発音はコスコ。トはいらないんです。ベリー・ビッグ・ブームに至ってはなんのこっちゃです。スマホが大ブームです、こんなときブームは普通使いません。こういった人気が集中する意味合いの場合、Crazeをよく使います。 Trendyでもいいでしょう。ベリーもビッグもいりません。
 このように、日本でだけ通じる英語のようなものが世に氾濫しています。

 今回はその一端をご紹介します。

 日本人に一番多くありがちなのが、短縮カタカナ語です。
エアコン・パソコン・コンデジ。これらのカタカナが和製英語なのは誰もが知るところでしょう。あ、思い出した。私の高校のクラスメートは英語の授業で電気卓上計算機のことをDENTAKUと書いて、英語と思い込んでいました。話がそれましたね。

 よくある勘違いが以下の単語です。

OL。オフィスレディの略のつもりですが、アメリカでは通じません。男女区別せず、Office workerと言います。
フリーター。完全な日本流の造語です。Pert Time Workerと呼びます。
フリーマーケット。自由なマーケットと思ってる人、多いです。蚤の市ですからFlea Marketです。
クラクション。イギリス英語由来ですね。アメリカ人にはわかりません。Hornを使います。
バイキング。食べ放題の食事スタイル、英語ではBuffetです。
クレーマー。クレームする人はComplaint。
コンセントはOutlet。
マフラーはScarf。
バイク。といえば日本ではオートバイ。でもアメリカでは自転車を指します。
ジャンパー。アメリカでジャンパーは女性のオーバーオール型スカート。Jacketが適訳。
シュークリーム。アメリカ人には100%靴クリームと解されます。Cream puffがいいでしょう。
フルーツパフェ。フランスから来た言葉が元です。Sundaeがそれに相当するでしょう。
パーカー。これも和製英語。Hoodieと呼びます。
デモ。群衆が集まるデモはProtest。デモ機などの場合はDemonstrationです。
コーデ。コーディネートの略でしょうが、欧米ではOutfitといいます。
ペットボトル。PET、この略語はアメリカで普及していません。Plastic Bottleが妥当。
ステーション。日本は電車が多いのでステーションといえば電車ですが、アメリカではTrain Stationと言い、ほかのガス・ステーションなどと区別します。
ライブハウス。生きてる家? そう思われそうです。Live Music Clubが一般的。
カーナビ。Car Navigationの略ですが、米国では乗り物を問わず、すべてGPSの総称で呼びます。
ナイーブ。日本では繊細の意味に使用しますが、アメリカでは無知になってしまいます。Sensitiveですね。
ハイテンション。和製英語です。これではイライラ、ピリピリしてるってことと捉えられます。ワクワク興奮するならExcitedのほうが近い意味になります。

 というわけで、挙げればまだまだ出そうです。日本人の言葉のロジックと欧米のそれとは、根本的に違います。日本人は英語の元の意味など気にせず、語感で収まりの良いものを好みます。
 日本語の略にしたって、無理ゲーとか、オワコンとか英語交じりで作っちゃうのでますます混乱します。アメリカ人になんて説明したらいいんだか。
 和製英語、欧米の人と話すときは、くれぐれも注意したいですね。

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